おキヌちゃん
おきぬちゃん
『この上…横島さんと初めて会ったところ…
…………………
道士さまは生き返れるって言ってたけど…
生き返ったって………
何百年もたってから生き返ったって……
もう……
横島さん…!』
概要
CV: 國府田マリ子
キャリア300年の幽霊の美少女。巫女装束とロングヘアーがトレードマークで、周囲から「おキヌちゃん」と呼ばれている。
※2015年、Pixivにて彼女の生誕350年記念イベントが開催された。
アニメ版『GS美神』においては、彼女こそメインヒロインと言っていいだろう。
当時、圧倒的人気を誇り作品の知名度アップに多大な貢献を果した。
※近年、GS美神と同枠の番組にて、キャラクターの前身が、300年前の巫女というオマージュもされた。
人物
寛文5年10月15日(西暦1665年11月21日)の生まれ(詳細は年齢詐称疑惑にて)。
噴火や地震を起こし人々を苦しめる強力な妖怪死津喪比女(しずもひめ)を封印するための人柱のクジを引き当てた親友の身代りとして、自ら犠牲と成った少女の幽霊。
後に生き返り、自分を祀っていた氷室神社の神主一家に引き取られ氷室キヌとなる。
おキヌの身長、スリーサイズ、血液型などは同記事を参照。
幽霊としては、超ベテランで霊能力が無い人にもハッキリと姿が見え、会話も出来る。
自在に人や物にさわる事もでき、惚れ薬を浴びたマリアが暴走した際には某仕事人さながら静止を試みた。(マリアの記事参照)
アニメ版でも同様に、建設中のビルから転落した横島をロープで支えたり、古代の秘宝を探しに行った時、ガケから転落した横島の手を取って引き上げた事も有る。
美神の事務所での給料は日給30円。横島の時給250円を遥かに下回る超低賃金である。
天真爛漫にして純朴、温厚かつ誠実な性格で、誰にでも優しく世話好き。
だが芯は強く、一度決めたら譲らない一面も有る。カジノ で美神の不正を手伝わされた際など、状況を理解した後は拒否をはじめた。
曲者ぞろいの美神の事務所の面々にとっては、暴走を押さえる唯一の良心とも言える。
そんなおキヌだが横島との出会いは…
300年にも及ぶ長い孤独に耐えられなくなったおキヌが彼を殺そうと企て、逆に血迷った横島に襲われかけ……
つまり、殺人未遂の少女と強姦未遂の少年の出会いという…とんでもないガールミーツボーイであった。
アニメ版のアイキャッチにも使用された大アルカナのカードは『星』。
このカードの図柄は、古くは星に導かれベツレヘムへ向かうマギを描いた『予兆』が、やがて水を注ぐ乙女の『希望』のカードへと変化していった。
ピクシブ百科の記述以外にも『献身』、『愛』、『自然』、『明るい未来』を現す。
他にも、おキヌを現すカードには『審判』が在るが、こちらは氷室キヌの記事にて解説する。
好きな歌手は槇原敬之、瀬川瑛子、XJAPAN。(小説版より)
原作の中ではひらけ! ポンキッキの「えくぼのはてな」やオバケのQ太郎の主題歌を歌うシーンがある。
また同じ中の人が主人公の小石川光希を演じていたためママレード・ボーイの主題歌の替え歌を歌ったりもした。
家事万能で事務所の雑用を一手に引き受けている。
映像に込められた情念を食い荒らす妖怪モンタージュに憑かれた映画の中に取り込まれ、おキヌが事務所を1日空けただけで、美神はゴミ屋敷のように散らかしてしまった。
幽霊なので味見が出来ないはずなのに料理も得意で、横島が食い詰めている時は、彼のアパートに食事を作りに行っている。
「生きてる人間よりよっぽど信用できる」とスーパーでツケで買い物をさせてもらえるほどご近所の人たちに信頼されており、同時に町内の浮遊霊たちからの信望も厚い。
幽霊なのに心臓がドキドキする、ぜーぜー言ったりする、幽霊なのに寝息を立てて眠る、重力の影響を受けないはずなのに逆立ちした時に髪の毛が逆立っている。
おまけに彼女の霊体は、半ば実体化しているようで…
先述の様におキヌを襲って押し倒した際、横島は歓喜の表情を浮かべて感触の感想を述べている。
「やーらかいなーっ、気持ちいーなーっ!!
これやっ!! これなんやっ!!
