概要
日本のゲームメーカー・SEGAは、他のゲームメーカーとは一風変わったセンスを出すことがある…。
時代的な意味であったり、常軌を逸した自虐ネタ、誰得なシステムやノリ、「何故そうなった」と理解に苦しむような設定や展開、妙なところに垣間見れる異様なこだわり・・・
そんな「セガの本性」が発揮される瞬間である。
勿論、セガ好きの人間の多くはそんな「いつものセガ」に期待していると言ってもいい。
セガの本気の大元
セガは2000年代まで、株式会社CSKの子会社であった。CSKはセガの実質的な経営を行っており、そんなCSKの重役であったのが大川会長とCMでお馴染み湯川専務である。大川会長は独特の経営方針を持っており、SEGAに影響を少なからず与えているとされている。湯川専務は言わずもがな、ドリームキャストに関わった一大人物である。この2人のもと、SEGAは多くの本気を打ち立ててきた。
そんな伝説を立ち上げたSEGAであったが、業績悪化や大川会長の引退により、2000年代になるとCSKの傘下から外れてしまった。こうした本気は過去のものになると思われたが、今度はソフト面やノリでやらかす場合がたまにながら存在し、現在ではそんなやらかし具合や、イベントを指すことも多い。
セガの本気の例
- セガハード本体
(16ビット時代にPCエンジン共々CD-ROMドライブを(外付けとはいえ)追加したり電話回線経由でダウンロード販売をしたり、セガサターンでは2CPU構成を採用したり、ドリームキャストはネット接続前提のシステムを盛り込んだり体感コントローラーをオプションとは言え出したりと、惜しくも(当時は)流行らなかったが後のゲーム機の当たり前を他社に先がけて導入したことが幾つかある)
- 周辺機器
前述の電話回線用モデムに加え、アーケードゲーム『ニューアストロシティ』のコントロールパネルにセガサターン用ケーブルを生やしたという根本的に家庭用ゲーム機として間違っているとしか思えないコントローラ『バーチャスティックプロ』を発売
(ある意味「セガの全てが詰まった」と言ってもいい、史上最高に愛すべきバカゲー)
(妙なノリとセンス。ラヴィ(゚∀゚)!)
(開発費や未完という点ばかりが挙げられるが、実は「ゲーム内に社会が構築されている」という点で一説にはGTAの源流となったとも言われる画期的なソフト)
- 龍が如くシリーズ
(ヤクザがテーマのゲーム・・・のはずなのだが、何をトチ狂ったのかシリーズの一部で時代劇になったりゾンビゲーになったり方向性が迷子&設定がカオス)
(無理移植。ただしPCエンジン版にも言えることだが)
(一説には「イマドキロボゲーなんて流行らないぞ」ということを体を張って示すためだけに始まったプロジェクトだとか)
(バーチャロンとほぼ同じ経緯で始まったプロジェクトとの説あり。但しこちらの場合はFPS・TPSは日本人ウケしないということを体を張って示すためとの噂)
(ペプシマン襲来)
(トイレをゲームセンターに変えてしまう素敵マシン。ちなみに開発者曰く『このゲームに使うのは男が人生で最初に握るコントローラー』)
(セガ系列のおもちゃメーカー。・・・なのだが本職のカーナビ屋と組んでおもちゃを作ってみたりと時たまぶっ飛んだ行動をする)
(「ゲキ・チュウ・マイ」として統一のチームで開発されている音ゲーシリーズ。maimaiは音ゲーで録画対応(筺体の標準装備としては史上初)、同社ゲームの楽曲を次々と収録、高橋名人のテーマ曲を作る、バラライカ、洗濯機に見える形状からSHARPとのガチコラボ、収録時期が確信犯としか言えないヒーローバンク等。CHUNITHMでは元祖音楽ゲームのBEMANIシリーズの楽曲を収録するというサプライズを実現。オンゲキではそのゲーム性を利用してCAVEの弾幕系シューティングのBGMを収録したり、ゴシックは魔法乙女とのコラボを開催)
(宇宙空間をめぐる惑星調査隊が舞台のゲームなのに、実在の人物がポリゴンモデル化され、半被にスパッツ、地下足袋という出で立ちでわざわざこのために作ったやたらにソウルフルな2曲で堂々と盆踊り。しかも振付け師までバリバリのプロ。また、10年後の地球を舞台とした新しいフィールドが追加され、500系新幹線や在来線の車両をモチーフとした電車龍「トレイン・ギドラン」が実装されている。)
- ニンテンドー3DSのきせかえテーマ(カスタムテーマ)
(メガドライブのテーマではソフト起動時に『セーガー』と鳴る・セガサターンのテーマではメニューに戻るか3DSの本体電源ON時にセガサターンの起動音が鳴る等、セガハードシリーズの細かいネタをぶち込むなど全力で自重していない)
