「だったら、あたしは最後の希望を抱き続けるだけ。守ると約束してくれた清隆の言葉を信じるだけ。」
「どうか、祈ろう。今この瞬間──大切な人を抱きしめているオレは、微笑んでいるのだと」
※本記事にはアニメ未公開のネタバレ情報を含みます。閲覧の際にはご注意ください。 |
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曖昧さ回避
『金色のガッシュ!!』の高嶺清麿と大海恵のカップリングは「清恵」を参照。
概要
原作において最もメジャーなカップリングで、1年生編から2年生編を通して二人の絡みは非常に多く、読者人気的にも男キャラ1番人気の綾小路と女キャラ1番人気の軽井沢という、超ド王道な組み合わせである。
また公式イラストやグッズに関しても、綾小路と軽井沢の組み合わせが非常に多く、アニメ2期のBD&DVDの1巻表紙には彼ら二人の姿が描き下ろされている。
『このライトノベルがすごい!2023』(宝島社刊)にて文庫部門1位&4冠(WEBアンケート、キャラクター男性部門、イラストレーター部門各1位)を受賞したことを記念して、JR池袋駅に巨大ポスター&JR40駅に駅ポスターを掲出しており、トモセシュンサク書き下ろしポスターに描かれたイラストも、やはり綾小路と軽井沢の二人だった。
当初は軽井沢は物語の明確なヒロインという訳ではなく、クラスのサブキャラクター的な立ち位置ではあったが、4巻以降から二人の関係は始まり、表で女子の意見のコントロールや情報収集をする軽井沢と裏で暗躍する綾小路という組み合わせが出来上がった。
紆余曲折を経て1年生編ラストにて、綾小路の方から告白して軽井沢が受け入れた為、晴れてカップルとして成立しており、読者からは公式カップリング(?)とも言われている。
しかし、作者の衣笠彰梧曰く、まだヒロインレースは終わっていないとの事。
二人のこれまで
本編開始時点では、特にお互いに対して恋愛感情があった訳ではなく、軽井沢はむしろクラス1のイケメンである平田と交際していた。
二人の関係が劇的に変化したのは4巻の船上試験にて、軽井沢が中学時代に虐めを受けていた過去があったことを綾小路が知ってからである。
また虐められる事を嫌った軽井沢が、平田に彼氏役になるように頼んで寄生し、偽装恋愛している事が発覚したことで綾小路は彼女への接触を開始する。
夏休み前に茶柱に脅され、Aクラスを目指さざるを得なかった綾小路は、その一環として軽井沢のクラス内の発言力や立ち位置を利用したいと考える。
船上試験で軽井沢と揉めていたCクラスの真鍋を利用し、軽井沢を虐めさせて追い詰めた後に自分の手で救うというマッチポンプを行い、軽井沢の寄生先を平田から自分に移す事に成功する。
4.5巻にて、普通に連絡を取り合う程度の仲にはなっており、夏休み最終日のプールで須藤・池・山内が考案した女子更衣室盗撮計画を阻止する為、軽井沢は綾小路に協力する。その後、彼への認識を「色々頼み事してくる嫌な奴」から「意外にちゃんとしてる奴」と少しだけ改めている。
5巻の体育祭では、軽井沢は綾小路の指示通りに終始動いており、呼び方を「綾小路くん」から「清隆」へと変えている。また終盤の綾小路のリレーで度肝を抜かれた事もあって、軽井沢から「超速かったじゃん」と誰よりも先に声を掛けに行っている。
6巻序盤では佐藤が綾小路に連絡先を交換し好意を仄めかしたことで、軽井沢は内心穏やかではない様子を見せており、平田からは「案外、軽井沢さんのヤキモチかもね」と完璧に見抜かれている。ペーパーシャッフル前には、綾小路の指示で櫛田の制服を汚してカンニングペーパーを仕込んでいる。しかし、これによって軽井沢は龍園によって目をつけられる事になる。
7巻で綾小路から一方的に関係の終わりを告げられた事で、軽井沢は凄まじい動揺を見せている。軽井沢自身も最初は面倒な事をやらされていた事に辟易していたが、内心では綾小路を裏で助け合うという関係性に一定の満足感と心地良さを感じていた事が明らかになる。
