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概要編集

2023年以降に佐竹博文が遭った災難をまとめていく。22年以前は佐竹の災難纏め/ヒューマンバグ大学を参照。

太字...御米椎

斜め...作画担当A

細字...作画担当B


2023編集

佐竹博文シリーズ編集

シリーズ再開~打ち止め以前編集

  • 首に槍が刺さる

千恵と買い物デート中に空にかかった虹を見上げていたら、いきなり飛んできた槍が首に刺さって串刺しになり、そのまま救急車で病院に搬送される。幸いにも槍は急所を外していたが、刺さった時に寄りかかった花壇に毒グモが潜んでおり、手をついた拍子に蜘蛛の群れに嚙まれてしまい、一気に100匹分の毒が体内に入って致死量に達してしまい死の淵に立たされる。だが運がいいのか悪いのか、首に槍が刺さって大量出血したおかげで毒の大部分が体外に放出されて一命を取り留める事ができた。槍が飛んできたのは高校生の槍投げ選手が練習中に誤って暴投したのが原因で、病室に謝罪に訪れた高校生を佐竹は快く許したのだった。


  • 宇宙船の事故で成層圏から決死のダイブ

鬼頭に誘われて宇宙に行く事となった佐竹。ニューメキシコ州にある民間会社が所有するスペースシップに乗って成層圏を突破し宇宙空間に到達した。宇宙船の窓から見える地球に向かって人類の歩みを支えてくれた事に感謝しながら神妙に手を合わせている鬼頭の横顔を見ながら、破天荒ではあるが礼節を重んじ何事にも感謝の気持ちを怠らない鬼頭の人間性に佐竹は関心したのだった。

そして4分間の宇宙体験は終了し宇宙船は地球に帰還を開始するが、副操縦士が主翼の角度を変えるタイミングを誤った事が原因でトラブルが発生して宇宙船の壁に穴が開き、佐竹は椅子に固定されたまま船外に放り出される。

低酸素と極寒に必死に耐えながらどうにかパラシュートを開くも申し訳程度の減速しかせず、せめて海上に落下すればワンチャンと思いきや非情にも落下地点は山岳地帯だった。だが悪運は佐竹を見放さず、森林に落下した事により無数の枝にぶつかって落下速度が減速し、椅子が地面の衝撃を吸収した事により佐竹はギリギリで命をつなぐ事になった。それでも過去最大の衝撃に耐え切れず背骨が粉砕し、さらに坂を高速で転げ落ちた事で全身の骨が折れて軟体動物状態となってしまう。その後は駆けつけて来た鬼頭によって救出されて病院に搬送されたのだった。(鬼頭は宇宙船がなんとか着陸できたので無事だった)

病院で見舞いに訪れた操縦士に操縦ミスと佐竹を見捨てて帰還を優先した事を謝罪されたが、あの状態では自分達の命を守る行動を取るのは仕方がない事だと佐竹は一切恨んではいなかった。それよりも奇跡の生還劇に大感動してまた宇宙に行こうと息巻く鬼頭に、佐竹は「勘弁してくれ……」と呟くのだった。


  • 子供を助けようとしたら風船トラップにかかり更に軍事ドローンに焼かれる

元商社マンの実績を買われて鬼頭から仕事を頼まれた佐竹。語学堪能で海外文化にも詳しく(病欠さえ無ければ)本来なら優秀なサラリーマンである佐竹は、急遽のヘルプにもかかわらずインドでの商談を無事に成立させ、現地スタッフから感謝されたのだった。仕事が終わり町を観光していた佐竹は、広場で催されている凧揚げ祭り「ウッタラヤン」に立ち寄る。そこでは凧をぶつけ合う賭け事が横行しており、勝つためにガラスでコーティングした鋭利な糸を使う輩が大勢いて非常に危険な状態だった。その時、強風に煽られて凧糸に絡まれたまま空に舞い上がる女児を目撃した佐竹は、思わず飛び付いて女児を助けるも今度は自分の首に凧糸が巻き付き、そのまま空中で宙吊りになってしまう。鋭利な糸に切り刻まれて瀕死の状態になる佐竹、さらに現地警察が事態の早期収拾を図り火炎放射機を搭載した軍事用ドローンで凧糸を焼き払い始め、佐竹も火達磨になって撃墜されてしまう。幸いにも落下した先が川だったので命拾いするも、丸焦げで川に流される姿はあたかもガンジス川に水葬された遺体さながらであった。

その後は無事に救助されて病院に搬送され、全身包帯まみれのミイラ状態でベッドに横たわる佐竹。事前に現地スタッフから感謝の印に貰った鉄製の首飾りが糸と首の間に挟まったお陰で頸動脈と呼吸が守られて一命を取り留めていたと医者から聞かされた。その後、病室に訪れた女児とその母親からお礼としてパニヤラムと言うタコ焼き風のお菓子を差し出され、当分タコは見たくないと思いつつも、母娘からの感謝の気持ちだからとありがたく頂く佐竹だった。


  • 使い回し避妊具で梅毒に感染&n度目かの解雇

避妊具メーカーに就職した佐竹は、近年勢いを増してきた中国メーカーの敵情視察を命じられ単身現地に向かった。フリーライターに扮して工場見学という名目で潜入すると、そこではなんと使用済みのコンドームを洗って再利用しており不衛生極まりない有り様だった。そして日本に帰ってしばらくすると佐竹は梅毒を発症して緊急入院する事となる。原因は中国の工場で試着させられたコンドームによるもので、1ヶ月の入院でどうにか完治するも、前職年間300日の病気休暇を取っていたと会社にタレコミがありそのまま解雇されてしまう。

千恵との将来の為にやっと手に入れた安定収入を失い、それどころか千恵にあらぬ誤解を持たれる不安に怯える羽目になり、まさに踏んだり蹴ったりの佐竹であった。


  • 魔の穴に落下&脳食いアメーバに感染

ダムの管理会社に就職した佐竹は、大雨警報を受けて見回りをしている最中に川でゴムボートに乗ってボートデートしているカップルを発見する。注意を呼び掛けて川岸に上がるのを手伝っている時に突如鉄砲水が押し寄せ、彼女の方だけボートと共に押し流されてしまう。ロープが手に絡んで一緒に流されてしまい慌ててボートに乗り込む佐竹だったが、そこでなんと彼女の正体がビニール製のラブドールだと分かり愕然とする。そのまま激流に乗せられてダムに到達し、ついに「落ちれば命が無い魔の穴」と呼ばれるグローリーホールに落下してしまう。だがここで悪運が発動し、ゴムボートがクッションとなって落下の衝撃を和らげ、さらに無意識に抱きついていたラブドールが浮き輪の役割を果たした事により佐竹は奇跡の生還を果たす。だが当然ながら無傷で済むはずもなく背骨と腰がバキボキに折れており、さらに濁流の水を大量に飲んだ事により原発性アメーバ性髄膜脳炎(脳食いアメーバ)に感染してしまい、嘔吐糞尿を撒き散らした挙げ句に幻覚に襲われて錯乱状態になり強制拘束されてしまう。その後、投薬治療を受けてどうにか正気を取り戻した佐竹は、錯乱中に医師を殴ってしまった事を謝罪するが医師は気に留めておらず、それよりも回復に努めるよう佐竹に促すのだった。こうして背骨骨折の重症と致死率97%の脳食いアメーバという死神の二枚刃攻撃に打ち勝つ事ができた佐竹だったが、怪我の影響で離職を余儀なくされる事となる。

その後は病室に見舞いに訪れたボートデートの男性から彼女(ラブドール)を救ってくれた事を感謝され、さらに"彼女"との結婚式に招待されたのだが、自分にとっても"彼女"は命の恩人だからと喜んで出席する事にした佐竹だった。


  • 脱線事故→豚に食われる→全身化膿 不運の三重奏

鬼頭に頼まれて中国のタワーマンション型養豚場から豚を引き取って食肉工場に受け渡す仕事を任された佐竹。貨物列車で豚を移送中に脱線事故が発生して重傷を負い身動きがとれなくなり、檻が壊れて車内を徘徊していた豚の群れに餌と認識されて食われそうになる。愛用のジッポーを点火してどうにか豚を追い払い、車内から脱出しようとするも列車は地中に埋まっており、必死で土を掻き分けて地上に這い上がり救助された佐竹であったが、豚に腹のあちこちを食い千切られて穴だらけにされ生きてるのが不思議な状態だった。

それでも病院に搬送されて奇跡の生命力で欠損部分を再生させた佐竹は、自宅療養に切り替えるも今度は謎の体調不良に襲われて再び死の淵に立たされる事となり、幸いにも訪問してきた鬼頭に発見されて緊急入院する。

診察の結果、豚に噛まれた事により雑菌が体内に入って敗血症になり心臓に膿が溜まったのが原因だと判明し、手術で膿が取り除かれて佐竹は一命を取り留めるが、腕にも大量の膿が溜まっており、完治するまで長期入院を余儀なくされる事となる。

全てが解決しようやく一安心した佐竹だったが、自分の命が助かると今度は残された豚たちの安否が心残りだった。救助される見込みは薄く、仮に助かっても結局は食肉にされる運命であり、人間の都合で生き死にを左右される豚たちの境遇を思うと、彼らが可哀想で堪らなくなる佐竹であった。


  • 熔鉱炉に沈む

町工場に就職した佐竹は元商社マンで英語堪能な事を社長に見込まれて、海外視察のお供に抜擢されアメリカに向かった。渡米して早々に犬からライフルで狙撃されて銃社会の手荒い歓迎を受ける羽目になり、弾丸が頬を掠めるも飼い主が駆けつけて命拾いする。偶然にもその飼い主が視察先の工場主で早速連れられて工場に向かうが、そこで先程の犬が工場内で放し飼いにされており、犬が熔鉱炉に落ちそうになるのを見た佐竹は思わず飛び出して助けるが、代わりに自分が熔鉱炉に足が浸かって動けなくなってしまう。他の職員が気付いて救助しようにも、摂氏550度の高熱に阻まれて近付く事もできず、下半身を焼かれながら佐竹はジワジワと熔鉱炉に沈んでいく。だが工場主がチェーンフックを操作して佐竹を救出し、病院に担ぎ込まれたが下半身が重度の火傷を負っていて既に危篤状態となっていた。

だが医師達の懸命な治療と再生医療によって佐竹は奇跡の回復を成し遂げる。さらにどこから聞きつけたのか鬼頭が治療費を肩代わりしてくれ(出世払いとの事)、佐竹は鬼頭の友情に感謝の涙を流すのだった。

