西暦について
西暦とは、イエス・キリストが誕生したという伝承のあった年を元年として数える、西洋由来の年代の数え方。西洋紀元。西紀。
なお実際のナザレのイエスの生年は紀元(西暦1年)ではなく、紀元前4年前後であるという説が現在は有力である。
表記
欧文表記はヨーロッパ各国で異なるが、日本語ではラテン語の「Anno Domini」(主の年に)の頭文字をとったA.D.又はADが使われる。
紀元より前の年は「Before Christ」(キリストの前に)の頭文字をとったB.C.が使われ、紀元から遡って数える。西暦1年の4年前なら 4 B.C.(紀元前4年)となる。
他の暦との対比
なお世界的にも、紀年法が西暦でない国家はいくつかある。以下はその例。
日本において
日本では西暦は法的根拠を有せず、公文書においては、原則として外国との間の取り決めや海外の出来事に対してのみ西暦を用いており、その他一般には元号が用いられる。
いっぽうで外国書の翻訳や、国際的な事柄では広く用いられている。
明治維新後、日本国内では元号を廃止して西暦にすべきという議論も巻き起こったが、身近な元号の存続を望む声が根強く、結局採用に至らなかった。また第二次世界大戦後の占領下でも、GHQは「西暦紀元をとることを強制することは宗教の自由に反することになる」(憲法第20条「信教の自由」)と注意し、元号に異議がなかった。(もっとも、かつて宗教を禁じたソビエト連邦や中華人民共和国でも西暦が用いられている事実から、西暦という紀年法自体に宗教性は薄い。)
しかし国際的な場面では非欧州の国々を含め多数の国家が採用しているために西暦がスタンダードとなっており、今や日本においても西暦が使用されるパターンが多くなっている。実際、"日付と時刻の表記に関する国際規格"ことISO 8601では西暦に則って日付時刻を記述することとなっており、和暦による表記はJISによるローカルな拡張形式に過ぎない。
また日本政府内においても独自の紀年法を使用する弊害は認知されつつあり、2019年の新元号移行に際しては公的なコンピュータシステムにおける紀年法を西暦に改めることが決定した。昭和から平成に移行した30年前とは異なり、情報化が進んだ現在は改元に伴うシステム改修のコストや、万一不具合が発生した場合の損失が計り知れないものとなっているためである。
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