「ようこそ…魔法少女(あたしたち)の世界へ…」
「これがあたしたちのような不幸な人生に血塗られた人間の特権…」
プロフィール
年齢 | 14歳 |
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誕生日 | 4月9日(おひつじ座) |
身長 | 152cm |
体重 | 43kg |
BMI | 18.6 |
血液型 | AB型 |
出身地 | 神奈川県 |
趣味・特技 | ゲーム、睡眠、水泳 |
長所 | 行動力があり、社交的で運動能力が高い |
好きなもの | 野菜、ケータイゲームアプリ、ハチミツ、ヨーグルト、可愛いもの、ゆるキャラ |
苦手なもの | 朝起きること、肉類 |
CV | 茜屋日海夏 |
概要
主人公・朝霧彩のクラスメイトで、魔法少女サイトと出会った魔法少女の一人。
色白の肌で、後ろ髪が外側に若干跳ねた金髪ショートヘアの少女。
表情の起伏をあまり見せないクールな性格だが、自身が辿った凄絶な過去の経験から、彩とは正反対にステッキを利用して相手を傷つけることや殺人に躊躇うことのない冷徹な一面も持ち、自身の命さえも軽んじてしまう危うさもある。
彩と出会うまでは「邪魔者は全員消してしまえばいい」という危険な思想を持ち、ステッキの力を気味悪がる彩に対し、「名前を書いたら死ぬノートを手にしたと思えばいい」と語っていた。
当初は彩が自分に害は無く、共闘するのに良いと考えていただけだったが、自身の過去を明かした際に自分のために涙を流す彩の人柄の良さに触れて以来、ある程度考えを改めるようになり、彩にとって初めての友達となった。
その一方で、彩をいじめる雫芽さりなのグループや自身を裏切った潮井梨ナを「バカ」「クソ女」と見下している(特に前者を「(人間)生ゴミ」と軽蔑するほどひどく毛嫌いしており、いじめグループの一人である貝島えりかが彩のステッキによって事故死し、クラス内での黙祷を行った際は、一人無関心にアプリゲームに興じていた)。
頭脳明晰かつ状況判断も的確で洞察力も鋭く、優しく振る舞う彩の兄・朝霧要が裏の顔を持っていることを一目で見抜いたり(本人曰く「あんなクソみたいにうさん臭い顔をした人は久々に見た」)、クラスメイトの火本真が彩に対して気があることを密かに察した。
他人(ひと)に頼りにされることが多い姉御肌かつ社交的ゆえ、彩と出会う以前は他のクラスメイトと親しげに話す様子を見せているが、すごく楽しい時に楽しそうな顔ができないため、つまらなそうに思われるのが悩みらしい。
ちなみに奴村がLINEのアイコンにしている筋骨隆々なパンダは、漢パンダ(おとこパンダ)という自身がコラージュ作成したオリジナルキャラクターである。
ステッキ
ステッキの使用で出血する場所は口、髪色はオレンジに染まる。
自分以外の全ての時を自在に止められる他、動かしたい相手の名前をステッキに入力すれば、その者の時を動かせる。しかし自身や禍沼アリスが持つ時間操作系のステッキは寿命の減りが一番速いとされている。
来歴
過去
かつては優しい両親に恵まれ、ごく普通の家庭で幸せに暮らす少女だったが、両親と生まれるはずだった弟か妹を強盗・小田野総二(ちなみに中の人は原作者)によって惨殺され、「将来殺しに行く」と脅される。それ以来、小田野の影に怯えながら1人孤独に暮らしていたが、魔法少女サイトから与えられたスマホ型ステッキの力で小田野を自宅に拉致監禁、毎日死なない程度の拷問を与え、「死ぬまで殺さない」という凄絶な復讐を果たした。
この経緯からクールかつ殺人には躊躇いのない冷徹な性格へと豹変した奴村は、与えられたステッキの力を「自らの境遇を克服し、自分の心の安堵を得るための魔法の力」と捉えていた(その復讐への執念深さは「相当ネジの飛んだクレイジーなヤツ」と、梨ナから言わしめられるほど)。
魔法少女になった後はネット上で梨ナと知り合い、彼女と共に他の魔法少女達と連絡を取り合ってテンペストに関する情報を集めていたが、魔法少女を次々殺害してステッキを奪う魔法少女狩り(マジカルハンター)の出現以来、梨ナとの連絡が途絶えてしまった。
彩との出会い
