概要
『超機動大将軍』の続編で、前作の15年後が舞台。本作から『超SD戦国伝』にタイトルが変更となった。記憶を無くした主人公や大将軍と敵首領の関係など、多くの「謎」を軸として物語が展開していく。
前作から引き続き人気の高い作品であるが、今作以降武者ガンダムシリーズの展開は縮小傾向へと入ることになる。
あらすじ
魔星の反乱から15年。武威凰大将軍の治世となった天宮<アーク>の国では、百鬼夜行衆と名のる謎の一団が暗躍していた。
そんな時、天宮の山中で一人の武者が目を覚ました。しかし、彼は記憶喪失で自分の名前すらも思い出せなくなっていた。山を下りる途中で百鬼夜行衆を撃退した彼は、出会った仲間たちに「天零頑駄無」の名を与えられ、共に百鬼夜行衆討伐を続けながら、自分自身を探す戦いに身を投じるのだった。
天宮
魔星大将軍の反乱の後、頑駄無軍団の指揮と天宮の元首の座は武威凰大将軍へと引き継がれていた。
前身組織である自警団の編成を踏襲した部隊を有している。
天零頑駄無<テンレイガンダム>
モチーフ:ウイングガンダムゼロ(TV版)
本編主人公で記憶喪失の若武者。
何故か天の至宝である輝羅鋼の神器を纏うことができる。輝羅鋼装備時は驚異的な力を発揮するものの、意識が無く別の人格が表に出る。体力の消耗が激しく、力尽きて倒れる事もあった。
「天零」という名は、仲間たちが付けたもの(コミックワールド版は獣破、漫画版は雷龍)であるが、後に本名であったことが判明する(偶然の一致)。
周囲からは「號斗丸と同一人物では?」と思われているが…?
武者號斗丸<ムシャゴッドマル>
モチーフ:ゴッドガンダム
前大将軍・飛駆鳥の弟で、かつて魔星大将軍と戦い行方不明となっている。
未だに消息はつかめていないが、実は意外な姿となって頑駄無軍団のすぐ近くにいたことを、後に全員が知ることになる…
輝神大将軍獅龍凰<キシンダイショウグン シリュウオウ>
最終決戦において顕現した新たなる大将軍。媒体によって経緯が違い、コミックワールド版では天零が新八紘の陣によって転生した姿。漫画版は、天零と彼の内に眠っていたある人物が融合して誕生した。獅天鎧、龍天鎧、凰天鎧からなる輝獣の鎧を身に纏う。
武威凰大将軍<ブイオウだいしょうぐん>
モチーフ:不明(ガンダムダブルエックスなど諸説あり)
現大将軍で飛駆鳥大将軍の長男。號斗丸の甥にあたる。最初から大将軍でありながら、年若いからか活躍の場がしっかりもうけられた珍しい大将軍。そのためか、漫画版ではもう一人の主人公的な扱いを受けている。
実は弟がいたが、周囲にはあまり知られていない…
新凰頑駄無<シンオウガンダム>
モチーフ:ガンダムX
武威凰大将軍の弟で、幼名は武威之助<ブイノスケ>。
15年前の魔星のクーデターの巻き添えになり、死亡したとされているが…
百烈将頑駄無<ヒャクレツショウガンダム>
モチーフ:プロトタイプΖガンダム
飛駆鳥大将軍の代から仕えている軍師である若き将頑駄無。かつての武者百士貴の子孫たる由緒正しい家系の生まれ。必殺技は天動奥義・飛翔爆炎撃。
漫画版では、最終決戦時に天宮の防衛に回っていた為、真闇元帥との戦いには未参加だった。
獣破頑駄無<ジュウハガンダム>
モチーフ:ガンダムヘビーアームズ(TV版)
武零斗頑駄無<ブレードガンダム>配下の御庭番。白虎丸という虎の姿に変身できる。邪麗が隠蔽していた武羅星頑駄無の素性を知り、武羅星本人と大将軍にその事を伝えた。