2ヶ月後、怪我が完治した佐竹は一人で帰国する事となる。今回の事故のトラウマで町工場の仕事は自主退職する羽目になったが、見送りに来た工場主から犬を助けてくれた事を厚く感謝され、佐竹は自分の選択は間違っていなかったのだと自信と誇りを胸にすると、見事に完全回復した足を踏みしめて帰国の途に就くのだった。


  • チェーンソーで右腕切断

今度は林業に就職した佐竹。重労働で非常に危険な仕事だったが、就職に失敗し続けていよいよ後が無くなってきた佐竹に仕事を選ぶ余裕など皆無だった。人手不足という事もありあっさりと採用が決まり、岡本という女性の先輩が教育係に付き、彼女から作業の要領と安全管理を学ぶ佐竹。

だが人手不足を補う為に連勤で働いていた岡本は過労状態になり、チェーンソー作業中に不注意からキックバックを起こして佐竹の右腕を切断してしまう。さらに追い討ちをかけるかのように土砂崩れが発生して佐竹と岡本は生き埋めとなり、佐竹は火事場の馬鹿力で片腕で土を掻き分けて地上に這い上がり岡本も救出するが、切断された右腕は行方不明になってしまう。

早く縫合しないと繋がらなくなると焦る佐竹だったが、千恵から就職祝いに貰ったスマートウォッチを右手に付けていた事を思い出し、スマホのGPS機能で位置の割り出しに成功し、なんとか右腕を発見するもそこで体力の限界となり意識を失う。

その後は駆け付けた山岳救助隊によって佐竹と岡本は病院に搬送され、佐竹の右腕は、切り口が綺麗で保管状態も良く切断から8時間以内と好条件が重なり、再接着可能と判断され大手術の後に無事に縫合された。

2日後に意識を取り戻した佐竹は腕が繋がっていた事に感激し、救助隊と医師の尽力に感謝したのだった。

土砂崩れの原因は山頂の土砂集積所の杜撰な管理にあった事を知った佐竹は、再発防止の為にも退院後は管理会社を損害賠償で訴える決意を固めた。

今回の事故で長期入院を余儀なくされ離職せざるを得なくなった佐竹だったが、幸いにも労災保険が降りたので当面の生活に困る事は無くなり、見舞いに訪れた岡本から切断事故の謝罪を受けるが、腕も無事に繋がったんだから根に持っても仕方ないだろうと水に流す佐竹であった。


  • 心肺停止 今までありがとう

国際霊柩送還士に就職した佐竹。海外の危険な場所で遭難死した死体を回収して日本に持ち帰る仕事で、自分自身も危険に晒される激務だったが、元々責任感が強く根性もあり、商社マン時代に培った語学力と海外渡航の手配のノウハウ、さらに鬼頭の助手として様々な秘境を渡り歩いた体力とサバイバル経験など、佐竹にとってはこれまでのキャリアを全て生かせる天職であり、職場でも即戦力として重宝されるようになった。

そうして仕事にも慣れてきて、一人で仕事を任されるようになった頃、いかにもカタギに見えないコワモテな男からメキシコで死んだ兄弟分の遺体を持ち帰って欲しいと依頼され、半ば脅される形で仕事を引き受ける事となり佐竹は単身メキシコに向かった。

現地の日本大使館で霊安室に保管されていた遺体を確認する佐竹だったが、遺体の腹の中に大量のヤク(違法薬物)が詰め込まれており、自分がヤクの密輸に利用されたと気付いた佐竹は警察に通報しようとするが、そこに突然ギャングが現れる。ギャング達は組織の裏切り者が持ち出したヤクを取り返すのが目的で大使館に侵入しており、目撃者の佐竹も口封じで始末しようとフルスイングで頭をカチ割り、気絶した佐竹を棺に押し込めてしまう。

佐竹はそのまま大使館の職員の怠慢でろくに中身を確認しないまま日本に発送され、目が覚めた時には飛行機の貨物室に積まれており、貨物室は温度の調整はされておらず上空の低酸素と極寒に苛まれ、いかに佐竹の生命力をもってしても重傷を負って虫の息の状態ではこの極限地獄に耐えられるはずもなく、ついに息の根が止り心肺停止してしまう。

その後は棺を開けた職場の先輩が懸命な蘇生処置をした事で佐竹は奇跡的に息を吹き返し、救急車で病院に搬送された。医師からは蘇生処置がギリギリで間に合ったから障害も残らなかったと説明され、佐竹は適切な処置をしてくれた先輩に感謝したのだった。

その後、メキシコのギャング達は大使館襲撃という国恥行為をした事でメンツを潰された地元警察の全力捜査によって速効で逮捕され、佐竹に仕事を依頼したコワモテ男も日本の警察から薬物密輸の疑いで事情聴取を受ける事となった。

佐竹は病室に見舞いに来た先輩にお礼を言って、仕事を離れる羽目になった事を詫び、先輩は佐竹の無事を喜んだのだった。


  • 無修正動画を見すぎた結果……女性嫌悪症になった佐竹!?

前回の大トラブルが原因で再び無職に舞い戻った佐竹は、月収最大60万の求人広告に釣られてピンクビデオのモザイク職人に応募する(無修正動画を見放題できるからという下心もあった)。仕事は手動で濡れ場シーンの局部にモザイクをかける非常に気が遠くなる作業だったが、万が一モザイクが外れて無修正のまま流通されたら出演者と撮影者が全員お縄にされると聞かされ、佐竹は責任感で必死になって仕事に没頭する。

最初は無修正動画を見て興奮していた佐竹だったが、見慣れてくると次第に興奮しなくなり、遂にはピンクビデオを見ても性欲が沸かなくなってしまい、むしろ嫌悪感を覚えるようになってしまう。先輩社員からはこれは職業病みたいなものであり、これが原因で離職率が高いと聞かされる。

その後は社長が無計画で持ってくる大量の仕事を先輩と二人で不眠不休でこなすハードワークを続け、ようやく休暇を取得して自宅で休養していた佐竹だったが突然社長から電話がかかり、なんと佐竹が担当したビデオがモザイクがかかっていない無修正で出回っているから弁償しろと怒鳴られる。

遂に精神が決壊した佐竹は発狂状態で夜の繁華街を疾走し、セクシーな女性を見た途端に猛烈な拒絶反応を起こして激しく嘔吐し、女性に大量のゲロを吐きかけてしまい警察に逮捕された。

女性とは示談で手を打ったので大事にならなかったものの、この一件の後に佐竹は会社をクビになる。だが仕事から離れた事で佐竹は徐々に精神を回復させ正気を取り戻した。

その後、無修正で出回っていたビデオは何者かがAI加工でモザイクを消した違法アップロード動画であり、佐竹には何の落ち度も無い事が判明した。これにより弁償しなくて済んだものの、勤め先はブラック企業だったが仕事にやり甲斐を持っていた佐竹は、ピンクビデオ業界に危機をもたらす違法アップロード動画に対して激しい怒りを覚えたのであった。


  • 美人局に遭う

ピンクビデオの製作会社に就職した佐竹。短期間に離職を繰り返したせいで履歴書の職歴欄が3ページにも及び事故物件状態の佐竹だったが、元商社マンならまともな人だろうと信用されてなんとか無事に面接突破を果す。

仕事は撮影のADとして雑用や、撮影用の疑似体液と疑似糞便の調合など多岐にわたり非常に大変な仕事だったが、元々ピンクビデオの愛好家であり撮影現場に興味があった佐竹は楽しみを持ちながら仕事に励んでいた。そんなある日、男優に急遽欠員が出た数合わせで佐竹は男優をやらされる事となる。彼女がいるからと断る佐竹だったが会社命令には逆らえず、顔バレしなきゃいいだろと頭に紙袋を被らされて無理やり出演させられるも、何故か覆面キャラが客にウケて(意外と巨根なので何気に男優向きな体型でもある)その後も出演させられてたちまち人気は鰻上り、裏社員シリーズという主演タイトルまで作られる程の人気男優となった。

そうして他社から出演オファーがあり会社命令で単身出向するが、そこはなんと男優専門の美人局をしている悪徳業者であり、佐竹も女優を傷付けたと言い掛かりをつけられて大金を脅し取られそうになる。暴力を受けて命の危険を感じた佐竹は撮影用の疑似糞便を水鉄砲で業者達に浴びせ、業者達が怯んだ隙に脱走してそのまま交番に駆け込んだ佐竹の通報により警察が撮影現場に踏み込み、悪徳業者は一網打尽でお縄となった。

こうして一件落着……とはいかず、ピンクビデオ業界は社会的にグレーな界隈なので不祥事はなるべく表には出さず大事にしないようにするのが暗黙のルールらしく、佐竹は警察沙汰にした事で会社から大目玉をくらいクビにされてしまう。

あまりに理不尽な解雇であり佐竹も不本意ではあったが、それでもピンクビデオを愛する気持ちが変わる事はなく、どんな業界にも闇はあるが真面目に働いている人の方が大部分なのだからと、これからもピンクビデオの愛好家を続けようと思う佐竹だった。


  • カルト宗教団体に入れられる。

面接に挑んでも離職が多すぎる事がネックで落とされるようになり、すっかり自信喪失してしまった佐竹は、三十路で定職に就けない不安に苛まれ、自分に存在意義など無いのではと思い悩むようになった。

そんなある日、中年女性に声をかけられて町のゴミ拾いボランティアに誘われ、親切心から引き受けた佐竹は清掃活動に励みすぎたせいで腰を痛めてしまい、中年女性の紹介で整体院に行くことになる。

そこで佐竹は整体院長の指導で健康になった気分になり、さらに他の患者たちとも仲良くなって居心地の良さにすっかりハマってしまい、ついには鬼頭や千恵の誘いも断って整体院で過ごす事を優先するようになってしまう。そして院長に整体組合の本部で集団生活するように進められて、佐竹は迷う事なく了承したのだった。それが巧妙に仕組まれた罠とも知らずに……。

本部道場での集団生活でさらに没入を深めていった佐竹は、院長に言われるがままに全財産が入った通帳を渡してしまう。それから3ヶ月が過ぎてすっかり洗脳された佐竹は、新人としてやって来た佐伯・ゼッターランド・博子とまさかの再会を果たす。驚く佐竹だったがゼッターから実はこの整体組合は孤独な人を洗脳して全財産を巻き上げる悪質なカルト宗教団体である事を教えられ、その手口を聞かされて一気に洗脳が解ける。ゼッターは報道番組で潜入取材をしており、佐竹は自分を騙したカルト教団に一矢報いるべく彼女に協力する事を決めた。そして教団が詐欺を働いている決定的証拠を掴み、深夜に二人で道場を脱出しようとするも見つかってしまい、武器を持った狂信者達に追われる羽目になる。

