概要
1975年4月から12月にかけて、毎日放送ホスト・TBS系列局にて放送された、『仮面ライダー』シリーズ第5作。
野生児を主人公とした前作と打って変わって、今回の主人公・城茂は都会派でスタイリッシュというそれまでにないタイプのヒーローとなった。また、性格も今までのライダーのような真面目一辺倒ではなく、楽観的で自信過剰という若干軽めのノリになっている。
さらに、相棒のヒロインまでもが変身して闘うという今までにない設定は当時の子供たちに大きな影響を与えた。
主要キャラクターに殉職者が出るなどストーリー自体はかなりハードなものだったのだが、この茂の明るめのキャラに影響される形で、作風も全体的に快活な雰囲気が出ている。
このストロンガーで長きに渡るショッカー首領との因縁にもひとまず幕が下ろされることとなり、いわゆる「第1期昭和ライダー」の締めくくりとなった。
ちなみに最終回の予告は「仮面ライダー、最終回。さよなら栄光の七人ライダー」とナレーションされている。
平均視聴率は関東地区で14.7%と、そんなに悪いわけではなかったが、全盛期に比べると成績が落ち込んでしまった感は否定出来ず、本来1年は放送するつもりだったのだが、3ヶ月終了を前倒しするハメになってしまった。この「終了前倒し」には、毎日放送側の「惜しまれるうちが花よ」という意向があったらしい。
あらすじ
日本を世界征服の拠点にしようと企む犯罪結社『ブラックサタン』に親友を殺された大学生・城茂。彼は自らブラックサタンに入るフリをして改造手術を受け、脳改造寸前に脱出した。途中で、不完全な改造人間の女性・岬ユリ子を救い出した茂は、正義の戦士「仮面ライダーストロンガー」としてブラックサタンと闘う決意を固めるのだった。
仮面ライダーストロンガー
天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!悪を倒せと俺を呼ぶ!!
詳しくはストロンガーの項目を参照。
ブラックサタン
本作に登場した秘密結社。ジェネラルシャドウのクーデターとストロンガーによって壊滅させられる。
サタン虫
ブラックサタンが大量に培養している蜘蛛のような虫。人間の耳から脳に入り込ませ、その人間を自由に操れるようになる。
奇械人(きっかいじん)
デルザー軍団
ブラックサタンの壊滅後、ジェネラルシャドウが設立した新組織。彼が故郷の魔の国から呼び寄せた改造魔人13人によって構成される。
改造魔人の能力は奇械人よりはるかに上であり、チャージアップ前のストロンガーでは歯が立たなかった。
余談
元素周期2族のアルカリ土類金属は上から順番にCa(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)のため、「仮面ライダーストロンガー バイクに乗ってラッタッタ」という覚え方が有名。誰が最初に言い出したのだろうか。
2015年秋、パチンコメーカー・京楽より本作をモチーフにした『仮面ライダーフルスロットル』を発表。
関連タグ
仮面ライダー 城茂 岬ユリ子 電波人間タックル ジェネラルシャドウ
前作仮面ライダーアマゾンの後番組で、今作の同期番組。
五人組のヒーローというアイデアは今作の初期案のひとつでもある。
後番組。
主なゲスト出演者
高原駿雄 (2話)⇒『秘密戦隊ゴレンジャー』の江戸川権八総司令を始め、『帰ってきたウルトラマン』、『電子戦隊デンジマン』に出演。
大前均 (7話)⇒ドギュー、格闘技怪人、バンリキ魔王を演じた。
大月ウルフ (11話)⇒後に『仮面ライダースーパー1』のヘンリー博士、『仮面ライダードライブ』のハーレー・ヘンドリクソン博士を演じた。数多くの特撮作品に出演もしている。
天草四郎(11話)⇒数多くの特撮作品やTVアニメ『エイトマン』の田中課長を演じた。芸名は天草四郎時貞から。
丹古母鬼馬二 (14話)⇒詳細はこちら。『風雲!たけし城』にも出演、かつては『悪役商会』に在籍。
神谷政浩 (16話)※29話で別役⇒子役の頃から特撮作品に出演、『大鉄人17』で主演。現:神谷まさひろ。
大林隆介 (18話)⇒アニメ声優として『機動警察パトレイバー』の後藤喜一、『らんま1/2』の天道早雲等で有名。
竹口安芸子 (21話)
藤本正則(32話)⇒後に『欽ちゃんのどこまでやるの!』に出演、現・見栄晴。