概要
1978年に特撮TVドラマとして放送が開始された和製『スパイダーマン』作品の一つ。
全41話。
放送タイトルは単に『スパイダーマン』だが、本家との区別のためこの呼称が用いられる
(以前は「東映版」「和製スパイダーマン」等と呼ばれたことが多い)。
表記ゆれとして「東映スパイダーマン」とも呼称される。
ストーリー
モンスター教授率いる「鉄十字団」によって科学者であった父を殺され、自身もまた瀕死の重傷を負った青年、山城拓也。彼の命を救ったのは、数百年ものあいだモンスター教授によって幽閉されていたスパイダー星人の王子ガリアだった。彼の命と引き替えにスパイダー星人の超能力を得て生還した拓也は、父とガリアの復讐を果たすべく、スパイダーマンとして「鉄十字団」の陰謀に敢然と立ち向かう!
登場人物
本作の主人公。詳しくは該当記事を参照。
ガリア
地球から遠く離れたM77星雲の第17星列に存在するスパイダー星の王子で、宇宙連邦警察のスナイパー。
母星をモンスター教授によって滅ぼされてしまい、鉄十字団に復讐を誓う。
瀕死の拓也にスパイダーエキスを注入させスパイダーマンとして蘇らせた。
佐久間ひとみ
拓也の恋人であるフリーカメラマン。
山城新子
城南大学に通う拓也の妹。
亡き父に代わり、山城家を切り盛りする。
山城拓次
拓也の弟で小学1年生。イタズラっ子で野球が大好き。
間宮重三
劇場版から登場したインターポールの秘密捜査官。
鉄十字団を壊滅すべくスパイダーマンと協力する。
敵側を除けばメインキャラの中で唯一、スパイダーマンの正体を知る人物である。
地球征服を目論む鉄十字団のボス。詳しくは該当記事を参照。
アマゾネス
鉄十字団の女幹部。作戦執行や諜報活動を行うほか、マシーンベムやニンダーを指揮する。
普段は週刊ウーマンの編集長吉田冴子に化けており、地球の情報を収集している。
ベラとリタ
アマゾンの秘境に眠っていた女ゲリラのミイラを、モンスター教授が蘇生させたもの。
毒の弓矢やマシンガンを使い、スパイダーマンを苦しめる。
鉄十字団が送り込む動物と機械の特性を持った合成怪人。
地球侵略の為に様々な破壊活動を行う。共通として巨大化能力を持つ。
スパイダーマンから「冷血動物」と称されている。
ニンダー
鉄十字団の戦闘員。集団で行動する事が多い。戦闘の他、基地で武器を製造したり仲間の怪我を治療する者もいる。
人間に化ける事も出来るが、体の一部に機械が露出してる等、一般人に怪しがられた事もあった。
主な武器はナイフ。
メカニック
スパイダーブレスレット
スパイダーマンのスーツが収納された腕輪。
これがスパイダーマンの能力を拓也に与えており、蜘蛛の糸:スパイダーストリングスやスパイダーネットを射出し、レオパルドンやGP-7を呼び出したり、人間に化けた鉄十字団メンバーを見破る透視能力も備えている。
スパイダープロテクター
スパイダーマンとして活動する際、身に付ける強化服。普段はスパイダーブレスレットに収納されている。装着時には一瞬で射出されて拓也の体を覆った後、背中側の両肩に渡るファスナーを閉めると変身が完了する。
該当記事を参照
スパイダーマンが使用するスーパーカー。
ボンネットからミサイルや機銃を発射する。
レオパルドンに搭乗する際にマーベラーの艦橋後部から発進してスパイダーマンが乗り込む。
初期はレオパルドン抜きで乗り込む際に、拓也の父の墓がある教会裏から発進していた。
解説
MARVELと東映が「お互いのキャラの使用権を3年間好きに使用していい」という提携の元、制作したのが本作。他のマーベルキャラは『バトルフィーバーJ』のキャラ原案と『電子戦隊デンジマン』のへドリアン女王のベースになった死の女王ヘラのデザインのみに留まったが、シルバーサーファーを主人公にした番組も検討していたという(下記余談も参照)。