さらに院長改め教祖から猟銃で狙われ、標的はゼッターだと直感した佐竹は咄嗟に彼女を引き寄せるも、実は佐竹が標的あり、二人まとめて銃弾が脇腹を貫通してしまう

身動きできなくなり絶体絶命かと思いきや、武装した警官隊が現れてカルト教団は一斉逮捕となり、佐竹たちは無事に救出された。さらに警官隊の中から鬼頭が登場。佐竹の様子がおかしいと心配した鬼頭は密かに佐竹の身辺を探っていたら悪質なカルト教団の存在を知り、佐竹を救う為に警察の捜査に協力していたのだった。

なぜ自分にそこまでしてくれるのかと訊ねる佐竹に、同じ奇食と格闘した戦友だからだと鬼頭は笑顔で答えて、傷を治してまた旅に出ようと佐竹を励ましたのだった。

その後、カルト教団は詐欺や銃器不法所持などの悪事が全て明るみとなって教祖と教団幹部は全員検挙されて壊滅し、さらに被害者団体からも民事で訴訟された。

佐竹は病室で千恵から号泣されて、彼女に心配をかけた事を深く反省した。そして自分にはこんなに心配して助けてくれる友達と恋人がいる事に改めて気付き、ここが自分の居場所なのだと確信した佐竹は、もしも彼らが困った時には必ず助けようと心に誓うのだった。


  • サメの餌になりかける。

職を失って数ヶ月、以前の編集マンだった時のモザイク作業のトラウマを克服しピンクビデオを見られるようになった佐竹だが「でもピンクビデオを見ているだけじゃお金が増えないもんなぁ」などと呟いた。ある日の夜、陰鬱な気分を晴らす為に近所の飲み屋に足を運んだ佐竹は店主と常連客の会話がきっかけで運命の出会いを果たすことになった。聞けば彼は本物のトレジャーハンターで世界中の海や湖を調査して過去に遺失した財宝を探しているらしい。

興味深く聞いているとその男が佐竹に「こっちばっか見て宝探しに興味があんのかい?」と声をかけてきて、刺身が彼の目に飛び込み思わず「興味、ありました!」と思わぬことを口走っていた、そこで男の目が一瞬変わり「なら一攫千金を狙ってみないか?」と思わぬ提案を示してきた。

三船忠雄と名乗った彼と数日後、佐竹は三船共々オーストラリアへ向かった。そしてオーストラリアに到着すると二人はまず市内のドブ川に向かい、防水服を着て三船に渡された金属探知機と磁石を使って川や海の底を精査し、強力な磁石を放り込み磁力で金属(川に捨てられたダイヤ付きの結婚指輪もその中に混ざっていた)を釣り上げる、ただその後引き上げられるのはゴミばかりだった(スマホ。空き缶、夢の国のネズミ人形)。

そしてその日の夕食中の三船のスマホが鳴った、その電話の内容はオーストラリア沖に沈んだ沈没船シーラカンスが見つかって明日その沈没船へと行くという朗報だった。

次の日、彼と佐竹は船の上にいた、そして遂に沈没船情報があった海域へと到着した。海中でも会話できるトランシーバーを装着した二人は水中を進むとデカいサメが佐竹の目に入り、今度は三船さんが何かに気づき、そこにあったは息を呑むような光景、そう、沈没船シーラカンスだった。

未だに朽ちていない内部に入った佐竹と三船は明らかに豪華な部屋(船長室)に辿り着いた。そこで佐竹は宝箱を見つけたが滅茶苦茶重かった…まったくもってびくともしないほどに。

しかし水中銃を持った別のダイバーが来て、彼らを見るなり銃口を向けてきて次の瞬間、奴が勢いよく放った銛は佐竹の左足を貫通した。その途端、海は彼の血で赤く染まり、男は更に水中銃の弾を仕込んでおり迷いもなくニ人を殺す気で三船に銃口を向けて殺そうとしたが、大口を開けたホホジロザメが男の胴体に噛み付き、連れ去った。

一方で佐竹を引き上げようとした三船だが、返しがついた銛がソファーに刺さってびくともしなかったので彼は船に道具を取りに行ってしまった。

たった一人残された佐竹は途端にこの海に残された恐怖が襲ってきた…音の無い海中で聞こえるのは彼の心音だけで生きた心地がまるでせず、そして遂に戻ってきたのは…最悪なことにお友達を引き連れているサメだった。

死を覚悟したその時、黄色い筒みたいなものを持った三船が戻ってきて電磁場が発生する黄色い筒をかざしてサメ達を追い払った。

銛を切断してもらった佐竹はやっと自由になってなんとか宝箱を手放さずに三船と船に戻ることになり、船に着くと三船が呼んだ巡視船が駆けつけたが佐竹は大量出血からか意識を落としてしまった。

次に彼が病院のベッドで目を覚ましたが、三船がたまたま沈没船で出会って、大量の荷物を持ってどこかへ行ったことを告げられた後に再び意識を失った。

その後、三船とは連絡がつかなかった。それから数ヶ月後、オーストラリアに日本人の大富豪が生まれたと聞いた。


シリーズ復活以降編集

  • 悪魔vs悪霊

鬼頭が最近手掛け始めた「奇食屋台ビジネス」に使う食材の仕入れに付き合わされて、イタリアのサルデーニャ島に渡った佐竹。鬼頭のお目当ては世界一危険なチーズと呼ばれる奇食界のレジェンドカース・マルツゥ(見た目も臭いもウジ虫が涌いて腐った生ゴミそのもの)、それをさらにカナブンに塗って試食する羽目になる。グロい見た目に強烈な臭気、さらに口の中でウジ虫がピチピチと跳ね回る最悪の食感だったが、鬼頭はこれこそ奇食屋台に相応しいと店にある在庫全てを買い占めたのだった。(このカース・マルツゥが後に鬼頭とある人物を引き合わせる事となるが、それはまた別の話)

こうして目的を果たした二人は、帰りの飛行機のフライトまで時間が余ったので観光がてらに町を散策していると、教会で悪魔憑きかどうか診断を受けられると聞き、鬼頭は占い気分で悪魔診断を受ける事にした。佐竹は過去に霊能者から強力な悪霊と守護霊に取り憑かれていると聞かされており、この機会にはっきりさせたいと思い参加する事にしたのだった。

診断の結果、鬼頭は悪魔に憑かれていないと判定されるが、佐竹を診断した神父は苦悶の表情を浮かべながら「"悪魔"はいません」と言って立ち去ろうとする。その様子がただ事ではないと察した鬼頭が神父に食い下がると、自分よりもっと強い霊能力を持つ神父がいるが今は悪魔祓いの依頼で出張中なのでそこに行くようにと進められる

早速、件の神父の出張先に向かう二人だったが、急に腹が差し込んできた佐竹は我慢できず公衆トイレに駆け込み、仕方なく鬼頭が一足先に神父と合流して悪魔祓いに同行する事となる。

少女に取り憑いた悪魔を祓おうとする神父だったが、悪魔は予想以上に手強く、祈りも聖水も効かず神父は劣勢に立たされる。だがそこにトイレを済ませた佐竹がやって来た途端に、佐竹に憑いている悪霊と守護霊の圧倒的な霊力に悪魔が怯みだし形勢は逆転。神父が一気に畳み掛けるのと同時に、悪霊から威圧された悪魔は恐怖に怯えて脱兎の如く逃げ出し、悪魔祓いは(佐竹の悪霊のおかげで)成功したのだった。

その後、佐竹は神父に悪魔診断を頼むが、神父は佐竹を一目見るやいなや慌てた様子で「急用があるから」と言ってそそくさと立ち去り。そして佐竹達から見えない場所まで離れると、神父は佐竹の後ろにいた邪神級の悪霊の霊圧を受けた影響で霊障を起こしたのか激しく嘔吐し、「触らぬ神に祟りなしだ」と呟くのだった。

どうにも腑に落ちない佐竹だったが、帰りの飛行機に搭乗する頃にはすっかりどうでもよくなり、日本に帰ったら就職活動に専念しようと気持ちを切り替えたのだった。

……悪魔もエクソシストも裸足で逃げ出す最強の悪霊と守護霊を連れたまま。


  • 死体と強制結婚させられる。

芸能人の結婚ラッシュ報道に触発されて結婚願望に火が付いた佐竹。だが千恵という心に決めた女性がいるにもかかわらず、ニート道を極めつつある現状ではプロポーズなど夢のまた夢であり、思い詰めた佐竹は鬼頭に電話をかけて「何か仕事をくれ~」と泣きついてしまう。半ば呆れつつも鬼頭は佐竹を奇食ハンターの助手に雇い、二人は台湾に渡る。

向かった先は一見なんの変哲もないラーメン屋だったが、鬼頭がチョイスした店が普通のはずがなく、そこでゴジララーメンを店長から進められる。東宝に断りも無しにゴジラを商品名に使うアナーキーぶりに思わずツッコミを入れる鬼頭だったが、出てきたラーメンは麺の上にワニを丸々一匹載せたインパクト充分な代物であった。だがワニは世界各地で食されている割とポピュラーな食材であり、世界中の奇食と渡り合ってきた佐竹と鬼頭にとっては既に通ってきた道とばかりに、一気に完食したのだった。

その見事な食いっぷりに感心した店長から、お次はダイオウグソクムシを載せたラーメンを進められ、巨大なダンゴムシといったグロい見た目に反して味はイセエビのようだったが、殻ばかりで食べる部位が少なく佐竹はむしろ物足りなさを感じたのだった。

こうして奇食巡りは無事に終了し後は日本に帰るのみとなったが、鬼頭が電話応対で席をはずしている間に、佐竹は道に落ちていた真っ赤な封筒を拾った。警察に届ける前に中身を確認しようと封筒を開くと、中には若い女性の写真と紙幣数枚とさらに髪の毛の束が入っており、佐竹はヤバい物を拾ってしまったと後悔したが時既に遅く、物陰から現れた中年の男女二人に取り囲まれて警棒で頭を殴られ意識を失ってしまう。

気がつくと佐竹は豪華な民族服を着せられて、花嫁衣装を着せられた女性の死体と並んで座らされており、どうやら中年男女は夫婦でこの死体は二人の娘であり、死んだ娘との結婚式を挙げられていると察して驚愕する。逃げようにも警棒を握った父親に見張られており、身の危険を感じた佐竹はとにかく逆らわないようにするが、死体と誓いのキスを強要され、死後数日経過した死臭にむせて反射的に拒絶してしまい、逆上した父親から暴行を受ける。

