概要
東映動画制作のテレビアニメ。正式タイトル『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』。
『アーサー王伝説』を基にしたテレビアニメである。
フジテレビ系列で1979年9月9日から1980年3月30日まで放映。全30話。
続編の『燃えろアーサー 白馬の王子』は1980年4月6日から9月21日まで放映。全22話。
亡国の王子「アーサー」がエクスカリバーを引き抜くことで運命を知り、旅先で出会い共に戦うこととなる仲間たちの力を借りこの世界を支配する王と魔女を倒し、国を再興し自身が王になるまでの話である。
元々海外用として製作された作品であり、当時としては作画のクオリティも高い。内容もかなり本格的なファンタジー作品となっているが、そのため製作に時間がかかっている。前番組のSF西遊記スタージンガーが2か月分放送を延長したのもそれが理由といえる。
しかしながら、当時の視聴者には馴染みのない『円卓の騎士』の話は理解できるわけがなく(それ以前の北欧系ファンタジーアニメはほとんどなかったうえに、書籍関連も子どもの手に届くものではなかった)、視聴率、売り上げ共に苦戦、30話で一度終了することに。本来ならアーサーが王になるまでをじっくり描く予定だったという。
続編はアーサーが身分を隠し、旅で出あう人々との交流を描いた『白馬の王子』として仕切り直すこととなった。物語の難しさや(現代では信じ難いことだが)王という身分があまりにも子どもの手に届かない存在だったことからの反省点で、物語を解りやすくし勧善懲悪な面を強調、アーサーを等身大の親しみやすいキャラクターとして描くことで視聴者のハードルを下げることに注力した。
だが、前作とは一転して破天荒さが目立つことになり、世界観のバランスを崩すこととなってしまう(スタッフは「前作から一変した世界観となったため、何をどう描けばいいのか解らずに制作する羽目になった」という感想を述べている)。結局視聴率も回復しないまま全22話で終了、マジンガーZから続いたこの時間帯の東映動画アニメの歴史にピリオドを打つ結果となってしまった。
北欧ファンタジーという内容は先見の明といえ、後に『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』といったファンタジー系RPGを生み出す原動力となった。そのため今では『隠れた名作』ポジションとなっている。
あらすじ
立派な若者に成長したアーサーは、カンタベリー寺院で聖なる剣を抜き、宿命の道を歩み始める。自らの出生の秘密を知った彼は、母国キャメロットを再興し、父の仇であるラビック王とメデッサを討つことを決意する。
キャスト
アーサー王子 - 神谷明
湖の騎士 ランスロット - 玄田哲章
竪琴の騎士 トリスタン - 井上真樹夫
ガラハッド王子 - 喜多道枝
パーシバル - 長堀芳夫
ギネビア姫 - 潘恵子
ケイ - 田中秀幸
エクター - 永井一郎
マリーネ - 横沢啓子
フィーネ - 間嶋里美
エレイン - 山口奈々
ユーゼル王 - 柴田秀勝
イグレイン王妃 - 坪井章子
マーリン / 緑の騎士 - 久松保夫
ラビック王 - 田中崇
レオグランス王 - 伊武雅之
ペリノア - 古川登志夫
ガスター - 内海賢二
キラーセン - 広瀬正志
大司教、ナーシアンス - 宮内幸平
魔女メデッサ - 弥永和子
魔女メディア - 小山茉美
『燃えろアーサー 白馬の王子』から登場
ボスマン - 大塚周夫
ピート - 山本圭子
サンデー - 田の中勇
バロン - 戸谷公次
北の魔王 - 田中崇
関連タグ
円卓の騎士編:同じくアーサー王伝説を基にしたSDガンダムの作品。
Fate/staynight:アーサー王伝説を基にしているゲームで、それを基としたキャラクターも登場する。