モンスターワールド(遊戯王)
もんすたーわーるど
ジャンルとしてはボードゲーム+テーブルトークRPGにあたるゲームで、プレイヤーは1名の『ダークマスター(ゲームの進行役、TRPGにおけるGMやKPに相当)』と1~5名ほどの『冒険者』に分かれて、冒険者はダークマスターが用意したラスボスの討伐を目的に進行する。
- ストーリー及びゲームの進行はダークマスターの指示のもとで行い、指示なく勝手な行動をした冒険者はペナルティを受ける。
- モンスターとのエンカウントや攻撃の成否などの乱数要素が絡む判定は、2つの十面ダイスを振って出た目の数で決定。
- 数の少ない目を出すほど良い結果と見なされ、逆に数の大きい目を出すほど悪い結果と見なされる。
- 中でも00(スーパークリティカル)と99(ファンブル)は特別な出目とされ、前者を出せば作中最強クラスの必殺技を放つことができたり、後者を出すと自爆で大ダメージを受けてしまったりする。
- フィールドは村や町、山や城などのボードパーツを接続していくことで自由に拡張できる。
- 村や町に入れば従来のRPG同様にNPCからの情報収集が可能。
- 草原や森フィールドでモンスターとエンカウントする数はダイスロールで決まる。
作中に登場したものを記載。
使用者は武藤遊戯。名前はユーギ。
『手玉ハンド』と呼ばれる技で敵モンスターを仲間にし、使役して戦う。
手玉ハンドそのもので攻撃も可能だが、ダイスロール判定での成功に依存する。
使用者は城之内克也。名前はジョー。
剣技でモンスターを倒すパワー型で、作中ではスーパークリティカル攻撃に成功した。
城之内が元不良ゆえか悪党面であり、どことなく城之内のデジタルペットに似ている。
- マジックガンマン
使用者は本田ヒロト。名前はヒロト。
魔法の銃を持つ後方支援型(別漫画のコレに似ている)
こちらも元不良ゆえか、ジョーと似て悪党面。
使用者は真崎杏子。名前はアンズ。
回復魔法や攻撃魔法を使う後衛型。作中ではスーパークリティカルにより、味方全員を全回復したり最終奥義クラスの魔法攻撃をぶっ放したりと目覚ましい活躍を見せる。
アニメでは目が遊戯に近いデザインになっている。また、後のDM版でのブラック・マジシャン・ガールコスプレの伏線と噂されることも。
使用者は野坂ミホ。名前はMIHO。
お金を拾うなどの資金を見つけ出す能力を持っている。
また妖精の種族と併せて、ダイスの目をクリティカル以外の好きな数に変更できる能力を持ち、作中でパーティーの危機を救った。
ポニーテールがカタツムリの殻のような渦巻きを描いている。
アラビアン風で上半身が乳バンド一枚という際どい格好。
使用者は刈田。名前は村人D。
強制参加させられた為、遊戯一行に助けを求めるもゲームマスターに脅され、村人Dを演じきることになる。
このゲームを扱ったモンスターワールド(TRPG)編は獏良了と闇バクラの初登場回であり、東映版アニメの最終エピソードでもある。
獏良が最も好きなゲームであり、プレイ用のフィギュアも自身で作るほど。
バクラに支配されるようになってからは、モンスターワールドをプレイする友人たちの魂を知らず知らずのうちにフィギュアに移し替えてしまっていたが、闇遊戯たちによってバクラが一度倒された影響で魂たちも元の身体に戻ることが出来た。
ゲーム中でも遊戯たちにマインドールを行い人形化させたが、その順序が原作とアニメでは異なる。
原作では最初の犠牲者は杏子だったが、アニメ版ではミホに変更。
それに伴い、怒りのあまりにルール無視したペナルティで人形化させられるのは原作では城之内でアニメでは本田に、挽回を狙うも失敗したために人形化したのは原作では本田でアニメでは城之内…というように2人の順序が入れ替わっている。
杏子は遊戯と一緒に人形化を志願するという形で2人同時に人形化した。
モンスターワールド編は東映版放送時に発売された枕の柄にもされている。
アニメ第2期では第12・13話でモンスターワールド編をアレンジしたデュエルが展開。
遊戯はブラック・マジシャン、城之内は炎の剣士、本田はコマンダー、杏子は聖なる魔術師に心を移され、同様にとある人物も1人だけ魔法カードの心変わりに心を移されたがモンスターワールド編同様にこれが逆転の鍵となった。
ちなみにバクラも心変わりに宿った者の抗いでハイ・プリーステスに心を移された姿を披露した。
前述した通り、カードゲーム主軸になる前の最後のゲームであり、次の章から王国編が始まりカードゲーム主軸になってからは、作者が唐突に長者番付に入り、爆発的ヒットを記録したことで知られる。
単行本派・アニメ派・TRPG愛好者・遊戯王=カードゲームのイメージが強い読者には信じられないかもしれないが、モンスターワールド編の遊戯王はWJアンケート順位最下位を記録している。
殷郊&殷洪登場時に(展開が青年誌のようで暗かったために)最後に載るようになった封神演義と入稿が遅かったために最後に載るようになった(と言われているが真相は不明)幕張と共にWJの幅広い読者層には衝撃を与えていた。
現実パートが解像度が高いストリート系(しかも喧嘩シーンが少ない)で異世界パート(ボードゲームの舞台)が解像度が低い人形という、ジョジョのスタンドやコレと真逆の世界観が主要ターゲットである男児読者には合わなかったのかもしれない。
だが、遊戯王の(カードゲームを始めとする)ゲームだけではなく、初期のホラー要素も入った学園ドラマ要素が好きだった読者には人気が高いシリーズである。
最終決戦で獏良の生き霊が現れるシーン、人形が全員集合するカットは感動もの。
実はモクバが初登場するカプモン編の時点でアンケートは著しくなく、文庫版ではシャーディー編の不人気とDEATH-T編(和希一番のお気に入りであり、人気のカードゲームを早くやる為に短縮された)で打ち切りになるかもしれなかった点のみに言及され、モンスターワールドは「コンピューターRPGよりもTRPGのほうがみんなで交流しながら楽しめていいと思う」という点に言及されていた。
結局、カードゲームがそのポジションになったため、結果オーライに。