CV:細川一毅(『3』~『5』)、田邊安彦(『0』)、石津薪之助(『6、極2』)宮本克哉(『ONLINE』)
概要
『龍が如く』シリーズのサブストーリーのみに登場する謎の暗殺者集団「亜門一族」の殺し屋であり、主人公・桐生一馬の命を狙い続けている。
『7』を除くすべてのナンバリング作品及び外伝作品の一部に登場しており、「サブストーリーを全てクリアする」「闘技場を制覇する」など、ある一定の条件を満たすと隠しボスとして登場する。
常人離れした格闘技術に加え、刃物や銃火器、果ては未知の近代兵器といったあらゆる武器を駆使して戦う強敵であり、同じくサブストーリー出身の武術家・古牧宗太郎すらも打ち倒すほどの実力者。攻撃力やスピード、体力も非常に高く、本編に登場する歴代のラスボスたちよりも遥かに強い作中最強のキャラクターで、「裏ボス」と呼ぶべき存在。
人物像
暗殺者集団の人間に違わず、寡黙かつ必要なこと以外は喋らない性格。しかし、ナンバリングが進むにつれ「プレイヤー」を意識した発言が多くなってきている(『0』、『極』では容赦なくメタ発言を行なっている。まあ彼に限った話ではないが)。
『ONLINE』では一族の紅一点である乃亜に対し心配だからとやたら長文のメールをしつこく送りつける、乃亜のスカウトをナンパと勘違いしボコボコにするなど、桐生が関わらない範囲であれば面倒見がいい一面も垣間見せる(もっとも、乃亜本人にはそこが「疲れる」と言われてしまっているが…)。
作中での動向
龍が如く / 龍が如く極
シリーズ初登場作である『1』では当初、桐生との出会い頭に「よくぞ、ここまで遊んでくれた!」とメタ発言しており、メタフィクションなキャラクター性が強かった。神室町最強となった彼に対し「世に覇者は一人」という理由から勝負を挑んでくる。
戦闘では二挺拳銃や本編のラスボス・錦山彰に似た格闘技、真島吾朗と同じくドスを使用した切りつけ攻撃、及びグレネードを用いる。
また、一度HPを0にしても2度復活し、3度目ではHPゲージが3本(紫)になる。
敗北後は、天を仰いで「もはや悔いはない」と満足し、健闘した桐生に1000万円と経験値893ポイントを授与する。
『1』のリメイク版である『極』でも、同じく広場前にて桐生を待ち伏せ、決闘を申し込んでくる。
一応、『1』同様に初対面ではあるが、冒頭から桐生に「自分のことを知っているか?」ということを尋ねてくる。2つの選択肢どちらを選んでも(台詞は変わるが)突然カメラ目線になって「やはり『極』は極めないとな!」とプレイヤーに向けてのメッセージを述べるなど、第一作目を彷彿とさせるメタ発言をしてくる(ちなみにこのとき「知っている」と答えた場合、桐生もカメラに目線を送ってプレイヤーに向けたものとも受け取れる発言をし、逆に「知らない」というと訝しげに「誰と喋ってるんだ?」と尋ねてくる)。
戦闘においては、初代のリメイク作であるにもかかわらずその性能は一新されており、後述の『0』における真島のモーションを主体としたトンデモなく高速な立ち回りで攻撃してくる。また、倒すと「これでもう思い残すことは…有る!」という形で今後も再戦することを宣言する。
龍が如く2 / 龍が如く極2
自身の弟子である「亜門三兄弟」を連れて再登場。
桐生に敗れた後、彼へのリベンジを唯一の生きがいとし、メキシコの究極の殺人術とヒマラヤの古代から伝わる格闘術をそれぞれ修め、ドーバー海峡を10往復するという猛特訓を重ねていたという。
弟子たち三人にそれぞれ桐生を始末するように襲撃させるが、桐生なら彼らに遅れを取らず勝ち上がるであろうと予想し、その間自身は古牧の持つ古牧流の秘伝書を奪い、取り返しに来るであろう桐生を待ち構え、再戦を挑んだ。
戦闘は主に銃、素手でありHPが減るとライトセイバーも使用してくる。また両手を空に向かって広げてる(チャージモーションだと思われる)最中に近づくと究極の極を使用してくる。
敗北後は、桐生に古牧から奪った「究極の秘伝書」を返上し、経験値8930ポイントを与えた。
リメイク版である『極2』では、待ち伏せる場所がミレニアムタワー内に変更されている。セリフはオリジナルと同じ。
戦闘においては、前半は本編のラスボス・郷田龍司同様に刀を用いるが、グレネードも使用する。ただしHPが減るほどに攻撃は苛烈になる。後半になるとバリアを張って二刀流(なお、炎と氷の剣となる)になり、攻守ともに隙がない。
