ブロリー(映画のタイトル)
ぶろりー
この記事は劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー(BROLY)』のネタバレを含みます。
概要
2018年12月14日に公開された『ドラゴンボール超』の劇場版アニメ。
『超』としては初の劇場版で、シリーズとしては記念すべき第20作品目となる。
舞台はTVアニメ版の最終章となった「宇宙サバイバル編」のその後の世界。
キャッチコピーは「地球には、悟空がいる。」「最大の敵、サイヤ人。」「すべての伝説は、ここから始まった。」。
ただドラゴンボールZで展開された三作品『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』・『危険なふたり!超戦士はねむれない』・『超戦士撃破!!勝つのはオレだ』との繋がりはなく、今回は原作者・鳥山明がそれらを視聴した上で新たにストーリーや設定を考えたリブート・リメイク作品となる。
制作の経緯としては、本来ブロリーは劇場版オリジナルキャラクターで、鳥山明はデザインに関わっただけで今ではすっかりその存在を忘れていた様だが、集英社の担当から、ブロリーが初登場から25年以上経っても未だに世界中で人気である事を聞き、更にそこでブロリーの新作を提案され、かつての作品を見てみた所、アレンジ次第ではかなり面白くなると感じた為、『超』に取り込んでみたのだという。
その為、本作のブロリーはこれまでのブロリーとは少し異なり、鳥山明は「ブロリーファンをガッカリさせないように昔のイメージを意識しつつ、新しい一面も加えてリニューアルし、より魅力的なブロリーになったと思っています。」と語っている。
それにより本作の時間軸では悟空達とブロリーは初対面となる。
ストーリーは悟空、ベジータ、ブロリーの3人がどのような運命をたどって出会うことになるのか、そしてそこに大きく関係してくるフリーザ軍とサイヤ人の歴史も描かており、壮大なスペースオペラ的展開、そしてドラマチックな内容になるとされている。
鳥山明以外の人物の手が加えられているTVアニメ版や漫画版とは違い、本作は鳥山明の脚本がほぼそのまま採用されている。ただ制作当初の脚本では、上映時間90分を予定していた所、その脚本があまりにも長すぎた為、絵コンテの段階で、その倍並みの尺となってしまうことが判明し、上映時間を100分に延長し、更に脚本のカットを余儀なくされたという。
本作ではキャラクターデザインも一新され、今までの画風とは違う新たなデザインになっている。これは鳥山明の現在の画風に合わせたもので、キャラクター達は全員以前に比べスマートになり、色味に関しては原作漫画に近いものになっている。
本作はブルマ役の声優が故・鶴ひろみから久川綾に引き継がれてから、初のアニメ作品となる。また、ブロリーの他には彼の父・パラガスも登場し、彼の声も故・家弓家正から宝亀克寿に引き継がれている。この他、回想シーンに登場するベジータ王の声は、『燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦』やTVアニメ版『超』では佐藤正治が担当していたが、本作では『Z』初登場時の銀河万丈が起用されている。
その他には新キャラとしてフリーザ軍のキコノ、チライ、レモなどが登場する。
また、悟空の母親であるギネも映像作品としては、今回が初登場となる。
本作はアニメ版ドラゴンボールとしては初めての小説版が発売される。発売方法も変わっており、通常版と内容を簡単にした低年齢版の二種類が発売された。
漫画版『超』では本作は1ページでカットされており、宇宙サバイバル編の後は次章の「銀河パトロール囚人編」が連載されている。
興行収入は国内・約39億円、全世界・約130億円でどちらもシリーズ最多の数字となる。
アルファベット表記及び海外での表記は『BROLY』。
なお、劇場版のタイトルがキャラクターの名前のみになるのはシリーズでは初で、これはアニメ作品全体で見ても非常に珍しいことである。
本作の公開日を足すと12+14=26となり、ブ(2)ロ(6)リーの語呂合わせになる。
公開から3年後の2021年5月9日の悟空の日にて、続編にして超2弾の劇場版の公開が発表された。現在連載中のコミカライズ版の銀河パトロール囚人編と生残者グラノラ編の関連と本作のブロリーが新作映画に絡むかどうかは不明。
あらすじ
これは、新たな〝サイヤ人〟の物語。「力の大会」後の平和な地球。宇宙にはまだまだ見た事のない強者がいると分かった悟空は、更なる高みを目指して修行に明け暮れていた。そんなある日、悟空とベジータの前に、これまで見たことがない謎のサイヤ人“ブロリー”が現れた。惑星ベジータの消滅とともにほぼ全滅したはずの“サイヤ人”がなぜ地球に?再び地獄から舞い戻ったフリーザも巻き込み、全く違う運命をたどってきた3人のサイヤ人の出会いは、壮絶な闘いへと発展していく…。