スペック
種別 | 宇宙ロボット |
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身長 | 55m |
重量 | 5万t |
製造元 | ペダン星 |
武装 | 大口径ライフル『ペダニウムランチャー』、頭部ビーム砲『ハイパーデスト・レイ』 |
概要
ペダン星人が作り上げたスーパーロボット・キングジョーの後継機で、レイオニクス抹殺の為に量産されている。
量産型ではあるが、旧キングジョーを遥かに上回る性能を持つ。シックな黒にカラーリングされたボディは優れたステルス性を有し、レイの怪獣を総動員しても全くの無傷なほどの頑強さを誇る。
右腕に装備された大口径ライフル「ペダニウムランチャー」は硬い装甲を持つグロマイトをあっさり撃破し、超獣をも屠る威力(「ウルトラアドベンチャー」ではゴモラの攻撃にびくともしなかったバキシムをたった一発で木端微塵にしている)。格闘戦でもあのゼットンと互角に渡り合っている。
恐ろしいことに分離形態での強さも増しており、わざわざ合体せずとも怪獣を一方的に敗る事が可能。
各機のビームを結集させて放つ光球は追尾機能があり、スペースペンドラゴンを一度は海へと墜落させた。
更に、戦闘データを常にペダン星に送信しており、それを基にして幾度となく性能のアップデートが行われている。
また、指揮官機として上位機体のキングジョースカーレットも登場している。
初出はデータカードダス大怪獣バトルのゲームオリジナル怪獣で、『ウルトラマンフェスティバル2007』の特典であるスーパーコンボカードでの登場で、のちに怪獣カードとしても使用可能となった(ちなみに同時配布が『ウルトラセブン』のスーパーコンボカードであり、ソフビも当イベントにて初販売された)。
そのステータスはスピード以外の全てにおいてキングジョーを凌駕し、ほかのロボはおろか怪獣・星人と比較してもトップクラス。
しかしその偏ったステータスゆえに、自分よりスピードが高くアタックも高い怪獣が相手ではキツい戦いを強いられる。初登場の第3弾では回転しながら光弾を乱射する「ペダニウムハリケーン」なる必殺技を引っ提げてウルトラレアで収録された。
その後の弾にも頻繁に収録され、敵を突き倒した後飛行し空中からランチャーで爆撃する「ペダニウムエアレイド」、目から稲妻状の破壊光線を放つ「ハイパーデスト・レイ」、超強力な光弾を発射する「ペダニウムハイパーバスター」と言った必殺技を披露する。
NEO5弾ではなんと分離形態が援軍カードとして収録され、多くのプレイヤーを驚かせた。必殺技は「ペダニウムランチャー」が設定されている。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』にも登場しており、ケイトにペダン星の暴走ロボットと呼ばれている事から、パイロットのいない無人機だと思われる。
ゴースタードラゴン船長のハルナ・ヒロキが語るところによると、怪獣を皆殺しにするまで止まらないとされ、グロマイト、アングロス、ルナチクス、サラマンドラ(再生器官を破壊せずにそのまま砲撃して撃破)と順調にキル数を更新していった(後述の目的から怪獣を皆殺しにするのも当然の帰結か)。
当初は正体不明の機体として扱われ、オキも製造者の名前を忘れていたが、合体時に漸くキングジョーの同型機であると判明し、クマノに"キングジョーブラック"と名付けられた。
惑星ボリスに接近するZAP SPACYの救援艦隊を殲滅し、レイとケイトの戦いに乱入してゼットンと互角の勝負を繰り広げた。
しかし覚醒したEXゴモラの乱入を受け、尻尾による串刺し攻撃を受けて敗れる。それでも機能停止には陥っておらず、惑星ボリスから脱出しようとするペンドラゴンにしがみついて破壊しようとするが、復活したウルトラマンの八つ裂き光輪チョップで腕を切断され、ウルトラマンと共に人工太陽の大爆発の中に消えた。
誰が何のために送り込んだのかは劇中では明確に語られていないが、続編『NEVER ENDING ODYSSEY』では未来の時間軸のペダン星人がレイオニクス抹殺のために送り込んだとされている。
最初にダイルが乗る機体が登場してレイのゴモラと戦い、始めこそ優位に立ったものの、暴走することなくレイオニックバーストを使いこなせるようになったゴモラには歯が立たず、超振動波で破壊される。
