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エヴリンの編集履歴

2021-06-05 01:07:16 バージョン

エヴリン

えゔりん

エヴリン(Eveline)とは、『バイオハザード7』の登場人物である。

「ママは、お前が嫌いなんだ」


※この記事には本筋に関わる重大なネタバレが存在するため、本編プレイ後の閲覧を推奨します
























































バイオハザード7


「そいつを殺して、ママ」


概要


演:ポーラ・ローズ/諸星すみれ



黒髪に黒いワンピース、そして黒いブーツを履いた10歳前後の少女。よく見ると整った顔立ちをしているがその顔にはどこか影があり、時には不気味な笑みを見せる。


一見すると人間の少女にしか見えないが、その正体はかつてアルバート・ウェスカーエイダ・ウォンが所属していた、アンブレラのライバルであった製薬会社「H.C.F.」の協力の下、謎の組織「コネクション」によって創られた、新型B.O.W.E型被験体」の第一号である。

作中で見られる「研究報告書」によると、特異(新種の真菌)のゲノムを人間の(胎児)に組み込み培養することで"エヴリン"が誕生したらしい。


 >計画のきっかけとなったのは、◼︎◼︎での◼︎◼︎◼︎◼︎・◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎

 >と呼ばれる新種の真菌(特異菌)の発見であった。

 >生物兵器は、特異菌のゲノムをステージ4以前のヒト胚に組み込み、

 >特定環境下で38〜40週ほど培養することで製造される。

 >製造された生物はただ「被験体」と呼ばれ、性能不良で実用性に乏しい「A〜D型」、

 >諸問題をクリアした完成形「E型」とそれぞれナンバリングされた。

 >兵器の外見には、共通して「10歳前後の少女」が選ばれた。

 >都市難民など社会集団に紛れ込ませるのが容易なためである。

 >(「研究報告書 前」)


※真菌:「菌類のうち、細菌・変形菌(粘菌)を除くものの総称。カビキノコとよばれるものが含まれる。」(参考リンク1)。真菌はウィルスより遥かに大きい(参考リンク2)。

※ゲノム:「生物種を規定する遺伝情報全体のこと。」「生物が生きていくのに最小限必要な染色体の1組。」(参考リンク3

※胚:「卵や種子の中の発生初期の生物体。」「哺乳(ほにゅう)類では胎児ともいう。」(参考リンク4


つまり、エヴリンは真菌の集合体のようなものであり、同時に一種の人造人間、または生まれつきの改造人間ということになる。


ミア・ウィンターズのことを「ママ」と呼び慕っているが、その理由はミアはエヴリンを誕生させた組織の工作員であり、その記憶を失う前の3年前のミアがエヴリンを手懐けるために彼女の「ママ」として振舞っていたため。

本作でイーサン・ウィンターズにミアのメッセージを送り、ベイカー邸に招き入れたのも「ママ」の夫であるイーサンを自らの父親、「パパ」にするためであった。しかしイーサンはミアと共に館から脱出を試みたため家族にすることを諦め、彼を殺すべくモールデッドを始めとした感染者達を操り仕掛けてくる。


能力

 >E型被験体が体内生成する特異菌(※)が、人体に感染した除の諸症状をまとめる。

 >E型取り扱いにおいて必ず読んでおくこと。

 >※ここでは、便宜上「カビ」と呼ぶ。

 >(「感染症例レポート」)


 >E型被験体の第1号である「エヴリン」は、体組織から自在に

 >特異菌◼︎◼︎◼︎◼︎・◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎を分泌できる。さらに特筆すべきは、

 >菌を他の生物に植え付けることによって

 >「対象の意識肉体を実質的に支配できる」という点である。

 >対象にエヴリンがアクセスするメカニズムには不明点も多いが、

 >緑膿菌や発光バクテリアが行う「クオラムセンシング」のように

 >オートインデューサーと呼ばれるフェロモンが媒介しているのかもしれない。

 >(「研究報告書 前」)


他の報告書によると、エヴリンは「菌糸から生物を形成する」という。実際にカビの力は超再生、死者蘇生超人化、クリーチャー(カビ人間「モールデッド」)の生成、洗脳幻覚、鋼構造物をも破壊する触手など、多種多様に発揮されている。


 >エヴリンによる支配の第1段階は、「幻覚」である。

 >感染後まもなく、感染者は(そこにいない)エヴリンの姿を目にし、

 >(他者には聞こえない)彼女のにするようになる。

 >感染者への聴取では、幻影のエヴリンは初めは少女らしく、

 >甘えるような態度で現れるが、次第に過激要求命令を行うようになっていくという。

 >(要求には自傷行為や、他者への攻撃行動も含まれる)