だがそこに警官を連れた鬼頭が助けに駆けつけ、佐竹は無事に救出されて、夫婦は誘拐監禁暴行の現行犯で逮捕された。

鬼頭によると、これは台湾に伝わる「冥婚」と呼ばれる風習であり、若くして未婚のまま死んだ女性のために遺族が、生きた男性と娘の死体を結婚させて弔うのだという。それを聞かされた佐竹は、あの夫婦は娘を失った悲しみで暴走したのだと知り、若くして亡くなった女性に深く同情したのだった。こうして悲しい事件は幕を閉じ、その場を去ろうとする佐竹だったが、床に落ちていた警棒を踏んで盛大に転けて、そのまま花嫁の死体の上に覆い被さって濃厚な事故チューをかましてしまい、まさか結婚願望がこんな形で叶えられそうになりトホホとため息をついたのだった。

……鬼頭から「終わり方が古い!」と容赦の無いツッコミを入れられながら帰路に就く佐竹であった。まぁそもそもエンドカードが古いのだから人の事を言えたわけではないのだが


  • 2夜連続で審査通らず

後述の回にて動画の収益の審査が通らず、木曜日も駄目で金曜日も同じように出せず苦難の策として紅林二郎関連の総集編でその場を凌ぐ事態となってしまい、結局後述の回は日曜日に出ることになってしまった。


  • ピンク嬢専門ドライバーと暴漢とタフネスガイ

ある日黒焉街を歩いていた佐竹は電柱に貼られている「美女のサポートで稼げる」などと怪しさ全開の文言の奇妙な求人ポスターが目に入った。

「仕事を選べる立場にない もはや目に入った時点でこれも縁だ」と思い「面接出来ますか?」と電話した後に案内された住所に向かった。

こうして面接が始まったわけだが「結局 なんのお仕事なんですか?」と最大の疑問を投げた佐竹に面接官の返ってきた答えは「黒焉街にある派遣型のピンク店だがホテルに女の子を送迎するドライバーをお願いしたい」らしい。しかし同時色々大変そうな職業でもあり、当の佐竹もピンク業界は慣れっこだが何度も痛い目を見ていたので上手く断ろうとしたが店長は彼に電卓を見せつけ給料35万だと教え更に車の免許だけあれば良いとも教えられた、そして心に決めた佐竹はこの仕事へ就くことが決まった。しかし店長は彼に「店の女の子は商品だから絶対に手を出しちゃダメだよ」と一つ忠告した。

こうして始まったドライバー業務だが始業が午後5時で終わるのが午後6時と完全夜型で夕方に家を出るのは元商社マンの佐竹には慣れなかった、そして勤務中は待機時間が殆ど無く嬢の仕事中に他の嬢を運ばねばならないのだ…それから嬢にも様々な子がおり苛つきの捌け口にされるのも日常茶飯事で無茶なオーダーも多々あって出張依頼で街の端の方まで行くなんてザラだった。しかし時間厳守なので遅刻は出来ずお陰で錆び付いていた運転技術が今まで以上に磨かれた。

そんなドライバー稼業だが1番の問題は商品でもある女の子で酔っ払っている時は運転席を蹴ったり酷い時はお漏らし迄ブチかましてきた、しかもその始末はドライバーの佐竹がするのだから堪らない。

ピンク嬢専門ドライバーの仕事を始めてひと月が過ぎた頃店長から「時間は過ぎてるのにルカちゃんと連絡が付かない」と言う連絡が来た後、佐竹はすぐにホテルのフロントに事情を説明して予備キーを借り部屋へと乗り込んだが…彼が中で見たのはルカちゃんと鞭とマッサージ器を持った金色のTバック男だった。まさに変態の権化と言うべき存在で奴は「君のパンツを俺のケツに俺のパンツを君のケツに入れる!結婚の儀式だ!」と意味不明なことを叫んでいた。佐竹に気づいた変態は「む!なんだお前は!人の情事を除くとはこの変態め!」と強烈に威嚇してきた。奴はまるで理性を忘れた獣と化したので「このレベルの変態に説得なんて通用しない!何か良い方法はないか…」と思った佐竹は必死に周りに目をやるとホテルの廊下に置かれた消化器が目に入り嬢を救うべく変態に向かって消化器を大噴射してやり部屋中が消火剤まみれになり奴の視界を奪うことに成功した隙に彼はルカちゃんを連れて部屋から脱出したが野郎は並の変態ではなかったので彼女の香水の匂いを頼りに追いかけて来たのだった。しかも男は肥満体なのにやたらと身軽で足が妙に速く、2人はあっと言う間に追いつかれてしまい、そして奴は彼女に向かって豪快に飛びかかろうとしたのでルカちゃんの危機を感じた佐竹は咄嗟の判断で彼女を庇ったがそのまま変態が彼に覆い被さった。その次の瞬間、彼の下半身に激しい痛みが走りその方へ目を向けると尾てい骨の辺りに謎の物体が深々と突き刺さっていた。痛みと痺れで下半身に力が入らなくなったがこのままでは嬢に奴の魔の手が及んでしまう…とその時店長と京極組近藤新平太が駆け付けてくれたのだ。近藤は変態を前にしても一切の同様を見せず次の瞬間、変態が高々と宙を舞って彼に飛びかかったが京極組きっての武闘派極道である近藤に敵う筈もなく、メリケンサックを付けた近藤の壮絶な一撃が奴の股間を捉えた。変態もこの一撃には耐えられず性欲の源を破壊された後泡を吹いて倒れ込み、それを見て安堵したのか次第に佐竹の意識も遠のいた。その後彼は店長と近藤によって病院へと運ばれた。傷の方は刃が仙骨で止まったお陰で深く無かったが、当分の間は座れなくなった彼はドライバーの仕事を続けられなくなり、またしても職を失ったが「最近ピンク業界ばっかりになってきたな。もしかして俺に向いてるのか?」と新たな可能性を模索する佐竹であった。


  • 刃物女に殺されかける。

ついに貯金の残高が37,000円になった佐竹。このままでは家賃もケータイ料金も払えないと焦った佐竹はすぐに稼げる仕事をスマホで検索して「レンタル彼氏」の募集を見つけ、最高時給8,000円の見出しに目が釘付けとなる。仮初めの彼氏となって女性をエスコートして対価を貰う仕事であり、恋人である千恵の事が頭をよぎるも今は一刻でも早く金が必要であり、佐竹は千恵には内緒で応募する事にしたのだった。

まずは面接に合格して登録を済ませて、後は女性からの指名を待つ佐竹だったが一向に指名がかからず、平凡な中年男にすぎない自分に女性需要など皆無なのかと諦めかけたその時、ついに佐竹に初指名がかかる。

喜び勇んで指定された場所に向かうと、そこにいたのは高齢者の女性「トメさん」だったが、佐竹はやっと掴んだ最初のお客さんだと誠心誠意を込めてエスコートした結果、トメさんから5つ星の大満足評価を受けた。これが呼び水となって佐竹に指名が来るようになり、商社マン時代に培った気配りと接待テクニックを駆使して様々なニーズをこなし、時には別れ話用の偽彼氏を演じ、フラれてキレた元彼に掴みかかられる等のヒヤリとする体験をしながらも順調に仕事をこなし、客の評判も上々で気がつけば人気No.3にまで上り詰める。

こうして働き始めて1ヶ月が過ぎた頃、佐竹にリピーターの太客が付いたのだが、その女性「千佳」は佐竹に本気で入れ込んでデートの度に付き合って欲しいと迫り、異物を混ぜた手作りチョコを佐竹に食わせる等の異常行動を繰り返すようになる。千佳のヤンデレぶりに手を焼いた佐竹は、運営会社に彼女を出禁にするように頼もうかと思案し始めるが、ついに彼女とデート中に薬物を盛られて意識を失い、気がつくと自宅で寝ており、傍らに立っていた千佳から交際を迫られる。

彼女の異常性に戦慄する佐竹だったが、さらに間の悪いことに恋人の千恵が自宅に訪ねて来てしまい、二人の女性の間に挟まれる。千恵からもこの状況について問い詰められてしまい、いよいよ観念した佐竹は千佳に交際をお断りするも、逆上した千佳から包丁で脇腹を刺されてしまう。佐竹は千恵に逃げるよう促し、千恵も一人だけ逃げる事を心の中で詫びながらも佐竹なら絶対に死なないと確信して、助けを求めて部屋を飛び出した。

こうしてまずは千恵の安全を確保した佐竹は、千佳を突飛ばして自分も逃げ出したが、脇腹の傷は思っていたよりも深く出血多量で意識は朦朧となり、ついに歩く事も出来なくなり、たまたま目の前を歩いていた白い長髪の美青年に必死で助けを求める。

そこに包丁を持った千佳が追いつき、鬼気迫る状況にも拘わらず青年は落ち着いた様子で千佳が加害者である事を把握し、千佳は逆上して包丁を振り下ろすも青年は余裕でかわし、カウンターで千佳の鳩尾にパンチを打ち込んで彼女を無力化した。そして警官を連れて戻ってきた千恵と入れ替わるように、青年は去っていったのだった。

病院に搬送されて一命を取り留めた佐竹は千恵に事情を全て打ち明けてレンタル彼氏の仕事は辞める事を決意した。運営会社に辞める旨を電話で伝える際に今回のトラブルで会社の評判が下がったのではと佐竹は心配したが、運営会社はこういうトラブルはよくある事だからと気にしておらず、逆に佐竹の容態を心配されてしまうのだった。

今回の一件で佐竹は楽に金儲けなど出来ないのだと痛感し、金に目が眩んで安易に仕事を選んでしまった自分の迂闊さを反省した。

そして名前も名乗らず去っていった命の恩人である、独特な口調で話す白長髪の青年を思い出し、再会したら必ず恩返ししようと心に誓った。


その青年の正体は京極組の武闘派極道ルーク黒羽根であり、さらに自身と懇意にしている久我虎徹の兄貴分にあたる人物なのだが、今の佐竹にはまだ知る由もなかった……。


  • 台湾で羅威刃の藤崎とまさかの再会

ある日のコンビニ帰り、高級車が止まっているのが佐竹の目に入った時、窓が徐に下がった時中にいたのは奇食ハンター鬼頭丈二で、彼曰く明日から台湾へ行くらしく「報酬を出すから助手で来ないか?」と佐竹に聞いたが彼の一番新しい嫌な記憶が蘇った。以前、台湾の道端でふと赤い封筒を拾ったら冥婚という風習の一つに巻き込まれ散々な目にあったからだ。しかしお金は大事だと思い鬼頭と共に台湾に再び行くことにした。二度とあんな目に遭うのは御免だと思い「前だけを見て歩くのが懸命だな」と意識して歩いていたその時、視線の先の人混みの中に見覚えのある顔を発見して戦慄した。そう彼奴…見覚えのある顔の主はかつて警察に突き出した事で城ヶ崎共々、命を狙おうとした羅威刃藤崎だったのだ。

