ネタバレ注意！
もしかして 未来はるか
概要
ドン43話で明らかになった謎の漫画家椎名ナオキの正体であり、今よりも少し先の未来からある事情でタイムスリップしてきた未来の鬼頭はるか本人。
ただし正確に言えばこのはるかは厳密にはこの世界の未来のはるかでは無く、はるか達がいる世界とは別の時空(分かり易く言うならパラレルワールド)に住む鬼頭はるかの未来の姿なのである。
この時空のはるかもドンブラザーズの一員としてヒトツ鬼と戦っていたが、長きにわたる戦いや、本編より酷かったらしいメンバー内でのごたごたによって多大なストレスを抱えていた。
ソコで彼女はそのストレスをリフレッシュするべく今までの戦いで得たキビ・ポイントを使って過去に戻ったのだ。
過去へと戻ったはるかは、そこで正体を隠し予てからの望みであった漫画家活動を行うべく、その時に考え付いたペンネーム「椎名ナオキ」名義で創作活動を行っていた。
しかしポイント次第でどんな願いでも叶えられるキビ・ポイントと言えど「過去に向かう」願いはかなり無理がある物だったらしく、過去へ向かう際に時空の混乱の影響を受けてしまった結果、過去は過去でも元とは違う別時空の過去に飛ばされてしまっていた。
そして彼女はその事実も、高校生の頃の自分が別に存在し、漫画家としてデビューしていた事にも気付かぬまま、同一人物ゆえの「全く同じ発想・アイデア」で漫画を描き、世に出したタイミングまで運悪く重なった結果、向こうが盗作者扱いされる事件が起きてしまったのだ。
即ち盗作事件の犯人は、他ならぬはるか自身だったのである(因みに未来のはるかの反応を見るに、別時空のはるかの高校生時代は少なくとも漫画業界と関わりが無かった模様)。
また、眠りの森に翼が囚われていた事や森への「出入口」を知っていたのも未来人故に知り得た情報の模様(尚、ココでも本編とは色々と違う事があったらしい)。
別時空の未来から彼女を迎えにきた猿原真一/サルブラザーと共に現代のドンブラザーズやムラサメと共闘し未来ムラサメを撃破、ブラックオニタイジンムラサメ化した未来ムラサメも現代ブラックオニタイジンに撃破された事で、真一と共に元の時空へと帰っていった。
最終巻は300万部の売上であり、最後まではるかは椎名ナオキに勝つ事が出来ずに彼女の前から去っていった…。
のだが、当の本人が帰ってしまったとなると獣人の森への出入口、そして一番肝心の盗作問題は未解決のままだった…。
最後に残した漫画
本人は帰る間際、意味有りげに「私のマンガの中に」とメッセージを言い残している。
内容は「人間の姿をコピーする悪魔とヒーローが戦う」というものだが、翼がこれに興味を示し漫画を読んでいたところに、ジロウの故郷である『華果村』の話が耳に入り動揺する。この漫画の中に『ガガ村』というよく似た単語を見つけたためである。
「人間の姿をコピーする悪魔という設定」「華果村とガガ村という似た単語」、この要素が偶然とは思えず獣人と関係があると考えた翼は、タロウとともに華果村に赴くのだった。
また、この漫画には「駐在所の冷蔵庫の中に森への入り口がある」と描かれているが…？
人物像及び人間関係
現代と比べヘアバンド等々小物も若干の変化がある。
性格面は成長したのか若干大人しくなったが、現代のはるか同様に漫画への情熱は凄まじく未来へ帰還する僅かな時間で新・初恋ヒーロー最終回を完成させようとする程。
但し、大人しくなったとは言えやはりはるか、くだらない事で口論になる場面も。また、相変わらず顔芸は健在であり、互いに変顔合戦を披露するような状況もあった。
またこの時空のはるかとの最も大きな違いとしては、同じドンブラザーズのメンバーである猿原真一と桃井タロウとの関係があげられる。
元時空の真一とはあくまでも共に戦う仲間でしかなかったが、別時空では何と恋人同士らしくお互いを「はるちゃん」、「真ちゃん」と呼んでいる。
その思い入れは凄まじく、その関係を聞いたはるかが「どんな趣味よ……」と物凄くイヤそうな反応をした上にドン引きした際に「真ちゃんの魅力が分からないなんて」と食って掛かって来た程。
反対にタロウについては、一定の信頼を寄せている元時空のはるかと違い、何があったのか露骨なまでに嫌っている。
その嫌悪と憎悪は筋金入りで、こちらの時空の彼の顔を見ただけで即顔面パンチをお見舞いするほどであった。
因みに(事情は不明だが)オミコシフェニックスの所有権ははるかにあるようでタロウと同様に指笛で召喚可能で、未来世界のドンムラサメとの戦いではこれでゴールドンモモタロウの金アーマー&マントを装着して戦いに臨んでいる。
この事から他のメンバーもオミコシフェニックスを使える可能性が高い。
余談
- 現代の世界のはるかは過去に真一にウサギと間違われた事がある。
- また、ドン22話で「はるかと同じ左利き」、「得意料理ははるかと同じビーフストロガノフ」とはるかと同一の存在であると思われる伏線も何個か存在した。
