概要
高知県にある町。
四万十町は、日本最後の清流 四万十川がその中心を流れ、原生林が点在する緑濃い山々、仁井田米に代表される肥沃な高南台地、東西約3kmに及ぶ美しい白砂青松の渚など、山・川・海の豊かな自然に包まれた町。
そして高知県のなかで最も面積の大きい自治体である。
歴史
2006年(平成18年)3月20日 - 高岡郡窪川町と幡多郡大正町・十和村が合併して発足。
なお四万十町が発足する前の2005年に四万十川の下流域に別自治体の四万十市が発足していた。しかし名称決定は四万十町の方がわずかに早く、また両者とも四万十の名前を譲ることができなかったことから四万十町と四万十市の両方が存在することになった。なお合併以前より、四万十市(旧中村市)内に四万十町(しまんとちょう)という全く同じ地名が存在する。
データ
総人口
14,594人(推計人口、2023年9月1日)
面積
642.30km2
人口密度
22.7人/km2
交通
メインの国道は国道56号。この国道は高知市を起点に土佐市須崎市中土佐町を経由して四万十町(窪川)に至り、窪川から南下して黒潮町四万十市(中村)宿毛市を経由して愛媛県に突入して最終的には松山市に至る。
もうひとつのメイン国道に内陸部を横断する国道381号があり、こちらは窪川から四万十川に沿って西に直行する進路をとる。そのため沿線には多くの沈下橋を見る事ができる。大正、十和を越えて四万十市(江川崎)を通過して愛媛県に突入し宇和島市に至る。
そして酷道趣味人の間でおなじみの国道439号の経路となっている町でもあり四万十市との市町境である杓子峠は同国(酷)道の最後の難所である。ちなみに国道439号は檮原町から梼原川に沿って北から南へと四万十市へ南下する道路となっている。
高速道路は高知自動車道(国道56号バイパス)の新直轄方式区間が通っている。現在は四万十町東IC~四万十町中央IC(高知自動車道直通区間終点)と、四万十町西IC(黒潮拳ノ川ICまでの飛び地路線)が供与されている。
道の駅は国道56号上にある「あぐり窪川」、国道381号と国道439号の交点にある「四万十大正」、国道381号の市町境手前にある「四万十とおわ」の3つが存在する。
鉄道は窪川駅からJR四国土讃線および予土線、土佐くろしお鉄道中村線が伸びており、この三路線がメインとなっている(予土線と中村線は若井駅まで路線が事実上共用されており川奥信号場にて分離する。なお区間管理は土佐くろしお鉄道側が担当している。また川奥信号場における土佐くろしお鉄道の大ループは知られた鉄道スポットでもある)。
バス路線は全域、四万十交通の範囲内。窪川を中心として放射状に路線を町内全域に広げており、隣町となる津野町、中土佐町、黒潮町との近距離地域間アクセスを担っている。
四万十町の有名なもの
仁井田米 窪川大豆 窪川豚など
海洋堂がテーマリゾート構想を打ち立てており、海洋堂シマントミュージアムビレッジ(海洋堂ホビー館四万十・海洋堂かっぱ館・馬之助神社)を展開している事でも知られる町である。
上述した道の駅のうち2ヶ所(あぐり窪川・四万十とおわ)には海洋堂がフィギュアの主張展示スペースを置いている。
四国八十八箇所
窪川地域(の茂串)に37番札所・岩本寺がある。
この寺は八十八箇所の各札所でも珍しい、五大本尊寺であり、5つの全く異なる仏様を同時に併存する本尊として扱っている。
奉られている五大尊は不動明王・観世音菩薩・地蔵菩薩・阿弥陀如来・薬師如来の五仏。
八十八箇所巡礼の霊場参拝においては、これらに照応する真言を全て唱えねばならない。
あと岩本寺は、日本中から本堂の天井絵を集めてポップな天井を設えた事や、海外旅行客・サイクリニスト向けのサービスを率先して実践している事でも知られる。
岩本寺の前の札所(36番)は土佐市宇佐の青龍寺。青龍寺と岩本寺の間となる須崎市に四国別格二十霊場の5番・大善寺がある。
岩本寺の後の札所(38番)は土佐清水市足摺岬の金剛福寺である。なお岩本寺から金剛福寺の道のりは遍路の行程において最も距離の長いルートとなっている。
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