そこで嫌な予感がした彼は鬼頭に無理を言いルートを変えて遠回りする事にしたのだ。

そして遠回りして歩く事20分、お目当ての奇食が提供される屋台を目にした鬼頭が歩みを止めた。そこには沢山の鶏がぶら下がっていて「鶏料理なら変わった物は来ないだろう」と思った佐竹だが鬼頭が速攻で注文した料理が想像もつかない形で運ばれてきた。何とその料理は料理蛇皮クレープ鶏の睾丸包みでその名の通り鶏の睾丸を蛇の皮で包んで食べるのだ。テーブルに置かれた後二人は睾丸を蛇皮に包んだが見た目がキモくて食べたくないと思った彼だが雇われの身なので拒否権などないのでかぶりついた瞬間、睾丸がブチっと破裂して口に謎の体液が溢れ出した、対して蛇皮は弾力無しのゴムみたいな食感だった。すると店主が徐に近づいて余計な事をし出し、おかわりの睾丸クレープをおもてなししてきたので彼らは仕方なく食べる事にしてそれらを胃袋へと押し込み二人は料理を完食したのだった。

その後屋台を出ると街がやけに騒がしくなっていたのだ、何故なら今日は爆竹祭りの日で爆発に耐えれば耐えるほどその年の幸運が恵まれると考えられるらしく元々はお金の神様を崇める為の行事なのだ。

佐竹と鬼頭は祭りを見学する事にしたのだが前では屈強な男がものすごい数の爆竹の嵐に耐えている衝撃の光景が広がっていて二人で愕然としていると観衆の一人が爆竹を手渡してきたのでまず文化を受け入れている鬼頭が「これもこの国の伝統!郷に従うのだぁああ!」と叫び爆竹を投げ出した、次に佐竹が「ここで爆竹の餌食になりたくない」と思い「ごめんなさぁああい!」と言いながら爆竹を投げるとほぼ同時に二人が神輿から飛び降りた。二人の勇姿を称える拍手を送るのかと思いきや観衆たちはまさかのブーイングの嵐を浴びせた(どうやら7分では短すぎるらしい。)

そして祭りも終盤、次が最後の二人らしく神輿が1つ余っていて直前でひよって欠員が出る事が多い場合は観衆からランダムで選ばれるらしい。

「絶対選ばれたくないよな」と不安な佐竹だが「アンタでいいよ!己の根性を試してみろ!」と声が聞こえた同時に彼が神輿に乗って爆竹を当てられる役に選ばれたと同時に着替えさせられ神輿に乗せられた。

そして始まりの太鼓が叩かれた次の瞬間、大量の爆竹がゼロ距離で炸裂するがその威力は「勢い」という表現じゃ表せず燃え盛る鞭を全身に浴びている感じだ。

すると爆竹の中、神輿が近づいてきた…しかしここで予期せぬ事態が起きる…

何故ならさっき目撃した藤崎がもう一つの神輿に乗っていたからだ。あまりの衝撃で大声で名前を叫んでしまったので完全に自分に気づかれたが幸い神輿に担がれている事で身動きは出来ない。

すると藤崎は「こんな所で会うなんて運命かもな、でもテメエには絶対負けねえ!」と対抗心を燃やしたのだ。そして量を増し容赦なく飛んでくる爆竹で佐竹の鼓膜が麻痺してもう何も聞こえなかった…そして彼の意識はそこで途切れた…それからどのくらいの時間が経ったのか「大丈夫か!佐竹!目を覚ませ!」と言う鬼頭の声で意識を戻したその直後、駆け寄ってきた観衆達が「アンタ凄えぞ!20分の大記録だ!」「新記録じゃないか!?」と二十分の新記録とともに爆竹に耐えていた事を喜んでいた。ちなみに藤崎も十八分も爆竹に耐えていたらしい。

するといきなり屈強な男達に「藤崎の仲間じゃないだろうな」と思ったが返ってきたのは「今日からあなたが我々のボスです」と理解の追いつかなかった言葉だった。詳しく聞くとこの祭りは裏テーマがあり台湾マフィアが度胸試しとして利用しているらしく最も長く耐えた者が新しいボスに任命されると言うのだ。いつの間にかヤクザ祭りと呼ばれている、「ではボスあちらに車が待機してますのでアジトへ参りましょう」と言われ断ろうとしたが強面の人を前に何故か断りづらい。マフィアのボスになりたくなかった佐竹だがその時「ふざけんじゃねえぞぉおお!こんなもん納得できるかぁああ!」と怒号が聞こえた方を見るとナイフを持った藤崎が突っ込んで来たのだ。だが彼はこの瞬間、台湾マフィアのボスなので彼に手を挙げることなど部下達が許さなかったので藤崎は圧倒的な数と力で抑えられていた。

するとそこにいた男達が暴れ出したので祭り会場はマフィアの大乱闘が始まったがこれが逆に好機で奇跡的にその場を逃げ出す事ができ、鬼頭に「本当にボスの座を捨てて良いんだな?」と聞かれ、佐竹は当然「当たり前だぁああ!」と答えた。取り押さえられた藤崎は走り去る彼を恨めしそうに「くそぉお…覚えとけよ…」と唸っていた。

帰りの飛行機内で「まさかマフィアのボスになりかけるとは夢にも思わなかった」と思った佐竹だが「あのままなっていれば逆に大金持ちになれたかもな」と鬼頭に呑気に言われ、「勘弁してくれ…命を狙われるのなんてごめんだ…」と落ち込む佐竹なのだった。


  • キャッチボールをしていたら隕石が腰に衝突

  • 若年性EDになる

世界風俗マイスター飛田新治との初コラボ回。

股関のムスコが突然の無期限ストライキを起こしてしまい、大好きなピンクビデオを鑑賞しても全くの無反応となり、佐竹は男としての存在を否定されたとばかりに絶望の淵に立たされる。恥も外聞も捨てて泌尿器科に駆け込んだ佐竹は、医者から若年性EDだと診断される。原因は精神的ショックにあるらしく何か思い当たる事がないかと医者から質問される佐竹だったが、思い当たる事が多すぎて過去に体験した無数の地獄絵図の記憶が一気に甦りフラッシュバックを起こしてしまい、佐竹の壮絶な人生を垣間見た医者に制止されてしまうのだった。

とりあえずストレス緩和が急務であると、医者の指導に従って様々な治療法を実践する佐竹だったがムスコが目覚める事はなく、処方された薬も効果ゼロ、もはや日本人向けの治療法では間に合わないと思い詰めた佐竹はさらに強力な海外の治療法に頼るべく、海外事情に精通している鬼頭に泣きついた。

鬼頭は次の奇食屋台の食材買い付けの為にアフリカに出張中で、忙しいしそんな事は知らないと無下もない返事をするが、そういう分野に精通した知人を佐竹に紹介した。

その後、鬼頭の指示でタイに向かった佐竹は現地で待ち合わせをしていた飛田新治と合流する。飛田は一流商社マンとして世界中を飛び回る傍ら、海外のピンク店を探訪するのに収入の全てを費やす風俗狂人であり、佐竹は飛田が纏う雰囲気から鬼頭に通じる狂気を感じつつも、彼の見るからに精力旺盛な風貌に信頼感を覚えたのだった。

飛田の案内で向かったのはタイの伝統的な睾丸マッサージの店だったが、そこでも全く効果が無く、すっかり肩を落とす佐竹を見かねた飛田は、少し荒療治だと前置きして伝説の施術を紹介する事にした。

飛田に連れられて森に入った佐竹は、そこで栗の木の穴にあるアリの巣を発見した。飛田曰く、ここにムスコをブチ込むとED治療やサイズアップに効くという言い伝えがあるとの事であり、医学的根拠もなく正気の沙汰とも思えない迷信だったが、かつてバナナスパイダーという毒蜘蛛に噛まれた後遺症でムスコがギンギンになってしばらく収まらなかった経験を持つ佐竹にとっては信じるに足る物であり、半ばヤケクソになって蟻の巣にムスコをぶち込んだ。すると巣の中の蟻たちが突然の侵入者に対して一斉攻撃を開始し、佐竹はムスコに焼けつくような激痛が走って全身に蕁麻疹が浮かび上がり、異変を察した飛田が慌てて止めに入るも既に体力と気力の限界に達していた佐竹はそのまま仰向けに倒れ、激しい腹痛と吐き気に襲われて大量の嘔吐をした後に意識を失うのだった。

数時間後、病院のベッドの上で目を覚ました佐竹だったが、結局ムスコは無反応なままだった。医者からはアリを使うのは間違ったやり方だとしこたま怒られ、さらに使ったアリがよりにもよって毒針を持つ超危険種のタノーイアリで、下手をすればアナフィラキシーショックで死んでいたと言われてしまう。

飛田からは自分が唆したせいで大惨事になってしまったと謝罪されたが、佐竹は自分が判断してやった事だからと飛田を責めなかった。

だがその後、前に面接した会社から採用のメールが届き、佐竹が喜ぶと同時に股関のムスコが元気に復活した。

こうして長くムスコを蝕んでいたストレスの元凶は失業の不安だった事が判明したが、今はただ愛息と再び笑い合える日々が戻ってきた喜びを噛み締めていたいと思う佐竹であった。


  • 半グレのスカウトマン狩りに遭う

千恵の誕生日に最高の手料理を振る舞いたくて料理教室に通い始めた佐竹。生徒は若い女性ばかりで場違い感に緊張する佐竹だったが、教室にはもう一人の男性生徒の鮫洲誠司がおり、佐竹は長年修羅場に巻き込まれ続けて来た経験もあって彼から漂う只者ではないオーラを感じ取るが、一見ヤンチャな風貌にも拘わらず気さくな性格の鮫洲とすぐに仲良くなれた。

話は変わって、佐竹はついに再就職を果たし風俗のスカウトマン会社で働く事となった。街で女の子に声をかけて夜のお店で働く事に興味あれば店を紹介して紹介料を貰う仕事であり、トップ層ともなれば月収数千万も稼げるとの事だが、駆け出し新人の佐竹がそんなに上手くいく筈もなく、道で百人に声をかけて一人話を聞いてくれれば御の字で、苦労してやっとスカウトできてもすぐに辞められて報酬無しになる事もザラであり、女の子のメンタルが壊れないよう相談に乗るなど常に気を配らなくてはならず、さらに業界のルールが厳しく各スカウト会社ごとにテリトリーが決まっており、うっかり境界線を越えたらそこのスカウトマンから縄張り荒らしとして殴られるなど、非常に多忙かつ物騒な仕事だった。