MARVEL独特の、人とヒーローのはざまで悩む青年としての要素を残しつつも、東映特撮としてきっちり仕上げた快作、あるいは異色作。ちょうど東映特撮としては『快傑ズバット』の制作直後だったこともあり、そのハイテンションな勢いが持続していたものと思われる。
MARVEL社との協議の末、商業上必要ということで巨大ロボットレオパルドン、本家のウェブシューターに似たスパイダーブレスレットなどのガジェットをはじめとして、和製ヒーローらしさも多く含まれている。
その内容の変容は、下記「企画の変容」を参照。
それゆえに、本家ファンからしてみれば非常に不自然なシーンも数多く散見されるが、特撮自体のクオリティは非常に高く、マーベル側も「CGの完成していない時代にありながら、スパイダーマンのイメージをほぼ完璧に再現してみせた」と絶賛している。
撮影に参加していた金田治によれば、今作の前年にアメリカで製作された実写版スパイダーマン(1977年公開)をスタッフ一同で鑑賞したところ、ビルとビルの間をスイングするようなアクションシーンがまるでなかったため、「今作ではスパイダーマンならではのアクションを実現しよう」という意気込みが製作陣にはあった。そのためか、今作にはビルの壁面を登ったり降りたり、猛スピードで走る車の屋根にしがみついたりといった無茶なアクションがたっぷりだが、ろくな命綱もないまま簡易なロープで体を繋ぎとめただけの状態で次々と撮影されたらしく、「おそらく現代の日本であの撮影をもう一度行おうとしても許可されない」とのこと。今作の大迫力のアクションは、ひとえに当時の東映スタッフ陣が体を張りまくった賜物と言える。
ちなみに、この作品に影響され興味を持ったのか、スタン・リーは後に大変な親日家になっている。
この作品の成功が後の「HEROMAN」や「機巧童子ULTIMO」の原作提供につながったという意味でも中々に意義深い作品であったのかもしれない。
企画の変容
また、当然ながら、企画内容もすんなり決まったわけではなかった。下記のような変容を経て、本作は成立していく事となった。
- 第一案『超人タケル&スパイダーマン』
ピーター・パーカーこと本家スパイダーマンが、アメリカから宇宙異生物『パニッカー』を追い来日。古代から時空を超えて現代にやってきた、ヤマトタケルこと高神タケルと協力し戦う、というもの。いわば、日本のヒーローとアメコミヒーローとのクロスオーバーものである。
- 第二案『スパイダーマンのロボット大作戦』
上記案からタケルを除き、日本人・山城拓也が、ガリヤ星人より力を授かり、スパイダーマンになるという、決定稿に近いものに。また、スポンサーからの要請を受け、スパイダーマンがレンズを用い操る巨大ロボ「ガリヤSQ」が登場する。これは後のレオパルドンとなる変形巨大ロボである。敵も「バラ十字団」という組織に。
- 第三案『スパイダーマンROB(ロボ)』
最終案で、巨大ロボの名称が「ガリヤSQ」、敵組織が「紅十字団」である事以外、決定稿とほぼ同じ。
幻となった東映版スパイダーマン
しかし、先述の契約期間が切れたこともあり、今日において「新規かつ正規の手段で視聴する事が不可能である作品」としても知られている。
長らく全話のソフト化がなされず(第1話・第31話と劇場版を収録したビデオ1本のみ)、それも2000年代にたった一度だけBOXセットが発売された(実際「この機会が『最初で最後の』全話ソフト化である」と告知されていた程である)のみで以降はソフト化は一切なされていない。