倒すと「究極の極み」の秘伝書を貰え、更に武器マスターの秘伝書をワークス上山で買えるようになる。
龍が如く3
ゲーム開発者のドクター南田を誑し、世紀のアーケードゲーム「インナーファイター7(IF7)」を開発させる。後に試作機と共に神室町へ流れ着いた南田は桐生と遭遇し、彼にその機体を体験させる。
実はこのIF7は、プレイヤーに戦闘を体験させることで、そのプレイヤーのデータを記録する機能が備わっており、亜門は桐生がIF7で遊ぶことを想定し南田に設計図を公開して開発を持ちかけていた。データは、亜門一族の暗殺術によって培われた潜入術で、南田の就寝中に直接機体から抜き取っていたという。桐生のデータを徹底的に研究した亜門は、桐生の親しい人間たちを人質に三度挑戦状を叩きつけ、夜の闘技場へ呼び出した。
伝統ある暗殺者一族として生まれ、桐生との決着はいずれかの死でしか決さないという教えの下、桐生との死闘を望むが、桐生は、それは亜門自身ではなく彼ら一族の訓であるとして、彼自身の考えを求めようとしたが、それでも亜門の考えは変わらず、桐生もあくまで己の訓に従い、亜門と4度目の決闘に挑んだ。
今作では前半はビームサーベル二刀流、後半はアンドレ・リチャードソンの二丁拳銃と劉家龍の鉤爪に似たスタイルそして少し離れると大量の爆弾を放つロケットランチャーのような物を構え乱射してくる。
またしても桐生に敗れた亜門は自身を始末するように要求するも、桐生からはこれを拒絶され、ならば彼の親しい人間を殺すと脅迫するも、桐生は「それはさせない」と彼の主義に屈しない姿勢を見せるとともに、「戦いたいなら(人質など小細工をしなくても)いつでも勝負を受ける」と、亜門の生き方を尊重し以降も勝負することを約束した、
龍が如く4 伝説を継ぐもの
桐生を含めた4人の主人公に合わせてか、亜門三兄弟と共に再登場。
この戦闘では近未来兵器「サテライトレーザー」を使用したり、グレネードを使う以外は弟子3人と同じスタイルで戦う。
龍が如く5 夢、叶えし者
今作もまた4人で登場。
桐生が素性を隠して福岡でタクシードライバーをやっていたため、探し出すのに手間取ったという。
亜門側に雪辱を果たす、という目的があるためか、『4』の主人公3人にも果たし状が届く。ただし谷村が不在の為、新たに品田辰雄が代役として参加。対戦カードも『4』の時とほぼ同じ。
桐生対丈の戦闘前のセリフから、度重なる敗北の為に取り乱していることが窺える。
戦闘スタイルは桐生と同じ。ただし、HPが減ると「怒龍の気位」の高速移動で地面が炎上したり、傘を飛ばしたり、コンボから「エアストライク」に繋げてくる。
また頻繁に虎落としを使用してくる。
龍が如く6 命の歌。
今作においてはクリアすべきサブストーリーは「2つ」だけである。
戦闘スタイルは秋山や本編のラスボス・巌見恒雄、そしてUHモードの桐生と類似している。
HPが減るとバリアを展開したり、ドローンとルンバー君爆弾を飛ばすなどの行動パターンが追加。
龍が如く0 誓いの場所
今作では桐生ではなく、もう一人の主人公・真島吾朗を闘技場に呼び寄せる。
これが丈にとっての初仕事である。
戦闘スタイルは序盤は桐生の伝説スタイルと同じだが、HPが減ると真島の伝説スタイルと同じ行動をとる。ただし桐生モードでも「喧嘩師の極み・ドス盗み」は使用可能。
偽アイテムをプレイヤーのアイテム欄に入れるという姑息な技も使用してくる。
龍が如く8
メインストーリー扱いの追憶ダイアリーNo41「亜門との思い出」にて登場。いつもの如く亜門に勝負を挑まれるも癌に犯されていた桐生は敗北。その後桐生に本気を出させるため、仲間に銃を突きつけた際に桐生が絆覚醒を発動し、亜門を撃退した。
その後、横浜ダンジョンEXの最下層にてボスとして登場。最初のターンで一也、次朗、三吾を召喚する。桐生パーティーと同様に絆覚醒技や追撃を行って大ダメージを与えてくる。丈本人も攻撃する度に自身にバフを付与してくる上、取り巻きの3人を先に倒しても一度全員を復活させてくるため、丈から倒す事を推奨。
倒した後は桐生が前に会った時よりも生気に満ちていること、そして桐生を倒すのは癌ではなく亜門一族であることを告げた。
余談
『亜門』は「隠れる者」の意をもつエジプト神話の至高神:アメンから、『丈』は男性(細かくは「ヤツ」)を指すスラング:Joeから由来しているのではないかと一部ファンの間で考察されている。