そんな業界で働き続けて一ヶ月が経った頃、持ち場である花宝町の繁華街に向かった佐竹だったがそこには同僚のスカウトマンがボロボロの状態で倒れており、驚いて介抱すると同僚は半グレのスカウトマン狩りに遭ったと語り、さらに数人のスカウトマンが道のあちこちに死屍累々と横たわっているのを見た佐竹は彼らを救助せねばと思った矢先に、背後から半グレが現れてスカウトマンだなと凄まれる。

まずいと思った佐竹は百戦錬磨の商社マン時代に培った得意?の営業スマイルでやり過ごそうとするものの全く通用せず、嘘を吐くなと激昂した半グレが秒速で放った喧嘩キックを顔面に受けて鼻骨を粉砕され、さらにマウントポジションから矢継ぎ早に鉄拳が降り注ぎ、なんでこんな目に遭うのか訳もわからぬまま佐竹は失神して、そのまま半グレに拉致されてしまう。

半グレのアジトで天井から吊された佐竹は、半グレから叩き起こされてスカウトマン会社の幹部の三好の居場所を吐けと尋問される。佐竹は三好とは面接で一度会ったきりで居場所など知るよしもなく、その事を正直に答えるも全く信用されず苛烈な拷問を受け続け、ついに事切れる寸前になったその時、木刀を握った鮫洲がアジトに飛び込んで来た。鮫洲は圧倒的な強さで半グレ達を制圧するが、意識が混乱して状況を把握できない佐竹は半グレが取り落としたナイフを生存本能で無意識に握りしめて鮫洲に向かって身構えてしまい、佐竹を半グレの一味かと誤解した鮫洲に抑え込まれて逆にナイフを首に突き付けられる。状況こそ最悪だが鮫洲は佐竹が悪人だとは思えずそのまま手に掛けるのを躊躇し、佐竹に半グレの一味ならこのまま首を掻切ると尋問するが、必死で否定するもそこで限界に達した佐竹はそのまま意識を失うのだった。

その後、病室のベッドで目を覚ました佐竹に鮫洲が事の経緯を説明した。あの半グレ達は自分たちが運営している店の女の子を三好に引き抜きされた報復でスカウトマン狩りをしていたのだった。鮫洲は極道であり、半グレ達が花宝町を荒らしていたので、花宝町を縄張りにしている獅子王組の構成員である鮫洲がシマ荒らしの粛正の為に半グレのアジトにカチコミを仕掛けたら、たまたま佐竹が拉致監禁されていたのだった。

真相を知った佐竹は命の恩人である鮫洲に感謝し、スカウトマンの仕事は即刻辞める事にしたのだった。

鮫洲から見舞いとして可愛らしい手作り弁当を振る舞われ、やっと手に入れた定職を失い散々な目に遭ったものの、料理を通じて鮫洲という新たな友人ができた事を良しとしようと思う佐竹であった。


  • ワニにムスコを噛まれる

千恵に指輪をサプライズプレゼントしようと思い立った佐竹。だが無職で無収入の懐具合では一番安い指輪でさえ手が届かず、自分の甲斐性の無さにつくづく嫌気がさした佐竹は公園のベンチで一人肩を落としていると強面な中年男性に声をかけられる。いつもなら相手にしない佐竹だがその男性に不思議な魅力を感じ、差し出されたワンカップ酒を受け取りちびちびと飲みながら酒の勢いもあり今の心情を吐露すると、同情したその男性が佐竹を自分の仕事の助手に雇ってやると言い出した。

その男性は吾味と名乗りゴルフボールダイバーの仕事をしていると言い、流石に初対面の相手なので怪しむ佐竹だったが月収100万円と聞かされ、一ヶ月働くだけで指輪が買えると即答で引き受けたのだった。

ゴルフボールダイバーとはゴルフ場で池の底に溜まっているボールを池に潜って回収する清掃業であり、さらに回収したボールを転売して小遣い稼ぎもできる一石二鳥の仕事なのだが、吾味さんは国内の普通のゴルフ場では商売敵が多いからと、海外の辺鄙な場所にあるゴルフ場を得意先にしていた。

まずは初仕事として向かったのは韓国と北朝鮮の国境付近、合同軍事基地にあるゴルフ場だった。一見普通のゴルフ場かと思いきや、お国柄もあって脱北者の逃走ルートに使われないようにラフ(薮)エリアには対人地雷が大量に設置されており、危うく入りかけた所を吾味さんから制止されて説明を受けた佐竹は、ここが紛争地帯であるという現実に戦慄を覚えたのだった。

その後も世界各国の辺鄙な場所にあるゴルフ場を転々として行き、アフリカのサバンナや極寒のグリーンランドで作業をした後に佐竹達が向かったのはアメリカのフロリダ州にあるゴルフ場。作業にも慣れてきた佐竹は、手分けして担当した池で一人作業を任され大量のボールを回収した。新記録達成に気分が舞い上がった佐竹はつい油断してしまい、吾味さんの指示を仰ぐ前に独断で隣の池に作業に向かってしまう。だが途中で躓いてボールを大量に落としてしまい、池のほとりで止まっていたボールを拾い集めていると、佐竹はなにやら丸くて柔らかい物を拾ってしまう。それに気づいた吾味さんが佐竹に向かってそこは人食いワニの棲家だと怒号を上げ、同時に佐竹が背後に強烈な殺気を感じて振り返ると、そこには巨大なワニが口を開けて佐竹に迫っていた。さっき拾った物がワニの卵で、親ワニから卵泥棒と認識されて怒りを向けられていると気付いた佐竹は咄嗟に後退るも時既に遅く、ワニの間合いに完全に入っていた佐竹は股関を盛大に噛まれてしまい、壮絶な激痛に悶える佐竹を咥えたままワニは体を捻りながら水中に戻ろうとする。このままではワニの必殺技デスロールで股関のムスコを食い千切られてしまうと焦る佐竹だったが、突然二発の銃声が鳴り響き、呆然となった佐竹の視界には地面に倒れ伏した吾味さんと腹から血を流すワニの姿が映った。ワニの噛む力が落ちたものの、歯が深く食い込んでいて逃げられない佐竹はそのまま池に引き込まれ、浅瀬で止まってどうにか顔を出したまま呼吸ができ、一時間耐えた後に救急隊に発見されてそのまま意識を失った。

その後、佐竹が目を覚ますとそこは病室のベッドの上だった。下腹部を二十針以上縫う大怪我だったものの男性機能は失っておらず、愛するムスコと永遠のサヨナラをせずに済んだ事にほっと胸を撫で下ろす佐竹だったが、吾味さんが亡くなったと衝撃の知らせを受ける。あのゴルフ場は人食いワニの被害が多く、さらに広大な敷地に目を付けたマフィアによる麻薬取引が横行しており、マフィアは佐竹達を目撃者だと思い口封じで銃撃し、たまたま佐竹は外れて代わりにワニに銃弾が当たったのだった。

その後、佐竹は無事回復して退院し帰国の途に就いた。雇用主の吾味さんが亡くなってしまい、佐竹に給与を振り込む者がいなくなり報酬はゼロ。骨折り損のくたびれ儲けになった佐竹だったが、少々変人ではあったが親切で面倒見が良かった吾味さんが理不尽な最後を遂げた事を深く悼み、世界の危険な場所で環境保全に務めている人達に対する敬意を忘れてはならないと心に誓うのであった。



イスラエル戦争経験後編集

  • インドで違法スパイス事業に巻き込まれる
  • ラブホで若手舎弟と再会する

  • 酎ハイ中毒VS酎ハイ中毒

商店街の福引きでストロング酎ハイを90本も当てた佐竹は、非正規雇用で食い繋ぐ日々の憂さを晴らす為にストロング酎ハイを飲みまくった結果、飲み当たりの良さと強烈な酔い心地にすっかりハマり、重度のアルコール依存性になってしまう。

顔面が黄色くなり手の震えが止まらなくなり、酩酊状態になっては奇行を重ね、ついには全身が黄色く染まり歯がボロボロになるが、それでも飲酒を止められない佐竹はついに景品のストロング缶を全て飲み干してしまい、なけなしの小銭をかき集めてストロング酎ハイを買って泥酔状態で町を歩いていると脳内の危険センサーが猛烈に反応し、なんと前方から元羅威刃の構成員藤崎が現れた。かつて二度に渡って自分を刺殺しようとした因縁の相手に遭遇して焦る佐竹だったが、藤崎も佐竹と同様にストロング酎ハイを片手にかなり出来上がっており、佐竹を見るやいなや逆恨みの感情を剥き出して喧嘩を挑み、アルコールの勢いで気が大きくなっていた佐竹も今なら藤崎に勝てると思い込み荒ぶる猛禽類の目を向けて威嚇する。だが勢いよく飛びかかった藤崎は足元がふらついて佐竹の溝尾に頭から突っ込み、そのまま佐竹の足下の地面にうつ伏せに倒れてしまう。その直後に佐竹も先程の衝撃で吐き気を催し、藤崎の頭に大量の吐瀉物をぶちまけるも、その拍子に口の中から謎の肉塊が飛び出してしまう。酒のつまみに食べた肉団子が出てきたのかと思った佐竹は、肉塊を再び飲み込もうとするも、喉を詰まらせて気を失ってしまう。

気がつくと病院のベッドの上にいた佐竹は、医者から佐竹の喉に巨大な腫瘍が出来てそれが気道を塞ぎ窒息していたのだと説明された。腫瘍は既に切除されていたが、佐竹はアルコール依存症の入院治療をする事となった。泥酔していた時の記憶は残っておらず、藤崎とやり合った事もすっかり忘れてしまった佐竹は、看病に来てくれた千恵と退院したら初詣に行く約束をして、来年はもう少し充実してくれればと願うのであった。