(セガの体感筐体アーケードゲーム「スペースハリアー」を皮切りに3DSで3D立体視を付加した移植……だけではなかった。体感筐体の動きまで移植し、作品によってはオリジナル版になかった追加ボスやもはや原作をベースに新作な別モードを用意するなどバーチャルコンソールやゲームアーカイブスではまずやらない事をやってのけている。スペースハリアーに至ってはレバーの経年劣化で起こる現象まで再現する程。ちなみに移植は定評のあるM2の技術で行われている。)
(角川ゲームスとの提携により実現、「三国志大戦」形式のカードゲームとして登場。なんといっても艦娘ひとりひとりを原典絵師のタッチに忠実に3D化、指先の動作にまで病的にこだわる仕上げっぷりに提督勢が感涙にむせぶほど。ただしこだわりが強すぎて上部からの鶴の一声で発売時期が1年以上ずれ込んでいる。初期のゲームが「ブラウザ版に毛が生えた程度」と金払ってまでプレイしてもらえるか不透明な代物だったこともあり結果吉と出たが。)
- R-TUNED:Ultimate Street Racing(R:改)
(ワイルドスピード、ニード・フォー・スピードといったストリートレースを題材としたレースゲームでもちろん実在の自動車会社・実在のエアロパーツ会社・そしてアートファクトリーのステッカーが登場・・・なのだがどう考えても魔改造なエアロ(ある車種に至ってはアメ車のようにボンネットからエンジンが飛び出ている)が登場したり、ソニック、初音ミクといった痛車も登場している。さらに敵専用車種がなんとスーパーカーである(筆者はGT-R、C3型コルベットスティングレイ、ダッジ・バイパー(03年式)を確認)。)
- えーでるすなば
(砂場遊びをゲーセンでやろうという発想も凄いのだが、最新の映像技術を投入して大人でも遊べるような物にしてしまった事には、別の意味でも称賛に値する。2015年夏にバージョンアップを行い、それが何と星雲賞自由部門へノミネートされるのも……)
(こっちはある意味で別の意味での本気。機体的には甲虫王者ムシキングの妹機に当たるが、ムシキングとは対照的に、メインターゲットである女の子層(と母親たち)に受け入れて楽しんでもらうため、従来ならばセガが味方につけ続けていたアニメオタクやゲームマニアなどいわゆる大きいお友達を徹底排除するという、それまでのセガからは考えられないゲーム内容とマーケティングを取った。しかしゲームビジュアルはセガのお家芸であるトップレベルのリアル系3DCGで、その意味でもセガの本気であり、一部マニアはいろんな意味で「なんというセガの無駄遣い」とまで称した。しかし、その結果として、このゲームはプリキュアシリーズを存亡の危機にまで追い込むレベルの時代を象徴するゲームコンテンツとして当時の幼女先輩たちに爆発的に支持された。さらには、このゲームのためにセガはアパレル業界に進出するという業界史上初の試みを実行している。かと思えばパロコントをやらかしてくれやがった芸人を公式映画のゲストとして呼ぶという物凄い事までしでかした)
- 2018年ハロウィン
(こちらはゲーム作品ではないが、社内ではハロウィンの期間は自由にコスプレができるようになっており、「アメリカンポリスがふんぞりがえっている」「あしゅら男爵がデスクワークしてる」「サンダーバード隊員がうろついている」等とやりたい放題の本気を見せた。もはや「笑ってはいけないセガのハロウィン24時」としか…。)
(セガの名機・メガドライブを小型リメイクした「令和最初の新ハード」。実用性はないがカートリッジ挿入部がちゃんと開く・あくまで起動しない装飾品だが「メガドラタワー」を完成させるためのキットを同時発売・収録ソフトは定番の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」「ぷよぷよ通」から超レアな「幽遊白書 魔強統一戦」「コミックスゾーン」まで抜かりの無い全42本のラインナップ・非公式な個人製作の「メガドライブ版ダライアス」を大人の力を結集して公式化し新規移植・さらに権利関係でお蔵入りした幻の「メガドライブ版テトリス」も収録され30年越しの悲願達成、などなど、セガの本気がこれでもかと詰め込まれた)
※他にもあれば随時追加をお願いします
特にサターン、ドリームキャストなどの時代には時代を先取りした試みを行っていたが、時代を先取りしすぎて本当に商売になる前に畳んでしまい、技術が成熟したころに後発の他社が成功してしまう、というパターンもあった。バーチャファイターのアキラの台詞を借りて「セガはいつだって10年早い」といわれることが多い。
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