超機動大将軍
ちょうきどうだいしょうぐん
意味
超機動大将軍とは、以下の物を指す。
- 「新SD戦国伝」第4作目(「SD戦国伝シリーズ」第7作)としての『超機動大将軍』
- 後述する大将軍の鎧としての『超機動大将軍』
こちらのピクシブ百科事典では両方について解説する。
概要
前作『七人の超将軍編』から時は流れ、飛駆鳥大将軍の治世となった時代の天宮<アーク>が舞台。大将軍の弟でありながら、おたずね者として追われる主人公・號斗丸の旅と、その旅の中で彼と仲間たちの前に立ちはだかる巨大な陰謀との戦いが描かれている。
本作の登場人物の殆どは「機動武闘伝Gガンダム」に登場するモビルファイターをモチーフとしており、設定的にもGガンダムが世界各国を代表するガンダムファイター同士の戦いであったように、SD戦国伝以外のシリーズ(SDガンダム外伝、SDコマンド戦記、ガンドランダーなど)をモチーフとした、異国出身の武者が多数登場するのも特徴である。
また、「天下人となった兄に追われる弟」「終盤で主人公をかばって命を落とす巨漢の相棒」など、源平合戦後の源義経の逃避行が話のモチーフになっていると思われる部分がある。
実は本作の主人公と黒幕は肉親関係であり、シリーズで唯一の言わば「お家騒動」を描いた物語でもある。
あらすじ
新生闇軍団との戦いより十数年の月日が流れ、飛駆鳥大将軍が統治する天宮の国に暗雲が立ち込め始めていた。突如として、飛駆鳥大将軍が豹変したかのように頑駄無軍団を操って民衆に圧制を敷き始めたのである。
飛駆鳥大将軍の弟である武威丸こと武者號斗丸はそれを知り烈帝城へ向かったが、攻撃を受けて手傷を負わされた上におたずね者にされてしまう。
追撃を受ける中、號斗丸は新たなる仲間と共に俄雲乱土<ガウンランド>と呼ばれる伝説の地へ向かう。
しかし、人々に圧制を敷いている飛駆鳥大将軍は、実は偽者であった事を後に號斗丸たちは知る事となる…
天宮<アーク>
闘覇五人衆<とうはごにんしゅう>
天鎧王から神具を授けられた五人の武者。魔星頑駄無の野望を砕くため、運命に導かれて集うことになる。號斗丸を除く四人は、後に風林火山の兜を受け継ぎ、闘覇四天王となる。
武者號斗丸<ムシャゴッドマル>
モチーフ:ゴッドガンダム
本作の主人公。前作に登場した武威丸<ブイマル>が爆流頑駄無<バクリュウガンダム>に師事し成長を遂げた姿。この時、彼から「炎水の玉」を譲り受けている。一人称も「僕」から「俺」に変わっている(漫画版では一度だけ「僕」になっていた)。気を高めることで「爆熱の陣」形態(※画像右)に変身する。
国主・飛駆鳥大将軍の弟であるが、おたずね者として軍から追われている。旅の道中で出会った仲間たちとともに闘覇五人衆の一人となり、魔星率いる闇の勢力との戦いに身を投じる。
天鎧王からは“天の神具”を授かる。魔星との決戦では兄の助言を受け炎水の境地に目覚め、頭部に新たな結晶を装着。二本の刀を合わせた「石破天驚剣」を手にした。
超機動大将軍<ちょうきどうだいしょうぐん>
天空武人が残した遺産の一つ。通常は「機動天空城」という城の姿をしているが、心・技・体を極めた選ばれし者が纏うことで変形、超機動大将軍となる。纏う者がいない場合は、「機動鋼神形態(SDモード)」と「天光鳳凰<シャインフェニックス>」に分離する。
最終決戦において、天空武人の遣いである羽荒斗頑駄無によって號斗丸にもたらされ、魔星を打倒せしめた。
輝龍頑駄無<キリュウガンダム>
モチーフ:ドラゴンガンダム
影舞乱夢<エイブラム>の国主・頑駄無白龍大帝に仕える蒼龍頑駄無の甥。
手のつけられない暴れん坊であるために白龍大帝から精神修養を命じられ、天宮へ渡ってきた。
號斗丸との対決を経て彼の仲間となる。
天鎧王からは“炎の神具”を授かり、終戦後(機動武者大戦時)には闘覇四天王の「火炎の輝龍<カエンのキリュウ>」となった。
武者真紅主<ムシャマックス>
モチーフ:ガンダムマックスター
大将軍に憧れて異国(SDコマンド戦記の舞台となる「マゼラン大陸」)から天宮へと渡り、前作に登場した超将軍の一人・鉄斗羅頑駄無のもとで修業した武者。当初は頑駄無軍団の一員として號斗丸を追っていたが、軍団の卑劣なやり方に反逆し、號斗丸の仲間となる。
