酒木さくら
さかきさくら
「ふんっ」
「極悪人に更生の余地などいらない。全員死で償うべきだ」
第2部の主人公・湖村花夜のクラスメイトで、魔法少女サイトと出会った魔法少女の一人。
丸みを帯びた外ハネの緑髪に子供服のサイズしか合わないほどの非常に小柄な少女。
毛量が多いため、寝癖がいつもスゴく、背が低いことをいじられると怒る。
小柄な容姿とは裏腹に感情を表に出さない非常にクールで寡黙な性格。尚且つ活発で行動力があり、筋の通っていないことが嫌い。
しかし「法で裁けない極悪人は死で償え」という悪人には冷酷一徹な面を併せ持ち、花夜の妹が殺された2年前の事件で、その犯人達に壮絶な復讐制裁を果たした彼女の父のことを「法で裁けなかった悪を自らを犠牲にして裁いた英雄」と、密かに英雄視している。
教室や家ではよく漫画を描いている他、『いぬあそび。』のライブの常連でもあり、穴沢虹海をはじめとするメンバー達とは顔見知りにして、虹海の熱狂的大ファンである直戸圭介とは「酒木氏」「直戸氏」と呼び合うほど交流が深い仲だったりする(アニメ第3話のライブシーンにて、カメオ出演している)。
ステッキの使用で出血する場所はへそから。
ボタン操作で壁に大きな破壊痕を作ったり、相手を失神させるほどの強力な衝撃波を放つことができる。
過去
一年前、父親が路上で溺死するという謎の事故で死亡。
明らかに不審死であるはずが警察は自殺として処理し、事件は謎を残したままとなったその後、酒木は魔法少女サイトと出会い、ステッキを与えられた。
酒木によると犯人は「魔法少女」の仕業であり、顔も名前も知らないが、能力しか知らないとのこと。
花夜との出会い
学校では帰国子女のクラスメイト・蜜白メリッサ麻衣奈と彼女の取り巻きである双子の厚江レイと厚江メイのグループから陰惨ないじめに遭い、他のクラスメイトからは嘲笑われる花夜のことを密かに気にするのみで、クラス内でいじめに加担しない唯一の存在であった(酒木本人は「単純にうるさいから」とメリッサ達のことを嫌っている)。
しかし、魔法少女サイトと出会った花夜がコンパクト型ステッキと一緒に与えられたさつりく帳を通じて魔法少女の一人であることを知られ、彼女から急に声をかけられるようになったことから、花夜が自分と同じように魔法少女サイトと出会って魔法少女になったことを察し、メリッサ達による脅迫から花夜や彼女の幼馴染みである拓馬をステッキで助け、彼女と接触する。
さつりく帳の存在を知ってそれを見せるよう要求し、花夜にステッキの秘密や妹の事件に魔法少女サイトのステッキが絡んでいることを教えた上で花夜のステッキのコピーと自分が探している魔法少女の探索の協力を通じて、彼女と協力関係を結んだ。
そんな中で花夜の妹の事件の黒幕とされる謎の人物・“A”の存在や“A”からステッキを与えられた魔法少女・霰矢冬子と関わり、花夜にとって自分や家族の人生を狂わせた全ての元凶である“A”の情報を握る重要参考人として、霰矢と休戦協定を結ぶことになる。
ある男の秘密
花夜と共にさつりく帳の情報を頼りにステッキのコピーを通じて、霜園博子をはじめとする一部の魔法少女達と友好関係を結び、花夜の父の言葉から元部下である美炭貴一郎を尋ねるといいと勧められたことから美炭の身辺調査を開始。
堂々と美炭の邸宅に侵入し、地下室にある大量のステッキや魔法少女達の身辺が調査された書類が隠された部屋を見つけ、けん玉型ステッキを回収。
