ギヴァス
ぎゔぁす
『ギーヴァース……』
『ウルトラマンアーク』第11話「メッセージ」、第12話「お前はギヴァス」に登場した巨大ロボット。
名前は後述する、時折発する「ギヴァス」と聞き取れる謎のメロディーから名付けられた。
右腕はバケットアーム、左腕はスコップ状になっており、背中には装備した巨大なグラップル(アーム)を装備しているといったように、まるで様々な重機の特徴を合わせたような特徴を持っている。
また、「巨像」という異名の通り、どことなく石像を思わせるビジュアルをしている。
その戦闘能力は非常に高く、左腕のスコップクローはビームを纏わせ、受けた攻撃の特徴をコピーした光線攻撃を放つ能力がある。劇中では、オカグビラのドリル攻撃を回転するビームブレードに、ウルトラマンアークのエクサスラッシュを光輪状にして反撃していた。
上半身を横180℃回転させることで、「グラップルモード」と呼ばれる腰から上が反転した形態にモードチェンジすると、前面に展開したグラップルで敵を攻撃する。
また、このグラップルには有線ワイヤーが付いており、射出することも可能。
メッセージらしき謎のメロディーを発する機能を持っているが、時にアークですら悶える程の爆音として発せられることもある。終始「ギヴァス」とだけ発しており、地球の技術でも解読は困難を極め…。
第11話「メッセージ」
オカグビラとアークの交戦中に、突如として星元市上空に発生したワームホールの中から、紫色の光と共に地上へ飛来。
襲いかかってきたオカグビラをビームブレードで返り討ちにし、アークに対してはグラップルモードに変形しグラップルを射出しダメージを与え、さらにはアークの投げたアークエクサスラッシュを真似るように光輪を飛ばす攻撃で彼を苦戦させ、民間人の少女・ユミを庇ったルーナアーマーのアークも撃退してしまう。
日が暮れるまでギヴァスとオカグビラの睨み合いは続き、歩みを進めたギヴァスはまるでユミ達を護るようにオカグビラの前に立ち塞がり、それを一蹴。
その後、数時間に渡って直立不動状態となったギヴァスだったが、防衛隊も警戒を高める中、昼間の行動の真意を知りたかったユウマは「ギヴァスには意思があるのではないか」と推測し、対話してみたいと提案、SKIPもそれに賛同し、ギヴァスの放つメロディーの翻訳を試みることになった。
そうして、ユピーのアクセスした宇宙科学局のデータベースを元に翻訳した結果…
『この星に 私の ギヴァス は いるか』
『私は お前の ギヴァス に なりにきた』
…と翻訳され、肝心の「ギヴァス」の部分の翻訳に難航していた所、リンから「太陽の数が文明に大きく影響している説がある」と聞いたユピーは「ギヴァスの星には太陽がないのでは」と推測し、リンは改めて月を中心とした文明を基準に再翻訳。
その結果、"ギヴァス"の意味が判明。「ギヴァス」……その意味は「道をさまたげるもの」、即ち「敵」。上記の翻訳結果にこれを当てはめると…
『この星に 私の 敵 は いるか』
『私は お前の 敵 に なりにきた』
…と発していたことになる。
その事実が判明した直後、シュウはギヴァスは侵略兵器であると主張し、さらにギヴァスは何かを探すかのように謎の緑の光線を照射し始め、防衛隊もこの行動を完全な敵対行為と判断。
星元市は一触即発の空気に包まれるのであった。
第12話「お前はギヴァス」
クロコ星人ことヌマタによれば、ギヴァスはクロコ星と同じ銀河にあるという惑星メグマと呼ばれる星で作られた機体で、非常に高度な科学力を有していたという。
首元に神経が集まるコックピットのようなものがあることから、まだメグマ星人が搭乗していて、感じた意思はメグマ星人のものである可能性が浮上。SKIP総出で翻訳作業を進めていると、新たなメッセージを受信。
『惑星メグマは 死にかけている』
『恵の月は 消えた 我々には 新たな月が 必要だ』
このメッセージから、メグマ星が滅亡の危機にあることが読み取れたが、翻訳作業を進めている間に防衛隊がギヴァス殲滅作戦を決定してしまう。
