曖昧さ回避
- 英語で「交流(Alternating Current)/直流(Direct Current)両用」の意。電化製品などに表示されている。
- 英語で両刀使い(バイセクシャル)を意味する隠語。
- オーストラリア出身のロックバンド。
ロックバンドの「AC/DC」
1970年代初めから現在まで活動を続けているオーストラリアのロックバンド。
アルバム・セールスは累計2億4,000万枚以上を記録し、2003年に『ロックの殿堂』入りを果たした。
ほとんどの曲がシンプルなブギー・スタイルのロックンロールで『偉大なるマンネリ』とも呼ばれ、HR/HMバンドと違い高度な演奏技術をひけらかす事はなくパンクスからも支持された。
略歴
1973年、スコットランドから移住してきたマルコム、アンガスのヤング兄弟を中心にシドニー市(オーストラリア)で結成されたが、メンバーは非常に流動的だった。
1974年、バンドの機材車のドライバーをしていたボン・スコットをボーカルに迎え、バンドのパーソネルは安定する。オーストラリア国内では最も成功したロック・バンドとなった。
1975年、2月に「High Voltage」12月に「T.N.T.」をリリース。
1976年、メジャーのアトランティック・レコードと契約を結び、レインボー、キッス、エアロスミスなどの前座としてヨーロッパを回り、知名度を上げる。5月に「High Voltage」のインターナショナル盤をリリース。1stから2曲、2ndから7曲が選曲された。また、9月には3rdアルバム「Dirty Deeds Done Dirt Ceap(邦題:悪事と地獄)」をリリース、編集されたインターナショナル盤は12月に発売。
1977年、マーク・エヴァンスが解雇され、クリフ・ウィリアムズが加入。3月に「Let There Be Rock(邦題:ロック魂)」をリリース(インターナショナル盤は7月)。
1978年4月、「Powerage」をリリース。このアルバムから、オーストラリア盤とインターナショナル盤の収録曲・アートワークが統一される。
1979年7月、アメリカで発売された最初のアルバム「Highway to Hell(邦題:地獄のハイウェイ)」をリリース。ビルボードのアルバム・チャートで17位まで上昇し、人気を確たるものとした。
1980年7月、ボン・スコットが泥酔して睡眠中、嘔吐物を喉に詰まらせて窒息死。後任としてブライアン・ジョンソンが加入。ボン・スコット存命中に楽曲が出来上がっていた「Back in Black」がリリースされ、売り上げ5,300万枚の大ヒットとなる。
1981年11月、「For Those About to Rock We Salute You(邦題:悪魔の招待状)」をリリース。ビルボードのアルバム・チャートで1位となる。
1983年8月、「Flick of the Switch(邦題:征服者)」をリリース。このアルバムのレコーディングの途中、フィル・ラッドはアルコール依存症、ドラッグ使用が深刻化して解雇され、後任としてサイモン・ライトが加入。この後セールスが低下し、バンドは低迷期に入る。
1985年6月、「Fly on the Wall」をリリース。
1986年5月、サウンドトラック「Who Made Who」をリリース。
1988年、1月にリリースされたアルバム「Blow Up Your Video」がビルボードのアルバム・チャートで12位を記録するヒット。
1990年、9月にリリースされたアルバム「The Razors Edge」がビルボードのアルバム・チャートで2位を記録するヒット。
1993年6月、映画「Last Action Hero」のサウンドトラックがリリースされ、一曲目にAC/DCの新曲「Big Gun」が収録される。
1994年、フィル・ラッドが復帰。
1995年9月、「Ballbreaker」をリリース。
2000年2月、「Stiff Upper Lip」をリリース。
2008年10月、「Black Ice(邦題:悪魔の氷)」をリリース。8年ぶりの新作で、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、ニュージーランド、フランスのアルバム・チャートで1位を記録する大ヒットとなる。
2014年11月、「Rock or Bust」をリリース。マルコム・ヤングが認知症を患い脱退。フィル・ラッドが殺し屋に知人殺害を依頼した容疑で逮捕され、2度目の解雇。