鎧非着用時の旅姿では帽子をかぶっており、西部劇のガンマン風になっている。
天鎧王からは“龍の神具”を授かり、終戦後には闘覇四天王の「疾風の真紅主<ハヤテのマックス>」となった。
武者鷺主<ムシャローズ>
モチーフ:ガンダムローズ
異国出身の武者。旅の途中で遭難、天宮に漂着したところを頑駄無軍団に救われ、その恩義から武者として號斗丸を追っていた。しかし序武留を始めとする頑駄無軍団のやり方や、號斗丸を悪人とすることに疑問を抱いて離反。後に號斗丸の仲間となる。
彼の出身国はSDガンダム外伝シリーズの舞台である「スダ・ドアカワールド」だと言われおり、鎧にも騎士風の意匠が見られる。スダ・ドアカワールドは戦国伝とは別の次元に存在することから、かつて次元を越えてスダ・ドアカワールドに転移した武者頑駄無真悪参<ムシャガンダムマークスリー>のように、天宮へ渡ってきたものと思われる。
天鎧王からは“隼の神具”を授かり、終戦後には闘覇四天王の「密林の鷺主<ミツリンのローズ>」となった。
武者冒流刀<ムシャボルト>
モチーフ:ボルトガンダム
異国出身の武者。旅の途中で辿り着いた天宮で御前試合に優勝して武者の称号を授かり、大将軍への恩義から頑駄無軍団の一員として號斗丸を追っていたが、他の仲間たちと同様に彼の仲間となる。
出身はガンドランダーシリーズの舞台である「ガンドランド大陸」であると言われており、鎧の意匠や流派「ボルトランダー流」という名前からもそのことが窺える。
軽装形態は武蔵坊弁慶風であり、號斗丸との初対決の舞台となった橋も、牛若丸と弁慶が出会った五条大橋を連想させる。
天鎧王からは“光の神具”を授かり、終戦後には闘覇四天王の「巨山の冒流刀<キョザンのボルト>」となった。
闘覇五人衆の仲間
鉄機武者鋼丸<テッキムシャ ハガネマル>
モチーフ:ZⅡ
爆流が作った鉄機武者(からくり武者)第二号で、號斗丸とともに旅する相棒。
普段は機械とは思えない表情豊かな明るい性格であるが、激しい怒りによって巨大な「金剛鋼丸形態」へと変形し、自我を失い暴走してしまう欠点を持つ(コミックワールドでは天鎧王を目覚めさせるまでは自我が保てなかったが、漫画版では比較的序盤から自我を保っていた)。
飛駆鳥大将軍<ビクトリーだいしょうぐん>
モチーフ:V2ガンダム
天宮の現国主。父の新世大将軍の後を継ぎ天宮を平和に治めていたが、突如ならず者たちを頑駄無軍団に集め、民に圧政を敷くようになった。実は魔星が成り代わっており、飛駆鳥本人は石にされてしまったらしいが…
武零斗頑駄無<ブレードガンダム>
モチーフ:ガンダムシュピーゲル
忍者軍団・武零斗忍軍の頭領で、正体は隠密副将軍(烈破頑駄無<レッパガンダム>)の息子・彗月<スイゲツ>。闘覇五人衆を陰ながらサポートする。
二刀流かつ全身に刃を仕込み、飛駆鳥大将軍の迦楼羅鳳凰の影である影迦楼羅<シャドーガルーダ>を守護獣として持つ。
なぜか胸の鎧の文字が「武」と「飛」の二人が存在するが…
羽荒斗頑駄無<バードガンダム>
モチーフ:ウイングガンダム
剣聖副将軍(烈空頑駄無<レックウガンダム>)の息子。天空武人の配下の天界武者で、天宮の危機に際し登場した。
天界の者は地上の事柄に直接手出しができないため、天帝の遣いという形で闘覇五人衆を導いた。
彗心<スイシン>
モチーフ:ミナレットガンダム
武零斗忍軍副官。半月刀を操る。
彗蓮<スイレン>
モチーフ:ライジングガンダム
武零斗忍軍くノ一。弓の名手。
農鈴<ノーベル>
モチーフ:ノーベルガンダム
赤流火穏<アルビオン>の領主・頑駄無阿修羅王<ガンダムアシュラオウ>の娘。他国の文化を学びに天宮へ来ていたが、魔星が飛駆鳥を石化した現場に遭遇したため、口封じと赤流火穏への人質として愚羽山<グワンざん>に幽閉されていた。隙を見て脱走し、追いかけてきた頑駄無軍団の武者に襲われそうになっていたところを、その場に居合わせた號斗丸と真紅主により救出される。
機動武神 天鎧王<キドウブジン テンガイオウ>
俄雲乱土の岩山にある巨大な顔面状の石像。その実体は天空武人の遺産である伝説の機動武神。
巨顔状の「神顔形態」、魔を封じる力を持つSDタイプの「魔封形態」、本来のリアルタイプの戦闘モード「武神形態」の三形態に変形できる。