コミックワールド版と漫画版では口調が異なっている。必殺技は天動奥義・疾風闘刃の術。
コミックワールド版では彼が天零の名前を付けている。
砕牙頑駄無<サイガガンダム>
モチーフ:ガンダムデスサイズヘル(TV版)(頑駄無時)、ギラ・ドーガ(サイコミュ試験型)(砕虎導牙時)
堂我の里<ドーガのさと>(武者七人衆編の堂我一族と関係があると思われる)出身の武者。
師匠の子を人質にとられ、不本意ながら百鬼夜行衆に従っている砕虎導牙<サイコドーガ>(※画像右)の正体。必殺技は天動奥義・回天大切乱舞。
しかし、それに腹を立てた武者刀流義守により子供が救出されると頑駄無軍団に復帰し、百鬼夜行衆と戦う。
鉄機武者爆進丸<テッキムシャ バクシンマル>
からくり一門・爆流頑駄無の開発した鉄機武者の1号機。超機動大将軍編で號斗丸の相棒だった鉄機武者鋼丸のプロトタイプで、感情がまだない。
BB戦士では最初(本編開始前)に発売されたためか、コミックワールドでは轟炎王の説明書でやっと登場し、場面にいるはずなのにそれ以降描写されない不遇キャラ。
漫画版では闘覇四天王が旅の途中で出会い、暴走していたところを止められたことで頑駄無軍団に加入する。四天王は、鋼丸の兄弟ともいえる爆進丸と出会えたことに運命的なものを感じていた。
玩具の出来自体は良いのだが、よく轟炎王や豪剣と一緒に模型店の棚で眠っているのが目撃される。鋼丸の流用キットで、鋼丸同様のリアルタイプへの変形が可能。MA形態はタンクで、闘覇五人衆への分解装着も鋼丸とは少し違う形で行われる。
大旋鬼頑駄無<ダイセンキガンダム>
モチーフ:ガンダムNT-1(頑駄無時)、ジョニー・ライデン専用ゲルググB(武者牙流紅具時)
撃流破の親友。古参の超将軍で、砕牙の師匠。旋風六角独楽を使う隠密行動のスペシャリスト。
普段は武者牙流紅具<ムシャゲルググ>として百鬼夜行衆に潜入している。漫画版では影舞乱夢に潜入し、百鬼夜行衆に拘束された頑駄無白龍大帝を救出した。
一説では、かつての超将軍の一人・荒鬼頑駄無の息子ではないかと言われている。
撃流破頑駄無<ゲキリュウハガンダム>
モチーフ:シャイニングガンダム
大旋鬼の親友。古参の超将軍で、爆流頑駄無の弟子。
体の損傷部分を白鋼で修復したサイボーグ武者。必殺武器は爆炎打撃砲。内部メカを露出し、撃鋼形態に変形することができる。
漫画版では赤流火穏に渡り、百鬼夜行衆に投獄されていた頑駄無阿修羅王を救出した。
闘覇四天王
前作の闘覇五人衆の内、號斗丸以外の四人は大将軍から風林火山の兜を受け継ぎ、新たな四天王として大将軍に仕えることとなった。魔星の反乱後は號斗丸の捜索を行いながら各地を旅していた。
火炎の輝龍<カエンのキリュウ>
モチーフ:ドラゴンガンダム
輝龍頑駄無が火の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
漫画版では刀で戦い、兵たちを指揮するシーンも描かれた。やんちゃだった15年前と異なり、落ち着いた性格になっている。
疾風の真紅主<ハヤテのマックス>
モチーフ:ガンダムマックスター
武者真紅主が風の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
漫画版には未登場。
