概要
右からの変則スリークォーターから最速154㎞/hを投げる本格派、変化球もスプリット、カーブ、スライダー。チェンジアップ、カットボールと多彩。
延岡・聖心ウルスラ学園高校に進学後、2年時にエースとなり宮崎県内では剛腕投手として名を轟かし、2017年の夏の甲子園に出場。初戦を自身の完投勝利で突破するが、2回戦目で敗退。それでも全国的には無名の存在だったが、この時から読売ジャイアンツの武田康チーフスカウトが戸郷をマークし始めたという。
2018年8月にU-18日本代表との壮行試合に宮崎県代表として出場、根尾昂等のU-18代表を相手に5回1/3を9奪三振の好投、一躍注目を浴びることとなった。
同年(2018年)に行われたドラフト会議で巨人に6位指名され入団、背番号は「68」に決まった。
2019年シーズンは2軍で11試合に登板、8試合に先発し4勝1敗の成績を残していたが、セ・リーグ優勝を決める9月21日の横浜DeNAベイスターズ戦にプロ入り初先発、勝敗はつかなかったが4回2/3を2点に抑える好投を見せた。
そして、長年、チームを支えた阿部慎之助選手が引退を表明した東京ドーム公式戦・最終戦である9月27日のDeNA戦に5回から登板、4回を無得点に抑えプロ入り初勝利を達成した。
しかし、その後に行われた阪神タイガースとのCSファイナル第3戦では、先発としてマウンドに上がるも、3回表にて梅野隆太郎から先制打となるソロホームランを浴びて同回で降板したため、勝ち星はつかなかった。
更には同年度日本シリーズ・第3戦にて、3番手の中継ぎ投手として4回表よりマウンドに上がり、松田宣浩から三振を取るも、続く内川聖一から安打を浴び、甲斐拓也を四球で歩かせ、続くリック・バンデンハークの内野バントの処理に失敗して、一死満塁のピンチを作ってしまう。結局は、続く代打・長谷川勇也の犠牲フライを浴び、続く柳田悠岐にも押し出し四球を与え、アルフレド・デスパイネにもタイムリーヒットを浴び、この回で一挙に4点を失ってしまう。
この回は結局3つめのアウトを取れないまま無念の降板、同試合の敗戦投手になり、戸郷にとって非常に苦い日本シリーズデビュー戦となった。
この年オフ、背番号を「13」に変更することを発表。
2020年6月23日、高卒2年目の巨人投手として1987年の桑田真澄以来4人目となる開幕ローテンション入り先発勝利投手。広島東洋カープの森下暢仁と新人王を争う活躍を見せる。
2022年、自身初の二桁勝利となる12勝8敗、防御率2.62の成績を上げ、こちらも自身初のタイトルとなる奪三振王を獲得。
2023年には第5回ワールド・ベースボール・クラシック日本代表に選出、決勝のアメリカ戦で2番手に登板し、2回無失点の投球を見せた。一方でこの後登板した高橋宏斗、伊藤大海、翁田大勢と共にMLBのスカウトから注目される。
この年も12勝5敗、防御率2.38の好成績を上げ低迷するチームをけん引した。
2024年5月24日の阪神戦で89人目(101度目)のノーヒットノーランを達成。
この年も12勝8敗、防御率1.95の好成績を上げチームの4年ぶりのリーグ優勝に貢献。2年ぶり2度目の奪三振王も獲得した。