防衛隊の作戦が始まる前にメグマ星人と対話をするべく、ギヴァスの表面を登っていくユウマは、どうにかギヴァスのコックピットまで辿り着く。
…しかしそこにいたのは、既にミイラとなり、死に絶えていたメグマ星人の姿であった(そのミイラもユウマが触れた瞬間に朽ち果てて崩壊、消滅してしまった)。
直後、再びオカグビラが襲来。ギヴァスが交戦を始める中、ミイラが着けていたヘッドギアがユウマの頭に装着され、搭乗者であったメグマ星人こと「マスター」の意思が流れ込む。
…惑星メグマは、聖なる月〈ムジャーリ〉の恩恵を受けて暮らしていたが、ムジャーリが死滅寸前となってしまい、マスターはいかなる環境でも活動できるロボット=ギヴァスと共に、故郷を救うべく第2のムジャーリ=新たな月を探す旅に出た。
しかし、何の成果も得られないまま数百年が経過し、そうこうしている間に母星が遂に滅亡してしまったことを知ったマスターは、それでも自分達が生きた証を遺すために、ギヴァスと共にたった2人の生き残りとして旅を続けた。
しかし、マスターは分かっていた…ムジャーリと同じように、自身の命にも限界があることを。
だが、自分が死んだことをギヴァスが知ってしまえば、ギヴァスは自身の棺として活動を停止し、宇宙を漂流するだけの存在になってしまうと考えたマスターは、敢えて自分の死を伝えなかった。
そしてマスターは、ギヴァスに新たな道を指し示してくれる友が現れることに賭け、マスターはギヴァスに、『この星に、私のギヴァスはいるか』『私は、お前のギヴァスになりにきた』と伝えるように命じ、たった一人の友に知られることなく息を引き取ったのだった…。
…真実をユウマが知ったのと同じ頃、「ギヴァス」という言葉にはもう一つの意味があることが判明。リンによれば、月が出ている時だけ「ギヴァス」という言葉は「友」を意味するのだという。つまり、最初に翻訳したギヴァスのメッセージ、そしてギヴァスとマスターが本当に伝えたかったメッセージの意味は…
『この星に私の友はいるか』
『私はお前の友になりにきた』
…と発していたのだった。
それを知ったユウマは説得を試みるが、ギヴァスは彼をマスターではないと拒絶し、対話に応じる気配はない。
やむを得ずユウマは再びアークに変身し、苛烈にオカグビラを攻撃するギヴァスを制止しようとするが、強力な攻撃の数々に加えて、構わずギヴァスに攻撃を続けるオカグビラにも挟まれ、アークは防戦一方の苦戦を強いられる。
やがて日も暮れて夜になり、ギヴァスの攻撃で満身創痍となったオカグビラの前に立ったアークは変身を解除し、ユウマはギヴァスに伝える。
ユウマ「僕は、君の友だ…!僕は、君の友になりにきた!僕は、君のギヴァスだ!」
すると、ギヴァスはギリギリのところで攻撃の手を止め、対話に応じることを決める。偶然にも、そのタイミングで夜空には月が見え始めていた。ユウマは空に浮かぶ太陽系の月をギヴァスに教え、もうすぐ防衛隊の攻撃が来るため、ギヴァスが地球を離れる必要があることを伝える。
ギヴァスはその言葉の通りに、月に向かって飛び去って行った。自身と、マスターが生きた証を残すために…。
この時点ではギヴァスの探していた「新たな月」の正体は不明のままだったが、後にそれがオニキスだったことが判明した。
その後、月に向かった後の動向はしばらく消息不明のままとなっていた。
公式Xの「石堂シュウの日記」では、防衛隊の一部で「体勢を立て直して再び攻撃を仕掛けてくるに違いない」という意見がある中、シュウは「再び地球に戻ってくるとすれば、ギヴァス=友として人間を守るためだ」と考察していたが……。
第21話「夢咲き鳥」
アオイ「私が間違ってた!助けて!誰かウルトラマンを助けて!!」
キングオブモンスの猛攻に苦戦するアークの前に、アオイの必死の叫びを聞き届けたかのように月の裏側で再起動、キングオブモンスを弾き飛ばす程の速度で月からアークの救援に駆け付け、まさかの再登場を果たした。