俺が欲しかったのは、これなんやーっ!!」
……やはり彼女は、そんじょ其処らの幽霊とは年季も格も違うのである。
横島の事を慕っているのだが、自分が幽霊である事を気にして心に秘めているようだ。
中の人も、「おキヌちゃんは、悩んでも人に言うような娘じゃないでしょう」と、それについてコメントしておられる。
加えて、単に天然ボケなのか?それとも幽霊だと生理的な欲がなくなるのかは判らないが、幽霊の時は横島の煩悩が良く判っていなかった。
復活してからは、ソレなどに対するリアクションが変わった。
オマージュ
さて、先述のおキヌと横島の出会いの一件の補足だが……
作者の椎名先生は世界名作劇場の大ファンであり、ぶっちゃけ、このシーン……
某ヒロインが出会った少年を石板でぶん殴るという有名なガールミーツボーイのパロディである。
もっとも…
この後、ギルバートはアンを襲ったりしない。一応、念のため……(汗)
なお、忘れがちだが横島の方も美神の事務所での初仕事の際、悪霊の口車に乗り…
美神を乗っ取らせ(憑り殺し?)、その肉体のみを奪おうとするという……
かなりエゲツない行動を取っている…(笑)
おキヌの行動の方が印象的なのは、一つにはこの所為だろう。
ふだん悪い行いのやつは、たまに普通のことをするとよく思われ…
ふだんをマジメに通していると、ちょっとのミスが命とりになる!!
巫女装束
巫女姿の萌えキャラの元祖と言われるが…実のところ巫女服は人身御供になる際の死装束であって、彼女は本職の巫女さんでは無い。
後年、椎名先生は、おキヌの巫女姿は「処女性の象徴だった」と述べられた。
ところで、幽霊の着ている死装束とは言っても、巫女服を脱いだり着替えたりする事は可能である。
事務所の三人が美神の自宅でクリスマスパーティーを開いた時は、横島がプレゼントしたエクトプラズムを特殊加工した糸で織った洋服に着替えた。
またレジャープールでは、楽しく夏を謳歌する男女に対する嫉妬の怨念から生まれた妖怪コンプレックスに霊体の自由を奪われ、ハイレグの水着姿を披露してくれた♡
横島が美神のイージーミスから負傷した際、おキヌは横島と同じ病室に入院していた自分と瓜二つの少女ユリ子と親しくなった。
そして彼女に死期が迫った時、ユリ子の幽体に成り済ますため全裸になって死神の目を欺いた事もある。
何はともあれ、復活後は神社の娘になったので、現在の彼女はまごうことなき巫女さんと言える。
年齢詐称疑惑
初期の設定では、寛文5年10月15日(西暦1665年11月21日)の生まれだった。しかし、連載が続くうち元禄年間(1688年~1704年)を生きた少女となった。
それはイイとして、彼女の年齢はずっと15歳で通っていた。
だが、しかし…!
彼女を人身御供にした道士が美神と横島に幻視させた生前の様子から、どうやら数え年の15歳と考えた方が自然であり、2次創作でもお約束の解釈である。
ちなみに数え年とは、生まれた時点で1歳とし…以後、正月を迎える度に年齢を加える。
つまり、おキヌの実年齢は14歳……
いやっ!公式設定から検証すると…旧暦の10月半ばの生まれで次の正月で2歳だから満13歳!!(オイオイ……)
能力
『電子の要塞かいしんのいちげき‼』においてゲームのキャラと化した際に、おキヌの能力は「かべぬけ」と「たたり」であると表記された。
他にも幽霊らしい力や彼女ならではの能力を発揮する。
壁抜け
幽霊であるがゆえに物理的障壁を難無く通過する。
また霊体の大きさを自在に変える事ができ、病気で苦しむ人間の霊波を好んで憑く病魔を患者の体内に潜り込んでぷちっとした。
とは言え、自分の霊体以外の物体を通過させる事はでき無い様で…
ある時、株に失敗して全財産をすって…云々…3時間12分後に死んだ霊に追い詰められた美神から、瓦礫に埋もれたエレベーターの中に在る8千万円の破魔札を持って来る様に言われた。
『私は入れますけど、お札が抜けるスキマ間があるかなぁ?』
と自信無さげに語り…案の定、その時はお札を破いてしまった。
だが何故か…?
チーズ餡しめ鯖バーガーを持ったまま壁抜けをしたり、アニメ版ではクリスマスプレゼントを持ったまま子供の部屋へ壁を通り抜けて入った。
たたり
実は具体的な例は無い……(汗)
し、しかし…横島が小笠原エミに引き抜かれた折、その後釜を募集した美神が面接したバイト希望者は、全員翌日に断わってきて…
美神が、その理由を聞くと「夜中に幽霊が来て、バイトするとたたってやる、と言われた」と答えた。
しかも、その幽霊は巫女の衣装の若い女のコだと言う話だったのだが……
また『ある日どこかで!!』編で過去に飛ばされた美神たちを心配するおキヌに、8週間にわたり無駄話を聞かせたドクター・カオスに対し、温厚な彼女も半ギレでこう言った。
『い…いくら私でも、しまいにはたたりますよ!?』
霊感
鼻をクンクンいわせ悪霊を察知したり、人の霊気を嗅ぎ分ける事も可能である。
美神が横島の父横島大樹をデートに誘った際には、横島の頼みで美神の霊気を追って追跡し、二人の居るホテルを突き止めた事もある。
ジェームズ伝次郎のエピソードなどから明らかな様に、美神は霊視などの察知系の力は高くなく、霊視ゴーグルに頼っている。
そのため原作では除霊現場において、おキヌの意見を求めるケースが多い。後のシロとタマモの犬族コンビの能力にも通じる力である。
しかし、アニメ版においては見鬼くんhttp://dic.pixiv.net/a/美神令子#h3_18>(CV:青野武)がその役を担うケースがより多いため、おキヌが美神の事務所における自らの役割を『私はただの雑用係ですから』と説明するシーンもある。
キン〇ドライバー
仲良しの浮遊霊たちを困らせていた町内の土地神でもある某悪役女子プロレスラーの様な石神様とタイマンを張る事になったおキヌ。
その際には、美神との猛特訓の末に会得したかの超人の必殺技を使用して勝利した。
その後、おキヌは名実ともに近所のボスにおさまっている。(笑)
「セクシー路線も捨てがたい!?」(by横島)
ドクター・カオスと厄珍が開発した厄珍堂 心霊商品開発研究所の新商品!