鬼頭丈二シリーズ編集

  • 美女と一緒に血便&吐血、そして深さ60mの大穴に落下

佐伯・ゼッターランド・博子との初コラボ回。

南米チリを訪れた佐竹と鬼頭は天体観測の聖地と呼ばれるアタカマ砂漠を目指すが、そこは不法投棄された大量の古着が山のように捨てられており、さらに取材に訪れていた佐伯・ゼッターランド・博子(以下ゼッター)に不法投棄業者だと勘違いされてしまう。すぐに誤解が解け、佐竹とゼッターはお互い不幸体質という事もありすっかり意気投合し、一行は別の不法投棄現場に向かった。そこで怪しい二人組がボロ車を不法投棄している現場に直面し、ゼッターは鬼頭が止めるのも聞かずに二人組に突撃取材を試みるも、地元の半グレである二人組は犯行現場を目撃したゼッターを口封じで始末しようとする。佐竹と鬼頭が助けに入り乱闘となるが、佐竹は昼間に寄食巡りで食わされた名物ホヤによる食あたりで嘔吐下痢を発症し、さらにゼッターも昼間にグルメリポートで同じ物を食っており、二人同時にダブル血便噴射をぶちかまし、それが悪漢の目に直撃して目潰しとなった。その隙に佐竹はゼッターを抱きかかえて逃げようとするが、足元の地面が崩れて深さ60mの落とし穴に落下してしまう。だがここで悪運が発動して、落下した先にあった廃車のエアバックが作動してクッションになった事で佐竹とゼッターは無事だった。なお悪漢二人も落下してこちらは即死した。

その後は病院に緊急搬送されるも、佐竹とゼッターは驚異的な回復力を見せつけ、鬼頭は佐竹に匹敵する程の生命力と悪運を持つゼッターに感心して、彼女を鬼頭旅団に加えたいと思うのだった。


  • 洞窟で頭に骨片が刺さりユニコーン状態に

サウジアラビアを訪れた佐竹と鬼頭は来て早々に女性が二人組の強盗に襲われている現場に遭遇する。女性の危機を見過ごせない佐竹は思わず怒声を上げながら飛び出して強盗達を追い払った。その後は目的地であるウルム・ジルサンの洞窟に到着、内部を探検中に無数の骨の山を発見するが、そこで佐竹達の後を付けていた先程の強盗二人組が悪事の邪魔をされた仕返しに現れる。鬼頭は純金製メリケンサックで強盗の一人を撃破するが、佐竹はもう一人の強盗にあっさりとナイフで腹を切り裂かれて血飛沫を上げてしまい、返り血を浴びた強盗は思わずナイフを落とす。だが戦意が衰えない強盗は足下に落ちていた骨片を拾い上げて佐竹の頭に突き刺し、佐竹は意識を失いながら骨の山の中に沈んでしまう。鬼頭が佐竹を救おうとするも強盗が立ちふさがり万事休すかと思いきや、突如現れたハイエナの群れが強盗達に襲い掛かる。強盗の服には佐竹を刺した時の返り血が染みついており、ハイエナはその臭いに反応して獲物だと認識していたのだった。ハイエナが強盗達を捕食している隙に鬼頭は骨の山に沈んでいた虫の息状態の佐竹を救出し、そのまま担いで全速力で洞窟を脱出した。(佐竹を死なせたくない一心だったが、もしハイエナが佐竹の血で寄ってきたらその時は英断するつもりだった模様)

その後すぐに病院に行き治療した結果、佐竹は骨片が脳を超ギリギリで避けており一命を取り留める事ができた。あの洞窟の骨の山は長年かけてハイエナが食べ残した骨が堆積してできた物だった。今回の出来事で自然動物の縄張りを侵せば手痛い反撃を被るのだと思い知らされた佐竹と鬼頭は、秘境探検の危険さを改めて痛感したのだった。


  • 人類初「ホッキョクグマが振るう武器にぶん殴られた」

鬼頭と共に奇食ハンターの助手としてグリーンランドを訪れた佐竹。現地の食堂でお目当ての食材は生憎と品切れになっており、これ幸いとばかりに計画中止を持ち掛ける佐竹だったが鬼頭にとっては想定の範囲内であり、現地のハンターに同行して食材を狩りに行く事となってしまう。

向かった先ではお目当ての食材であるホッキョクグマイッカクが流氷の上で激しく争っており、過去にヒグマに襲われた経験のある佐竹は触らぬ神に祟りなしと安全な場所に避難しようとするも、温暖化の影響で脆くなっていた足下の氷が割れて、そのまま海流に乗せられて今まさに争っている二頭の間に割り込んでしまい、イッカクの角で脇腹を刺し貫かれ続けてホッキョクグマに氷塊で殴打されて、さらにホッキョクグマのベアークローで背中を引き裂かれてしまう。その後は猟師によって二頭は射殺されて佐竹は病院に担ぎ込まれたが、北極圏最強の二大巨獣によるツープラトン攻撃を受けたら普通の人間なら原型を留めない有様になるはずが、佐竹はギリギリ五体無事でありさらに体内で超強力な抗体が作られて雑菌の侵入を完全に遮断しており、あまりの超人的な生命力に医師は舌を巻くも、鬼頭は佐竹が過去に何度も動物に食われそうになったからだろうと冷静に分析していた。

今回の旅で佐竹と鬼頭は地球温暖化によって世界の辺境で起きている自然環境の異変を目の当たりにし、人類が繁栄のツケを払わされる時は近いのではないのかと一抹の不安を覚えたのであった。

※なお猟師が仕留めた二頭は後で鬼頭が美味しく頂きました


  • 液体窒素の滝に突っ込む。

鬼頭に誘われて精子の冷凍保存を体験する為にアメリカはアリゾナ州へ向かった佐竹。道中、何もない場所で自動車が横転するトラブルに遭い(鬼頭は口には出さなかったものの佐竹が不幸を呼び寄せたのが原因だと思っていた)、広大なアメリカ大陸を徒歩で横断する羽目になる。

道すがら立ち寄った牧場併設のレストランで世にも珍しいバイソンの肉を使った特大ハンバーガーにかぶりつき(子牛の目線を浴びて多少の罪悪感を覚えつつも)予想外の美味を堪能し、さらに店長の厚意でバイソンの睾丸の素揚げをご馳走になる。

こうして精が付く物を食って腹ごしらえを済ませた二人は目的地である病院に到着し、精子を採集されて検査を受ける事となる。検査の結果、鬼頭は睡眠不足と食生活の乱れ(おそらく奇食)が原因で精子に奇形が混じっていたがほぼ問題無し、佐竹は驚異の運動率95%超えで専門医も思わず息をのむ程の元気な精子を持ち合わせている事が判明し、佐竹は未来の花嫁である千恵を想いながら喜びの涙を浮かべたのだった。

その後は人体の冷凍保存施設の見学に向かい、保存用の冷凍タンクの内部を上から覗いていると、うっかりスマホを落としてしまい慌てた佐竹がスマホを取ろうとして思わず身を乗り出して、そのままバランスを崩して冷凍タンクの中に落下してしまい、さらに足を滑らせて-196℃の液体窒素の滝に自ら頭を突っ込んでしまう。

すぐさま救出された佐竹は医務室に担ぎ込まれて治療を受け、幸いにも液体窒素に触れた時間が短かったので切断が必要なレベルの重傷には至らなかった。その後は医師から問題なしと判断されて帰路に就くも、全身凍傷で包帯まみれになった佐竹の隣で、今回は無傷で済んだ鬼頭は不幸を一身に引き受けてくれる佐竹はやはりお守りとして手放せないと改めて確信したのだった。


  • また2夜連続審査NG

またしても(全般的に5回目)審査が通らず、やはり2日後になった。


  • ダチョウに襲われる&マラリアに感染

鬼頭と共にザンビア共和国を訪れた佐竹は「今日は何を食べるんだぁ?」と聞いた時、彼から返ってきたのは「現地球上で最大の鳥類、野生のダチョウを狩って食べるのだ!」と言う答えだった。

まず、ヘリで移動したその道中の目の前に現れた絶景である世界三大瀑布の一つ世界遺産ビクトリアフォールズだった。そこには滝の際から身を乗り出す男の姿が映った。そう…あれこそが世界一危険なプール…デビルズプールだ。地形的には一応安全らしい…

その後、二人はデビルズプールへと入水した、すると佐竹は徐にカメラを取り出し手を伸ばして千恵に見せる為に写真を撮ろうとしたその時、鬼頭の止める声が聞こえたと同時に体がフワッとした。(鬼頭が止めていなければ恐らく…いや確実に落ちていただろう)

そして佐竹と鬼頭は滝を後にしたが、水辺で刺されたこの虫刺されが後に大事件へと発展するとも知らずに…

そして彼らはザンビアのサバンナを知り尽くす大ベテランのハンターのケネスと落ち合った後、彼の運転で二人は半砂漠地帯へとやって来た。

そして捜索開始から40分経った頃、遂にケネスがダチョウを発見した。

車を降りた三人は堂々たるその出立ちに気圧されてしまう、すると猟銃を構えたケネスが「もっと近くまで近づこう、近距離で見たいだろ?」と話し出して茂みで待ち伏せしていたが、ダチョウが彼らの存在に気がつき、そしてあろう事か大きな羽を広げこちらに向かって走って来たのだ。

直後、銃声が鳴り響くもケネスは銃声を外してしまい無論、冷静に対処などしてられず一目散にダッシュして茂みに逃げ込むもその距離は縮まっているその時だった…ダチョウが悲鳴をあげて動きを止めたのだ。

よく見ると蔦に絡まり首が引っかかってしまっていて、しかし分かっていないのかダチョウは足を緩める気配が無かった。次の瞬間…なんとダチョウの頭が千切れたのだ。

しかも驚いた事にそのまま突っ込んできて、近くにいた佐竹に覆い被さる様にして動きを止めたので何はともあれ目当てのダチョウを狩猟できた。

そして二人はケネスの家に招待されすぐ料理してもらい、ダチョウのステーキ肉とダチョウの脳(但し、食べたのは鬼頭のみ)を食べた。こうして今回の旅は終わった。

しかし、帰国して2週間が過ぎた頃、佐竹は鬼頭に呼び出されたのだがこの時彼らは凄まじい悪寒と倦怠感に襲われていた、そして次の瞬間、佐竹が大胆にリバースしたのだ。それに呼応する様に鬼頭も胃の中の物が逆流してきてリバースしてしまった。

二人の意識が遠くなり、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。聞けば彼らはマラリアに感染しており、あのビクトリアフォールズで刺されたもので、24時間以内に処置をしないとほぼ確実死に至るらしい。

どうやら執事の田中が二人を病院に運んでくれたみたいであの時、彼が近くにいなければ二人はあの世だったかもしれない。その後数日は高熱が続いたが佐竹と鬼頭は無事完治できたが、「あんなちっこい虫でも脅威なんだなぁ」と呟く佐竹だった。