そこで“A”と直接接触した霰矢が“A”に変装して美炭と接触するという、一か八かの危険な賭けに出ることとなる。
作戦決定前、花夜は霰矢が入院中に酒木の過去の経緯を調べたことを聞かされたものの、酒木自身の口から聞きたいと言うことで霰矢の口から聞かされることを拒否。
自分を受け入れてくれた酒木のことはいつでも受け入れることを誓い、二人は互いの友情を深めた。
残された選択
美炭を尾行し、彼が一人になったところを狙って“A”に変装した霰矢が美炭と接触を図るが、“A”が1年前に既に死んでいることが明らかになり、霰矢は突如現れたサイト管理人・漆によって始末されてしまう。
漆の口から語られるのは、1年前に起きた“A”の暗躍、美炭と漆の関係性、そして“A”の正体及び、テンペスト、“王”という謎の単語だった。
花夜がコピーしていた風車型ステッキによる強風で落命した霰矢を連れ、その場から何とか撤退するが、花夜は家族崩壊の仇であった“A”が既に死んでいたために目的を失い、霰矢や妹を死に追いやる元凶となった魔法少女サイトやステッキの存在そのものを憎むが、“A”の残党の仲間として追われる身となった自分達に残された道は全てを捨て、サイト管理人などの魔法少女サイト関係者から逃げ続けるしかないという現実を突き付けられ、二人は過酷な決断を下す…。
遺されたもの
美炭がサイト管理人と繋がり、“A”と関わる者を始末していたと知り、家族や友人をサイト管理人や美炭の魔の手から守るべく、追われる身となった花夜と酒木が選んだ選択、それは………。
自らの死を選ぶことだった。
花夜と酒木がマンションから飛び降り自殺を図ったニュースが世間で報じられ、花夜や酒木の突然の死を知った拓馬や花夜の父、酒木の母は絶望に閉ざされてしまう。
当然、学校や花夜のクラス内でも二人の自殺でひどく大騒ぎとなっており、「自殺の原因はいじめの可能性が高い」とニュースで報じられていたために花夜への脅迫未遂から暫く姿を見せていなかったメリッサ達グループは自己保身に走って掌を返したクラスメイトに全ての責任をなすりつけられ、挙げ句の果てにいじめの実態も学校内で明るみに出るという、因果応報の報いを受けた(なお、アニメ第6話では花夜と霰矢、霜園が魔法少女の一人として写真のみの一瞬登場している中で、メリッサの姿もあるが、いじめの実態が明るみに出た上にクラスメイトに見捨てられた彼女が本当に魔法少女サイトと出会ったかは明らかになっていない)。
そして昏睡状態だった花夜の母は…。
美炭は“A”の仲間である霰矢と繋がっていた花夜と酒木の死を確認し、二人のステッキとさつりく帳を回収して漆に手渡すが、漆はステッキがより円滑に使用されるようにと、テンペストについて探っているある魔法少女の前に現れ、彼女にテンペストの情報を教え、さつりく帳を与えることから、第1部へと繋がる。
魔法少女 悲劇のヒロイン ※中学生です/女児中学生 酒木さくら生誕祭
奴村露乃:第1部において「主人公のクラスメイトにして、最初に出会う魔法少女」、「主人公の窮地を救ったことで彼女と関わるようになる」、「悪人には冷酷一徹」という点が共通している魔法少女。
朝霧要:酒木にとって、推しと同志を殺した仇敵と言うべき存在(後述参照)。
カップリングタグ
※本編第2部29話(通算第84話)話以降のネタバレ注意!!