彩が転校してきた初日から数日までは諸事情(恐らく梨ナとの情報交換)で学校を休んでいたが、数日後の再登校時に下駄箱の前で彩と初めてすれ違った。その時から転校生の彼女が何かしら心に闇を抱えていることに薄々感付き、いつしかクラス内でひどいいじめに苦しむ彩のことを何かと気にし、その様子を遠巻きに見つめるようになっていた。
そんなある日、さりな達グループの知り合いである男の先輩に襲われそうになって逃げ出す彩の姿を見つけ、それから起きた一部始終を目の当たりにしたことで彩が自分と同じように魔法少女サイトからステッキを与えられ、魔法少女になったことを知り、さりなに凶器で脅されていたところをステッキの力で助け出して彩と接触し、同時にさりなの首に傷跡を作った張本人となった(奴村がステッキで引き起こした“不慮の事故”は彩のステッキによる踏切事故同様、ニュースで報じられ、学校内でも大騒ぎとなっていた)。
そして魔法少女サイトやステッキの秘密、これから起こるとされるテンペストやステッキを狙う魔法少女狩りの存在を彩に教え、共闘を持ち掛けた。
物語中盤、彩がさりな達からいじめられるようになった経緯を聞き、「朝霧さんには強くなってほしい」と叱咤し帰宅した直後、これまでの魔法の使い過ぎによって、そのまま自宅で倒れてしまう。
その後日、小田野を監禁していた拷問部屋で倒れていたところを彩に発見されると同時に、復讐のために魔法少女となったさりなに襲われるが、「自業自得」「朝霧さんを散々いじめていたあんた達が悪い」「悲劇のヒロイン気取り」等とさりなを罵倒する。意識が薄れゆく中、命懸けで彩に守られ、さりなのヨーヨー型ステッキによる魔法で自宅マンションが崩壊してしまうが、シャーペン型ステッキによる魔法の防壁によって建物の下敷きにはならず、さりなとの攻防で魔法を使い過ぎて倒れた彩と共に病院へ搬送され、生死の境を彷徨った末に一命を取り留めた(“マンションの建築偽装”として扱われつつも、一部のニュースでそれに疑いの声が出ている他、さりなのステッキによる巻き添えで真っ二つに斬られた小田野の遺体も発見された模様)。
残された時間と代償
その後、別の魔法少女サイトからステッキを与えられた魔法少女・雨谷小雨の魔法によって彩や梨ナと共に復活を果たし、魔法少女サイトが他にも存在することやテンペストの真実を知ることとなり、サイト管理人捕獲計画を発案する小雨から共闘を持ちかけられたが、自分達が小雨の力で延命したとしても、ステッキの使用で一度消費した寿命が戻ることはなく、この先もう長く生きられないことを知らされた。
崩落したマンション跡地で彩と一緒に見失ったステッキを探していた際、命懸けでさりなの猛攻から自分を助けてくれた彩にお礼を伝えたものの、自宅マンションが崩落して住居を失ったために彩の元に居候することになった(後に「行く当てがない」として、クラスに転校してきた梨ナも彩の計らいで彼女の元に居候することになるが、奴村は梨ナが居候することをあまりよく思っていなかった)。
寿命の減りが一番速い自身のスマホ型ステッキに加え、梨ナの病室に仕掛けた魔法を他の場所で使えるライター型ステッキ(シャーペン型ステッキとの同時使用)、彩と共に回収した穴沢虹海のパンツ型ステッキと、これまでステッキを酷使し過ぎたために寿命が残りわずかとなり、奴村はあと数日の命となってしまう。
奴村の一喝
虹海の死が世間に公表されたその後、他の魔法少女達と共に虹海の告別式で彩と再会したが、虹海の一件に強い責任を感じ、仲間のステッキを預かってまで全てを一人で背負おうとした彩に対して平手打ちを浴びせ、「犠牲者は出てしまったが、あんたのせいじゃない」、「あたしたちにも痛みを分けてほしい」などの言葉で彼女を強く諭した。
彩が自分の知らぬ間に敵対していたはずのさりなと組んでいることを最初に知った際は困惑していたものの、さりなからスマホ型ステッキを返されたが、寿命を使いきって死ぬなと忠告されている。奴村本人も極力ステッキを使わぬよう心掛けており、(まだ若干対立こそしているが)以前と打って変わって性格が軟化したさりなのことはある程度見直し、彼女への態度も多少和らいだ模様。
最後の思い出作り
管理人奇襲作戦第二弾の決行前、
二人きりになった彩と奴村は、竹下通りでわたあめやパンケーキを食べたり、おそろいのスマホケースを買ったり、似顔絵や街道インタビュー、プリクラなど…、楽しい時間を過ごしていた。
