概要
「バグアカデミア」の登場人物。「漆黒アカデミア」時代の2022年10月21日より登場。日本で僧職に就く青年僧侶で、世界中の葬儀を見るべく各地に赴く。
姉妹チャンネルの「ヒューマンバグ大学」の路線転換にが伴い、鬼頭丈二と佐竹博文が移籍してきたことで割を食った格好となり出番が激減。気付けば1年以上出番が空くことになった。
2023年3月13日の動画を最後に長らく登場していなかったが、2024年5月2日の特別編にてゲストキャラの一人として、拷問蛸や飛田新治と共に久しぶりに登場した。現在では佐竹や鬼頭のシリーズにたまに客演する。
人物
日本の「漆黒寺」で住職をしている20代後半の青年僧侶。長髪で後ろに束ねており、左顔にアザがある。武術の心得があり、不届者に対して般若の顔に豹変して成敗する。遺族との別れの場である葬儀をする中で、近年遺族が故人を敬う心が薄れていると憂いており、海外ではどのようにして遺族が故人を弔い、向き合っているかと思うようになり、時間があっては海外に赴き死生観の違いを学ぶ。性格は至って真面目だが若い故か、また学生時代はやんちゃが過ぎた時期もあった事からか、時には羽目を外したり女性の誘いに期待したりとまだまだ修行が足りない。物語当初は現地の言葉が話せず、通訳にガイドを雇っていたが、のちに独学である程度の言葉を話せるようになっている模様。
世界中の葬儀や葬祭行事
- ガーナの葬儀(ガーナ共和国)
死を「新たな生へのはじまり」という死生観を持ち、故人を陽気かつ盛大に弔う風習があり、故人が生前好きだったモノをモチーフに棺桶を製作する。そのため棺桶に年収の半分を注ぎ込む事が多く、棺桶が完成するまでの間は遺体を冷凍保存する。故人を泣き偲ぶ「プロ泣き師」や、棺桶を担いで踊る「棺桶ダンサー」などの職業が在る他、高額で有名バンドやアイドルを呼ぶ事ができる。葬儀は数日間行われ、その後土葬される
- インドの葬儀(インド)
人口の約80%がヒンドゥー教で、他にもイスラム教が約14%にキリスト教が数%な一方、仏教は釈迦の生誕地にもかかわらず、修行の難しさや金持ち宗教というイメージから貧困者に受け入れられない理由から0.7%。インドでは人生の罪を河で流すという意味で、主に河岸で火葬された後に遺体を河に流す。作中ではガイドの伝手で部外者禁止のゾロアスター教の葬儀にも参列し、塔などの高台に遺体を全裸で並べ、ナイフで割腹して鳥葬する。
- 中国の葬儀(中華人民共和国)
儒教の中国において、日本でいう葬儀場に該当する「殯儀館」で行われ、参列者は白の服を着る。故人を盛大に送る風習があり、鑼や爆竹を鳴らす他、近年は参列者を集める目的でストリップダンサーを招いて殯儀館でショーを行うが、不謹慎だと当局から中止される事がある。他にも未婚のまま亡くなった者同士を結婚させて弔う「冥婚」もあり、現在は廃止されているが、それでも秘密裏に冥婚が行われており、葬儀場から遺体を盗んだり、時には美人を殺害する事で無理矢理死者にして提供するブローカーが存在する。
- マサイ族の獣葬(ケニア共和国)
マサイ族はサバンナの遊牧民であるため墓地の概念が無く、弱肉強食の大地の掟に則り、亡くなった当日の内にハイエナやハゲワシなどの肉食動物に食べさせる「獣葬」を行う。遺体に食べ残しがあると不吉とされているため、遺体に動物の血や脂肪を塗り付ける。ちなみにマサイ族は成人になるとライオンと格闘する儀式があったが、近年ライオンが絶滅の傾向にあるため廃止されている。
- マネネ(インドネシア)
