「たかが犬1匹に命を賭けるとは!」
CV:小関一
登場話数:第13話「幻想・神様の犬」
概要
マシン帝国バラノイアが開発したマシン獣の一体。
ライト付きのヘルメットに車止めを模した左肩、それにオレンジを基調としたカラーリングなど、全体的に建設機械や土木作業員を思わせる要素が含まれた出で立ちが特徴。中でも、右腕と一体化した赤い削岩機は本来の用途である岩盤の掘削に留まらず、戦闘時の武器としても大いに活用される。
これ以外にも、右肩から発射する「バラマグマミサイル」や、額のライトからの「バラマグマビーム」も強力な武装で、前者については後述の通りオーレンジャーでさえ変身が解除されるほどの威力を発揮する。
前述したヘルメットの後部に設けられたスペースには、自らの姿を模した小型のロボットがあたかもパイロットのように収まっており、バラマグマの動きに合わせて手元のレバーを動かすといった挙動も見られた。作中では、その点について特に詳細な言及はなされていないものの、以上の描写から資料によってはこちらが本体ではないかと推察されることもある。
作中での動向
富士山麓の各所にて掘削作業を行い、それによって開けられた穴の中のマグマへと爆弾を投入することで、火山活動を活性化させて東京に被害をもたらすという、ブルドント主導の作戦の実行役として投入されたのがバラマグマである。
計画通りに山麓の掘削と爆弾の投入作業に従事する中、その影響で生じた地殻変動をU.A.O.H.に察知され、調査のためにオーレンジャーが出動すると、そのうちのオーピンクに標的を絞ってバーロ兵やタコンパスを差し向け、自らもバラマグマミサイルを見舞って変身解除に陥るほどのダメージを与えてみせた。
それだけに留まらず、弾みでパワーブレスを紛失し足も負傷した桃を樹海へと執拗に追い詰めるバラマグマとバーロ兵達を、突如現れた1匹の犬の導きによって追撃を振り切ろうとする桃を滝壺に突き落とし気絶させるも、突き落とした桃を発見することができずて、これ以上の追撃を断念することとなる。
目を覚ました桃は、その犬によって気を失っていた滝壺に連れてこられた山小屋に住まう陶芸家・島田吾一に保護されており、その吾一老人は桃を助けたのが神様の犬こと「ジョニー」であることを明かし、また孫の正太も山小屋の先にある風穴に時折変な奴らがいるのを目撃したと証言。
果たしてその証言通り、件の風穴ではブルドントやバラマグマ達が正に作戦を進行中であったのだが、その様子を桃を案内してきた正太に目撃されたことで、バラマグマはこれを始末しようとマグマの中へ放り込もうとするが、そこへ乱入したジョニーが咬みつきに及んだことで失敗に終わり、彼らの逃走を許すこととなってしまう。
その際息子にまでも危害が及んだことで、怒り心頭のバッカスフンドからジョニーの抹殺を命令されたバラマグマは、執拗な攻撃の末にこれを遂行するに至るのだが・・・二度までも桃を救う格好となった(※)ジョニーへの酷い仕打ちを前にして、彼女の怒りが遂に爆発。変身したオーピンクとの一騎打ちでは閃光ミラクル気功弾と疾風・超力ディフェンサーの、怒涛の連続攻撃の前に怯まされてしまう。バラマグマも負けじとミサイルやビームで反撃に出るが、そこに作戦を察知した他の4人も救援に駆けつけ、同時キックに続けてのジャイアントローラーで撃破された。
巨大化後も、オーレンジャーロボにバラマグマビームで応戦するも、逆にヘルメットの上にいる小型ロボを超力モアキャノンで攻撃された末に、クラウンファイナルクラッシュで止めを刺されたのであった。
戦闘の後、先の攻撃で死んだと思われていたジョニーも再び元気な姿を見せており、その様子にオーレンジャーも彼が「神様の犬」ではないか、という思いを改めて強くするのであった。
(※ 正太の案内で風穴へと向かう途中、再会したジョニーに紛失したパワーブレスを拾ってもらっていたという経緯があった)
備考
デザインは原田吉朗が担当。工事現場からイメージされる、それっぽいパーツを集約して一体の怪人にまとめたものであり、頭部の小型ロボットについては原田自身も、これが本体であると想定して勝手に描いたものであるという。企画者104の葛西おとからの後押しもあったとは言え、これについては遊び過ぎかなと自身でも思ったものの、実際の造形物にもちゃんと反映されていて嬉しかったと後年のインタビューにて述懐している。
デザイン画稿には、作中描写には反映されなかったものの右腕の掘削機が、状況に応じて先端をシャベル型のアタッチメントに換装可能なギミックも描かれており、またデザイン段階にてボディと同じくオレンジ色とされていたヘルメットは、造形の際にシルバーへと改められている。
関連タグ
キノコネジレ マグダス:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、CV担当を同じくする戦隊怪人達。登場作品のプロデュースを全て髙寺成紀が手掛けているという点でも、バラマグマとの共通項を有している