2016年、ブライアン・ジョンソンが難聴のためツアーを途中で降板し、アクセル・ローズが代役を務めた。クリフ・ウィリアムズは相次ぐトラブルに意欲を無くし、音楽業界から引退。
2017年、マルコム・ヤングが死去。
2018年、フィル・ラッドが2度目の復帰。
2020年11月、「Power Up」をリリース。クリフ・ウィリアムズが復帰。
2023年10月、ロックフェス「Power Trip」にて24曲を演奏。バンド史上最長ブランクとなる7年ぶりのライヴ・パフォーマンスであった。マット・ローグがフィルの代役を務めた。
現メンバー
加入以前はイギリスのロックバンド、「ジョーディー」のボーカルだった。
アルバム「バック・イン・ブラック」より加入。ハンチング帽がトレードマーク。AC/DC加入後は前任者ボン・スコットに寄せた塩辛声で歌っている。
2016年4月より聴力障害が悪化し、ツアー活動から降板していたが、対策を立てればレコーディングでは問題がないと医師からお墨付きをもらい、復帰を果たした。
身長157cmと小柄で、ライブではスクール・キャップ、ブレザー、半ズボンでランドセルを背負った小学生スタイルでステージ上を激しく動き回り、尻をめくったりする。
バンドのマスコット的存在であり、マルコムの脱退によりリーダーを引き継ぎ、唯一のオリジナル・メンバーとなった。
アレックス・ヤング(ヤング兄弟の長兄。1960年代に「イージービーツ」で活躍したジョージ・ヤングは次兄)の息子で、容姿が若い頃のマルコムと良く似ており、マルコムが正式に脱退する前に代役を務めた当時は長髪だったことも相まって、マルコムと間違えられるほどであった。叔父のアンガスとは1歳(2学年)しか離れていない。
2014年の「ロック・オア・バスト」より正式メンバー。
1978年の「パワーエイジ」より、定評あるコーラスワークで長年バンドを支えている。
音楽活動から一時期引退していたが、2020年に復帰。しかし2024年にツアーから引退(レコーディングには引き続き参加)。
クリス・チェイニー(ベースギター)
2024年からクリフに代わりツアーに参加しているサポートメンバー。
フィル・ラッド(ドラムス)
独特のグルーヴ感と力強さに定評がある。
ドラッグや刑事事件により解雇と復帰を繰り返している。
2023年からツアーを欠場しているが、理由は不明。
マット・ローグ(ドラムス)
2023年からフィルに代わりツアーに参加しているサポートメンバー。
元メンバー
マルコム・ヤング(リズムギター)
ステージ・アクションは控えめだが、力強いリフでバンドを支える。コーラスワークに定評があった。
認知症のため2014年に脱退。2017年に自宅で死去した。
デイヴ・エヴァンス(ボーカル)
結成メンバーだったが、彼のボーカル・スタイルが気に入らないマネージャーと大喧嘩となり脱退。
ラリー・ヴァン・クリート(ベースギター)
結成メンバー。歴代メンバーで唯一のアメリカ人。1974年に脱退。
コリン・バージェス(ドラムス)
結成メンバー。1974年に泥酔してステージに上がり、醜態をさらしたため解雇された。1975年にフィルが負傷した際、代役を務めている。2023年12月16日死去。
ボン・スコット(ボーカル)
少年院を出た後、オーストラリア陸軍に志願したが入隊を断られ、郵便配達、バーテンダー、労務者、アイドル・バンドのメンバーなど様々な職を経て、ローディーを務めていたAC/DCにボーカルとして加入。
上半身裸、しわがれ声で歌うワイルドさが持ち味。
1980年、死去。喘息の持病があった。
ピーター・クラック(ドラムス)
1974年加入、1975年解雇。
ロブ・ベイリー(ベースギター)
1974年加入、1975年解雇。
マーク・エヴァンス(ベースギター)
1975年加入、1977年解雇。ロックの殿堂から名前が削除される。
サイモン・ライト(ドラムス)
1981年加入、1989年にロニー・ジェイムス・ディオ率いるDIOへ移籍。
クリス・スレイド(ドラムス)
脱退したサイモン・ライトの後任として、1994年にフィル・ラッドが復帰するまで在籍した。
2015年のツアーに再び解雇されたフィル・ラッドの代役として参加。
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アイアンマン/トニー・スターク:設定上はファンとされており、それを裏付けるかの様に実写版二作目ではサントラはAC/DCが担当している。