概要
夢邪鬼とは、『うる星やつら』に登場するバクに悪夢を食わせることが仕事の妖怪。
トップハットに腹巻、燕尾服の、サーカス団長か猛獣使いのような姿でサングラスをしている。
原作4巻PART05「目覚めたら悪夢」、およびTVアニメ第42話の「目ざめれば悪夢」に登場した。
その後もモブキャラとして何度も登場しているが、原作版と後述の映画版が混在している。
劇場版『うる星やつら ビューティフル・ドリーマー』では
押井守の絵コンテの姿を作画監督のやまざきかずおが採用したため原作とは見た目が異なっており、褞袍と大工の作業ズボンや足袋などを燕尾服に見立てた服装となっている。
※ネタバレ注意
夢の邪鬼と書いて夢邪鬼!
その名の示すとおり、夢を操り、人々に邪悪の種を植え込んでは悦にいる悪しき鬼!
血塗られた歴史の暗部・・・
そこには、常に闇の中に蠢くおぬしの姿があった!
内気な画学生をして、狂気の独裁者たらしめたのは誰か!
詩を愛し、善政をもって知られた皇帝が、血の専制の果てに己が都に火を放ったのはなぜか!
敬虔な使徒は師を裏切り、篤実な友はその盟友を刃にかけた。 ブルータスおみゃ~もか~
菩提樹の下で修行を積むゴータマの心が惑わされたのも、アダムとイブが禁断の実を食したのも、
全ておぬしの吹き込んだ怪しげな夢に、自分を見失ったためであろうが!
全国10万の巫女必携「悪霊大百科」より
黒幕として登場。
ラムの穢れのない夢の完成のため尽力し、諸星あたるに悪夢を見せ続け、自分の夢の世界で楽しく生活するようあたるを誘惑するが…?
余談
- 迷台詞「らむだっちゃさん?ああ!ラムさんか!」は藤岡琢也のアドリブである。
- 上記の正体発覚のときに写されるイメージイラストは、『カリオストロの城』のゴート札のシーンのパロディである。
- 作中あたるを追い詰める悪夢のシーンは他にもあり作画も完成していたが(「太陽膨張により地球から避難する老あたるが、待ち人をどうしても思い出せない」や予告編に使われた「ウミガメに乗ったチェリーなど」)、長すぎるということでバランスを考えカットになった。
- 前兆はいくつかあったが、この作品以降押井の作品には夢の世界を支配する存在が数多く登場する。(サンサーラ・ナーガのカオスドラゴン、攻殻機動隊の人形使い、イノセンスのキム、アヴァロンの九姉妹など)
- 実は劇場版では、本作の翌年に公開された『リメンバー・マイ・ラブ』のエンディングでも登場している。ここではバクと共に原作の姿で一枚絵のみ。
- OVA『夢の仕掛け人因幡君登場』では、『ビューティフル・ドリーマー』での姿で同作に登場した白いワンピースの少女と共にゲスト出演している。あたるとラムが結婚する未来において、彼らの結婚式に参列し号泣している。なんでいるんだお前。