 >そのようにして感染者への精神攻撃・洗脳をしつつ、

 >を含む全身細胞をじわじわとカビに置換していき

 >最終的にはその肉体まで◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎のだ。

 >(「研究報告書 前」)


エヴリンは感染者に対する読心も出来るのか、イーサンを助けようとするミアに対して「こいつはおまえを愛してない わたしが愛させてあげようか?」と誘いかけている(だが特殊な理由で正気に戻ったある感染者は演技でエヴリンを騙しており、彼女の読心能力がそこまで高度かは不明。)更に感染者の一人であるハルクが『あのクソガキを…』と述べてしまった際には特異菌で全身を食いつくすように始末した。


本編の3年前。研究所での生活を嫌っていたエヴリンは、ミアとその仲間が随行したタンカーによる移送作戦中に暴走して船を破壊。タンカーはベイカー邸そばに難破し、記憶を失ったミアと共にベイカー家に保護された。しかしエヴリンはミアとベイカー家を「家族」として洗脳、狂気に堕とし、それからも多数の人間を感染させて3年もの間「家族」を増やしていった。


(研究員達が製造したエヴリンがそのような行動に出たのは、自分が支配する集団を「家族」的に動かすことで社会に溶けこませるため、あるいは、隔離されて育った彼女が愛情に飢えているためではないかと研究の観察者は推察している。)


物語中盤では「ママ」であったミアに執着し、イーサンを人質に捕らえて彼女に記憶を取り戻すよう仕向けてくる。


その真相

バイオのおばあちゃん


「私は家族がほしかったの....」


演:パトリシア・マクニーリー/田畑ゆり


ベイカー家のあちこちで見かける車椅子の老女。

言葉にならない何かを呟き、じっとイーサンの行動を見ていた彼女こそが本編におけるエヴリンの真の姿である。それまでイーサンが目にしてきた少女は感染者に見せる幻覚によるもので、なおかつ3年前の自分の姿を投影したものであった。


組織の手から逃れたエヴリンは、心身ともに異常をきたした。エンディングに一瞬表示される商品説明書いわく、製品(=エヴリン)は一定期間ごとに、「保全用化学物質(maintenance chemicals)」の「注入(injection)」を受ける必要がある。もし6ヶ月以上にわたって注入を受けない場合、「製品は急激に加齢する ― 通常よりも25倍速く。最終的には、製品は精神異常となって周囲全てに対し脅威となる(the Product will age rapidly - 25 X's faster than normal. Eventually, the Product will become insane and a danger to all around it)」。

「安定化化合物(Stabilizing Compounds)」を注入されることが必須のエヴリンだったが、そのような物資の無い環境へと逃げたことで、たった3年で少女の姿から骨と皮のような老婆と成り果ててしまったのである(ルーカス・ベイカーの言では「細胞劣化」)。

作中の終盤にイーサンは、「E-ネクロトキシン」というE型被験体殺処分用の壊死を精製。エヴリンはイーサンに追い詰められて壊死毒を打たれ、自身の真の姿が彼の目に晒される。

そして血の涙を流し、「どうしてみんな私を嫌うの...?」と嘆きながら訴えていた。


壊死毒に苦悶しながらもなお息絶えないエヴリンは、暴走するかの如く巨大な顔面触手を持った怪物に姿を変え、「みんな」への呪詛の言葉を吐きながらイーサンを殺そうとする。

しかし、駆けつけたクリス・レッドフィールドがイーサンに投げ渡した対B.O.W.用拳銃「アルバート-01」によって止めを刺され、その短い生涯の幕を閉じた。


エヴリンは多くの人間を感染させて殺害し、「家族」と称した化け物に変えて操っていた。細胞劣化に至る前からB.O.Wとして危険な能力を行使していた彼女だが、ある意味では人間と共存しており、その姿は欲求不満を制御できない幼い少女のようにも見える。


ベイカー一家がエヴリンに対してどのような感情を持っていたかは掴みがたい。ジャック・ベイカーはすべての原因をエヴリンと見なしつつ、エヴリンは家族を欲しがってるだけだとも言い、それでいて家族が解放されることを望んでいた。


