英語:book burning, biblioclasm, libricide
概要
焚書とは、為政者にとって都合の悪い思想や学問、宗教等を排斥するため、書物を焼却する行為。広い意味では書物を焼却に限らずシュレッダーにかけるなどして廃棄する行為のことである。
さらに広い意味では、絵画、イラスト、レコードや写真、磁気テープやディスクメディアなどの媒体を廃棄する行為も含まれる場合がある。検閲・禁書などと並ぶ言論弾圧・言論統制の一種である。
歴史
この呼称が生まれたのは、秦の始皇帝による『焚書坑儒』からとされる。始皇帝は医学・農業などの実用書を除く書籍、特に思想や歴史に関するものを取り集めて焼却し、儒者や方士たちを坑に生き埋めにした。
しかし、これに類することはそれ以前にも盛んにおこなわれていたと思われ、例えば旧約聖書のエレミヤ書中には「国王が預言を焼き捨てる」描写が存在し、異教徒や異端とされた宗派の文書等が焼却される、ということはよくあることではなかったかと思われる。
キリスト教が関わるものではアレクサンドリアの図書館の破壊、スペインの宣教師によるマヤ文明の書籍の焼却、偽典外典の廃棄などがある。
近代では、ナチス・ドイツによる焚書が知られるが、日本でも明治初期の廃仏毀釈に伴って仏典の廃棄が行われたほか、戦後の悪書追放運動において漫画の焚書が展開された。
関連タグ
SCP-444-JP - 使用プロトコルの名前が"焚書"