概要
クリスマス(降誕祭)とは、12月24日の日没~12月25日の日没までを指す。
このうち12月24日に属する部分がクリスマスイヴ。
ちなみに日没の時刻は、この時期の東京だと16時半頃である。
キリスト教においてイエス・キリストの降誕を記念する祭日である。
ただし、東方正教会においてはユリウス暦を採用している関係上、ユリウス暦の12月24日~12月25日、グレゴリオ暦の1月6日~1月7日に祝う(2015年時点で。この差は少しずつ広がる)事が多い。
日本正教会ではグレゴリオ暦の日付でクリスマスを祝うが、大きな教会堂ではユリウス暦の日付にも聖体礼儀を行っている。
プロテスタントのうち長老派(スコットランドなど)では、クリスマスを祝わない教会もある。
元々、イエスの誕生日には諸説あり、冬至に近いこの日が誕生日として採用されたのではないかという経緯があり、クリスマスを祝わない教会はそれを理由にしている。
クリスマスは単独の祭日ではなく、4つ前の日曜日の待降節から1月6日の公現祭(東方の三博士がイエスに出会ったという日)まで引き続く期間の一部であり、地域によっては(イタリアなど)子供へのプレゼントは1月6日にやって来る。
また、クリスマスはキリスト教最大の祭日ではなく、春の復活祭(英語でイースター、正教会で復活大祭)が最重要な祝祭である。
キリスト教会では門戸を開放され、非教徒でもクリスマスの礼拝に出席する事ができる。
また家庭では、家族団欒に過ごし、子供にとってはサンタクロースがプレゼントを持って来てくれる嬉しい日である。公現祭にプレゼントが来る地域でも、三博士人形が馬小屋のミニチュアに接近を開始するわくわくがスタートする。
ちなみに、イエス・キリストはイスラム教においても預言者の一人として扱われるため、イスラム圏でも(すべての地域というわけではないが)クリスマスは祝われる。
しかし近年では、キリスト教徒が多い国においてもクリスマスの商業化が進んでおり、クリスマス商戦と称して様々な企業が様々な手法を凝らしてクリスマス用品の売り上げを伸ばそうとやっきになっており、伝統的なクリスマスの精神から逸れていると批判する人々もいる。
とはいっても、きちんと休む派が多いので、そんな地域にうっかりクリスマスに旅行に行くと、交通機関や店舗が軒並み休んでいたりするかもしれない。注意しよう。
……簡単に言うと、日本の正月みたいなものである。
その祝い方は国によってかなり差異があり、12月25日を盛大に祝う国から、12月後半から1月上旬まで長く祝う国まで様々である。また、クリスマスに饗される定番料理も、国によってシチメンチョウから豚、鴨、魚まで多種多様である。一口にクリスマスと言っても、国によって色々な祝い方があり、一概に「クリスマスとはこういうものだ」とは言えない。下記の日本のクリスマスもまた、数ある祝い方の一つにすぎず、取り立てて特殊というものでもない。
日本において
ヨーロッパ起源の祭典であるが、日本でもクリスマスはかなり長い歴史を持っており、明治には既にクリスマス商戦がささやかながら始まっている。キリスト教が禁止されていた明治以前でも、出島のオランダ人は、「オランダの冬至の祭り」という名目で「オランダ正月」としてクリスマスを祝っており、そこにはオランダ商館と付き合いのあった幕府の役人や商人、蘭学者なども招かれ、オランダ料理を振る舞われていた。
さらに昭和に入ると、先帝に当たる大正天皇の崩御の日が休日(先帝祭)に定められ、これが偶然にも12月25日であったため、クリスマスという習慣が日本で大いに広まることとなった。一部に、クリスマスが広まったのは、アメリカの影響が強くなった戦後のことであるという誤解をしている人もいるが、実のところ戦前から、クリスマスは結構な賑わいを見せる祭りであった。
日本では、元々キリスト教徒自体が少なく、最初から商業的なイベントとして広められたため、恋人と一緒に過ごす日や、ただのプレゼントを貰う日だと思われ、本来の意味を意識している人などほとんどいない(キリスト教徒の長谷川町子が描いた『サザエさん』には、おっさんが「クリスマスに便乗する教会」を嘆く話がある)。
天皇が代替わりした現代では、12月25日は祝日では無くなり、カレンダー上も、神道や仏教の祭日も祝日扱いではないので、大抵の年は単なる平日になる。
また、すぐ後には冬の陣……いや、日本では最重要の祭日である正月が迫っているため、12月26日にはクリスマスは跡形もなく片付けられてしまう。
キリスト教徒としてはあんまりな気分であろう。
とはいえ、元来クリスマスとは、
神に感謝しながら家族そろって家で静かに過ごす日である。
恋人と過ごす日という概念は商業戦略的な後付けで、恋人がいないというだけで勝ち組負け組みなどとのたまっているのは、企業と一部の若年層だけである。街中でカップルがイチャついてようと気にするなかれ(言うまでもなく、恋愛「だけ」を持ち上げる風潮が悪いだけで、恋愛「自体」が悪いという意味ではない)。
日本でもアンケートなどでは「クリスマスは家族と過ごす」という答えが過半数を占めており、「恋人と過ごす」という狭いイメージを持っている人は少数派である。
イチャついてるカップルは「カップルは将来の子持ちの夫婦(家族)…つまり、クリスマス=恋愛だよね☆」ぐらいに思っているのであろう。
何度も言うが、クリスマスの主題はハートウォーミングな愛であって恋愛ではない。ハートウォーミングな愛ならなんでもいいのである。
「クリスマス=恋人と過ごす日」というステマ(デマ)は、バレンタインデーが、チョコレートを売る為に、家族チョコ、友チョコ、自チョコを根付かせようとした戦略の逆パターンで、大きいお友達向けに商業展開しようとして失敗したのだろう。クリスマスをこの人たち用のお祭りだと思わないように。
日本はかつて、サン・ジョルディの日で同じステマをして、同じ過ちをおかしたことがある。
さらに余談だが、クリスマスをまっとうに祝う地域においては、正月に男女が街中で以下略である例が多いのだとか。メリークルシミマス、黒いクリスマス、リボン巻きなどの下品なネタも生まれている。
昔は女性の年齢をクリスマスケーキの賞味期限に例えた悪口も流行っていた。
お祭りそのものはハートフル、ロマンチックなので、非常に残念なことである。
恋愛関連よりも『小さい子供がサンタクロースがいると信じている』『すさんだ大人がクリスマスが来て童心に返る(例・クリスマス・キャロルのスクルージ)』『家族全員がクリスマスに向けて部屋の飾り付けをする』というネタのほうが、クリスマスにありがちなエピソードとして有名である。
クリスマスシーズンが到来すると、街中が綺麗なイルミネーションに彩られ、ブッシュドノエルなどのクリスマスケーキが売られ、タンドリーチキンなどの温かい食べ物が売られる。日本ではちらし寿司を食べる家庭も多い。アイスクリームやアイスケーキも人気である。クリスマスツリーやスノードームが飾られた民家や店のワクワク感は筆舌に尽くしがたい。
実際クリスマスが来るとワクワクして、リア充がどうとか言ってられなくなると思う。クリスマスの街景色最高。
pixivでは公式企画が行われている。→pixivクリスマス
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