レタス
れたす
レタス(Lactuca sativa)は、キク科タンポポ亜科アキノノゲシ属の一年草または二年草。和名は「萵苣」(チシャ)、一般的に球になるレタスは「タマチシャ」という。語源は「乳草」(ちちくさ)とされ、茎を切ると白い汁が出ることからだが、これは本種に限らずタンポポ亜科に共通した特徴である。
日本では主に葉野菜として知られ、結球するイメージが強いが、結球しないリーフレタスも普及しており、サニーレタスなどの商品名で流通している。半結球種はサラダ菜などと呼ばれる。このほか、日本ではあまりレタスの一種としては認識されていないが、茎を食用とするステムレタスもある(茎を細く切って乾燥させたものが山クラゲとして知られる)。
結球種はキャベツに外見が似ているが、キャベツはアブラナ科でありかなり違う種類。
畑に生えているのを切ると、切り口から謎の白い液体が出る所から、ローマ帝国では「媚薬」として捉えられた。
15℃から20℃で最も良く生育し、一般的に露地栽培で作りやすい季節は春と秋。6月から9月の夏場には「高原野菜」として長野県などの高原で作付けされる。温度が下がりすぎると生育が止まり、気温が零下になると凍ることもあるので、真冬にはハウス栽培が必須。
チシャは日本では古代から広く食べられている野菜のひとつであり、戦前は鍋物や味噌汁の具になる事が多かった(沖縄では今でもこのような食べ方が主流)が、欧米文化の影響を受けた現代はサラダなどで生食する事が多い。加熱しても美味しいことが知られるようになり、おひたしなど和食としての調理法が21世紀になってリバイバルしている。
中華料理でも炒め物によく利用され、炒飯やスープにされたりもする。また、ステムレタスを乾燥したものを水で戻した漬物は「山クラゲ」の名で知られ、中華風の和え物や炒め物に使われる。
「食物繊維の多い野菜」の代表とされがちだが、「レモンのビタミンC」同様、そこまで多くは含有されていない。レタス1玉で1.1gの食物繊維が含まれるのだが、ゴボウは1本で3.3gとレタスの3倍になる食物繊維を含んでいる。
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