 >「すべてあの子が・・・エヴリンがやった」

 >「あの子は 無理矢理に入り込むんだ そうなったら・・・

 >もう抵抗できない

 >一度あの子と繋がると・・・自分感情も抑えられなくなって

 >そのはもう・・・全く別人になってしまう」


 >「いいかあの子は・・・ただ自分の家族が欲しいだけだ」

 >「お前ならあの子を 止められるはずだ

 >イーサン 家族を自由にしてくれ お願いだ」


その後イーサンを救出したミアは、エヴリンによってまたもイーサンから引き離され、イーサンはエヴリンを追撃することになる。


 >「苦しめられたのは俺とミアだけじゃない

 >ベイカー家もそうだ

 >あの化け物 「エヴリン」に変えられてしまった」


イーサンではなくジャックのような視点に立てば、エヴリンは人間として生きていくための道徳と「家族」を知らなかっただけなのかもしれない(幻覚時にもイーサンに対し「お前にわかるものか」といった言葉を叫んでいる)。「研究報告書 前」では「制圧した人員を、そのまま味方戦力として取り込む」兵器として高く評価される一方、ルーカスは「親父やオフクロは完全にヤツの言いなりだな あれが「家族」って、あんたらどんな教育したんだ?」と組織にメールしている。専用の壊死毒まで用意されていたエヴリンに普通の教育が行われていたとは考え辛い。

とはいえ、エヴリンの外見が少女なのは「社会集団に紛れ込ませる」のが目的であり、また「少女らしく」振る舞うことは自傷行為や他者への攻撃を命じることに繋がっており、エヴリンの本質がどの程度少女なのかは明かされていない。

ただ、前述の「どうしてみんな私を嫌うの...?」という科白から、彼女が「嫌われる事」への恐怖心やコンプレックスを持っていた可能性は高い。だとすれば、彼女はベイカー一家を「絶対に自分を嫌いにならない存在」として欲したのかもしれない。しかし、その行動の結果として自分自身を決定的に嫌われ者にしてしまったのだとすれば、正に皮肉としか言いようがない。


如何なる理由があるにせよ、彼女が生み出した「家族」は人間のそれとは異なる異形のものであった。

だが彼女も元は人間の胎児で、今回の事件の元凶である組織の実験によって生み出された存在であり、彼女もまたウィンターズ夫妻やベイカー家と同様に組織の犠牲者とも考えられる。


作中でエヴリンが口ずさんでいた本作のテーマソング「Go Tell Aunt Rhody」は本編を終えた後に聴き直せば、この曲が彼女の心情を歌っていた事に気付き、最初とはまた違った印象を受けることだろう。


ヴィレッジ』では

※この先、『ヴィレッジ』の本編のネタバレを含んでいます。























『7』でイーサンの手によって短い生涯を終えたエヴリンだったが、『ヴィレッジ』では物語終盤でイーサンの精神世界で姿を現し、イーサンに自分の身に隠された秘密を打ち明けた。

またとある資料から元々エヴリンは本作の黒幕から「カドゥ」と「エヴァの胚」を組織「コネクション」に提供した結果エヴリンが生まれたという誕生経緯が明かされており実質黒幕の実の娘も同然の存在である。

だが生みの親からエヴリンの事を「出来損ない」と酷評されている。

また「エヴリン」という名前も元々は黒幕の亡き娘の「エヴァ」からとられている。


関連動画(R-18G注意)


※この動画には暴力シーンやグロテスクな表現を含みます。


関連イラスト

エブリンWhy Does Everybody Hate Me?

エヴリン家族


関連タグ

バイオハザード バイオハザード7 バイオハザードヴィレッジ


狂気 家族

B.O.W.  人造人間 異形

哀しき悪役 特異菌感染者の聖地


リサ・トレヴァー:悲惨な境遇と元々の容姿、「トレヴァー」による館に住んでいたこと、行動理由など多くの共通点が存在する。なお、彼女に止めを刺したのはアルバート・ウェスカーであり、その際に使われた拳銃「サムライエッジ」は「アルバート-01」の元型。

タイラント(バイオハザード):量産型の「T-103型」は人間への擬態を目指していたが、肌の色や巨体などは誤魔化せておらず、「完全に人間の姿をしたB.O.W.」としてはエヴリンの方が完成度が高い。

レッドクイーン:少女の姿に擬態した敵役繋がり。


鬼舞辻無惨別作品のラスボス。「自身の一部を人間に感染させ怪物にする」「感染者の精神に介入し恐怖で支配」「意にそぐわぬ感染者は遠隔操作で処刑』といった共通点を持つ(「家族が欲しかった』という点では同作別キャラの方が近いとも言える)。また、ヴィレッジでのエヴリンの出番は、作品最終盤での彼の出番に近いものがある。(ただし姿勢は真逆

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