概要
国民的RPGドラゴンクエストシリーズに登場するアイテムの分類。
プレイヤーが操作するキャラクターが入手・装備し、脅威から身を護るための器物。
ドラゴンクエストシリーズが及ぼした影響の大きさから、登場した防具の中でも強力なモノや曰くつきのモノ、形態や名称が特徴的なモノは作外で引用されたり、単独で立体商品化されたりすることも多い。
なお、アイテムの分類として「装飾品」というものもあり、武具に近い性質の品物も含まれるが、ゲームのシステム上「武器」でも「防具」でもないものとして扱われることから、本記事では除外とする。
基本仕様
街の防具屋(およびその他の商店)で購入、迷宮等の宝箱を開ける、倒したモンスターからのドロップ、「錬金」や「鍛冶」で作成、あるいは何らかのイベントで受け取るなど、入手方法は多様。
ファミリーコンピュータ版『ドラゴンクエストⅣ』まではキャラクターの能力値「すばやさ」の1/2に、『ドラゴンクエストⅤ』以降は能力値「みのまもり」に、防具の性能としての「守備力」を加算したものがその時点でのキャラクターの「防御力」となり、「通常攻撃」や「物理系の戦闘特技」を受けた際のダメージを減少する。
また呪文やブレス等の戦闘特技に対し、被ダメージや状態異常の発生率を減少する属性耐性を持つものも多い。
他にも道具として使用すると呪文や特技に類する効果が発動したり、装備していると一定確率で特殊な効果が発動するものもある。
その中には、装備した者に不利な影響を及ぼす呪いの装備も数多く含まれる。
変遷
第一作であるファミリーコンピュータ版『ドラゴンクエスト』における所持アイテムの扱いはシリーズ内でも特殊で、「ぶき」「よろい」「たて」「やくそう」「かぎ」は専用の所持枠が設けられており、新たに防具を入手すると、自動的に勇者の能力に反映される。
次回作『ドラゴンクエストⅡ』からは一人旅ではなくパーティーを運用することもあり、装備していない武具は荷物として持ち歩き、戦況に応じて任意で装備を切り替えることができるようになった。「入手した武具は装備しなければ意味が無い」のも本作から。
また前作では「よろい」と「たて」だけだったが、『ドラゴンクエストⅡ』からは「かぶと(頭部防具)」も入手・装備できるようになった(『ドラゴンクエストⅠ』では頭部防具も含めて「よろい」として運用していた、ともとれる)。
『ドラゴンクエストⅥ』以降は「かっこよさ」を増減させる効果もあり、外見重視のコーディネートが要求される局面も発生するようになった。
『ドラゴンクエストⅨ』では従来の「よろい(衣服)」が「上半身」と「下半身」で別個の品物として扱われるようになり、併せて「腕防具」と「脚防具」も登場。また通常アイテムとは別枠の「そうびぶくろ」で管理するようになり、戦闘中にアイテムとして使用することはできなくなった。
以降のタイトルでは『ドラゴンクエストⅡ』から『ドラゴンクエストⅧ』までの標準的な管理方法に、『ドラゴンクエストⅨ』で一新されたシステムが部分的に採用される傾向になっている。
また派生作品では、持ち換えられる防具が盾しかないトルネコの大冒険シリーズのように、独自の管理・運用体制を採用していることもある。