その後、彼女による魔法少女の連続殺人をはじめ…、
- 中学生の男女二人が轢死を遂げた謎の踏切事故
- 女子中学生が首に大怪我を負う事件
- 真っ二つになった遺体も発見されたというマンション崩落事故
- 道路に空いた謎の巨大な穴
- にじみんファンの中でも特に名の知れたドルオタの自殺
- 国民的アイドル・にじみんの心臓発作による病死
- 裏でそのドルオタやにじみんと関わっていた男子高校生の失踪及び発見されたニュース
…など、魔法少女サイトやステッキが絡んだ不審な事故や事件が多発していく中、時は流れ………。
テンペストまであと10日と迫る中、
おかめのサイト管理人・捌と拾肆を撃破した魔法少女達の前に拾陸と復活を遂げたひょっとこのサイト管理人・弐が立ちはだかり、時間停止能力を身につけた弐の前に手も足も出なかった魔法少女達は拾陸によって抹殺されてしまう。
管理人に抹殺された魔法少女達の前に、禍沼アリスの携帯電話型ステッキを手にした謎の人物が現れ、管理人襲撃前の時間へと戻す。
管理人襲撃前の時間に戻り、アリスのステッキを手にして魔法少女達の前に姿を現したのは、なんと…
死んだと思われていた花夜と酒木だった。
二人は花夜がコピーしていた物体複製能力のステッキで自分達の体とステッキを複製し、自殺と見せかけて死を偽装。雲隠れしつつも、二人は上記の踏切事故をはじめとする魔法少女やステッキが絡んだ事故や事件について調査し、管理人と戦う魔法少女達との接触を試みていた。
その最中でステッキを悪用して直戸と虹海を殺害した朝霧要を監禁し、彼による逆襲を受けた満身創痍の美炭を救い、花夜がコピーしていた雨谷小雨のステッキで美炭の傷を治して密かに共闘していた。
そして、花夜の寿命が残りわずかとなり、二人は“寿命の増やし方”を知る彩と接触するべく、花夜がコピーしていたアリスのステッキで弐と拾陸にやられた魔法少女達を救い、魔法少女達が活動拠点としている、とある廃墟で彩と接触する。
二人は奴村露乃を死をきっかけに人の記憶や寿命を移動させることができるようになった彩の拳銃型ステッキで彼女達のこれまでの戦いの記録を転送されて涙をこぼし、不の呪縛から解放されるために彩達と共に戦おうと、手を取り合うことを誓う。
小雨と共に行動して関係者の救助に向かい、小雨の自宅内で蛇のサイト管理人・参と遭遇、一騎討ちに挑むが、壁や床を自在に潜れる参に圧倒され追いつめられたところで彩から寿命を分け与えられた上で現れた花夜の援護によって事なきを得て、小雨の家族の救助に成功した。
しかし“王”の覚醒によってテンペストが始動し、魔法少女達は管理人から護ったはずの家族を王に吸収されてしまうが、彩の不屈の決意を前にして立ち上がったのも束の間、霜園をはじめとするさつりく帳を通じて花夜や酒木と繋がった魔法少女達、最初の管理人襲撃から生死不明だった眼鏡っ娘と怪しい薬の中毒者な魔法少女、さつりく帳に載っていた魔法少女など、自分たち以外の都内の魔法少女全てが現れた管理人たちの前によって全滅してしまうが、滝口あさひの犠牲と引き換えにテンペストの震源地である地球(ほし)の宮にたどり着いた。
花夜・酒木・小雨・アリス・安條は美炭の邸宅の地下室に保有されていた30以上ものステッキの一部をそれぞれ手にして地球の宮破壊に動き始め、花夜の発案で地球の宮内部へ侵入。斧型ステッキを手にした美炭はサイト管理人・壱と対峙するが圧倒され、片足を失った梨ナ・清春・要・漆が清春のステッキを通じて花夜陣営と美炭のサポートに動く中、泉ヶ峰みかりと燐賀紗雪のステッキを一度使ったことで王の吸収から逃れたみかりの執事の山井幸支と紗雪の両親が現れ、みかりのステッキを手にした山井やサイト管理人・伍との死闘の末に命を落とした紗雪の母親が娘のステッキを片手に夫と共に立ち上がり、拓馬も以前に隙を見て酒木のステッキを一度使っていたことで王の吸収から逃れて姿を見せ、ステッキを使っていないと思われていた花夜の父も現れたのだった。
最終話直前の過去改変の世界では、父親が殺されることもなくなったため、魔法少女サイトと出会う運命を回避し、「さかき桜」のペンネームで漫画コンクールの最終候補に残った。