“友”であるユウマ=アークを救うため、“敵”であるキングオブモンスと対峙。背部のグラップル、アークテラショットをコピーしたような光弾やクレメイトビームを吸収した光刃などを駆使し、アークと共に激闘を繰り広げ、キングオブモンス撃破に貢献した。
ただしギヴァス自身も無傷という訳には行かず、揉み合いの中でクレメイトビームからアークを庇った際にスコップクローを、キングオブモンスを拘束しギャラクサーファイナライズを直撃させた際にグラップルをそれぞれ損壊し、戦闘能力のほとんどを喪失する大ダメージを負ってしまった。
それでも、キングオブモンスが爆散する際に、アークがアークフェザーサークルによりギヴァスを爆炎の影響範囲から退避させたため、道連れに大破という事態は免れた。
その後は再びその場から去ったと思われるが、また月に向かったのか、戦いで損壊した部位をどうしたのかは不明。今回の出来事は夢の話になったのでもしかしたら損傷も無かったことになったのかもしれない。
OPのキャストロールで表記があり、アオイの持っていた新聞記事に写真があるといった伏線が張られていたとは言え、ほぼサプライズに近い登場に驚いた視聴者が多かった。
共闘時にはワイヤーで射出するグラップルを使用した戦闘はXIGアドベンチャーをそれぞれ彷彿とさせるといった声もあるなど、若干のオマージュらしき描写はあった。
第11話放送直後は、上記のように「ギヴァス」の意味が「道をさまたげるもの=敵」という意味と判明したが、それが本当に正しい意味なのか、そしてギヴァスが侵略者なのかについては疑わしいという意見が多く見られた。
…というのも、ユミ達を護ったような挙動だけでなく、本当に侵略兵器であるのなら地球にやってきた瞬間に破壊活動をしていてもおかしくないし、明確にギヴァスの方から攻撃したのはオカグビラやアークの攻撃を受けた後であり、自発的に攻撃するような行動は一切行っていなかった。
そのため、「本当にギヴァスは地球にとっての「敵」なのか?」「実際は「ギヴァス」の意味は「敵」ではないのではないか?」と早くから考察されていた。
また、上記の翻訳された「この星に私の敵はいるか」「私はお前の敵になりにきた」というメッセージも、それぞれ1文ずつであれば意味は通るが、2文繋げると日本語としては微妙に噛み合わない不自然な文章になる。
この場合、仮に「敵」という意味合いだったとしても、「文中の「お前」という箇所が示しているのは地球のことではないのでは?」「ギヴァスの言う「私の敵」とはあの怪獣達、ひいては「K-DAY」の元凶に当たる存在を指しているのでは?」との意見も挙がっていた。
ちなみに、一部の視聴者(特に『ウルトラマンコスモス』のファン)の中には、第11話でのギヴァスのメッセージに対して「本当は敵なんかいない」と教え気付かせてあげたいと思った者も多数いたとかいないとか。
そして第12話にて、「ギヴァス」とは「敵」だけではなく、「友」という対となるもう一つの意味を持つことが判明したため、結局「ギヴァス=侵略兵器」という考察は杞憂に終わることとなった。
状況により意味が真逆に変わってしまう単語としては、日本語には「適当」や「大丈夫」などがあるが、「ギヴァス」もそれに近いものなのだろう。
また、「月を崇める文明故、月が出ている時に出会った人はめでたい縁ということで「友」、逆に月が出ていない時に出会った人には気を付けろということで「敵」の意味になったのでは?」という考察もある。
なお、対となる2つの意味を持つ名前のギヴァスの容姿もまた、前後で異なる2つの顔を持つ姿となっており、ある意味この展開を暗示していたとも言える。
最後に残った謎であったギヴァスやメグマ星人達が探していた「新たな月」の正体について、当初は不明のままであったが、上述した通りそれがオニキスであることが明かされた。
ただしその実態は、エネルギー許容量が限界を迎えると超新星爆発並の大爆発を引き起こすとんでもない代物であったため、仮にオニキスをムジャーリの「新たな月」の代わりにしたとしても大惨事が引き起こされていたのは想像に難くないだろう…。