そして、7巻中盤で龍園により屋上に呼び出された軽井沢は彼から執拗な虐めと尋問を受けた上に、真鍋が船上試験で軽井沢を虐めた件が綾小路によって仕組まれていた事を知り絶望する。しかし、軽井沢は綾小路を最後まで売る事無く、龍園の尋問に耐える粘り強さを見せた。
そして終盤で綾小路が屋上に乗り込んだことで状況は一変。瞬く間に龍園たちを制圧した綾小路に対し、軽井沢は利用されたと分かっていながらも強い依存心を抱く事になる。
そして7.5巻にて、軽井沢は綾小路に改めてパートナーとして協力を依頼される。
その際に初めて「恵」と下の名前で呼ばれたことで、彼への好意を認めざるを得なくなってしまった。
続く8巻の混合合宿では、綾小路の指示で軽井沢は女子グループの情報を集めており、夕食で少し会話を交えて彼に情報提供をしている。その際に名前で呼ばれて彼に遊ばれてしまっている。
9巻で軽井沢はついに平田と付き合ってるフリを終え、本当の意味でフリーとなる。
バレンタインでは、橋本に絡まれるというイベントはあったものの、軽井沢は無事に綾小路にチョコを渡す事に成功している。また各クラスの生徒の噂が流れた際に「綾小路清隆は軽井沢恵に好意を抱いている」という噂を聞きつけ動揺している。
10巻のクラス内投票では、綾小路がクラスの半数ぐらいから批判票を集めている事に気付いた軽井沢はすぐに綾小路に報告している。これによって、綾小路は批判票を集めている人物が櫛田と山内であることを特定している。
11巻では、ホワイトデーのお返し兼誕生日プレゼントとして、綾小路から軽井沢へプレゼントを贈っているが、受け取った軽井沢本人からはプレゼントのネックレスのセンスを酷評されている。
ただ綾小路から貰えたネックレスについては内心かなり喜んでおり、いつかこれを付けて彼と出かけたいと考えている程である。
そして、11.5巻の春休みで軽井沢は綾小路によってカフェに呼び出されるが、そこではCクラスのひよりが綾小路と親しげにしている場面を見せつけられ、強い嫉妬心に駆られる事になる。
軽井沢はその状態のまま春休みの日々を過ごし、春休み終盤で綾小路の方から呼び出され、ついに彼から告白される。
軽井沢もようやく綾小路に対して好意を抱いてることを口にし、二人は晴れて恋人同士になった。
ちなみに、この際に綾小路からは「恋愛の教科書」としての役目を終えたら、軽井沢の役割は終わりとまで考えられており、後に別れることを示唆されている。
しかし、綾小路も内心で軽井沢を「大切な人」と独白しており、彼女を抱きしめている自分の表情が微笑んでいることを祈っているなど、ごく普通の人間でいることを僅かに望んでいるような様子と、それが叶わないと分かっている葛藤も同時に描かれている。
2年生編
2年生編に入ってからはますます恋人としての描写が増えており、綾小路自身も軽井沢に対して、色々なシチュエーションを体験したいと考えている節が随所で見られている。
1巻では、綾小路が天沢を部屋に入れた事に気付いた軽井沢は凄まじい形相で怒っている(コミカライズ版では、この時の軽井沢の表情の切り替わりが凄まじい為、原作ファンなら必見)。
2巻で、軽井沢はとうとう綾小路とキス寸前の雰囲気にまで持ち込むが、途中で天沢からの邪魔が入り、良いムードを壊されてしまう。
3巻の無人島サバイバルでは4日目の夕方に二人は合流する。
その際に、綾小路と共に行動している七瀬の存在に不安を感じる軽井沢だったが、その不安を解消するがの如く、綾小路の方からキスをされている(ちなみに二人ともファーストキス)。
4.5巻では、桐山や他の3年生によって軽井沢と綾小路と付き合っていることが南雲にバレてしまう。
夏休みの間には二人の距離は劇的に縮まっているものの、やはり綾小路から軽井沢に対しての感情は恋愛の教科書止まりである事が改めて独白されている。
5巻にて、ついに綾小路と付き合っている事を軽井沢はオープンにし、多くのクラスメイトを驚かせていた。その後の満場一致特別試験では、櫛田に標的にされる綾小路を黙って見てられず、軽井沢は真っ向から櫛田を怒鳴り散らしている。
6巻の体育祭前に、軽井沢は綾小路の部屋に上がり込み、様々な状況証拠や軽井沢本人の態度から、ついに一線を超えたと思われるが、6巻内では明らかにされていない。