魔法少女サイトと出会う以前は悲しい顔しか見せなかった彩、彩と出会う以前はすごく楽しい時に楽しそうな顔ができないのが悩みだった奴村は、互いにこれまでに見せることのなかった明るい顔で一緒の時間を楽しく過ごすのだった。
その夜、切っても切れない強い友情に結ばれた彩との素敵な思い出を充分に作った奴村は嬉し涙を見せ、互いに「ずっと一緒にいたい」という本音を出し合い、涙を流して笑顔を見せる二人は…………………。
「朝霧さんと一緒にいた時間…、幸せだった…」
「…本当に…ありがとう」
その他
寿命があとわずかな奴村だが、作中においては…
- 時間操作能力の持ち主。
- 両親の仇を討つためにステッキを酷使。
- 仲間の裏切り行為。
- 一生残る傷跡がついた相手が敵となる。
- ステッキ酷使で意識不明の重体。
- 自宅マンション崩壊。
- サイト管理人、クソ兄貴襲来。
…といった死亡フラグが立っていたが、それらを全てへし折っていた。
キャラクターソング
2018年6月に彼女のキャラクターソングとなる「believe again」が、彩のキャラクターソングと共に同時発売。
彩のキャラクターソング「赤イ涙の先」と対となったアンサーソングと言える歌詞となっている。
カップリング曲として収録されている「あたしがいなくても」も、曲名から彩のカップリング曲である「もしアナタが 消えようとも」と対となっており、海水浴や竹下通りを二人で遊び歩く彩と奴村の姿も歌詞で描かれている。
最早つゆあや及び、あやつゆを象徴していると言っても良いキャラクターソングである。
関連イラスト
関連タグ
魔法少女 悲劇のヒロイン クーデレ/クールビューティー 復讐者
水蓮寺清春 禍沼アリス:自身や虹海と同じくチート系ステッキを持つ魔法少女達。
酒木さくら:第2部において「主人公のクラスメイトにして、最初に出会う魔法少女」、「主人公の窮地を救ったことで彼女と関わるようになる」、「悪人には冷酷一徹」という点が共通している魔法少女(ただし奴村とは異なり、ステッキを酷使していないため、寿命はあまり減っていない)。
美炭貴一郎:大量のステッキを所有し、監禁行為を行っていたサイト管理人の協力者である刑事(ただしこちらは歪んだ恋愛感情によるもの)。
長月雹花:スピンオフ作品『魔法少女サイトSept』におけるもう一人の主人公的存在となる魔法少女。
カップリングタグ
以下、ネタバレ注意!!
以下、重大なネタバレを含んでおります!!
最期の夜
サイト管理人奇襲作戦第二弾、品河区在住の魔法少女候補の少女の自宅周辺にサイト管理人・捌からステッキを与えられた小雨たち、世多谷区在住の魔法少女候補の少女が通う学校にサイト管理人・漆からステッキを与えられた彩や奴村たちとアリスが待機し、ステッキを届けようとする管理人を待ち構え、彩と奴村は強く手を繋いでいた。
そしてお互い寿命も残り少ないため、どうなるかわからないと、挨拶として梨ナと握手を交わした。
しかし、サイト管理人達はひょっとこのサイト管理人・弐不在の経過報告会議で何かに感付いた漆から「今度からステッキを与える際は用心した方がいい」と警告されていたことから、品河区に現れたサイト管理人・拾肆は擬態を利用して身を潜めていたことで懐中電灯型ステッキを回収しようとしたみかりを抹殺、紗雪とあさひは拾肆に立ちはだかるも深手を負ってしまう。清春はこれまでステッキを酷使し過ぎたせいで寿命があとわずかとなって倒れ、小雨はすぐさまステッキで清春を助けようにも既に手遅れだった。
そして彩たちも世多谷区に現れたサイト管理人・拾に苦戦を強いられ、さりなと梨ナは満身創痍の虫の息となり、頼みの綱と言うべきアリスがステッキで時を戻さぬまま忽然と姿を消し、万事休すと思われたその時、
奴村は自分の最期の命と引き換えにステッキで彩と自分以外の全ての時を止めて寿命を使い果たし、そのまま安らかな顔で静かに息を引き取った。
彩が一人管理人に立ち向かう中、ステッキで寿命を使い果たした奴村の身体が黒い霧に包まれるという異変が起きていた。
更にネタバレ
実は彩が双子の姉と判明。
二人の父親は消息不明、母親は二人を産んだ直後に他界。
親類縁者が引き受けを拒否したため、二人は養女として別々の家庭へと預けられることになり、その数年後に運命的な出会いを果たすこととなった。