  • 葉っぱで尻を拭いたら激痛が走った
  • クジラを触ったら大爆発した

2024編集

  • ラブドール工場事故
  • 悪夢の福袋
  • 母乳プリンによるクマの襲撃
  • 伝説の超アンデッドマンに覚醒!?
  • ホストクラブで刺される

今年こそ夢のホワイト企業正社員を目指して就活に励む佐竹だったが、異常なまでに長い履歴書が災いして無情にも書類選考で40連続落とされる新記録を達成してしまう。遂には生活費が底を尽き、仕事を求めて繁華街を宛もなく彷徨っていた佐竹は、なにやら騒々しい宣伝トラックの車体に輝く「年収1億も夢ではない」という文字が目に止まり、そこに書かれた電話番号をメモした。後日、電話をするとそれはホストクラブの求人募集であり、面接に向かった佐竹は煌びやかな店内で香かしいイケメンホスト達と向かい合い、あまりに場違いな空気に居たたまれなくなるも、商社マン時代に培った営業スマイルが面接担当の人気No.1ホスト「フローラル瑛二」の琴線に触れて即採用となる。

こうして「フェニックス佐竹」の源氏名を貰い、ホスト生活をスタートさせた佐竹。最初は不安だったが店は意外にもホワイトな環境で、ホスト達も努力家でお互い助け合いながら頑張っており、佐竹も負けずに雑用やヘルプの傍ら先輩ホストのやり方を学び一人前のホストを目指す日々を送った。

しかし1ヶ月が過ぎても佐竹は使命客が取れず落ちこぼれてしまうが、フローラルから「俺の真似をするのは止めて自分にしかない個性を出すんだ」とアドバイスを受け、客に自身の修羅場の体験談を語る内に人気が上がり(客からはホラ話と思われていた)、さらに持ち前の思いやりのある性格を生かして客の悩みを親身に聞く姿勢が評判を呼び、癒し系ホストとして指名客を獲得できるに至った。

それから数日後、その日は月の売り上げの締めという事もあり各ホストの太客達が来店して、推しのホストの売り上げ順位を上げるべくこぞって散財し、一晩で億単位の金が動く程の大盛況を見せていた。だがそこにボロボロの姿をした狂女が店内に乱入して、ナイフを構えて恨み言を叫びながらフローラルに向かって突進する。しかし床に転がっていたボトルを踏んでよろけた狂女は近くにいた佐竹の腹を誤って刺してしまう。さらに突進の勢いで二人ともどもシャンパンタワーに頭から突っ込んでしまい、佐竹は意識を失ってしまった。

その後、病院のベッドで意識を取り戻した佐竹だったが、幸いにもナイフは内臓を外していたので致命傷は免れたものの、顔と露出した部分にグラスの破片が刺さりまくって包帯まみれになっていた。

見舞いに訪れたフローラルから事件の真相を聞かされ、あの狂女はフローラルの太客だったが売掛(後払い)を三千万円も溜めてしまい、自暴自棄になり凶行に走ったのだった。

フローラルは店の強欲なオーナーからの命令で、女性客に多額の売掛を使わせるように仕向ける営業を強要されていた。だが今回の事件で一人の女性の人生を台無しにしてしまった事を深く反省したフローラルは、今の店を辞めて売掛禁止の店で働くと決意し、佐竹といつか再会する事を約束した。

佐竹も重傷を負ったせいでホストを辞めざるを得なくなり、年収一億円の夢は絶たれたものの、貴重な経験ができたから良しとしたのであった。


  • 核のゴミが大爆発

黒人青年ゴメスと友達になった佐竹は、彼の紹介で高額の給与に惹かれて海外の核廃棄物処理場で働く事となる。30年物の中古防護服をあてがわれ地下深くの施設で劣悪な環境で働かされる佐竹、さらにドラム缶内の核廃液に猫用のトイレ砂を混ぜて固めるなどかなり大雑把な処理を行っており、佐竹は不安を覚えるも激務に追われて深く考える余裕もなかった。なおゴメスは佐竹とは別の部署に配属されていたが、能天気な性格なのか劣悪な労働環境を意にも介さず元気に働いていた模様。

ついにある日、施設内で大爆発が起こり佐竹は吹き飛ばされるが、爆発音を聞いて駆けつけたゴメスに救助されて医務室に担ぎ込まれて一命を取り留めた。爆発の原因はなんと猫用のトイレ砂であり、本来は無機質製の物を使用せねばならないのに手違いで有機質製の物が使われてしまい、有機物と核廃棄物が化学反応を起こした結果、ドラム缶内部で250度の高熱が発生して大爆発したのだった。

他の作業員は重傷や被爆をしていたが、幸いにも佐竹は中古のポンコツ防護服が正常に機能した事により奇跡的に被爆を免れたのだった。

職場が大爆発で吹き飛んでしまい再び無職に戻ってしまった佐竹だったが、命の恩人であるゴメスに再会したら必ずお礼を言おうと心に誓うのだった。


  • 汚水に溺れる

相変わらず定職に就けないまま、暇潰しに土管の中を探検するゲームにどハマりする日々を過ごす佐竹。だがこのままでは千恵との結婚の約束が果たせないと我に返り、久方ぶりに職安通いを再開する。もはや顔馴染みとなった職員に安否を気遣われた後に、割のいい求人があると下水管の清掃会社を紹介された。

人手不足もあり即採用された佐竹は、ブラジル人の先輩社員マオリの下に付けられて働く事となり、小太りで口ひげを生やしたマオリの風貌を見て某ゲームキャラを連想する佐竹。下水管の中は汚物と悪臭に満たされお世辞にも快適な環境では無かったが、陽気で人のいいマオリに助けられながら必死に働き、一ヶ月もすると佐竹はすっかり職場に馴染んでいた。

そうして初月給の日を迎え、佐竹が一生懸命に働いた事をマオリが会社に口添えしてくれたおかげで、約束していたより多めの額が支払われた。すっかり気を良くした佐竹は千恵をデートに誘い、レンタカーに乗ってドライブと洒落込んだ。だが突然、道路から大量の汚水が噴き出し佐竹は糞尿を全身に被ってハンドルを誤り、そのまま車は壁にぶつかり二人は意識を失った。

その後、病院のベッドの上で目を覚ました佐竹は、千恵が無事だった事に安堵し、医師から事故の真相を聞かされる。耐圧試験中だった下水道管が破裂したのが事故の原因だった。

千恵は無傷で済んだものの、佐竹は右足を怪我してしまい、仕事を続けるのは無理だと退職を決めた。

その後、見舞いに訪れたマオリも会社を辞めて国に帰るのだと言い。マオリは生き別れになった婚約者を探しているとの事で、マオリに婚約者の写真を見せてもらい、そこに写っているピンク色の服を着た金髪の美女に既視感を覚えながらも、マオリの目的が無事に果たせるよう応援する佐竹であった。


  • 議員秘書はパワハラ地獄

前に選挙カーの運転手をやった時の雇い主だった元代議士の深見の紹介で、丸尾という国家議員の秘書として働く事になった佐竹。

議員秘書の仕事はとんでもなく激務な上に、丸尾からの凄惨なパワハラに耐えながらも必死で働く佐竹。そんな地獄のような日々が2ヶ月間続き心身ともに疲弊しきった佐竹は、ついに体調不良でダウンしてしまう。

目の前がグルグルと回り平行感覚が失われた状態でなんとか病院まで向おうとするも、前後不覚なまま道路に出てしまい走行車両にはねられそうになる。だがそこに、佐竹のストーカー……もとい元セクシー女優のチチ長谷川が服を掴んで止めたおかげで佐竹は命拾いした。

それからチチに付き添われて病院に辿り着いた佐竹は、医師から重度のメニエール病だと診断された。原因はストレスと睡眠不足と疲労にあると聞かされた佐竹は、議員秘書になってからの過酷な日々を話すと、医師からは同情され、チチに至っては政治家の闇を暴いてやると息巻く程に大激怒していた。こうして佐竹は治療に専念する為に入院する事となり、秘書の仕事はチチが(勝手に)退職の電話をして結果的に辞める事となった。チチの献身的な看病もあり佐竹は1週間で退院できたが、それからさらに1週間後、丸尾議員の不倫現場の写真が週刊誌にスクープされた。不倫相手の女性の後ろ姿はどことなくチチに似ており、チチの言い放った「闇を暴いてやる」が脳裏をよぎる佐竹だった。


  • 脳天が割れる

職安を訪れた佐竹は、すっかり顔馴染みになった職員の安部さんから日当500万円の仕事を紹介された。安部さんには一体どういう伝手で探してくるのか毎回一癖ある仕事を紹介されては散々な目に遭ってきた佐竹は、今回ばかりは普通の安全な仕事にしたかったものの、素寒貧の無職にとって高額日当の魅力には抗えず、引き受ける事にしたのだった。

向かった先はアメリカのサウスダコタ州、案内役兼ドライバーのジミーさんの車で目的地に到着すると、そこには高さ450mのテレビ塔が垂直にそびえ立っていた。

このテレビ塔の頂上にある電球を交換するのが佐竹の仕事なのだが、細い命綱を頼りに老朽化して錆び付いた梯子を登って行かねばならなかった。とんでもなく危険だが、ここで引き返すと行き帰りの交通費はおろかジミーさんに払うギャラも佐竹が負担せねばならない契約だったので、佐竹は絶対に高額日当を得て千恵とハワイ旅行をするんだと自身を鼓舞し、塔の頂上を目指すのだった。

途中で突風に煽られ、巨大な鳥に襲われるなどの苦難を乗り越え、頂上に辿り着いた佐竹は電球を取り替え、その後はなんとか無事に地上まで降りる事ができた。

任務達成に喜ぶ佐竹だったが、だがここで佐竹は古い電球を塔の頂上に置き忘れる痛恨のミスを犯しており、古い電球が高さ450mから佐竹の頭上めがけて落下、佐竹は脳天に強烈な衝撃を受けて頭からダラダラと血を流しながら昏倒した。ジミーが佐竹を病院に担ぎ込み、頭部切開の緊急手術が行われる事となるが、手術中に医師の幼い娘が手術室に入ってきておままごとのように執刀を始めるのを見て佐竹は焦るも、麻酔で意識が遠退いていった。

そして手術が終わり目を覚ました佐竹は手術室に幼い少女がいた事を医師に尋ねたが白を切られてしまい、証拠も無いし怪我も治っていたので不承不承ではあるが水に流す事にした。

結局、高額日当の殆どは治療代に消えてしまい、佐竹の手元には雀の涙程度しか残らなかった。自分の不注意が原因とはいえ、どうにも腑に落ちない佐竹であった。


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佐竹博文

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