概要
アーティスト、イベント等で複数のドーム球場を巡って行うツアー(公演)。
一般的には5大ドーム(西武ドームを含める場合は6大ドーム)の名称が有名であり、その場合以下の5(6)会場を差す(会場の名称は2023年現在)。
所在地 | ドーム名称 | オープン年 | 収容人員(出典:Wikipedia、公式サイト) | こけら落としアーティスト |
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北海道札幌市豊平区 | 『札幌ドーム』 | 2001年 | 約53,845人 | 「B'z」 |
東京都文京区 | 『東京ドーム』 | 1988年 | 約55,000人 | 「美空ひばり」 |
愛知県名古屋市東区 | 『バンテリンドームナゴヤ』 | 1997年 | 約50,617人 | 「B'z」 |
大阪府大阪市西区 | 『京セラドーム大阪』 | 1997年 | 約45,000人 | 「globe」 |
福岡県福岡市中央区 | 『福岡PayPayドーム』 | 1993年 | 約52,500人 | 「ドリームライブ in 福岡ドーム」(井上陽水、財津和夫、武田鉄矢、甲斐よしひろ、CHAGE&ASKA、藤井フミヤ、タモリによる合同ライブ) |
埼玉県所沢市 | 『ベルーナドーム』 | 1999年 | 約31,552人 | 「Queen」 |
コンサート・ライブ会場のキャパシティは日本でも最大級(会場、ステージ設営によって異なるがいずれも3万〜5万人前後で、仮に5大ドーム全て2日間公演を行う場合の全体の動員数は約40万人程度)であり主催者側としても非常に高い集客力が求められるため、ドーム公演を目標として掲げているアーティスト・コンテンツも多い。
メディアの呼称によって異なるが複数ヶ所でのドーム公演となると以下の場合を差すケースがほとんどである。
- 東西ドーム→東京、大阪での開催。
- 3大ドーム→上記の会場の中から3ヶ所での開催。
- 4大ドーム→札幌、西武を除く4ヶ所での開催。
近年の傾向
近年、純粋な形での5大ドーム(札幌・東京・ナゴヤ・京セラ・福岡)として開催されるケースが少なくなっている。
その理由として以下の事象が挙げられる。
また、ドーム球場は野球としての使用が第一であるためどの会場でもスケジュール調整は当然ながら球団の日程が優先される。
- ①札幌ドームの集客が困難なため、日程から外されるケース。
札幌ドームは北海道が地理、場所、アクセス的に困難な条件であることから、集客力があるアーティストでもチケットが完売することが少ないため日程から外される。開催しても1日のみのケースとなることがほとんどである。
2023年に札幌ドームを本拠地としていた北海道日本ハムファイターズの「エスコンフィールドHOKKAIDO」移転により、施設経営に影響が出ることが懸念されており、札幌ドームも2万人程度で使用できる「新モード」改良を図るも、それでもライブの予約がほとんどない状態が続いておりコロナによるライブ離れの影響も相まって非常に厳しい状況となっている。
- ②東京ドームの会場の日程確保が困難なため、首都圏公演のみ近隣の代替会場での開催となるケース。
東京ドームは地理、場所、アクセス的に優良な条件であること。近年、東京のみの単発的な開催で行うアーティスト・イベントも多数存在(アーティスト・コンテンツの中には東京ドームでの公演を目標と掲げているものもある)することから、会場の日程確保(特に土日祝日)が困難となっている。
やむを得ず、東京のみ平日開催となるケース、どうしても土日祝日に開催したいため、近隣の代替会場(「西武ドーム」、「さいたまスーパーアリーナ」 、「味の素スタジアム」、「日産スタジアム」、「国立競技場」等)での開催となるケースも増えている。
しかし、近隣の代替会場は「さいたまスーパーアリーナ」を除くと野外となっているため天候、気候事情も相まって開催できる時期が限られており、アーティストや観客の体力も考慮しなければならないといった課題もあるため「首都圏で年間を通じて安定して5万人規模の催し物が出来る会場」となると東京ドームに限られてしまっているのが現状となっている。
その他
派生版としてスタジアム会場を中心に行う『スタジアムツアー』というものがある。
また、近年ではドーム会場とスタジアム会場を混在して『ドーム・スタジアムツアー(公演)』と称して開催されるケースもある。