密林の鷺主<ミツリンのローズ>
モチーフ:ガンダムローズ
武者鷺主が林の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
漫画版では烈帝城防衛戦で再登場を果たし、暴走する爆進丸を止めるために奮闘した。
巨山の冒流刀<キョザンのボルト>
モチーフ:ボルトガンダム
武者冒流刀が山の鎧を受け継いで闘覇四天王となった姿。
漫画版には未登場。
影舞乱夢<エイブラム>
雷龍頑駄無<ライリュウガンダム>
モチーフ:アルトロンガンダム(TV版)
影舞乱夢の皇子で頑駄無白龍大帝の息子。輝龍には「若」と呼ばれている。武威凰や轟炎王と違い、白龍大帝のことを「親父」と呼び、一人称は「俺」と砕けた口調になることも。
必殺技は龍の姿から放つ天動奥義・神龍雷激波。
漫画版では天零の名を付けたのが彼になっている。
赤流火穏<アルビオン>
頑駄無轟炎王<ガンダムゴウエンオウ>
モチーフ:ガンダムサンドロック改(TV版)
赤流火穏国主・頑駄無阿修羅王第30番目の子にして第一王子。一人称は「僕」。前作に登場した農鈴<ノーベル>は姉の一人。
実年齢としては本作の登場人物の中で下の部類に入るが、父・阿修羅王は武威凰・新凰兄弟の祖父・新世大将軍と同世代である為、武威凰・新凰兄弟とは一世代の差がある。漫画版では、赤流火穏で発見された獅子の輝羅鋼の謎を解き明かすため武威凰の力を借りようと天宮にやってきたが、烈帝城の危機に自ら参戦しそのまま天宮平定に力を貸すことになる。
不知火頑駄無<シラヌイガンダム>の開発した鉄鋼獅子<メタルレオ>と連携し、その変形した機動甲冑<パワーローダー>の操縦者でもある。必殺技は機動甲冑から放つ天動奥義・討魔七星戟。
百鬼夜行衆
頑駄無軍団抹殺と世界征服を目論む悪の武者軍団。
構成武者たちの多くは妖怪かモンスターの類であり「鬼」と称されるが、その中には魔星叛乱後に出現した覇道闇軍団の残存メンバーも多くいる。
武羅星頑駄無をトップに幹部である四魔将とそれぞれの配下の軍団で構成されている。だが、かつての闇軍団などで見られた雑兵や下級兵士は存在していない模様。また、四魔将の中にはかつての頑駄無達と戦って死んだ悪の武者が復活して在籍している。
実は武羅星頑駄無を首領に据えているのは表向きであり、本当の黒幕は地獄から帰って来た闇帝王こと闇魔神だったのである。
首脳部
武羅星頑駄無<ブラスターガンダム>
モチーフ:ガンダムエピオン(TV版)
百鬼夜行衆のリーダー格で、魔星大将軍<マスターダイショウグン>の息子として育てられた悪の戦士。四魔将の一人である邪麗から、父である魔星の無念や頑駄無軍団への恨みを刷り込まれており、父の仇を討つべく頑駄無軍団に牙を剥いた。
刀流義守とは固い友情で結ばれている。武威凰大将軍には、自分でもわからない特別な感情を抱いているようだが…
後に邪麗に取り憑いていた闇魔神に取り込まれ、頑駄無闇元帥となってしまう。
頑駄無闇元帥<ガンダムヤミゲンスイ>/真闇元帥/暗黒闇元帥
武羅星を取り込み誕生した闇帝王こと闇魔神の精神を持つ頑駄無。前作で魔星が開いた烈帝城地下の魔界の扉から、混乱に乗じて現世に帰って来た闇魔神の悪霊は、御麗という巫女に取り付いて邪麗に仕立てて、三度目の正直とばかりに今度こそ世界征服を成し遂げるべく百鬼夜行衆を結成し、かつて自分の野望を滅茶苦茶にした飛駆鳥大将軍の二人の子供を戦わせて楽に天宮を征服するという卑劣な作戦を立てていた。