7巻の文化祭では、軽井沢の方から綾小路に文化祭デートを誘い、色々な出店に顔を出している。また元恋敵だった佐藤としっかり腹を割って話し合う機会を設けた軽井沢は、彼女と本当の意味での親友となり、そのキッカケを作った綾小路に対し深い感謝を抱くようになる。
8巻の修学旅行では、同じグループになれなかった事で軽井沢のテンションは相当下がっていたが、綾小路から宥められている。また綾小路も徐々に軽井沢と距離を置く方向に考えをシフトしており、修学旅行中に二日間も連絡を放置された事に軽井沢は憤りを見せているが、まだこの時は円満な恋人関係である事を周囲に見せ付けていた。
しかし、9巻で思わぬ転機が訪れる。
なんと綾小路の方から一之瀬を休日の遊びに誘った事を聞き、軽井沢の嫉妬心は爆発。終始、理由も話さず綾小路が一之瀬と出掛けることに納得いかない様子で、軽井沢も彼に対して突き放した態度を取った為、二人の関係に小さくとも確かな亀裂が入る事になった。
クリスマス前に佐藤と共に一之瀬を問い詰めるが、一之瀬からは何もないと聞かされたことで安堵し、綾小路と仲直りする事を決めて立ち直っているが‥‥?
関連人物
見事に軽井沢の当て馬にされてしまったキャラクターの1人で、特に7.5巻で綾小路が佐藤を振った最大の理由が「軽井沢のメンタルに関わるから」という事なので尚更。ちなみに女の勘で軽井沢が綾小路と付き合っている事に気付いた唯一の人物であり、2年生編1巻では彼女を問い詰めるも仲直りし、紆余曲折を経て現在では親友となっている。
軽井沢と偽の恋人を続けながらも、彼女の幸せは本気で望んでおり、綾小路には上手い具合に自分からシフトしてくれた事に感謝している。二人の関係の進展を最も応援している生徒の一人である。
このカップリングにおいて最大のキューピッド。
二人の関係性に良くも悪くも最も変化を与えた人物であり、彼が屋上の騒動を起こさなければ軽井沢は綾小路に対し強い好意と依存心を抱く事もなかった上に、綾小路も軽井沢に対して駒の価値を今以上に見出す事はなかったと思われる。
綾小路と軽井沢に深い接点が出来るキッカケとなった人物で、龍園と共に読者からキューピッド扱いされることもしばしば。
成り行きとはいえ、実は二人が付き合っている事を最初に知った人物である。とはいえ二人を応援している様子はまるで無く、むしろ軽井沢の邪魔ばかりをしており、彼女からは嫌われている。軽井沢に嫌がらせを続ける理由は、天沢の正体と綾小路に対する言動を見れば、大体察することが出来る。
天沢と同様に二人を応援している様子は全く無く、二人が付き合っている事を知った際には、軽井沢の事を調べ尽くすなどストーカーじみた動きまで見せている。その上で、綾小路の最終計画と本当の狙いに気付いており、軽井沢に対しては鋭い目付きで見つめるなど、何か思わせるような描写がされている。
二人が付き合っている事を知らされ、間接的に綾小路に失恋してしまう。しばらく落ち込んでいたが、2年生編9巻で綾小路から接触してくれたことで危ない予兆を見せながらも再奮起している。一方で軽井沢に対しては表に出さないものの、内心では凄まじい羨望と嫉妬心を抱いており、軽井沢からいずれ今の立場を奪う事を仄めかしている。
余談
登場初期はモブキャラの一人でしかなかった軽井沢のヒロイン昇格に驚いた読者は非常に多く「このライトノベルがすごい!」において1位を取るなど、多大な支持を受けたヒロインとなっている。
11.5巻で交際がスタートしたものの、綾小路の終盤の独白から「後に別れる展開が来る」と予想している読者も数多く、最新刊では綾小路の方から意図的に関係性に亀裂を入れるような行動を取っているなど、このまま円満に結ばれるカップリングでは無いことが明らかとなっている。
また二人の関係性も冷静に考えると、盲目的で依存心が強めな軽井沢と、彼女を最大限利用し尚且つ自分の好奇心も満たしたい綾小路という、非常に歪で危ない関係である事が随所で描写されており、実際に坂柳は軽井沢への態度について綾小路に指摘している。