概要
パソコン・スマートフォン・タブレット向けのライブストリーミング配信形式によるインターネットテレビ。Amebaで知られるサイバーエージェントとテレビ朝日の出資によって設立された株式会社AbemaTVによって運営されている。
紛らわしいが「AbemaTV(アベマティービー)」であり、「AmebaTV(アメーバティービー)」ではない。後者が既にカナダの企業によるビデオサイトとして使われてしまっていたためにやむを得ずこの名称にしたが、名付けた社長が「覚えにくい・発音しにくい・間違えやすいの3点セット」と後悔しだす始末。ちなみに「Ameba」を逆に表記すると「Abema」になる。
CSデジタル衛星放送のように多数の専門チャンネルが並行して配信される。
ニュース、スペシャル、ドラマ、アニメ、スポーツ、将棋、麻雀に分けられる。
特にアニメに力をいれており、「アニメ24」「新作TVアニメ」「深夜アニメ」「なつかしアニメ」「家族アニメ」と細分化されていた。2018年4月1日12時から「アニメ24」「新作TVアニメ」は「Abemaアニメ」、「深夜アニメ」は「アニメLIVE」、「なつかしアニメ」「家族アニメ」は「みんなのアニメ」に統合・発展されている。
サービスは無料で利用でき、地上波・BS無料民放のように広告収入によって運営されている。早い話は録画のできないパソコンやスマートフォンで見られるテレビだが、有料プランに加入することで配信が終わった番組を好きな時間に見られる(一部の番組は除く)。
近年ではアニメの一挙配信等を行っているのだが、2016年のクリスマスにWHITEALBUMとSchoolDaysを放送するという公式が病気とも言える展開を起こす。
2017年にはひな祭りの時期に一挙配信があるのだが、ご注文はうさぎですか?やNEWGAME!に混ざる形で、ヨスガノソラとBLOOD-Cがラインナップに入っているという展開を起こした。
コミックマーケット92の企業ブースにも参加。巨大なスクリーンを利用した番組プロモーションのステージを行ったが、それ以外はコンパニオンのお姉ちゃんの撮影会と化した。
本サービスがブレイクしたのは2017年2月の「将棋」チャンネルの開設と前年に史上5人目の中学生棋士となり、連勝街道を爆走した藤井聡太との相互作用なのは間違いないところだろう。特に藤井のための企画「炎の七番勝負」の最終第七局での羽生善治の撃破(と6勝1敗という結果)は世間に衝撃を与え、藤井を一躍スターダムに載せるのに貢献した。そして概ねこれ以降、述べ視聴者数は将棋番組(特に藤井の対局)が上位を占める傾向が強くなっている。
2017年11月にSMAPメンバーでジャニーズ事務所から脱退した香取慎吾・草彅剛・稲垣吾郎がパーソナリティを務める「72時間ホンネテレビ」を配信。7400万以上の視聴者数を記録した。これを受け2018年1月1日には特番「27Hunホンノちょっとテレビ」、1月31日には特番「72Hunもうちょっとテレビ」を配信し、4月1日に3人レギュラー出演のSNSテーマ番組「7.2 新しい別の窓」(以下「ななにー」)を配信した。以降「ななにー」は月に1回生配信を行っている。
2020年4月11日をもって サービス名をAbemaTVからABEMAに名称変更した。
チャンネル
- AbemaNews - 24時間ニュースチャンネル。オリジナル番組、「スーパーJチャンネル」「羽鳥慎一モーニングショー」「報道ステーション」を放送。緊急記者会見、国会中継など、緊急かつ重要なニュースの場合は「AbemaNews緊急」チャンネルで配信。
- AbemaSPECIAL - オリジナルのレギュラー生配信番組、特番、ドラマやアニメチャンネルからピックアップされた作品を配信。「ハケンのキャバ嬢・彩華」(朝日放送テレビとの共同製作)などのオリジナルドラマもある。
- AbemaSPECIAL2 - 「7.2 新しい別の窓」などオリジナル番組、ドラマやアニメチャンネルからピックアップされた作品を配信。