一説では、かつてのムジャーリが星に恵みを齎す程の存在だったことから、「『ウルトラマントリガー』の世界にあったエタニティコアのような巨大なエネルギー源では?」との考察も挙がっていたが、まさにその通りであった。
- デザインは、本作でユピーのデザインも担当した武藤聖馬氏が担当。
- ソフビはウルトラ怪獣アドバンスで9月21日に発売。上半身の回転で2モードチェンジが出来るギミックと、アームが上下に可動するギミックが搭載され、劇中と同じアクションを再現して楽しめる。
- OPサビの怪獣カットでは8番目に登場。夕刻のビル街に佇む姿が確認できる。
特撮作品
- ギャラクトロン:「突如として空から舞い降りてきた」「メロディーを発していた」「実はとんでもない実態を持っていた」など、ギヴァスと共通している要素が多いロボット怪獣。そのため、X(旧twitter)ではギャラクトロンを思い出した人が多くいたのか、トレンド欄に上がっていた。ただし、実際にはコイツの正体とその創造主に比べれば、ギヴァスとそれを作ったメグマ星人は遥かにまとも…どころか、そもそもの目的や経緯からして全くの別物であった。
- ヘクトール、ダンプコング:外見が重機繋がりのロボット怪獣。
- ギルファス:名前が酷似しているロボット怪獣。石像のような外見を持つ点も似ている。
- マウンテンガリバー5号、メカザム:カラーリングが若干似ているロボット怪獣。また、前者のリブートであるマウンテンガリバーⅡ-Ⅴのデザイナーは、ギヴァスと同じ武藤氏である。
- アシュラン、ブリザード:ロボットではないが、体の前後を入れ替えることで異なる能力を使用できる怪獣。
他作品
- リボーンズガンダム:その形態変化のギミックからこちらを連想した視聴者が続出し、SNS上で話題となった
- ゴーグ:『巨神ゴーグ』に登場する自我を持つロボット。名前の由来が機体の発生音だったり、コックピットにはパイロットの遺体が眠っていたこと、そして行動内容がパイロットの遺言に基づいていたことなど共通点が多い。
- デュオン:ロボットのような外見に加え、こちらも体の向きを変えることで攻撃方法が変化する。
- じゃあ敵だね:第11話終盤の展開はまさにこれに近い。そしてギヴァスの「私はお前の敵になりにきた」というメッセージにも返答として使える…かもしれない。
- 月が綺麗ですね:第12話の結末はまさにこれ。
- GIFT:「贈り物」と「毒」という相反する意味を持ち合わせる現実の単語。
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EPISODE.12:彷徨える彼方からの友人
ウルトラマンアーク第12話『お前はギヴァス』、遂に前半戦ラストエピソードの解決編です!オカグビラとウルトラマンアークを圧倒した機械巨像ギヴァス、彼は<惑星メグマ>で造られたメグマ星人の宇宙船のような存在でした。惑星メグマは今回再登場したクロコ星人の出身地<クロコ星>があるシャンピーム系銀河に存在する惑星で、その星は聖なる月<ムジャーリ>の恩恵を受けて栄えていたようです。しかし、ムジャーリは力を失ってしまい、多くのメグマ星人が死に絶えてしまいました。ギヴァスを造ったメグマ星人のマスターはギヴァスと共に解決策、新たな月、第2のムジャーリを探す旅に出ましたが成果は得られず、結局のところ惑星メグマは滅びてしまいました…。それでも生きた証を残す為にマスターとギヴァスは旅を続けましたが、マスターはいずれ自分が寿命を迎えて死ぬ事を悟っていました。遺されるギヴァスを思い、マスターは自分の死を隠しました。いつの日かギヴァスの前に『新たな友』が現れてくれる可能性に懸けたのです。そして長い時を経て、ギヴァスの前にはユウマという新たな友が現れました。最初、ギヴァスはユウマを敵と見做していましたが、ユウマが体を張った説得を続けた結果、ユウマの思いはギヴァスに届きました。