概要
CV菊池正美
「ドラゴンボール超」宇宙サバイバル編に登場するキャラクター。
対となる界王神はカイ。付き人の天使はツインテールが特徴的なマルカリータ。
ピエロのような不穏な外見とは裏腹に、悪を許さぬ正義感が強い性格をしている。その性格からマルカリータは界王神カイ共々、厳しさが足りないと苦言を呈している。
力の大会においては第11宇宙こそが最強の宇宙だと信じており、他の宇宙を見下す自信過剰な態度を取るが、それ故に第11宇宙が窮地に陥った際には地団太を踏んだり、大きな焦りを見せる。
第11宇宙の悪を成敗する正義のヒーローチーム「プライド・トルーパーズ」の活躍に胸を躍らせており、彼らに肩入れしている。メンバーそれぞれの能力に精通し、その中でも特に第11宇宙最強の戦士とされるジレンに強い信頼を寄せている。またチームのリーダーであるトッポは彼の破壊神後継者候補でもある。
デザインは原作者・鳥山明と漫画版「超」の作者とよたろうの合作。
名前の由来はワインの「ベルモット」から。
ちなみに担当声優の菊池正美は同作品のモナカ役やキコノ役も務めている。
活躍
78話で初登場。全王からの召集命令を受け、カイやマルカリータ、その時ちょうどベルモッドの下に来ていたトッポの3人と共に全王の宮殿へと出向く。そしてそこで力の大会の前哨戦である第7宇宙対第9宇宙の「全覧試合」を観戦した。
観戦中には、ベルガモとの戦いの中で超サイヤ人ブルーに変身し神の気を纏った悟空に驚いたり、トッポの心情を理解した様な態度を見せ、全覧試合終了後、悟空の元へと飛び出ていったトッポを止めることはなかった。
力の大会においては、第11宇宙の代表メンバーであるプライド・トルーパーズの隊員それぞれの戦い方や能力に精通している為、各メンバーの解説や彼らの戦いを実況する場面が多い。中盤には、それまで力を温存していたジレンに対して、悟空を潰すようテレパシーで指令し彼を動かせた。だがその中で悟空が身勝手の極意の力を発動させ抵抗すると焦った様子を見せた。
大会終盤では、どんなに追い詰められても第7宇宙の優勝を諦めようとしない17号に対して「生き残ってどうする?」「超ドラゴンボールで何を願う?」と問いかけ、彼がクルーザーを手に入れて家族と旅行に行くと答えると怒りを見せる。そして今度は17号がジレンに願い事を尋ねると、ジレンの過去を知るベルモッドは、何か心当たりがある様で、ジレンの生い立ちを語りだす(内容は余談の項目を参照)
それを聞いた17号から「結局お前(ジレン)は自分自身の為にあの連中(トッポ達)を利用しているだけなんだろ?」と返されるとベルモッドは「黙れ!!!貴様にジレンの何が解る!!!?」と反論。その後も第7宇宙に激高しながらジレンを応援するが、身勝手の極意を極めた悟空、ゴールデンフリーザ、17号に立て続けに大ダメージを貰い倒れ込んだジレンを見て、ジレンは良くやったと勝利を諦める。
だがトッポはまだジレンの勝利を諦めておらずジレンを奮起させる。その後、最終的にはジレンは悟空達の信頼の力の前に敗れたものの、トッポからはお礼を言われ、ベルモッドもまた敗れたジレンに対してどこか悲しく申し訳なさそうな眼差しを向けていた。
全王の力によって消された後は、MVPとなった17号の「消えてしまった全ての宇宙を復活させる」という願いで第11宇宙内のプライド・トルーパーズの基地と思しき場所で復活を果たした。
漫画版
アニメ版では正義感が強く厳しさが足りないなどの設定があったが、漫画版ではその要素は薄く、逆に悪人相手には容赦はなく、勝利や利益の為なら自らを助けてくれた人物も平気で裏切るなど非情で現実主義的な側面を持つ人物として描かれている。またよく怪しい笑みを浮かべているのが特徴的。
アニメ版ではカイから敬語を使われていたが、漫画版ではいわゆるタメ口で会話している。
また作者であるとよたろうは一度マルカリータがベルモッドに対して好意を抱いているシーンを描こうとした事があるが、鳥山明は天使は破壊神のことを(恋愛的に)好きにはならないという理由でこれを没にしている。
第28話より登場。屋上にサーカスのテントの様なものが張ってある城に住んでおり、破壊する予定の惑星の女性を数人連れ込み接待させていた。その中の一人がマルカリータをナイフで脅迫すると彼女を破壊し、マルカリータの要件が全王からの召集命令だと知ると全王の宮殿へと向かう。
力の大会開催前の時点では既に8791万と715日もの間破壊神として君臨しており、宮殿では、そこまで連れてきたトッポを自らの後任にする為、鍛えている事を全王と大神官に打ち明けた。全破壊神によって行われた全覧試合では、ビルスの攻撃からバリアで自分達を守ってくれたシドラを、その直後に蹴落とし、更に超能力で全破壊神を気の球体の中に封じ、上空から切れ味のあるカード状のエネルギー弾を放ち攻撃。その威力はイワンから「本気で我々を殺める気か…!」と言われるほどだった。
