銃の定義(言語上)
殺傷力を持った弾丸を発射するものの内、砲よりも小さいもの。
またはこれらを前提とした上で、それを模した機能もしくは形状の、殺傷力を持たない機器も含む場合がある。
概要
銃が描かれたイラストに付けられるタグ。
広く銃関係を包含するタグのため、種類、サイズも多岐に渡る。
構造
先込め式(前装式)
初期に登場した形式。銃身は片方が閉じた筒になっており、銃口から弾薬を装填する。
後述する薬莢が登場する以前に広く使われていた形式のため、弾丸と発射薬(弾丸を射出するための火薬。装薬とも)が一体となっておらず、まず発射薬を詰めてから弾を込め、槊杖とよばれる棒で突き固める方式が一般的。変わり種として、薬莢登場以後の時代でありながらあえて工数を省くため前装式とした銃も存在する。この場合は薬莢ごと銃口から装填する形になる。
装薬への点火に着火した火縄を用いるマッチロック、火打石を撃ち金に叩きつけて火種にするフリントロック、回転する鑢で火打石を発火させるホイールロック、雷管を火種にするパーカッションロックなどが時代とともに開発されていった。
いちいち銃を上に向けては装薬と弾丸を順に装填して突き固めねばならないため、装弾に手間がかかるのが難点。この手間を改善するため西洋諸国では紙で弾丸と一発分の装薬をまとめて包んだ紙カートリッジ(紙薬莢とも呼ぶ)が開発され、日本でも弾丸と装薬をまとめて収める早合と呼ばれる容器が登場した。しかし結局根本的な解決にはならず、このため後装式銃の開発が進められた。
元込め式(後装式)
17世紀に登場した形式。銃身尾部に薬室があり、ここに弾薬を装填する。なお、要求される工作精度が比較的低い大砲では15世紀には既に出現していた。
射撃姿勢を大きく崩さないまま、新たな弾薬を装填できるのが最大の利点である。
初期には薬室に直接装薬と弾丸を詰めていたが、19世紀に後述する薬莢と一体となった弾薬が発明され、これを丸ごと装填する方式が開発されて以降は爆発的に普及し、前装式銃を駆逐していった。
現在生産されている銃は、ほぼ全てがこの形式である。
自己完結型弾薬
現代の多くの弾薬の構造。
発射薬を詰めた薬莢の先端に弾丸を圧着し、底部中央に雷管が取り付けられたセンターファイア方式が主流。
撃鉄による衝撃で雷管を起爆し、発射薬を燃焼させて弾丸を撃ち出すというもの。
小口径のものでは雷管と薬莢が一体化したリムファイア方式などもある。
歴史
諸説あるが、最も古いものは中国の唐時代にその原形が開発されている。
以後、中東のオスマン帝国に渡り、そこから西洋へと伝播。
漫画・ゲーム等における銃
銃は基本的に強力で殺傷力の高い武器だが、戦闘漫画においては当たり前に弾丸を刀で切り裂いて止めたり、
ある程度のダメージを無効化するバリヤーや敵の装甲や耐久力が化物じみている等により意外と低火力な部類の武器に位置しやすい。
また、敵の強大さ、非常識さを示すために現代兵器は役立たずであると描写されることもあるため、まったく役に立たないと言うこともある。
数多く高速で撃てるが、どうしても弾丸が小さいため絵的な迫力が出にくいというのも一つの一因ではある。
キャラクターのステータスの反映するのが難しい武器であり、攻撃力を上げて何故銃のダメージが上がるのかと良く疑問視される。
ライトファンタジーではジャンルの都合上軽視されがちな武器で、特にスキルなどが存在するゲーム的な世界観の作品では弓矢などが物理法則を超えて威力や射程が大幅に向上する、防御貫通などの特性が付与されるなどの持ち主次第で桁違いに優れた武器になるのに対し、銃火器の場合は威力の向上やスキルによる特性の付与が一切できず、素のままの威力どころかぬののふくの防御点すら超えてダメージを与えられない役立たずな武器として描写されることもある。
まあ、とんでもない破壊を齎すことのできる肉体、それに耐えうる武器を作れる金属等があるなら相応の威力の武器を作れるうえに、対応したスキルがあれば更なる性能や威力の更なる向上が可能となるわけで、役立たずとしなければ剣と魔法の世界から剣と魔法のどちらも駆逐しかねないので仕方ないのだが。
現代ファンタジーものでは現代社会とは切っても切り離せないものであるためか主要武器の一角として登場し、刀剣類と比べて携行が容易であり、比較的実用品の入手がしやすいという点で優れている武器として扱われることもある。
しかし、銃火器が身近にない日本を舞台とした作品では社会が崩壊しかけているなどいわゆる世紀末状態でない場合、特別な立場であったり架空のライセンスを持つなどの正規に所持できるようにするか、違法品を買ったり盗むなどにより違法に所持しているかになり、どちらの場合でも銃の使用を隠さねばならない場合は使用が容易ではなく、なんらかの手段で銃声等をごまかす必要があるなど、面倒な面が強調されることもある。
ゲームでも同様。特に外骨格類や不定形生命体へのダメージは通りにくいことが多い。
また、銃を使用するキャラクターも速度・テクニック等に重点をおいたキャラクターが多く火力型になりにくい側面もある。
作品によっては、前衛排除前に後衛に攻撃が可能、弾を変えることで装備を大きく変更せずに属性の変更や状態異常の付与が可能、武器での攻撃を銃と手持ち武器とに分けて殴られるのには強いが銃撃に弱い敵を出すなど、銃にも優位性を持たせた作品もある。
実用性
現代社会において最も普及しているだけあり、その有用性・実用性は従来の武装を凌駕する。
特に以下の3点が本武器の最大の特徴にして強み。
- 安全な位置から防御の難しい点による攻撃を可能とする。またその射程や動作の簡潔さから殺傷に対するストレスを大きく軽減出来る。
- 殺傷力が極めて高い。例え小口径であっても致命傷になりえるため、当てればいい。また連射可能な場合は正確に狙わずともばら撒けば良い。
- 特殊な資質や技量を必要とせず、短い訓練期間さえあれば女子供でも扱え、さらに個人差による戦闘力の変動が小なく、また銃声はそれだけで相手に大きな心理的ストレスを与えるため、集団戦に向いている。
- 銃剣を取り付けた場合は弾の出る槍等としても扱え、取り付けていない場合でも鈍器としても使用可能。
逆に以下の点で他の武器に劣っている。
- 発砲に弾と火薬を必要とするため、継続戦闘能力が低い
- こまめにメンテナンスしないとすぐに動作不良を起こすが、メンテナンスのための技術や道具は専門的なものが必要。
- 大きな銃声や発射炎で自身の位置を周囲に悟られ易い。
- 遠距離で命中するには相応の技術や装備を必要とする
- 戦闘力が個人より武装に依存し易く、装備の質が大きく問われる。
- 強力な火器はサイズ等の都合で携行が難しく、持ち運びすら不可能となる場合も。
主な銃を扱うキャラクター
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