今回、ユウマはウルトラマンアークの力に極力頼らず、あくまで人間・飛世ユウマとして自分にできる事を精いっぱいやりました。それを考えれば、この結果は当然の帰結と言えますね。ユウマという新たな友を得たギヴァスは、ユウマの導きで地球の月へと向かいました。いつの日か、ギヴァスはユウマの友としてユウマの危機に駆けつけ、助けてくれる事でしょう。しかしオカグビラよ、お前は何をしに来たんだ(笑)?まあ、工事の騒音がうるさくて地上に現れたところにギヴァスにボコられたから、今回はリベンジマッチのつもりだったんでしょうね。でも結局勝てなかったから、オカグビラは地面に潜って逃げました(笑)。とりあえずギヴァス案件は解決しましたが、まだ謎が残っています。ギヴァスが探していた『新しい月』とは、いったい何だったのでしょう?聖なる月ムジャーリが惑星メグマに恵を齎す存在、エネルギー源だったとするならば、新たな月はトリガー世界の<エタニティコア>のような巨大なエネルギー源なのかもしれませんね。さて、次回は本編に絡んだ総集編!石堂さんがアークのこれまでの戦いを振り返るようです。来週も楽しみにしています。そして、10月に入ったのでいよいよ後半戦スタート!ユウマとアークの前に彼らを敵視する佐藤江梨子さんが演じる謎の女性宇宙人、<スイード>が現れます!スイードはアーク=ルティオンを「裏切り者」と呼ぶようですが、いったいどういう事なのでしょうか?彼女が使役する宇宙獣ザディーメに追い詰められるユウマとアーク、しかし絆の力で危機を乗り越えた時、彼らに新たな『力』が…!後半戦も楽しみです!10,498文字pixiv小説作品 - arc jump'n to the sky
EPISODE.21:願いの代償
遅くなり申し訳ありません。ウルトラマンアーク第21話『夢咲き鳥』、心臓に五寸釘をブッ刺されたような働く大人の悲哀が描かれたお話でした…。昨年のブレーザーで放送された『ソンポヒーロー』もそうなんですが、ウルトラシリーズはたまに働く大人の心を抉りにくるようなお話を作りますね(笑)。今回のゲストはリンさんの友達、【芝アオイ】さん。昔は「子供達に夢を与えるSF作家になる」というキラキラ輝く夢を抱いていたアオイさんでしたが、今は弱小出版社でうだつが上がらない編集者として変わり映えの無い毎日を繰り返していました。そんなアオイさんの元に現れたのは、映画『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ・ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』の物語の中で重要な鍵を握っていたアイテム、<赤い球>!物質文明の究極点である赤い球は、アオイさんの「夢咲き鳥に会いたい」という願いを聞き、まるでベビーザンドリアスみたいな(笑)姿をした夢咲き鳥に姿を変えました。夢咲き鳥ことドリちゃんと共に過ごす日々は、アオイさんの荒んだ心を少しずつ癒していきました。しかしドリちゃんがザンドリアスみたいにデカくなってしまった事で、アオイさんとドリちゃんは追い詰められてしまいました。何も悪い事はしていないのに、怪獣というだけで人々の好奇の目を引いてしまい、地球防衛隊からは外見だけで「危険だ」と判断されて、ドリちゃんは撃たれてしまいました。そんな光景を見たアオイさんは溜まりに溜まった怒りを、フラストレーションを、自らが生み出したアイデアの融合という形で怪獣に変えてしまい、世の中に解き放ってしまいました!その怪獣こそ最強合体獣【キングオブモンス】!実に映画以来、約四半世紀ぶりの復活!キングオブモンスのスーツはガイア25周年の際に新造されたアトラクション用のものを使用しているそうです。まさか、ベビーザンドリアスから直接キングオブモンスに変化するとは思いませんでした(笑)。今回のキングオブモンスはスキューラやバジリスを生み出したりはしませんでしたが、強力すぎるパワーでウルトラマンアークをたちまち窮地に追い詰めてしまいました。自分が間違っていた事に気づいたアオイさんが叫んだ助けを求める声に応えたのは、まさかの機械巨像ギヴァス!