- 東映公式サイトでは「なぜパクリのような行為になってしまったか?」「なぜ獣人の森で翼だけしか助けなかったのか?」「なぜ着ぐるみ姿な上、ブーイングの凄まじかった実写版新初恋ヒーローを彼女だけ絶賛していたのか？」等の疑問にQ&A方式で補足されている。
未来はるかに何があったのか
その後の本編全展開のネタバレ注意！
「なぜ未来はるかは新初恋ヒーローの映画版の出来に喜んでいたのか」への公式回答としては上記の通りだが、当時のファンの間では別の考察もされていた。
まず、この時空のドンブラザーズに何があったかについて。
記事になっていない範囲だと、
・本編ではその後知り合う雉野みほの顔を知らない
・雉野による、みほとの関係が未来でどうなっているかという質問に二人が気まずく黙る
ことが判明している。
未来はるかが描いた漫画では、タロウモデルの人物が遠い場所、海外に留学に行き、本人の口から「またきっと会える」という希望、夢を持たせて終わっている。
タロウは鶴獣人の「軟弱者！」との呼び掛けと張り手によって獣人を乗っ取り返したが、それがなければメンバー中の二人が猫獣人やペンギン獣人となって離脱や暴虐を行っていた可能性はある。
この直前のタロウは、獣人の森の管理についてドン王家の者である自分がペンギンとなって跡を継ぐと述べていたが、彼を慕うお供達への別れも相談も済ませずにライブ感でこれを決めていた。
「ガガむら」と次話放映時の東映サイトからも、その自己犠牲がスタッフ陣にとってあまり良いものとして描かれていないことが示唆されている。
未来はるかは、自分の時空の獣人知識を残すことによってそれに対抗しようとしたのかもしれない。
ドン44話で、「人を愛した脳人は処刑対象」であることが判明していることから、未来時空のタロウもまたそのルールに明確に違反して処刑されたのだと考える者もいる。
あるいは、のちに本編でも発生したタロウが「遠い場所に行く」という展開を踏まえてのことかもしれない。
ただし、未来はるかがタロウともし本編のような良好な形で別れた後、再会したにしろそうでないにしろ関係が変わっていないなら、「なぞときなぞかけ」でのような険悪な空気は見せないだろう。
以上を踏まえて再確認すると、
・本編よりもドンブラザーズの雰囲気が険悪になり、そのまま改善されなかった
・もしくははるかが気持ちの整理を付けないままタロウと別れてしまった
というふたつの説が「ガガむら」時点では挙がっていた。ただただ本編時空はるかのメンタルが未来はるかのそれよりも鋼である可能性はあるが…
以上を踏まえての本稿本題たる、「なぜ未来はるかは新初恋ヒーローの映画版の出来に喜んでいたのか」だが、
○公式説:はるかが「最高の演技で可愛く映っていた」から
△ファンによる説1:ドンブラザーズ全員が健在で揃っている映画だったから
△ファンによる説2:タロウ本人が「初恋ヒーロー」で演技してくれたから
が語られていた。
まず、特に序盤の展開からもはるかにはナルシストの気があり、我々視聴者が棒と感じるような内容であっても喜ぶ可能性は十分イメージできる。
そして説1は言わずもがなである。はるかにはイヌのぬいぐるみを愛でるようなシーンもあり、それが凶暴(に見える)獣人に変貌してしまったショックはもちろん存在しただろう。
説2に関してであるが、本編でのはるかとタロウの関係はあくまで「どんびきかぞく」回などではるかがタロウを強く気遣うという範疇で、いかようにも形容できうるそれに落ち着いたものの、序盤はかなりタロウの傍若無人感に振り回されたり嫌悪感を持ったりしている。
一方、漫画対決回でも、タロウが少女漫画にヒーロー役として出して差し支えないような顔だと本編はるかも客観的に認識はしていたことをうかがわせる。
これらを踏まえた上で、言ってはなんだが上述の通り未来はるかは高校生時代にプロの漫画家をやってないことが判明している。
つまりは未来はるかの時空と本編には単純な途中分岐では片付かないような差が存在する改めての証左であり、未来はるかの方はタロウにどう思っていたのか、「なぜあそこまで未来はるかがタロウに対して険悪な状態になっていたか、なのにそれをモチーフとした主人公の映画で喜んでいたか」は結局とっかかりが少なく不明である。
とはいえ、再三述べる通り、はるかさんは鋼メンタルナルシストの気があり、そういうの全然関係なく自分可愛いヤッター！！しててもまったく不思議じゃないのが…
ビーフストロガノフは貶されると作れなくなるけど
関連タグ
タイムレンジャー:スーパー戦隊で未来人と言えばこいつら。但し5人のうち4人がである。
キングジョーブラック:当初は正体不明のロボットだったが後に未来から来た事が判明した繋がり。
バズド星人アガムス:同時期の特撮番組において未来人(と言っても宇宙人だが)と言う意外な正体を持った人物繫がり。
トランクス:似たような立ち位置の人物。
