概要
『ウルトラ忍法帖』シリーズの主人公で、ウル忍の実質的なリーダーでバカ忍者。
鶴亀の国の征服を目論む冥府羅州烈風斎率いる朧党と日夜戦いを繰り広げているが、普段はふざけてばかりでしょっちゅう同僚のセブンやお頭のゾフィーに叱られている。しかし、シリアスな話では生真面目で熱い面が描かれることもある(…が、ネオ朧党の首領になった際、レオから「シリアスな時のマン兄ちゃんがおかしくて普段のマン兄ちゃんが正常」とある意味ご尤もな意見を言われている)。
カラータイマーは炊飯器になっており、炊き上がると点滅し、時間が経つにつれて大きくなるが、原典と違って時間切れで戦闘不能になったり壊されたり取り外しても死んだり体がしぼむなんてことはない(ただし、Z屯登場回ではZ屯にカラータイマーがある箇所を殴られるが、付け忘れたため九死に一生を得たというほぼ原作に準じたギャグネタがあった)。
1話から148話(最終話)までほぼ全話出演している(マン不在回はいずれもウル忍小が舞台かつタロウとレオたち年少組がメインのもの)。
プロフィール
人物像
性格
第一印象で述べるなら短気で喧嘩っ早い上、底抜けのバカでスケベでドジで怠け者で性悪でドケチでドSのゲスの極みなクズ野郎(以上、全部作中で他のキャラから言われたセリフ)と主人公にあるまじき性根の持ち主。
また、鶴亀の国を守る立場でありながら悪事を平気で行うこともある他、敵に回った事が2回あり(いずれも朧党関連のもので、1回目は報酬目当て、2回目は首領代行の勧誘)、その時は嬉々として悪事の限りを尽くしている。特に後者に至っては冥府羅州ですら成し得なかった日本征服を成就するという暴挙をやらかしており、その結果、冥府羅州復帰後はウル忍をクビにされ住人からも迫害を喰らうという自業自得な目に遭ったものの、そのきっかけを作った笹比羅側にも責任がある(そもそも首領代行にマンを指名した理由が「普段が乱暴で悪どい」という思わず読者も納得してしまうもの。前者については彼が朧党に降る原因を作った将軍に否があるのでまだ許せる方だが…)。
一方で友や恩人に対する情は人一倍深く、仲間を傷付けたり裏切った相手に対しては烈火の如く怒りをぶつける。
また、仲間が危機に瀕した際は自身の死が近い状態であっても救出に向かう自己犠牲精神も持ち合わせている。
その仲間想いの面は、敵である朧党にも向けられるほか、ダイナとシャドー、冥府羅州と戀鬼などといった互いに因縁を持つ第三者との戦いでは「男には命を賭けて戦わなきゃならない時がある」として戦いの行く末を見届けるというスタンスを執ることもある。
拾い食い
作中ではよく拾い食いしており、特に腐った食べ物(主に饅頭)を好んで食べており、また悪食な面もありいかにも不味そうな料理を美味そうな顔で食べる他、挙げ句の果てには馬糞まで食う始末だが、それらを食べても腹に問題はない模様。曰く「忍者たるもの、こういう物を食べることで胃を鍛えるんだ」とのこと。
そのためか、マンが腹痛を患った際はタロウたち年少組は「あの腐った食べ物を食べても平気な人がお腹痛い…」と驚いていた。
また、その拾い食いする癖を利用され、罠だと気づかずに落ちている物(主に腐った饅頭)を食べて事件に繋がるという事態も多かった。
ただし青汁(実はペテロの体液)を「苦くて不味い」と吐き出している辺り、何でも食べられるという訳ではないようだ。他には鳥七の焼き鳥も好物のようだが、ツケが12万円も貯まっているので、大抵の場合は店に来ると直ぐ店主のセブンに追い出される。
また、生まれてからバレンタインデーでバレンタインチョコをもらったことが一度もなく、毎年バレンタインデーになるとチョコをもらって浮かれるウル忍仲間や住人を僻み憂鬱な気持ちを味わっている。
とはいえ、言ってしまえばこれは脚本のせいなので脚本の被害者にされるマンも大変だ…。
メタ的に見れば、マンにとっても作者によって「誰かが貧乏くじを引かないと人は集団を維持できない」という法則の生贄にされるのもいい迷惑だったかもしれない…。
生い立ち
幼少の頃、親によって山に捨てられ、人から食べ物を盗んで食い繋ぐ山賊紛いな生活を送っていたが、そんな中で任務中だったゾフィーの弁当を盗んだところを彼に素質を見込まれ、彼の下で忍者修行に励み、その過程でセブンと出会い最初は衝突しながらも友情を築いていった。
こういった経緯から、ゾフィーとはしょうもない理由で喧嘩することはあれど孤独な身だった自身を拾い育ててくれたことを感謝しており、(ティガとの芝居とはいえ)笹比羅がゾフィーを襲おうとした際はすぐさま駆けつけ激しい怒りを見せていた他、ゾフィーが敵の相手を若返らせて存在を消失させる忍術に掛かった際は彼を元に戻すべく産浄界へと奔走した。
戦闘能力
普段はバカだが、武芸は洗練されており、投げた手裏剣を敵の急所に全て一発で当てるなど忍者としての実力は高い。
スペシウム光線や八つ裂き光輪などの原典のマンの技の他、体術や火炎忍法、バカ忍法も得意。
余談
ボンボンで掲載された「ウル忍かわら版」という記事ページにおいて「本名はハヤタ・マン。年齢不詳」と紹介されていたが、作中ではその名で呼ばれたことは一度もなく、また初期の回や忍者免許試験の際には「ウルトラマン」と呼ばれており、後者についても忍者免許や試験の呼び出しの手紙などで「ウルトラマン」と記述されている。
また、「マンの双子の弟」または「マンの替え玉」という設定でジャックも登場させる案もあったそうだが、没となった模様。その代わりにラーメン屋の店主の万蔵さんやゾフィーがマンの代わりを演じたり、ネオウル忍ににせマンが登場するなど後者の設定に似た展開が用意されている。
御童カズヒコ氏曰く、連載初期は「単純にバカでダメ忍者」として描写していたが、連載が長期化していくにつれ、マンの人物像を「自由人」「自分に正直に生きている」「天真爛漫」というふうに受け止めるようになったという。
感情を抑え込まず、誰とでも同じように接し、本気になれば強く、更に「なんだかんだ言われながらもみんなから愛されている」ことから「オレの理想像」と述懐している。
関連タグ
熱血漢 鬼畜ヒーロー 愛すべき馬鹿 悪食 孤児 捨て子 野生児 やる時はやる男
ゾフィー・・・上司兼育ての親
セブン・・・かつての相棒にして親友
冥府羅州烈風斎・・・(一応)宿敵