タナ・トラジャの少数民族のトラジャ族は葬儀には莫大な金額をかけるため、それまで防腐処理されてミイラにして「病人」として扱われ、墓地に埋葬してはじめて「死者」になる。マネネとは3年に1度の葬祭行事で、墓地からミイラを掘り起こし、衣装で着飾って村中に置かれる。また期間も数週間、時には数ヶ月または数年間行なわれる事もある。
- ディア・デ・ラス・ニャティタ(ボリビア)
インカ帝国時代からの「髑髏信仰」のボリビアにおいて髑髏(ニャティタ)は魔除けとして扱われており、時には高額で売買される。ディア・デ・ラス・ニャティタとは少数民族のアイマラ族の盆祭りであり、墓地から親族の髑髏を掘り起こして祭りに参加する。ちなみにボリビアでは墓地を購入する金の無い者はロッカー風の共同墓地に安置される。
- ダニ族の葬儀(インドネシア)
パプア州の先住民族のダニ族の女性は親族が亡くなると、「心の痛みの等価値」として、耳や指などを自ら切断する。しかし時には感染症や破傷風などで亡くなるため政府は廃止をしているが、それでも故人を偲んで秘密裏に行う者が居る。
- バイキングの船葬墓(スウェーデン)
奴隷文化のあったバイキングは、亡くなった際にその主人に仕えていた女奴隷も殺害し、亡骸と副葬品を積んだ船ごと海中もしくは土中に埋葬する。
- エグングン(ベナン共和国)
ベナンで毎年1月10日に開催されるブードゥー教の盆祭りで、山羊を生贄に捧げる事でシャーマンに先祖と現世を繋げる神・エグングンが宿り、先祖と現世が繋がるとされる。シャーマンはエグングンを模した衣装を着て剣舞する。アフリカではアルビノの人間に神力が宿ると信じられており、魔術の材料としてアルビノの腕を斬り落とす事件が後を断たない。
- シンクチ(南西諸島)
琉球王国時代の沖縄県をはじめとする南西諸島で行われていた葬儀で、「洗骨」という意味。昔の南西諸島は本土のような霊園などの集合墓地は無く、ひとつの家庭に在る「亀甲墓(カーミヌクーバカ)」と呼ばれる祠に3~7年間遺体を放置(風葬)して白骨化させ、海岸で骨を洗って清めた後に棺に入れて亀甲墓に安置する。火葬よりも骨が綺麗に残る事から現在でもシンクチを行う家庭が存在する。他にもあの世の正月(旧暦の1月16日)を祝う「十六日祭(ジュールクニチー)」に亀甲墓の前で宴会を開く。
- 死者の日(メキシコ)
土着信仰の「死の聖母」サンタ・ムエルテを模した髑髏のメイクをした上に、香りの強いマリーゴールドを道標代わりに家に供えて先祖を迎える盆祭り。映画「リメンバー・ミー」の影響などがあって日本でもある程度メジャーである。
客演
久々に登場した特別編では、同じく出番に恵まれない拷問蛸と数合わせで呼ばれた飛田新治と共に、鬼頭の新アシスタントの座をどこかで見た感じのオーディションで争うという自虐ネタ染みた展開が描かれた。
出番を奪った張本人に頭を下げることを強いられるというなんとも屈辱的な仕打ちを受けたが、僧職らしく禅の心で落ち着いて問答をしようとしたが、拷問蛸と飛田とゼッターのフリーダムぶりにオーディションは滅茶苦茶になってしまう。結局殆ど何も喋れないままオーディションは有耶無耶となってしまい、同じく会場に取り残される佐竹と少しだけ意気投合して久々の出番は終わった。
鬼頭シリーズ初登場。
ゼッターがナレーションを務める後半パートにて、パワースポットとして有名なバグ寺での坐禅体験を担当する僧侶として少しだけ登場。
坐禅体験を受けていたゼッターの様子を見て「雑念を捨てきれていない」と誤認し警策を与えた(木の棒で肩をたたいた)ところ、ゼッターが突然絶頂に達して倒れてしまうという事件が発生してしまう。この反応はさすがに予想外だったらしく、体を痙攣させながら倒れたゼッターを見て混乱した様子を見せていた。
なお、本編に登場した「バグ寺」と彼が住職を務める「漆黒寺」の関係性は不明である。