その後マーベルの公式サイトで無料配信(英語字幕あり)されていたが、残念ながら現在は配信終了してしまっているため、現時点で正規の手段で視聴する事は一切出来ない。
また、その外見から「写真一枚ですらアウト」と称される程の肖像権のシビアさ(レオパルドンそのものは東映オリジナルの為セーフである)から、東映版スパイダーマンは歴史の闇の中へと消える事になったのであった…
レオパルドン
あまり知られていないが、このレオパルドン。東映特撮に登場する巨大ロボットの先駆け的存在でもある。
上記の通り商業上必要ということで登場したレオパルドンであったが、この超合金レオパルドンは爆発的な大ヒットを達成し、以降の戦隊ヒーローにおいて巨大ロボットを出すという路線を決定づけたのである。
一方、それ以前の東映特撮において巨大ロボが出る作品は『ジャイアントロボ』と『大鉄人17』くらいしかなく、ノウハウが足りなかったため、着ぐるみとしてはいささか使いづらいものになってしまっていた。
高下駄式で動きづらく、怪人のスーツとはサイズがあっていないので並ばせると不自然になってしまう(また、着ぐるみそのものが破損あるいは盗まれてしまったという説もある)ので、バンクシーンを多用するようになり、結果的に巨大化した怪人を一方的に必殺技で爆殺する最強ロボットというキャラクター性を確立した。
そして、本作の翌年に放映された作品は「バトルフィーバーJ」。
その「バトルフィーバーJ」以降、スーパー戦隊シリーズは一度たりとも中断せずに今日に至るまで新作を作り続けており、毎年新たな「戦隊ロボ」を生み出し続けている。
「東映版スパイダーマン」は姿を消したが、しかしそれと同時に「巨大ロボにおけるノウハウ」を残して行った。
それを用い、ジャッカー電撃隊で一度は潰えた「スーパー戦隊シリーズの系譜」を見事に蘇らせた事は事実である。
つまり、東映版スパイダーマンこそが「スーパー戦隊復活の影の功労者であり、立役者である」と言える。
しかし…
ネット上ではネタとして親しまれているが、ストーリーの大筋そのものは基本的に本家以上に重い。最終的に明るいオチで締められる話もあるのだが、それを差し引いても展開そのものはとてもじゃないがハードすぎて笑いの種にできない場合が圧倒的に多い。「鉄十字団」の作戦は、無辜(むこ)の人々を情け容赦なく犠牲にし、その明日を奪い去る、洒落にならないものばかりなのである。
悪への絶対に尽きることのない怒りを体現したOPテーマ、ヒーローの孤独と悲壮感を押し出したEDテーマが、『東映版スパイダーマン』という作品を端的に表現している。ネタ要素こそ多いが、断じてネタ要素だけの作品ではないということだけは本作の名誉のために強く記しておく。
視聴していただければ「ガチな作品」ということがお分かりいただけると思う。
強さ
評価
海外では字幕での補足のみであるものの。内外での評価は高い。ちなみに本家の原作者スタン・リーはかつて「日本版は別格だ。レオパルドンは別として…」と評価したことがある。
後にDVD化の際、東映によるインタビュー映像の収録が実現した時は、レオパルドンの存在を高く評価。「さぞ玩具は売れただろうね」「剣を投げて倒すのもいいね」とお茶目に語っていた。また、インタビューの際に「レオパルドンにスパイダーマンが乗り込む時のロケット(早すぎてスタンはGP-7のことがよく見えていなかった)は一体どこから来たんだい?」と、長年の疑問をぶつけるくらい、記憶に残っていたらしい。このため、先のレオパルドンへの否定的な発言は彼なりのジョークだったとされる。
