登場話数:第1話「襲来!!1999」、第33話「5大ロボ大暴れ」
概要
マシン帝国バラノイアが、地球侵略のために開発・投入したマシン獣の一体。作中に登場した最初の個体でもある。
名前通りの巨大なドリルを前面に配した、如何にも工作機械然とした無骨なフォルムが特徴で、両腕にはマジックハンドと火器を搭載。さらに手足を体内に収納して穿孔形態に変形し、自在に地中を移動する事もできる。言語能力こそ備わっていないものの、ある程度の自律行動は可能となっている。
作中での動向
西暦1999年、バラノイアによる本格的な地球侵攻が幕を開ける中、バラドリルはタコンパスやバーロ兵と共に、オーレンジャーとして抜擢された昌平ら4人のU.A.隊員が、第12方面基地からU.A.基地に向かっているところを襲撃する任務に投入された。
搭乗していたサンダーウイングを撃墜され、這々の体で逃亡を余儀なくされる4人を、渓谷にて待ち受け砲撃を加えるなど絶体絶命のピンチに陥れるも、そこに救援に駆けつけた吾郎の乗るサンダーウイングがタコンパスを一掃、さらに吾郎が超力変身したオーレッドによってバーロ兵まで全滅の憂き目に遭う等、一転して劣勢に立たされることになる。
この事態を受けてバラドリルも自ら戦闘に加わり、ドリルを回転させての体当たりでオーレッドを吹き飛ばしたのみならず、キングスマッシャーによる反撃さえも頑強な身体で弾き返すと、生き残りのタコンパスとの挟撃でこれを追い詰める。
しかし、両者の攻撃のタイミングを見計らってレッドが回避行動を取ったために同士討ちを喫し、バラドリルは頭部を損傷。このチャンスを逃さずレッドが大ジャンプから繰り出した「超力ニードル」を損傷部に喰らって機能を停止し、そのまま昌平達4人の攻撃で倒れたタコンパスの爆発に巻き込まれて爆散した。
その後物語後半にて、バッカスフンド直々に指揮を執った最終作戦の一環として、他のマシン獣達と共に「超マシン獣」として強化再生され、その先兵として巨大化状態で都市部を襲撃。強化前にはなかった飛行や海中航行能力も発揮しつつ、人々に超マシン獣の恐ろしさを見せつけた。
さらにバラミサイラー等と共に、「神様からのプレゼント」を強奪しこれをアジトへ運び込む任務にも従事するが、運び込まれたプレゼントはブロッカーロボとしての正体を現してアジトを破壊、超マシン獣軍団も落盤によりほぼ壊滅状態に陥ってしまう。辛くもアジトから脱出したバラドリルはグリーンブロッカーと一対一で交戦、海中に誘い込んで不意打ちを仕掛けるも、激戦の末に自慢のドリルをパンチでへし折られ、そのまま海の藻屑と消えたのであった。
備考
デザインはマイケル原腸が担当。マイケル曰く、当初のマシン獣のコンセプトの一つとして挙げられていた「スチームパンク」というキーワードを聞いて、最初に思い浮かんだのがドリルであったといい、ドリルの形状も一般的に連想されがちな長くて鋭角的なものではなく、若干の野暮ったさを演出する意図もあって大きく平たい円錐形が志向されている。
またバラドリルも含め、マイケルがデザインを手掛けたマシン獣には、曲面の多いパーツで構成された上半身と、角張った形状の足元という共通項が見られる。これについてはあまり意識的には配置していないと前置きしつつも、地面に接地したり敵とぶつかるような末端部に来るパーツは消耗品の扱いとして、工作のしやすい面取りになっているという考え方が想定されている事を、後年のインタビューの中で明かしている。
関連タグ
超力戦隊オーレンジャー マシン帝国バラノイア マシン獣 ドリル
ドリルバンキ、ドリルロイド、ドリルロイド2:後のスーパー戦隊シリーズに登場する、ドリルモチーフの後輩怪人達
サイネジレ:『電磁戦隊メガレンジャー』に登場する敵怪人の一体。厳密にはドリルモチーフの怪人ではないが、こちらもバラドリルと同様に正面を向いた巨大なドリル状の角の持ち主である