「冷たき氷の仮面!フリーザー邪面!」
「来たか、キラメイジャー。ガルザ殿の後ろ盾を得た今、二度と俺の凍結は破らせないぜ?」
データ
身長/185cm
体重/166kg
邪面/フリーザー(冷蔵庫)→食品などを冷蔵・冷凍保存することのできる地球の家電製品
概要
ヨドンヘイムが送り込んだ、地球の保冷器具「冷蔵庫」を模した邪面をベチャットに被せて生み出された邪面師。
兄であるオーブン邪面と共に侵攻、集めた闇エナジーで邪面獣レーネツダガメスを召喚する事を使命として行動する。
邪面はツララを溢れさせた、牙が付いている扉が開いた状態の横開きの冷蔵庫を模した外見で、ツララにより長い鼻と髭を持った悪魔、あるいはトロールの様な顔を象っている。また額部分の扉も開く事が可能で、収納スペースがある。
首から下のボディの色はラグビー邪面と同じ、黒主体の配色。
邪面より吐き出す、建造物を氷漬けにする事も可能な強烈な冷気が主な能力で、それを用いた『氷河期地獄作戦』を展開する。戦闘でも冷気で相手の腕や足元を固めて身動きを封じる戦法を得意としているが、本人の体調が悪化すると発生させた氷は瞬く間に消えてしまう。
また、邪面の能力自体の攻撃力は高くない為、ベチャットも使っている熊手『ヌマデ』を振り回しての槍術も駆使する。
兄弟であるオーブン邪面の事を「兄者」と呼ぶが、兄弟仲は険悪で事ある毎に張り合っている。故に同じ境遇であったガルザから気に掛けられるが…。
活躍
既に邪面を装着し終えたレーネツダガメス召喚の為、オーブン邪面と共にクランチュラの手で地球に送り出される。
送り出されて早速、兄が発火させたビルを凍らせていた所でキラメイジャーが駆け付けたので姿を現して名乗りを上げる。
…が、相手がキラメイチェンジと名乗りを済ませた直後に、ビルを氷漬けにした事が不満でならないオーブン邪面から飛び蹴りを喰らい、そのまま兄弟喧嘩に発展。
フリーザー「何をする兄者!?」
オーブン「弟~っ!せっかく俺が上げた温度を下げるんじゃない!」
フリーザー「そっちが上げんな!俺の冷凍攻撃に任せ…」オーブン「口答えするなっ!弟のくせに!!」
もちろんこれをそのまま見ているキラメイジャーが無視する筈も無く、喧嘩に割り込んで来て乱戦に。フリーザー邪面はキラメイレッド相手にヌマデを振り回して応戦するが、先程の猛特訓による疲労が抜けないレッド=充瑠が目眩を起こして動きを止めた隙に冷気を浴びせてレッドの左腕を凍結させる。
そのまま「チャンスだ。キラメイレッド、討ち取ったり!」と言って追撃を掛けようとするも、オーブン邪面が横槍で炎を放ちレッドの氷を溶かしたのでキラメイショットで反撃される。この仕打ちに怒って兄へ向かって行くも、突如現れたガルザに制止され、魔進ジョーキーに乗って撤退する。
その後、建物の間で映像越しにクランチュラと会話をするガルザの傍で、懲りずに兄弟での取っ組み合いを続けた末に喧嘩別れをしていた。すると直後、自身と同じ境遇であるガルザに話し掛けられ労いの言葉を受けた上、彼よりヨドンヘイムでは高級品扱いである邪面師憧れの栄養ドリンク『ウスギタゴールド』を差し入れして貰った。
日を跨いで、ウスギタゴールドを服用した事で兄の炎を掻き消す規模の冷気を放ち、街中を凍結させながら闇エナジーを着実に集める。更には駆け付けたキラメイジャーのキラメイショットを冷気で作った盾で弾き、ウスギタゴールドを服用しつつ放った凄まじい冷気でキラメイジャーもオーブン邪面ごと氷漬けにした。
「俺が集めた闇エナジーで邪面獣を迎え入れる。兄者は指をくわえてそれを見ていな。勝利の栄光も邪面獣も、両方俺のものだ!」と勝ち誇った上でキラメイジャーに止めを刺そうとするが、直後に身体を激痛が襲い作り出した氷が溶けてしまう。
