本記事名称に関して
SDガンダム外伝のほしの竜一氏によるコミカライズは当初より『騎士ガンダム物語(ナイトガンダムストーリー)』の名称で行われていた。そのため、TVゲームなどでも本名称が使用されることはあった。
しかし、新SDガンダム外伝第5作(『新』としては第1作)のゼロガンダムを主役とする4編は、バンダイ公式でナイトガンダム物語という名称で呼称されている。
その為、ほしの竜一漫画版においては読者の混同を防ぐため、『魔龍ゼロの騎士伝』のタイトルで単行本化されるに至った。
本項目もそれに倣い、原作カードダスの設定も含めたゼロガンダム関連の4編に関して扱うものとする。
概要
装いも新たに『新SDガンダム外伝』として開始したSD外伝シリーズの第5作。
原作となったのは『機動戦士Vガンダム』であるが、放送時に「Vガンダム本編がSDガンダムより売れない、というのは避けたい」という配慮から主役であるVガンダムが演者として使用できず、ゼロガンダムというオリジナルの主役が登場している。中盤以降、VガンダムやV2ガンダムをモデルとしたキャラも登場した。
…その結果、ラスボスが原作主人公機の最強形態という前代未聞の展開となったが。
時系列は『機甲神伝説』より後であり、少なくとも『ジークジオン編』からは数十年が経過している模様。旧外伝のキャラクターはほとんど登場しない。
主要エピソードは親子対決、兄弟弟子対決が多く、『スターウォーズ』『北斗の拳』などをオマージュした展開、らしい。
ちなみに『V』の主人公ウッソ・エヴィンは登場せず、次回『黄金神話』での登場となった。
ゲーム作品として、1994年にゲームボーイ専用ソフト『新SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』が発売されている。
あらすじ
以下、ネタバレを含みます。
最強の魔竜剣士
流浪の戦士魔竜剣士ゼロガンダムは、道すがら野盗ヘルアクシズ団に襲われていた騎士マーベットを助ける。騎士マーベットはグラナダ王国で行われる聖騎士選抜会に出場する予定だったが、既に乗機リガカイザーはボロボロ。選抜会優勝景品である白金のハルバードに興味を持ったゼロは、騎士マーベットの代わりにリガカイザー・ゼロカスタムに乗り、選抜会に出場する。
選抜会を勝ち抜くゼロだったが、白金のハルバードを奪おうとするヘルアクシズ団頭目の親分ゲモンが乱入。卑怯なヘルアクシズ団に怒ったゼロは、雷龍剣を振るい、稲妻と共に伝説の機兵龍機ドラグーンを召喚する。
幻魔王の挑戦
ヘルアクシズ団の黒幕は、嵐を操るザンスカール族であった。ザンスカール族の幻魔王バイスガンダムこそが父ファルコガンダムの仇と信じてやまないゼロは、拝領した白銀のハルバードを携えザンスカール族の基地ルナツーに向かう。残虐非道なザンスカール族を憎む機兵操手たちも加わり、いざバイスガンダムとの決戦へ。
しかしバイスガンダムは、嵐ではなく雷の技を使いこなし、ゼロを圧倒する。驚くゼロに対し、バイスガンダムは自らがファルコそのものであると明かす…!
竜を継ぐもの
バイスとの戦いに敗れたゼロを救ったのは、「嵐」の一族の正当後継者騎士ヴィクトリーであった。憎しみで戦っていればいずれバイスのようになり、対処するには静かな落ち着いた心が必要と語る騎士ヴィクトリーと、「雷」でゼロと同じ釜の飯を食った騎士ヴイスクエアは、聖地リガマウンテンにてゼロに修行を課す。こうして自らの「心」と対話し成長を果たしたことでゼロは魔竜騎士ゼロガンダムとなった。
一方、専横を重ねるバイスガンダムは、秘宝ロゼッタストーンを入手。ロゼッタストーンをドゥームハイロゥに収めた者はスダ・ドアカワールドを支配するという言い伝えを実行するためだ。
ユニオン族は一致団結し、ザンスカール族の野望に敢然と立ち向かう。遅れて合流したゼロとドラグーンはバイスガンダムの幻魔機兵バイザードに苦戦を強いられるも、第2の機兵ドラゴパルサーと合体し、聖龍機マルスドラグーンとなって立ち向かう。
聖竜の王者
遂に幻魔王の呪縛から逃れたバイスガンダムはファルコガンダムとしての意識を取り戻す。ファルコは最後の力を振り絞ってゼロに雷龍剣の真髄を託し、事切れた。父から想いと力を託されたゼロは、聖竜騎士ゼロガンダムとなる。
幻魔王を操っていたザンスカール族の真のボスは、幻魔皇帝アサルトバスターであった。スダ・ドアカワールドの全滅を目論む幻魔皇帝に対し、ゼロは最後の戦いを挑む。
主な登場人物
雷の一族
- 魔竜剣士ゼロガンダム/魔竜騎士ゼロガンダム/聖竜騎士ゼロガンダム
- 騎士ヴイスクエア
- 竜騎士ファルコガンダム/聖龍騎士ファルコガンダム
- 騎士メザルダン
- 騎士サーディス
嵐の一族
ユニオン軍
ザンスカール族
- 幻魔皇帝アサルトバスター ※本当の名前は騎士ブイツー
- バイスタランチュラ
- 幻魔王バイスガンダム ※本当の名前はファルコガンダム
- ザンスカール四天王
- 銀嵐騎士ゲンガオゾ
- 蒼嵐騎士ザンネック
- 赤嵐騎士ゴトラタン
- 黒嵐騎士リグコンティオ
- ゲモン親分
登場機兵
魔剣士、ユニオン族
- 龍機ドラグーン
- 聖龍巨神ドラグーンパレス
- 武人機兵ガオージャ
- 機兵リガカイザー/機兵リガカイザーカスタム
- 無敗機兵メターナル
- 先進機兵エプコ94
- 双機兵ジェミニクラス
- 仮面機兵サイコニアス
- 飛行機兵スカイパラディン
- 機兵ジャビゴル
- 機兵ガンサード
- 機兵ヴイセカンド
ザンスカール族
他多数
因みにバイク戦艦もきっちり登場している。