他にもスタン・リーは、CGを使わず日本らしいアクションでスパイダーマンの戦闘シーンを彩ったことも高く評価しており、「当時自国で作ったスパイダーマンはリアリティ重視で派手な作品ではなかったけど、日本版は派手で見応えがあった」といった趣旨の言葉を残している。
インタビューの最後には東映が日本から持ち込んだ日本版スパイダーマンをスタン・リーの前に登場させ、喜んだ生みの親と共に記念撮影をしていた。
後に『マーベル616』で明かされたところによれば、本国のマーベル幹部陣にパイロット版を見せたところ、「クレイジーすぎる」「これのどこがスパイダーマンだ」と酷評の嵐だったが、その中でスタンだけが「素晴らしい、これこそ生きたコミックだ」「面白いし、アクションも良い。ぜひとも日本の視聴者たちにこれを届けるべきだよ」と大絶賛。さすがにスタンの一声には他の幹部たちも逆らえず、掌を返したかのように絶賛に回り、無事にシリーズ製作にこぎつけたとのこと。
余談
ニコニコ動画でスパイダーマンの名乗りが「スパイダーマン!」と聞こえないと茶化したユーザーから本作を「スパイダーマッ」「スパイダーマ」と呼称されるようになったが、
あくまでネットスラングであり、そのような扱いを好まない人間もいる事を留意してほしい。
この作品から36年ぶりに東映とマーベルが手を組んだアニメ「ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ」で公式ネタにされた。だが行ったのは本人ではなく→ディスク・ウォーズ:デッドプール
なお、東映では、上記の「MARVELと東映が結んだ『お互いのキャラの使用権を3年間好きに使用していい』という提携」を用い、アベンジャーズおよびキャプテンアメリカを元に、「バトルフィーバーJ」を製作した。
「バトルフィーバーJ」も、企画当初の仮タイトルは「キャプテンジャパン」であり、女性メンバー「Msアメリカ」も「Msマーベル」をモチーフにしている。同作に巨大ロボが登場するのも、レオパルドンが好評だったため、取り入れた要素である。詳細は「バトルフィーバーJ」の項目を参照。
この他に、実現はしなかったが、東映は「シルバーサーファー」、「3-Dマン」、「ムーンナイト」といったマーベルキャラの作品化を企画していた。
:参照
シルバーサーファーは、変身ヒーローものにアレンジ。Msマーベル、ザ・シングと協力し、ギャラクタス率いるギャラクタス軍団に立ち向かう、というもの。
しかしこれらは実現せず、ムーンナイトのみ児童誌のコミカライズのみで終わった。
留意点
ネット上にて、本家スパイダーマンの特徴として知られる腰を深く落とした印象的なポーズは「東映版からの逆輸入」と言われてきたが明確なソースはない。それどころか、原作でも似たようなポーズはこの作品の前からしている(参照)。長年、このような裏付けのない情報がネットに拡散してしまった。これに限らず、日本の雑誌やネットが出所となった海外作品に関する誤情報はけっこう多い。
- このデマ情報が徐々に修正されてきているが、今度は「逆輸入は間違いかもしれないが、本家に定着させたのは東映版」という二次デマが出てきた。
また、評価を受けてきた東映版のアクションも、よく調べてみると、これ以前に制作された本国の実写作品のアクションの踏襲であるという指摘もある。
そしてついに…
「I am the emissary of hell! And I shall fight this great evil for the fate of all spiders!」
(地獄からの使者、スパイダーマン! 全てのスパイダーのために俺が巨悪を倒す!)