『友』の危機に駆けつけてくれたのです!巷ではウルトラマンガイアの客演を望む声が多かったですが、アークと何の接点も無いガイアがいきなり客演するのは不自然です。それで、アーク=ユウマと和解したギヴァスに白羽の矢が立ったのでしょう。キングオブモンスに対してファイティングポーズを取るアークとギヴァスに、ガイアとアグルが重なって胸アツでした!アークとギヴァスは抜群のコンビネーションでキングオブモンスを攻めます!ギヴァスは客演ウルトラマンの代理を担っているわけですがもう一つ、ガイアの映画に出てきた時空移動哨戒機<アドベンチャー号>もオマージュしているように見えます。グラップルモードのワイヤーアームでキングオブモンスを拘束する場面なんて、まさにそうでしたしね。満身創痍になりながらも、ウルトラマンアークとギヴァスは見事にキングオブモンスを討伐してみせました。元凶となった赤い球は葵さんが『球の消滅』という『正しい願い』を言った事で消滅しました。劇中でリンさんも言ってましたが、願いは誰かに叶えてもらうものじゃなく自らの手で掴み取ってこそ価値あるものなんですよね。また変わり映えの無い日々を過ごすアオイさんですが、ドリちゃんとの思い出を胸に少しだけ前を向けそうです。さて、クライマックスも間近ですが、次回は何やらウルトラQっぽい感じのお話になりそうです。今までと『何か』が違う星元市。違和感を感じるユウマ。鍵を握るのは『白い仮面の男』。そして、遂に現れるアークとユウマにとっての『最強の敵』とは…!?次回も楽しみにしています!!12,597文字pixiv小説作品 - arc jump'n to the sky
EPISODE.11:空より来たりし鋼人
大遅刻になってしまって申し訳ありません。ウルトラマンアーク第11話『メッセージ』、遂に前半戦ラストエピソードが開幕しました!前半戦最後のヴィランを務めるのは宇宙から飛来した謎のロボット、【ギヴァス】。地球外の高度な文明で建造された巨大ロボットで、謎のメロディーを奏でながら『ギヴァス』という単語を繰り返し呟きます。ウルトラマンシリーズのロボットは強敵ですが、ギヴァスもその例に漏れず、非常に強力な戦闘力を兼ね備えたロボットです。パワーは強く、右腕のスコップアームには相手から攻撃を受けると、その攻撃をコピーして反撃できる特性が備わっています。そして、ギヴァス最大の特徴は上半身を180°回転させる事で<グラップルモード>に形態変化できる事です!グラップルモードになると、ギヴァスは通常時は背中に備わっている巨大なグラップル(爪)をワイヤーで射出して敵を捕獲、引きずり回して引き寄せて攻撃します!地震の影響で出現したオカグビラは到底敵わず、ウルトラマンアークもギヴァスの猛攻に一度は敗北を喫してしまいました…。しかし、ギヴァスは相手から攻撃を受けない限り自分からは決して攻撃せず、更に居合わせた女の子をオカグビラから守った事から「ギヴァスには意思があるのではないか?」とユウマは考えました。ギヴァスから流れるメロディーにメッセージが隠されていると考えたSKIPの面々は、そのメッセージを解読してギヴァスと意思疎通を図ろうと奮闘します。ギヴァスが度々呟く『ギヴァス』という単語、ギヴァスの出身星には太陽が存在せず月が文明の中心になっているのでは?と考えたリンさんは、それを条件に加えてギヴァスのメッセージを解析しました。その結果、ギヴァスには『道を妨げるもの=敵』という意味が込められていると分かったのです。ギヴァスと分かり合えるかもしれないと考えていたユウマにとって、これはあまりにも辛い現実です…。そして、ギヴァスの扱いを巡ってユウマと石堂さんも揉めてしまいました…。果たして、ギヴァスは本当にユウマ達の『敵』なのでしょうか?次回、遂に前半戦ラストエピソードの解決編!ユウマの決死の行動でギヴァスに隠されていた真実が明らかになります!次の駄文は早く書くのでお許しください(笑)!12,228文字pixiv小説作品