その後ベルモッドはリキールの尻尾からの連続エネルギー弾で打ち落とされ、この試合は最終的にビルスとキテラの一騎打ちになりかけたが、全王の命令を受けた大神官によって中断。実はベルモッドはやられたふりをして力を温存しており、試合終了後に各破壊神らがそれぞれの天使からの治療を受ける中、彼だけはそれを必要としなかった。
試合後は力の大会にジレンを参加させるようトッポに勧誘を依頼するが、話術が不得手なトッポを見越して自らもジレンのもとへと赴いている。この時のベルモッドは、ジレンの“自らの信念を曲げてでも叶えたい願い”を利用するような形で彼に参加を促しており、ジレンに対する思いも親身に思っていたアニメ版とは異なるものとなっている。
しかし、駒としか思っていないのかと言えばそうではなく、実はジレンの師であるギッチンとは親友同士であった
それ故にジレンに足りないもの(仲間を頼る事)についてもギッチンから聞き及んでおり、それが今のジレンなら不要であると証明するために参加させた節があった。(実際その後決定的に敗北するまで、ジレン1人でもやれると信じていた)
結果として第七宇宙の面々のチームワークで追い詰められたジレンをみて「チッ、これじゃあいつの言う通りじゃねえか」と少し忌々しげに吐き捨て、アニメ版と少々異なるジレンの来歴や、未練である「師匠からの卒業」についてを語り、その際マルカリータに「親友、でしたのにね」と言われ「昔の話だ」と切り捨てている(同時に「仲間に頼るとかそういうぬるい考えが大嫌いで破壊神になった」とも言っているが)
その後はジレンにその願いが伝わっていない事や中途半端なところで死んだギッチンへの愚痴を吐きながら決着を見届け、「ギッチンは生き返る事は望んでないはず」とジレンに伝えてから消滅
復活後は現状の把握を済ませて元の宇宙に帰還した。
余談
以下、ベルモットの語り全文。
お前達にも教えよう。ジレンの〝強さ〟への執着の理由を。
ジレンはある悪党に両親を殺されたんだ。
そして師匠となる男に助けられ一命を取り留めた。
それからジレンは師匠の下で更なる強さと正しい道を極めようとした。
1人、2人、3人…ジレンの周りには仲間が出来た。
そこに再び奴がやって来た。仲間と共に闘った。ジレンには勝てる自信があったんだ。
─────だが奴は強過ぎた。ジレンの仲間は次々と殺された。
ジレンの師匠までも奴との戦いで命を落とした。
ジレンは再び立ち上がろうとしたが生き残った門下生に立ち上がる者は居なかった。
力無き者は強者に従うしか無かったのだ。ジレンは独りになった。
信頼していた連中に裏切られたジレンの悲しみは計り知れない。
その時痛感したんだ。〝信頼など無価値〟だと。
それと同時に理解したのさ。〝強さこそ正義〟〝強さこそ絶対〟なのだと。
勝てば周りがついて来る。勝利すれば全てが手に入る。其処に感情など不要。
俺はそんなジレンの途轍も無い強さへの渇望とその孤独心に惚れたんだ。
死闘の最中、突如観客席からベルモッドが語ったジレンの経歴と彼への熱い思いは、ここまで不透明だったジレンの性格が分かるある意味重要な出来事となったのだが、あまりにも唐突かつ長々と語った割にそれほど深い話でもなかった為、一部の視聴者からは「隙あらばジレン語り」とネタにされている(ちなみに作中でもジレンからもお喋りが過ぎると注意されている)。
この他、ピエロの絵文字をベルモッドに見立てては無駄に長い文章を語らせたり、それに突っ込まれると「黙れ!貴様にジレンの何が分かる!」と逆ギレするのが一種のお約束になっていたり、さらにセリフを改変して
🤡「黙れ!貴様に何が分かる!」→🤡「語らねばなるまい……」→(突っ込まれると無限ループに突入)
🤡「貴様にジレンを語りたい俺の何が分かる!」
🤡「黙れ!貴様に○○(好きなもの)の何が分かる!」
といった風に無茶苦茶な事を言わされたりと、視聴者の間でもこの展開及びベルモッドのセリフは長くネタにされる事になった。
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【スペシャル企画】とよたろうが描いてみた!!【2019年10月】(外部リンク)
※第23回目は「若いころのベルモッド」! 力の大会で第7宇宙と最後の争いを繰り広げた、第11宇宙の破壊神です。(漫画版『ドラゴンボール超』の)作中で、ジレンの師匠“ギッチン”と親友であったことが明かされています。プライド・トルーパーズのメンバーだったベルモッド、かっこいいですね!!