実はガルザが差し入れたウスギタゴールドは、多量摂取すると反動で身体が崩壊する副作用を持つ劇薬でもあった。全てはフリーザー邪面を酷使させてこれまでより多くの闇エナジーを収集させる為のガルザの奸計であり、それにオーブン邪面も一枚噛んでいたのだった。
そこから『兄弟でも弱い方は捨て駒になるべき』との持論を吐いたガルザに突き飛ばされた所で彼が袈裟切りの動作から放った斬撃に一刀両断され、「おのれぇぇっ、ガルザァァッ!!」と恨みの言葉を残して爆散した。
そしてフリーザー邪面が集めた物と、彼に掛けられた『闇の保険』での補填分を合わせた事で規定量の闇エナジーが貯まり、邪面獣レーネツダガメスが召喚される事になる。
余談
冷蔵庫がモチーフの戦隊怪人は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の妖怪ツチグモ以来の登場。
今までの邪面師は純粋にモチーフに取り入れられるのが初だったり、採用されるのが少数だった者が多かったが、怪人モチーフの採用率の高いモチーフの邪面師が今回で登場した。
声を演じた斎賀氏は『侍戦隊シンケンジャー』のウタカサネ以来、11年ぶりの特撮出演となる。
フリーザー邪面の登場したエピソード7放送の同日に、キラメイジャーとコラボしたテイコウペンギンの動画が公開。コラボ先はブラック企業ネタがちょくちょく挟まれるのが定番で、出て来た邪面獣もまたその一例となったが、ブラック企業の所業にしか見えない奸計の生贄になってしまったフリーザー邪面の顛末はこれを意識した物だったのだろうか…。
また、今回の事を振り返った総集編『ガルザとクランチュラのジャメンタル研究所』では、その時の行動をクランチュラから指摘されたガルザが「闇ゲートを開く為の消耗品に過ぎん」と言い放った際、薄情な味方に対する仕打ちにたまらずクランチュラから「ブラック企業の社長かよ、お前。」と同情された。これで事実上ブラック企業がオフィシャルで認定された事に加え、今回悲痛な死に方をしたフリーザー邪面も結果的に多少の労いをされたのが唯一の救いである。
関連項目
氷魔:高速戦隊ターボレンジャーに登場した兄弟怪人の片割れで、ポジションが一致。
ただしこちらは兄に当たり、戦いの空しさを悟って改心するも、最後は奸計に嵌って瀕死になった弟を取り込み破壊の権化(ゴクアクボーマ)になってしまった。正邪を越える兄弟愛を持つ。
なお、デザインに反して冷気の能力は使わない。
ギレール:電磁戦隊メガレンジャーに登場した邪電王国ネジレジアの幹部。上官から強大なパワーアップをする手段を与えられるが、実際は強大な負担を掛けて強大な怪物を生み出す捨て駒要員として謀殺された点が酷似している。
フリーザーオルグ:百獣戦隊ガオレンジャーの怪人で、名前とモチーフが一致。
オドード・マキシモフ:近年の兄弟戦隊怪人の弟。こちらは兄弟仲が良好だったが、劇中では不運にも兄を失い、周りの都合に振り回された末で戦死するあんまりな末路を遂げている。因みにオーブン邪面と同じ声の幹部の舎弟でもある。
ザミーゴ・デルマ:オドードの所属する組織の幹部の一人。冷気を操る能力を持つが、こちらは凍結能力を極限まで高めた結果、銃撃一発を当てるか掠らせた相手を瞬く間に氷漬けにして粉砕する一撃必殺の攻撃力を持つに至っている。また、オーブン邪面と同じ声の幹部との仲は険悪の一言。
ウルトラマンブル:兄弟ウルトラマンの弟。ただし基本形態は水属性。
ブリザラー:電光超人グリッドマンに登場した冷気を操る兄弟怪獣(ただし、ブリザラーが兄)。また、兄弟ケンカを起こして敗北する点も酷似している。
アカツキ・アキラ:ディスク・ウォーズ:アベンジャーズで斎賀氏が演じた弟キャラ。マンリキ邪面と同じ声の兄からは少々過保護に扱われるも、兄弟仲は良好。
氷炎将軍フレイザード…氷と炎の相反する力を併せ持つキャラクター。今回の脚本担当の別作品に登場するキャラで、性格はオーブン邪面寄りだが、仲間の甘言に乗せられて痛い目に遭った点はフリーザー邪面と同じ。