概要
貧打のため成績が低迷、暗黒時代に突入していたプロ野球チーム、中日ドラゴンズ。その2021年オフ、立浪和義氏が中日ドラゴンズの監督に就任した際の会見での発言が元ネタ。
- もう一度投手陣の整備をしっかりして、センターラインを固めた……守り勝つだけではいけないのですが、そういった野球ができるように……打つ方は1年間本当に打てないと言われましたけれども、必ずなんとかします。
…なんJ界隈では「素晴らしい先輩」と呼ばれるネタがあり、現役引退後の野球解説者時代には慧眼・予見力を発揮したことで褒め称えられる構図が成立していた彼であった。しかし監督として指揮をとると、打線のほうは貧打を解消させるどころか前任の与田剛監督時代のソレよりも悪化する傾向に。この「打つ方はなんとかします」宣言は、結果的に成し遂げられなかったことへの(有言実行の意味が込められた)皮肉として、以下のようなセリフに改変するなどしてネタにされている。
打つ方は難と化します
立浪監督就任前の2021年はチーム本塁打69本とリーグワーストの少なさであったが、2022年はシーズン途中の中村紀洋・波留敏夫両打撃コーチの配置転換を境に打線が更に悪化し、結果的に昨年のソレを下回る本塁打62本がチーム記録となった。シーズン終了後、後述の野手数名をトレード・自由契約で放出した結果、監督就任時の「打つ方はなんとかします」が掘り返され、「打つ方は難と化します」と改変するネタが爆誕。
本拠地であるバンテリンドームの広さを活かした「単打と走塁に主眼を置いた若手育成プログラム」があるとされる…という報道が週刊文春でリリースされていたことも、ネタに拍車をかけた。
打つ方はなんと、貸します!
- 京田陽太内野手(2022年オフ、トレードでDeNAへ放出)
- 阿部寿樹内野手(2022年オフ、トレードで楽天へ放出)
- アリエル・マルティネス捕手(2022年オフ、自由契約で日本ハムへ放出)
- 郡司裕也捕手(2023年途中、トレードで日本ハムへ放出)
チーム戦略の過程で中日ドラゴンズから放出となった野手のうち、上記選手については移籍先で打撃好調であったため、「なんと、貸します!」ネタが成立した(なお返品は無い模様)。まあDeNAも一人貸してしまったが。
なお、2022年オフに退団した波留敏夫元一軍打撃コーチは2023年にオリックスに育成チーフコーチとして移籍。結果、オリックスのパ・リーグ三連覇に貢献しており、コーチまでも「なんと、貸します!」という結果になった。やはり返品はない模様。
なお、当の打つ方を貸した中日はというと、2023年は開幕から主砲のダヤン・ビシエド選手を始めとする外国人野手陣の貧打に苦しみ、交流戦以降は持ち直すも今度は走塁や守備に問題が多発するなど相変わらず低迷。シーズン400得点未満(390得点)が現代野球では1974年の広島(130試合制で390得点)以来の珍記録になってしまったほか、1944年以来の4連勝なし、球団初の2年連続最下位に終わった。さらに、チーム打率.234、本塁打71(どちらもリーグ最下位)という体たらく。打つ方はなんとかなるどころか軒並み前年以下の成績に終わった。結果「なんとかした結果がこれ」「打つ方、なんともならず」と揶揄されている。2024年は最下位記録を3年連続に更新。なお、最下位が決まったのはシーズン最後の試合となる対DeNA戦だが、京田陽太の2点タイムリーが決勝打となり負けている。
打つ方はナンと化します
「令和の米騒動」の記事を参照。2023年、1軍の野手のみ(=打つ方)が「米禁止令」を出されたため、パン食を強いられているという意味で「ナンと化します」と改変された。
打つ方はなんとカットします
2023年、土田龍空内野手(登録名は「龍空」)は打率は2割を切っていながらチーム事情で二遊間のレギュラーをせざるを得ない状況に。9月22日のDeNA戦・3回表に先頭打者として打席に立った際、首脳陣のサインで全く力のないスイングでカット打ちを敢行。この打席で四球を選んだ後タイムリーで生還したため結果的に作戦としては成功したが、このスイングをさせた事態がなんJ民の目に留まり「なんとカットします」と揶揄された。
鬱方はなんとかします(うつ方はなんとかします)
中日ドラゴンズの存在がうつ病を治す…という趣旨のネタ。
熱烈なドラゴンズファンとして知られるサカナクションの山口一郎氏は2022年、うつ病により活動休止を余儀なくされて一時はベッドから動けない状態が続いていたが、中日ドラゴンズが唯一の救いだったと明かしている。「NO DRAGONS, NO LIFE」