概要
地球規模で起こった異常気象=アンバランス現象などの事態に対応する為に、地球防衛軍が結成した(もっとも事前にU40から遠まわしに結成を促す為の警告が有ったこともあるが)精鋭部隊で、地球の各ゾーン(南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、極東)に配備されている。
組織が結成されたのはウルトラマンAに登場するTAC以来となる第1話冒頭であるが、地球規模での防衛組織の必要性自体は物語が始まる5年前から地球防衛軍の大河原大介氏によって唱えられていたことが第11話において判明している。
ちなみに物語の舞台の中心となる極東ゾーンは富士山麓の樹海を切り開いた広大な面積の敷地内に置かれている。
物語の中盤までは数々の怪獣や侵略者たちと激闘を繰り広げ、終盤ではウルトラの星“U40”を始め全宇宙の支配を目論み、地球にも侵略を仕掛けて来たヘラー軍団と戦い、最終的にはU40を見捨てようとした上層部の命令を無視して、ウルトラ艦隊と合流。
彼ら共にU40を奪還するために戦い、見事に勝利を収めた(ちなみに最初に攻撃を仕掛けて来たのはヘラー軍団の方で、仮に見捨てていたとしても、根本的な解決どころかもっと自体が悪くなっていた可能性が高い)。
なお、登場した作品がアニメ作品であった事や殆ど再放送もさせることも無くDVD化されるのも遅かったことも手伝って知名度はすこぶる程低いが、巨大怪獣の撃破数はウルトラシリーズに登場する歴代防衛組織中、第3位に入る実績を誇っている。
また、極東ゾーンに在籍する者たちは各分野から集められたエキスパートたちだけあって精鋭ぞろいであるが、それ以外に分野でも高い能力を発揮している。
また、80人以上のヘラー軍兵士相手にたった5人で無双するという規格外な白兵戦が滅法強いという特徴をもっている。
主なメンバー
極東ゾーン
主人公。詳しい解説は該当記事を参照。
アキヤマ徹男キャップ(CV:森川公也)
科学警備隊極東ゾーン初代隊長。科学警備隊のメンバー選出や装備などにも係っており、隊員たちからの信頼も厚い。
第26話でのギバルーガ戦後、今までの実績を買われて怪獣作戦参謀としてアメリカゾーンへと転任した。ちなみに作中には登場しないがマユミという10歳の娘がいる。
ゴンドウ大助キャップ(CV:柴田秀勝)
アキヤマがアメリカへと転任後に彼の後任として極東ゾーンへとやって来た2代目キャップ。知的なアキヤマと違ってバリバリの体育会系だったために当初は他のメンバーたちからは嫌われていたが、怪獣との戦いを通じて任務にかける熱意が次第に伝わっていき、信頼されるようになった。
豪快かつ大柄な人物だが以外にもオカルト的な分野にはめっぽう弱いという茶目っけある一面を覗かせる事もある。
終盤においてヘラー軍団との完全決着をつけるために防衛会議の決定を無視してU40救援の為にウルトリアを出動させるなどの男気ある活躍をみせ、さらに超一郎がウルトラマンであることに薄々気付くなど、中の人や描写のために印象に強く残っている人は多いとことだろう。
詳しい解説は該当記事を参照。
マルメ敬(CV:兼本新吾)
巨漢の隊員で、元々は防衛軍の作戦室所属であったが、尊敬するアキヤマが科学警備隊に隊長として所属される事を知ると自ら志願して入隊した唯一の人物。
その見た目からも分かる通り格闘技に精通しているが、以外にも射撃の名手でもあり、事情を知らないが故にウルトラマンが現れる=自分たちが窮地に陥る時に限って姿を消すヒカリ隊員に不信感を抱いている。
とはいえ某防衛軍のあの人と違って基本は良い人にして人情家であり、ワニゴドンをペットとして飼っていたタカシ少年にたいして自分が幼少期に体験した事を話して説得を試み、ワニゴドン撃破後に悲しみに暮れる彼を慰める。事故により別次元から迷い込んでしまったザーモスと偶発的に接触し、事情を知り、事情を知らない為に退治されると判断して1人で内密に解決しようとしたりなど基本は良い人である。
最終局面においてはヒカリとウルトラマン=ジョーニアスとの関連を疑い、期待するようなセリフを発現している。
トベ博明(CV:二瓶正也)
元防衛軍の設計部に所属していたが、地球規模で起こるアンバランス現象に強い関心を抱いていた事からアキヤマの推薦で科学警備隊へと転属した科学者。
警備隊の主戦力となっているスーパーマードックの開発にも係っている事からも分かるように、敵の分析や数々の新兵器の研究や開発をメインで担当しているが、サブリーダー的なポジションも担っており、アキヤマが転任後のキャップ不在中には隊の指揮を担当していた。
ピグ(CV:滝口順平)
地球防衛軍に配備されている100体存在しているピグモンそっくりのロボット第1号。
「~ダナ」と「~やっぱし」が口癖。ちなみに正式名称は“コンピュータロボット・78”というらしい。
