ディケ「ビーム…ライフル…?」
バルガス「そんじょそこらのビームライフルでは無いぞ。ビーム軌道をドリル状に回転させ貫通力を増した新兵器。その名も、ドッズライフルじゃあ!!」
概要
AGEシステムが最初に提案し、製造したガンダムAGE-1のビームライフル。
ドリル状に回転する事で貫通力を増したビームを発射する事が可能で、それまでジェノアスのビームスプレーガンでは傷をつけられないガフランを一撃で撃破した。
UE(ヴェイガン)のMSには電磁装甲という磁場を利用した偏光効果を持つ装甲を採用しているため、通常の武器では弾かれる、もしくは消滅するため連邦側には打つ手がなかった(一応ビームサーベルといった高熱を帯びた武器を一定時間以上当てると磁場が乱されて無効化できるのだが、無効化する時間が極端に短いうえに当時の連邦では接近戦用の武器がヒートスティックしかなかったため、接近戦を仕掛けようにもできなかった)。
ドッズライフルはビーム自体の出力を上げ、それを螺旋状に収束させることで一射のみで高熱のビームを長時間当てるレベルの効果を実現させた。これにより電磁場を狂わせつつ対象物を貫通させる能力を持つ武器が誕生したのである。
小説版ではさらに踏み込んだ設定となっている。
「ドッズ(DODS)」とは「Drill-Orbital Discharge System」の略称とされ、ドリル状の回転によって引き起こされるDODS効果によって敵MSを共振粒子のボルテックスに飲み込み消滅させるという、かつては理論上の産物とされた現象を用いた武装であるとされている。ちなみにこのDODSシステムはフリットの母であるマリナ・アスノが外宇宙開発用に発明したものだと言われている。
またディーヴァのフォトンブラスターキャノンはDODSの原子分解現象を応用した兵器と、かなり詳細に掘り下げた設定が付加されている。
後に構造を簡略化し量産向けに改良された「ドッズガン」がマッドーナ工房によって量産された。第2部でも同型および改良型の武装が連邦製MSの標準装備として採用され、ヴェイガンとの戦いで活躍した。
DODS系の武器は出力を強化し破壊力を高めた「ドッズキャノン」やフォトンブラスターキャノンを小型化しつつ原子分解の影響を抑えた「シグマシスライフル(キャノン)」、その2つの特性を融合させた「スタングルライフル」へと改良・進化していった。
種類
AGE-1のドッズライフル
最初に作られたドッズライフル。
銃身を回転させて精密射撃モードになる他、先端の銃身を外すことで取り回しに優れたハンドガン(拳銃)モードとなる。ただしこの状態では十分なDODS効果が得られないため、非常時以外は使用されない。
ドッズガン
第1部後半でマッドーナ工房が製造したドッズライフルの簡易モデル。AGE-1より出力の低いMS用に作られたもので、エネルギーチャージ用のコンデンサが銃底に追加されている。ドッズライフル同様に貫通力を重視したビームガンでガフランにも対抗できるようになった。ただし初期ロットは連射すると銃身が破損もしくはジェネレーターの負担がかかりオーバーヒートする欠点を抱えていた。その欠点は第2世代では解消されている。
ジェノアス、ガラ、ゼノ、エルメダ、シャルドールが装備した。後にジェノアスⅡとシャルドール改と言った連邦軍のMSにも装備された。
アデルのドッズライフル
AGE-1の量産型であるアデルが使用しているものは照準性能が強化されているため、AGE-1のような精密射撃モードはオミットされている。
ドッズキャノン
アデルキャノンに装備されたビームキャノン砲。
仕組みはドッズライフル同様だが出力および破壊力が向上している。
ハイパードッズライフル
ガンダムAGE-2が装備するドッズライフルの強化タイプ。
大容量コンデンサを用いた出力強化及び銃身延長で破壊力と貫通力を強化しており(DODS効果は回転数が多いほど効果が増大する)、使い方次第では敵を2、3体まとめて撃破することが可能。
プロトクランシェが装備するマスプロタイプは部材の工作精度の低さから威力はオリジナルより劣っている(そのため解放式バレルに変更した)。
Gバウンサーのドッズライフル
AGE-1が使っているものと同じようなものだが銃身が長め。
Gエグゼスのドッズライフルのデータを基に製作されたものだが連射性および射程距離が強化されている。
ドッズランサー
ダークハウンドに改造されたAGE-2が使うハイパードッズライフルの改造武器。
銃身が刺突用の長大な槍に換装され、両側には牽制射撃用のドッズガンが内蔵されている。
槍そのものにもDODS効果を持ち、高熱を帯びた槍身周辺をDODS効果で纏いつつ相手を貫き倒すことが可能。
ドッズバスター
ビシディアンのシャルドールローグの右腕に装備されている武器。これもマッドーナ工房が作ったものらしい。腕に連結している理由は、汎用性を犠牲にしてでも高出力で速射出来るように、ジェネレーターに直結する形をとったためである。
GサイフォスのドッズバスターHは可動式のフックを備えている。
クランシェのドッズライフル
AGE-2の量産型であるクランシェの使うドッズライフルは二枚板で構成された開放型バレル。
この構造はバレル間に発生するフィールドによって銃身を形成できるようになったために採用されたもので、通常のライフルよりメンテナンス性に優れているという利点がある。
飛行形態時には機首を兼ねる。
ジェノアスOカスタムのドッズライフルはこれを基に製作されている。