緋扇かるら
ひおうぎかるら
大天狗の少女。第57話にて初登場。
一人称は「妾(わらわ)」と古風な口調で話す。巳虎神マトラからは「おひいさん」と呼ばれている。
マトラと側近である雀のような妖怪スズツキと共にゆらぎ荘に突如現れ、襲撃。
冬空コガラシを「父の敵」と言い、使い魔にコガラシをこけしに変えさせ、拉致する。ゆらぎ荘の住人の反撃にあうも、マトラと共に容易くいなす。
※以降、更なるネタバレ
実はコガラシに惚れており、自室は自作のコガラシのグッズ一色。
そもそもの発端は、本編2年前、霊能力者の御三家八咫鋼が途絶えたとの噂が立ち、残る2つの
天狐と宵ノ坂が権力を握ろうと大合戦を行っていた。そこに突如現れ、合戦を終わらせたのがコガラシであった。彼女はその時コガラシに惚れ、ずっと探し続けていた。
父は死んだわけではなく、コガラシが強すぎて戦意喪失しただけ。しかし、負かされた相手に惚れたと部下に言えず、先述の行動を取っていた。
性格
独占欲が強く、嫉妬深い。初対面のコガラシに会うのをためらい初めは静観するつもりだったが、他の女達と仲良くしているのに我慢できず拉致した。
幼少期は両親やその部下にあまり構ってもらえず、遊び相手はマトラだけだった。両親や部下に構ってもらえるよう、失われた術の研究と威厳が出るよう現在の言葉遣いになった。そのため妖怪としての力は絶大だが他者との関わりは不得手で、コガラシを見つけても面と向かって会えず、ストーカーじみた行為を行っていた。
手段を選ばないのは朧と同じだが、大天狗故戦闘能力は神刀朧を上回り、先述の性格もあってある意味では朧よりも厄介な存在。
しかし、自身の趣味に後ろめたさを持っていたり、コガラシに会いに行く際も「初対面の妾が突然現れるのはおかしい」と考えるなど、常識的な面も持ち合わせている。また自身の恋愛のため部下や他の妖怪を振り回していたが、勝算が無い時は素直に負けを認め、自分一人に責任があり他の妖怪を攻撃しない様願い出るなど、決して他者への思いやりが無い人物ではない。
騒動終結後はゆらぎ荘襲撃の際に壊れた温泉修理の費用を手配し、ゆらぎ荘へ食材を大量に提供するなど誠意ある対応を見せている。
また、コガラシとの和解後、コガラシとの距離を縮めるべく、コガラシと同じファミレスでバイトを始めた。
表向きは見栄っ張りだが、根は誠実で努力家であるようだ。
能力
大天狗の名に相応しく別次元。六神通(ろくじんつう)という本来神や仏などが使う術を復活させた張本人で、現在少なくとも「神足通」、「他心通」、「天眼通」の3つを使用できる。
最大霊力量は御三家より大きく劣るものの年齢の割に高く、少なくとも100年近く生きている朧と互角の量を誇る(餓燗洞編にて約30,000)。
空間移動は朧も可能だが、彼女の場合数十人単位で空間移動や拘束並びにその解除・結婚式の来賓服に着替えさせることを一瞬で行える。
第58話で幽奈、狭霧、雲雀、夜々の一斉攻撃を扇の一薙ぎで振り払っている。他にもちとせ対策で対運勢操作用の結界を張ることも出来る。
その内の一つ、いわば覚(さとり)のような能力『他心通(たしんつう)』により、相手が考えていることを読み取ることが出来る。それにより戦闘では相手の攻撃を未然に防ぐ、逆に当てるといったことが可能。ある意味恋愛において最強の能力でもあるが、先述の性格故余り使いこなせていない。
また、コガラシグッズやその他チョコでフィギュアを作れるなどの器用さ、先述のちとせ対策や負けた時の事後対応、失われた術書を解読・復活させるなど、対人能力以外は非常に高い。