物語のマスコット兼通信係を担当しており、その性能は地球防衛軍極東ゾーンの中央コンピューター並みに高いスペックを誇っているが、当初は初期型の旧式だと思い込んでいた(それに付け込まれて新型機のロボット101号機にさり気なく彼に成り変わられようとされ、密かに処分されかけた事もある)。
感情回路が地球外の惑星のオーバーテクノロジーでも使っているのではないかと疑いたくなるほどに高性能(少なくとも劇中では暗黒星人バビラーたちの持っている技術水準に近い事だけは判明している)である為、やたらと人間臭く、母親を失ったモンキを拾って育てている父親としての役割も担っている。
モンキ(CV:千葉繁)
ピグと並ぶもう一人(一匹?)マスコットである小猿。
かつて母親と暮らしていたが、何だかの事情で死別し孤児となっていた所をピグとであり、以後ピグに懐いて常に一緒にいる。
ウルック(CV:野沢由香里)
第38話より登場。ウルトリアに複数配備されているサポートロボットで、その内の1体がピグが勝手に起動ボタンを押した事で起動し、そのまま科学警備隊のサポート役として入隊(?)する事となった。足が無くホバー機能で移動をする。また、必ず語尾を上げて喋るという癖(?)を持っている。
ピグと同じく人間的感情を持っており、真面目で働き者であるが、ピグと違って融通が利かず、またピグとはポジションなどを巡って言い争う事も多いが、どちらかというと彼の良きケンカ友達という側面が強い(っていうかお似合いのカップルに見えなくもない…)。
野島ユリ子(CV:岡本茉莉)
極東ゾーンの喫茶室で働く女性で、怪獣に詳しく、自室にウーやカメレキング(怪獣ではなく超獣とか突っ込んではいけない)等の写真を飾っている程の怪獣好き。
実家は南浮子島で両親は島で開業医をしている。また、故郷がアイランダの脅威に曝された際は他の隊員に頼んでアキヤマキャップには内緒でムツミ隊員に変わって島に赴いたこともあった。
その他の地球防衛軍関係者
桜田長官(CV:塩見竜介)
地球防衛軍・極東ゾーンの責任者を務める人物で科学警備隊員たちからも信頼が厚い人格者。
懐も広く、物語の採取局面においてU40救援に向かおうとする警備隊を他の幹部たちが反対する中でただ一人笑顔を見せていた。
ニシキ教授(CV:熊倉一雄)
ロンドン生まれの日系二世である天才科学者。地球防衛軍アフリカゾーンに所属しており、常に怪獣に関する研究を行っている。
また、研究者キャラとしては珍しい行動派な人物であり、物語の局面などで科学警備隊をサポートするなどの活躍をするが、人の名前を真面に覚えようとせず、適当な呼び名で呼ぶという悪癖を持っている。
さらにジョーニアスが登場すると狂喜乱舞する子供じみた所もあるが、(自身の為に孤児となった2匹に負い目を感じたのか)ジョーニアスのリトル光線で縮小されたタフギラオとタフギラコを引き取り育てるなど基本は良い人である。
なお、時々ヒカリがウルトラマンジョーニアスであると感付いている様な一面を見せることもあるが、真相は不明である。
代表的な科学警備隊のメカニック
スーパーマードック
科学警備隊の中核をなす大型戦闘機にして巨大指令母艦。
開発や設計はトベ隊員で、空中や宇宙は勿論、ハイドロジェットを搭載しており水中でも使用可能。さらに遠距離移動時は移動本部としての機能を兼ね備えた超優れもの機体である。武装は各種レーザー砲とミサイル。
37話までは撃墜されることは有っても大破することはなかったが、ヘラー軍が初めて地球へ侵攻した際に送り込んだカプセル怪獣グモンスの攻撃で遂に大破してしまった…。
バーディー
カナード翼にレーザー砲を装備した1人乗り用の小型量産型戦闘機。
高い運動性能を誇る。
なお、終盤においては宇宙戦に特化したスペースバーディーが登場した。
ベーダミー
スーパーマードックに搭載させた試作改良小型戦闘機。
両翼のノズルが180°可変することが可能であり、これにより垂直離着陸が可能となっている。
また、機体の最後部には回転式連想レーザー砲が搭載されている。
ちなみに、この期待も終盤において宇宙戦に特化したスペースベータミーが登場している。
ウルトリア
太古の昔、ウルトラ人がU40と地球に万が一危機が訪れた時の為に備えとして南極の地下深くに隠していた巨大戦艦。
ヘラー軍の侵攻に対抗する為に、大賢者から依頼されたアミアにより復活。その後、彼女の手により科学警備隊へと託され、大破したスーパーマードックの代わりとなる主戦力として活躍する事となる。
艦隊はα号とβ号に分離して独立して行動できる他、ワープ機能や兵器などの様々なオーバーテクノロジーによって製作された機能が搭載されており、並みの怪獣なら十分に対抗できる程の攻撃力を兼ね備えている。
余談
関連項目
MAC:前作の防衛組織。
UGM:次作の防衛組織。