「デモンズ・ヴァーサタイル・ディマウンター」(汎妖怪分解装置)、略してDVD-BOXの影響で、おキヌと妖怪カマイタチが合体進化した姿。
GS美神2005年の読切り、スペシャルリポート「トゥモロー・ネバー・ダイ!!」に登場。
カマイタチはGS美神本編にも登場したが、この時は黄色いネズミで、しかも「カマチュー」って鳴いてしまう……(大汗)
カマイタチ単体LV.1の技は真空切りとかみつきのみであったが、進化したコトにより尻尾による攻撃を覚え、コンベンションセンターを破壊した。
また、その吐息による攻撃「時代の風」で金とかボディコンとか90年代丸出しの美神らを苦しめた。
さらに、美神は「ウルトラマンネクサス」から本業の報道カメラマンとして客演した姫矢准からも…
「あの派手な姿、もの悲しくていい絵になるぞ」
等と評されてしまった……(泣)
隠された秘密
ある夜、首都圏に不審な地震が発生する。軽震にも関らず神社仏閣、そして教会だけが全滅した。
しかも…その夜、おキヌは突然姿を消す。
地震の震源がおキヌと出会った地、人骨温泉付近と知った美神は急ぎ調査に赴き、そして氷穴の中で氷に包まれたおキヌの肉体を発見する。
そこを護っていた氷室神社の娘氷室早苗との出会いをきっかけに、美神と横島はおキヌの悲しい秘密を知った。
時は元禄、死津喪比女と呼ばれる強力な地霊(大地に棲む精霊)が現れ、地脈を操り地震や噴火を引き起し大勢の人々を苦しめていた。
その被害は遠く江戸にまで及び、幕府から対策を命じられたその地の領主は、高名な道士を招き死津喪比女との対決を決意する。
しかし…道士の施す死津喪比女を封じる結界には、要として15歳の若い娘の犠牲を必要とした。
そして、その人身御供を決めるクジで当りを引いたのは…おキヌの親友でもある領主の娘女華姫だった。
「お…おそれながら…!
私が志願いたしますっ!!」
死津喪比女のために苦しむ大勢の人々を救うため、そして掛け替えの無い友のため…
「私の生命(いのち)を―――!!
どうか…
どうかみんなのために―――!!」
おキヌは、自ら過酷な死を選ぶ。
この度の奇怪な現象は、美神が結界の要であるおキヌを連れ出した事により、死津喪比女が再び力を取り戻したためであった。
復活を果たした死津喪比女の妖毒を含んだ花粉により首都圏は大混乱に陥る。
そして、おキヌはこの様な不測の事態に備えて残された道士の残留思念に召喚されていたのである。
死津喪比女を滅ぼす…霊体ミサイルの弾丸として……
この『スリーピング・ビューティー!!』編は、もともと椎名先生がGS美神の最終回として構想されていたストーリーである。
しかし連載が長期化したため、おキヌの復活を機にGS美神を終了し、タイトルを変更して新章スタートという案も有ったようだ。
だが、当時の少年サンデーの編集長に反対され頓挫したとの事である。
イメージソング
「悲しいギャップはDESTINY」
作詞:泉スフレ/作曲:りゅうてつし/編曲:長内悟/歌:國府田マリ子
「背中からI LOVE YOU」
作詞:泉スフレ/作曲:小西真理/編曲:光宗信吉/歌:國府田マリ子
「おキヌの子守唄」 (この子の可愛いさ)
作詞:民間伝承歌/作曲:佐橋俊彦/編曲:手塚理/歌:國府田マリ子
関連動画
おキヌの子守唄
もちろん、TVアニメのED曲「BELIEVE ME」も良い曲なのだが…
放送当時、もし梅澤監督と佐橋俊彦音楽監督が、おキヌの子守唄をED曲に選んでいたならば……
おそらくGS美神は、もっと多くのお子様の記憶に焼き付いた事であろう。
Pixivユーザー琴子さんが、ニコ動にアップされている『おキヌの子守唄オーケストラアレンジ』の泣ける動画も必見である!