宇宙戦艦ヤマト
うちゅうせんかんやまと
主役となる戦艦としてのヤマトについてはヤマト(宇宙戦艦ヤマト)を参照。
リメイク版については宇宙戦艦ヤマト2199を参照。
作品概要
物語は2199年。ガミラス帝国の侵略攻撃を受け放射能汚染により滅亡まで残り1年となった人類が、惑星イスカンダルの女王・スターシャよりもたらされた波動エンジン技術を用いて、太平洋戦争末期アメリカ海軍の攻撃により東シナ海へ沈没した旧・大日本帝国海軍戦艦「大和」の骸を隠れ蓑に進めていた種の保存を計る脱出船計画を急遽変更し、放射能除去装置コスモクリーナーDを受け取るためにイスカンダルへ赴く「宇宙戦艦ヤマト」を建造。
地球から148,000光年離れた大マゼラン雲イスカンダル星へガミラス帝国の妨害を排除し、宇宙の自然現象を克服し1年以内に往復するストーリー。
本放送は視聴率が振るわず打ち切り終了した(裏番組が『アルプスの少女ハイジ』と『猿の軍団』だった)が、度々再放送が行われた影響で人気に火がつき1977年にテレビシリーズを再編集した劇場版が公開され、その後のアニメ・漫画作品に多大な影響を与えた。
登場人物・所属
シリーズ展開
作品は大きく分けて『旧作』『実写版』『リメイク』版の3つのシリーズに分類され、それぞれで一部設定も異なる。
「宇宙戦艦ヤマト」(旧作)
本記事で記述。TV第一作~完結編+復活編+YAMATO2520までを指す。
テレビシリーズ3本、劇場用作品4本、テレビスペシャル番組3本が公開されたアニメ作品。
2009年12月12日に新作「宇宙戦艦ヤマト復活篇」が公開された。
「SPACEBATTLESHIPヤマト」(実写版)
2010年12月1日に公開された木村拓哉主演の実写版。該当記事参照。
「宇宙戦艦ヤマト2199」(リメイク版)
2012年より全26話で放映された第一期のリメイク。
旧作の無理のある設定や展開の矛盾を整理・再構築している。
『宇宙戦艦ヤマト2199』はTV放映の他に劇場でも先行して公開されるという方式となっており、4月7日より、同1話2話を編集した映画版が全国10館で公開され、3~6話を編集した「太陽圏の死闘」が6月30日(土)から、さらに7~10話を編集した「果てしなき航海」が10月13日(土)から2週間限定で公開された。2013年4月7日(日)よりMBS・TBS系列で放送された。
なお、pixivにおけるヤマト関連のイラストは、この『2199』のものが圧倒的に多い。
2017年からはその続編にして「さらば~」及び「2」のリメイク「宇宙戦艦ヤマト2202」各章が順次劇場公開されている。
製作中止作品
デスラーウォーズ 若き日のデスラー総統を主人公にしたOVA企画でヤマト3年計画の一つだった。
ヤマトの子ら ヤマト3年計画の最終作で、次世代ヤマトクルーが主役だった。ヤマト3年計画は宇宙戦艦ヤマト復活篇のみ実現(但し、構想から20数年経過した)。
新宇宙戦艦ヤマト 宇宙戦艦ヤマト2199の原企画と言え、ヤマト2199以前の2000年代前半にヤマト復活篇と同時に西崎義展存命時にTVシリーズも企画されていたが実現せず。
この企画が西崎義展の死後宇宙戦艦ヤマト2199として実現した。(その意味では製作中止作品と言うには齟齬があるが、別物になった可能性もあったので記載)
原作について
近年、同作プロデューサー西崎義展側とキャラ原案及び第一作のアドバイザーであった松本零士側がヤマトシリーズの知的財産権を巡り、法廷で激しく争ったことは有名。
これらの裁判や判例により、「宇宙戦艦ヤマト」は西崎義展の書いた「企画書」が原著作物であるとされている。
(原著作物:法的な意味での「原作」、「原案」という概念は存在せず、作品の大元のオリジナルのこと。原著作物の著者、原著作者が著作権を持つ。)
しかし内容的には慣例として「原案」とテロップされるもの(原著作物≠原作)であり、同様に慣例としては松本零士の著したストーリー稿のような、詳しい物語が示されてはじめて原作として(重ねるが原著作物と原作は違う)扱われるため、誤解やトラブルを招いている。
またこの「宇宙戦艦ヤマト」に関しては問題が大きくなったため西崎義展の企画書を「原作」として扱うことが多い。
ちなみに旧第一作の企画において松本零士はあくまで途中参加ではあるが、古代進をはじめ、自身の著作物のキャラクターなどを惜しみなく放出しており、そのことも上記の諍いが起こった原因と言える。
こぼれ話
宇宙戦艦ヤマトの基になった旧日本海軍の戦艦大和だが作中において原型を留めたまま沈んでいるように描写されているが、後の海底調査で船体が真っ二つに折れ作中のような使い方が出来ないことが判明し旧作のスタッフ一同を落胆させた。そして松本零士に至ってはその事実を知って泣いて悔しがったというエピソードも。詳しくは戦艦大和のページで。1985年には『忍者ハヤテ』に続くタイトーのアニメLDゲーム第2弾として、発売され、ストーリーは「完結編」を基準にしているが、一部の発進シーン等は「さらば」、「永遠に」の映像も使われている。映画では見られないゲーム用に描きこされたシーンも存在しているが、残念ながら、家庭用ハードへの移植はされていない。