- AbemaSPECIALで生配信番組がある際に「AbemaPremier」「AbemaEXTRA」「AbemaXX」「AbemaDELUXE」で別の生配信番組を配信する。
- AbemaGOLD - 元々は限定チャンネル「SPECIAL PLUS 2」だったが、後に全日配信に切り替わったことにより改名。スポーツ生中継やピックアップ番組を配信する。特番用の「臨時GOLD」がある。
- ドラマ - 日本のドラマ、欧米のドラマ、映画作品、東映製作の特撮、円谷プロ製作の特撮を配信。見逃し配信・一挙配信用の「ドラマ2」もある。
- 韓流・華流ドラマ - 韓国や中国語圏のドラマや映画を配信。見逃し配信・一挙配信用の「韓流・華流2」もある。
- K WORLD - K-POPアーティスト出演番組を配信
- Abemaアニメ - 「アニメ24」「新作TVアニメ」を統合。最新のアニメや話題作を中心に配信。見逃し配信・一挙配信・特番用の補佐チャンネルとして「Abemaアニメ2」「Abemaアニメ3」がある。
- アニメLIVE - 「深夜アニメ」を発展。深夜アニメ、声優出演のバラエティ番組、アニメソングのライブ映像を配信。見逃し配信・一挙配信・特番用の補佐チャンネルとして「アニメLIVE2」「アニメLIVE3」がある。
- みんなのアニメ - 「なつかしアニメ」「家族アニメ」を統合。「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」など幅広い年代に親しまれる作品を配信。見逃し配信・一挙配信・特番用の補佐チャンネルとして「みんなのアニメ2」「みんなのアニメ3」がある。
- CM - AbemaTVに出稿されたスポンサーのCMのみを配信する。
- MTV HITS - 洋楽ミュージックビデオを配信。
- 格闘 - ボクシングやプロレスなど格闘技の試合を配信。生配信で延長があった場合は臨時チャンネルを開設する。
- SPORTS - プロ野球、サッカー、フットサル、サーフィンなどを配信。生配信で延長があった場合は複数の臨時チャンネルを開設するほか、大相撲本場所期間中は「大相撲」チャンネルを開設する。
- 釣り - 釣り専門番組が中心のチャンネル。2019年4月以降は全世界で配信。
- 将棋 - 順位戦・タイトル戦の生配信わリピートが中心。生配信延長の場合は「将棋LIVE」で配信を行う。2019年4月以降は全世界で配信。
- 麻雀 - AbemaTV製作の対局番組、Mリーグ、RTDリーグ、麻雀最強戦の配信を行う。生配信延長の場合は「麻雀LIVE」で配信を行う。2019年4月以降は全世界で配信。
- 海外版AbemaNews - 海外に滞在する日本人向けにAbemaNewsで配信される番組を再構成して配信。日本国内では視聴できない。
FIFAワールドカップ
2022年11月より開催されるFIFAワールドカップカタール大会は、ABEMAが64試合全てを完全生中継する。この中継番組はリアルタイム・見逃し共に全試合が無料で視聴でき、日本戦の解説に本田圭佑を起用するなど一層気合が入っている。日本での単一メディアによる完全生中継は史上初の試みとなる。
この背景には、本大会が時差の関係で試合時間のほとんどが日本では深夜帯となり、さらに放映権料の高騰化により交渉が滞り、地上波での放送が危ぶまれたことが関係しているとされる(※)。救いの手を求めてABEMAに出資しているテレビ朝日が共同製作を打診したところ、ABEMA側はアクティブユーザーの増加による技術的安定やサッカー好きの社長の意向を理由に快諾。こうして前述の完全生中継が実現する運びとなった。
なお、ABEMAが支払う放映権料の原資はグループ企業が手がけるあの競走馬を擬人化したゲームのヒットで稼ぎまくった収益らしい。
(※)最終的に、地上波ではテレビ朝日のほか、フジテレビとNHKも放映権を獲得した。
外部リンク
全般
公式YouTubeチャンネル(動画が流れます。音量注意)