武羅星を引きはがされたことで闇魔神の本体へと再構成され、真闇元帥となる。さらに、魔界の力を吸収することで暗黒闇元帥として復活した。
結局、この時も正体は全く不明だったが、それは後の時代まで持ち越される事に…
四魔将
武者刀流義守<ムシャトールギス>
モチーフ:トールギス
四魔将の一人。武羅星の親友であり、同じく魔星から武術を教わった仲でもある。武人肌の剣士で、人質作戦など卑怯なやり方を嫌う。
闇魔神の出現に際して百鬼夜行衆より離反する。
鬼魔将 邪麗<ジャレイ>
モチーフ:キュベレイ
四魔将の一人。和文化にこだわりのある巫女。武羅星頑駄無の後見人で、彼を唆して武威凰と戦わせて楽に天宮征服を目論んだ。
しかし、その正体は闇帝王の化身・闇魔神に取りつかれた寄り代であり、本来は御麗という巫女だった。武羅星と無理矢理合体して頑駄無闇元帥となる。
亡霊魔将 璽悪<ジオ>
モチーフ:ジ・O
四魔将の一人。かつて風林火山の戦いで頑駄無軍団と戦った闇軍団の武者璽悪<ムシャジオ>が復活した姿。地上最強編の地悪とはおそらく無関係。
世界征服の野望を今度こそ果たそうと闇元帥に加担する。亡霊なので太陽の下では著しく能力が低下してしまう。子供を人質に取り、砕牙頑駄無を砕虎導牙という鬼に仕立てて従わせたりと卑劣な所は相変わらずである。
赤魔将 魔殺駆<マザク>
モチーフ:高機動型ザクⅡ後期型
四魔将の一人で元・新生闇軍団頭領。伝説の大将軍編から幾度となく頑駄無軍団と戦ってきたが、今回は死霊として蘇っている。超呪導武者クラヤミを使わずとも、「覇道変化の術」により短時間ながらも自力で覇道武者に変化する能力を得た。
構成員
牙鬼<ガキ>
モチーフ:ゾリディア
武羅星配下の切り込み隊員。
蘇芳鬼<スオウキ>
モチーフ:トムリアット
武羅星配下。空中戦が得意な鬼。
削岩亀<サクガンキ>
モチーフ:ガッシャ
武羅星配下の鬼。体の硬さを活かした突撃攻撃が得意。
旋風鬼<センプウキ>
モチーフ:量産型キュベレイ
邪麗配下で風を操るくのいち。リボンを付けているとおしゃれな所もあり。
牙車髑髏<ガシャドクロ>
モチーフ:ゲドラフ
邪麗配下。車輪型メカに乗って戦う。
錻力車<ブリキグルマ>
モチーフ:ブルッケング
邪麗配下。牙車髑髏と同じく車輪メカに乗って戦う。
爪鬼<ソウキ>
モチーフ:ゾロアット
魔殺駆配下の戦闘員。忍術使いでもある。
真赭鬼<マソウキ>
モチーフ:ゾロ(クロノクル・アシャー専用機)
魔殺駆配下。空中戦の得意な忍術使い。
砲壊<ホウカイ>
魔殺駆配下の鬼で、殺駆一族の末裔。移動砲台竜巻砲台(スキウレ)を操作して後方支援を行う。
迅雷<ジンライ>
モチーフ:シュツルム・ディアス
璽悪の配下。背中にエレキテルの蓄積装置を装備し、それを使った電気攻撃を行う。
雷雲<ライウン>
モチーフ:アッグガイ
璽悪の配下。迅雷と同じくエレキテルを装備しており、それを駆使した電撃攻撃が得意。
傀儡入道<クグツニュウドウ>
モチーフ:ファントマ
璽悪の配下。邪眼での幻覚攻撃を使う。また相手を操る事も可能。
裏鷹<リーオー>
モチーフ:リーオー
武者刀流義守配下の下忍三人衆で、こちらは魔界の者でも鬼でもない。格闘術の「闘」、剣術の「斬」、砲術の「撃」で構成されている。