本家コミック「アメイジング・スパイダーマン」のイベント「スパイダーバース」(平行世界のスパイダーマンが全員集合する)にて、ついに東映版スパイダーマンがレオパルドン込みで参戦した。
残念ながらレオパルドンはソードビッカーを放たんとした所、腕を捥がれて破壊されてしまった。しかし、これは相手が敵側の長で、さらに別次元のコズミックパワー(ギャラクタスとは別系統)を得たスパイダーマンを下した直後で、その力を吸収していたことが大きい(逆に言えば普通に他のスパイダーマンにレオパルドンを破壊できる奴がいる。現在3人程レオパルドンを明らかに破壊可能なスパイダーマンが存在する)。またこの時敵はレオパルドンを破壊するために吸収したコズミックパワーを全て使い切り、その隙に山城拓也本人を含めた多くのスパイダーマンたちを逃がすのに成功している、しかもこの敵は「予想以上に苦戦させられた」から力を使い切ってしまったのではなく「せっかく手に入れた力を使い切ってでも真っ先に戦闘不能にしなければ」と即座に判断して攻撃しているためレオパルドン、及びソードビッカーがどれだけ警戒されていたかがわかるだろう。
万が一コズミックパワーを保持されたままであれば味方サイドにより甚大な被害が出ていたことが予想でき、最悪の場合そのまま押し切られ敗北していた可能性もある(というよりレオパルドンを一撃で戦闘不能にするようなエネルギーを持った相手に勝つ手段がない為、ほぼ間違いなく全滅していた)、試合には負けたが勝負としては大金星と言えるだろう。
その後、擱座したレオパルドンはスパイダーマン2099たちによって回収され、修理を始めたところでヴィランたちの奇襲を受ける。その最中に覚醒したレオパルドンは、手脚がバラバラの状態ながらヴィラン達を退け、最終決戦には修理完了し援軍として駆けつけることができた。(ちなみに決着後、背景で佇むレオパルドンは原型は留めているものの傷があるかは不明)
活躍等はそこまででもないのだが、見せ場には恵まれていたスパイダーマンの一人だろう。
さらに…
2019年11月6日、上記のコミックを原作としたアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編作品(2022年公開予定)に、なんと東映版スパイダーマンが登場する可能性があることを、同作のプロデューサーであるフィル・ロード氏が正式に認めた。
この情報に日本のファンが大きな驚きと興奮に包まれたことは言うまでもなく、1日に渡ってTwitterのトレンド上位に“東映版スパイダーマン”“スパイダーマッ”“レオパルドン”といったワードがランクインし続けるという事態が起こった。
一応、ティザームービーが公開された際に東映版スパイダーマンを思わせるロゴが一瞬だけ映し出されていたほか、1作目にも主人公のマイルスの描くイラストの1つとしてレオパルドンがカメオ出演していたり、ポストクレジットシーンで原作のコミックでレオパルドンを回収したスパイダーマン2099が登場したりと、登場へ向けての伏線とも捉えられる要素自体は存在していた。それでも本当に製作側が出演へ向けて動き出すことになるとは誰も思わなかったことだろう。
なお、勘違いされがちだが、現段階ではあくまで“登場の可能性が示唆された”だけであり、まだ東映版スパイダーマンの参戦が正式に決定したわけではない。そもそもハリウッド映画では諸々の事情で企画がポシャってしまうこともよくあるので、まだまだ喜ぶのは早いのである。
いずれにせよ、彼が“スパイダーマン映画史上最高傑作”とも言われた同作の続編に本当に登場することができるのか、世界中から大きな注目が集まっていることに変わりはない。
今後の続報に期待しよう。
こんなところでも…?
PS4のゲーム「Marvel's Spider-Man」にて、なんとこの東映版スパイダーマンのセリフが使われた。
ゲーム内で「ホログラムのスパイダーマンが出てきて敵を挑発する」という能力があるのだが、その中のセリフの一つに、
「地獄からの使者、スパイダーマン!」
というセリフがある。もはや公式が最大手である。・・・といってもこれは日本語版オリジナルの要素であり、海外版には存在しない点に注意。
玩具では
放映当時では、マーベラーからレオパルドンへの変形を再現した「DX超合金レオパルドン
」が発売された他、2006年ではスパイダーマンのフィギュアやポピニカ版スパイダーマシンGP-7がセットになった「超合金魂レオパルドン&スパイダーマン」が登場。
そして2020年ではスパイダーマッがまさかのS.H.Figuarts化。また、プレミアムバンダイ限定商品として「スーパーミニプラ レオパルドン」が登場。更に超合金魂レオパルドン&スパイダーマンにサウンド機能を追加したスパイダーブレスレットを同梱した「レオパルドン&マーベラー召喚セット」の発売が決定。
実は...