闘覇五人衆に黄金の神具を授け共に戦うが、魔界の扉を封じている隙を突かれ魔星に乗っ取られてしまう。
魔星軍団
魔星頑駄無が率いる軍団。表向きは飛駆鳥大将軍の指揮する頑駄無軍団を装っているが、魔界の扉を開き、天宮の支配者になろうと画策する魔星の手足となって逆らうものを容赦なく手にかける恐るべき軍団。魔界の扉が開いた後は、三羅将をはじめとする無数の悪魅を従える。
魔星頑駄無<マスターガンダム>/魔星大将軍<マスターダイショウグン>
モチーフ:マスターガンダム
本作の黒幕。號斗丸の祖父・轟天頑駄無<ゴウテンガンダム>の弟。
表向きは副将軍として飛駆鳥に仕えているが、実は兄の功績が忘れ去られていると思い込んで大将軍家に恨みを抱き、復讐のために魔界と手を結んでいる。
飛駆鳥を石化させ実権を掌握して圧政を開始し、それを知った號斗丸を抹殺するため討伐の命を下した。
身勝手な理由でクーデターを起こした悪党ではあるがこれでも武人として多くの部下から慕われている。
覇道大将軍<ハドウダイショウグン>
魔星が魔界の扉の封印に回っていた天鎧王を乗っ取り、融合した姿。
羅将天国途<ラショウ・ヘブンズ>
モチーフ:ガンダムヘブンズソード
三羅将の一人で「空羅将」。執念深い性格で、狙った獲物は決して逃がさない。
羅将愚嵐怒<ラショウ・グランド>
モチーフ:グランドガンダム
三羅将の一人で「獣羅将」。敵も味方も構わず傍若無人に暴れまわる危険な男。
羅将宇折堕<ラショウ・ウォルター>
モチーフ:ウォルターガンダム
三羅将の一人で「海羅将」。三羅将随一の策士であり行動派。海中戦を得意とする。また、左右の外殻は號斗丸の熱火爆輪斬すら耐え抜く防御力を備える。漫画版では超将軍らに取り憑き、操ることで反撃できない闘覇五人衆を追い詰めた。
合身羅将風雲再起<ガッシンラショウ・フウウンサイキ>
モチーフ:風雲再起
三羅将が合体した姿。天国途の速度、愚嵐怒の怪力、宇折堕の知力が融合した重戦馬。陸海空を自由に駆け抜け、魔星が騎乗する事で最大の力を発揮する。
武者熱呂宗<ムシャネロス>
モチーフ:ネロスガンダム
武者熱呂宗隊隊長で、銀色の鎖鎌と武志による人海戦術を駆使して戦う。隠し武器として、脚に毒刃を所持している。コミックワールド版と漫画版で性格が大きく違っている。
コミックワールド:號斗丸に返り討ちにされて冒流刀に泣きついたり、序武留隊の無差別銃撃に巻き込まれるなど、短気かつ感情的ながらコミカルな一面を見せる。また、本人は卑怯者を嫌うという武器とは矛盾した性質の持ち主。
漫画版:勝つためには卑怯な手段も平気で使い、動けない相手を痛めつける事を好む粗暴な性格。街で邪魔をした號斗丸を目の敵にする。
武者序武留<ムシャジョンブル>
モチーフ:ジョンブルガンダム
武者序武留隊隊長。1対1の戦いを古いと考えており、目的達成のために手段を選ばない合理主義者。魔星の反乱を知った上で従っており、魔星と入れ替わったことを外に漏らさないよう、仲間も巻き添えにすることも厭わない。しかし、その行動が鷺主や冒流刀の離反を招くことになる。
武志<ブッシ>
モチーフ:ブッシ
烈帝城の一般兵。大将軍の異変には気づいておらず、熱呂宗の命令のまま號斗丸らを攻撃してしまう。喋らない代わりに、各々が掲げている旗に現在の自身の気持ちが文字となって現れる。
所持している提灯は銃としての機能も持つ。
野武志<ノブッシ>
モチーフ:ノブッシ
烈帝城の一般兵。生真面目な性格のため序武留の命令には逆らえず、號斗丸らを攻撃してしまう。
武者毒蛇<ムシャコブラ>
モチーフ:コブラガンダム
魔星が送り込んだ號斗丸討伐の刺客。大将軍に逆らう者は誰であろうと殺す事に専念している。手を組んでいる真紅主をも殺そうとしたため、彼の離反を招くことになった。
武者曼陀羅<ムシャマンダラ>
モチーフ:マンダラガンダム
魔星が送り込んだ號斗丸討伐の刺客。下半身の釣鐘から金属を錆びさせる音波を発生させる(ただし、生き物や植物には通用しない)。號斗丸と別行動を取った鋼丸たちを襲った。
下忍 悪魅<ゲニン アーミー>
モチーフ:デスアーミー
魔星が召喚した闇の住人たち。
下忍 羽兵<ゲニン バーディ>
モチーフ:デスバーディ
空中戦に特化した悪魅。
下忍 鮎尾<ゲニン ネービー>
モチーフ:デスネービー
水中戦に特化した悪魅。