怨み家本舗でも「あんたは?」→「地獄からの使者さ」というやり取りがある
コミカライズ
当放送当時、1978年に、主に講談社のテレビ漫画雑誌にてコミカライズが行われた。
どれも山城拓也が変身するスパイダーマンが、鉄十字団と対決するというストーリーになっているが、TVの内容を再現する事より、オリジナルの展開や内容になっているものが多い。
ほとんどの作品では、レオパルドン(及びマーベラー)は登場しない。スパイダーマンが自身の力でマシーンベムおよび怪人を倒したり、事件を解決する内容になっている。
また、中にはマシーンベムすら登場しない事もある。
以下、各コミカライズ。
- テレビマガジン版
作者は津原義明。
モンスター教授やニンダーなどは登場するが、「スパイダーマン・ロボット(あらゆる点でオリジナルより優秀かつ強力な、ロボットの偽物。自らの意思を有する)」といったオリジナルの敵も登場する。
他に、「腕を事故で失った拓也の友人のレーサーが、鉄十字団に爆弾付きの機械義手を与えられ、交通事故を起こしまくる」といった、マシーンベムが登場しない話もある。
最終回は、日本中の鉄十字団の残党に対し、全てを倒すまで戦う事を誓うラストになっている。
- テレビランド版
作者は斉藤英一。
ガリアから力を授かる設定はTVと同じだが、そのガリアは「人面のクモ怪物(人間大の巨大なクモの胴体に、老人の顔を持つという異様な姿)」である。噛みついて牙からエキスを注入し、拓也をスパイダーマンとした。
初期にはマシーンベムが登場するが、ストーリーはオリジナル。マーベラーが一話だけ出るが、レオパルドンは登場しない。
モンスター教授が地球征服を企む理由も描かれており、それは「美しい地球が好きだが、人間たちが公害で地球を汚している。だから人間を不要と判断し、この地球を征服しようとした」との事。
- 冒険王版
作者はすがやみつる。
ガリアは、人面のクモ(普通よりやや大きめのクモの腹部に、人間の顔が浮かんでいるという、テレビランド版より異様な姿である)。
アマゾネスは吉田冴子として登場し、TVと同様に週刊ウーマンの編集長としても活躍するシーンがある。また、TV劇中のマシーンベムも同じく登場。しかしその設定・内容は、オリジナル(マシーンベム・へび女や怪猫獣は、女子レスラーの改造体である、など)。
最終回は、突如現れた宇宙人軍団により、鉄十字団は壊滅。スパイダーマンは宇宙人軍団の円盤群と自爆し、生死不明になるというところで終わる。
- おともだち版
漫画ではなく、実際の写真をもちいたコラージュ漫画。12月号では、仮面ライダーV3と共演するオリジナル展開が掲載された。
- たのしい幼稚園版
78年11月号で、一度だけ漫画が掲載。作者は森藤よしひろ。
本作では、レオパルドンが登場する。また、ソードビッカーを剣として用いている。
関連タグ
池上遼一版スパイダーマン…日本版スパイダーマンの漫画。こちらも日本が舞台で主人公が日本人である。
仮面ライダーレンゲル…同じく東映出身の蜘蛛をモチーフとしたヒーロー。
仮面ライダーキルバス…同じく東映出身の蜘蛛をモチーフとした赤い色のキャラ。こちらスパイダーマンとは逆にヴィランである。
ゲームウォーズ:レオパルドンが登場。映画『レディ・プレイヤー1』では知名度の関係から残念ながら登場せず。
円谷プロダクション:東映のライバル企業。この企業は1990年代にスパイダーマンの使用許諾を得ていた事がある。2020年のウルトラマンのアメコミ参戦に伴い、スパイダーマンとコラボ表紙を飾るまでに至った。そのうちウルトラマンとマーベラーの共演が見られるかもしれない。