その後は別動隊がグランデ抹殺のために差し向けたが、彼の召喚したレッドキングに一方的に蹂躙され、あっけなく破壊された。
11話では、レイを捕獲するためにZAPクルーを人質にとったハーラン指令の命令で大量に現れ、ゴモラ、リトラ、ミクラスを数の暴力で苦しめたが、ダイルが決死の行動でクルーを解放した事で本気を出したゴモラに次々と破壊され、最後はペンドラゴンのペダニウムランチャーで一掃された。
その他の作品
内山まもる版『ウルトラマンメビウス外伝超銀河大戦』
ソンブレロ銀河で大量発生したキングジョー軍団のうちの一体で、ウルトラセブンのアイスラッガーでも傷つかない頑強な装甲を有している強敵。ハンターナイトツルギに転身、縮小化したウルトラマンヒカリをセブンが打ち出すステップショット戦法でようやく木っ端微塵となった。
今作ではハイパーデスト・レイは目ではなく、アンテナから発射している。
なお、キングジョーブラックは未来のペダン星人が作ったものなのになぜ「メビウス』時点(あくまでアナザーストーリーだが)で存在するのか?という疑問が出てくるが詳細は不明。
おそらくだが、連載当時に『ウルトラセブン』40周年を記念した『ウルトラマンフェスティバル2007』が開催されていてそのプロモーションを兼ねていたからだと思われる(その証拠に先述したプロモーションカードが配布されていた)。
ウルトラ銀河伝説
ウルトラマンベリアルが甦らせた百大怪獣の一員として登場。
映像作品にてはじめてウルトラセブンと対決。ペダニウムランチャーを浴びせて苦戦させるなど健闘していたが、新たに登場したウルトラマンゼロには手も足も出ず、ゼロスラッガーアタックの錆となった。
かつてセブンを苦しめたロボットの新型機がセブンの息子と対決するとはなかなか運命的な構図だと言える。
ロストヒーローズ
キングジョーの上位互換の敵ユニットとして登場。
ただし、移動画面でヒーローたちの駆る戦艦の前に立ちはだかる敵であるため、直接スペシウム光線をぶつけたりはできない。
ウルトラジャーニー
作中のメインキャラの1人であるキングジョー(通称:お嬢)の末の妹(恐らく、最新型の機体と思われる):ブラックとして登場。
プロトタイプであった姉とは違い、完全な心を持った個体であり、元は優しく人懐っこい性格の女の子であった。しかし、サバトの手によって、他の個体共々、心を奪われたことで完全なる殺戮兵器と化してしまい、他のロボ達を次々と粛清していった。
メインシステムであるマザーコンピューターの警護も担当しており、システムを停止させようとするヒナとナタ、そして姉であるお嬢の前に立ちはだかる。
実の妹に手出しできないのを良いことに、お嬢を一方的に痛めつけるが、最後はヒナとナタがコンピューターを停止させたため他の個体共々休眠モードに以降、直後に幻影となって姉の前に姿を見せ、自分を止めてくれたことに感謝しながら眠りについた。
立体化
人気怪獣のリデコでありながら、ファンに高い人気を誇る為か商品化の機会にはかなり恵まれている。
最初はウルトラマンフェスティバル2007限定品である『ウルトラ怪獣シリーズ2007SPECIAL』(バンダイ)として販売。
2008年には一般販売もされた。
食玩では『プレイヒーローモンスターズ ウルトラマンモンスターズ』のNo.5、『プレイヒーローモンスターズ ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』(ゼットンとのセット)で登場。
DVD付きの『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル Never Ending OdysseyDVD 新たなる戦いセット』ではクリア版がウルトラマンのソフビとセットで同梱された。
ガシャポンでは『HG ウルトラ大怪獣バトルスペシャル3』(バンダイ)で登場しているが、胸の発光体が赤く塗装されている。
2008年には魂ウェブから『超合金魂』が発売され、先述した『Never Ending Odyssey』の進軍シーンで大量に使用された事で知られる(流石に歩行シーンや戦闘シーンはスーツを使用しており、キングジョースカーレットの造形物もおそらくはこれのリデコであると思われる)。
『ウルトラエッグ』シリーズでは「キングジョー」のリデコ品としてトイザらス限定「ウルトラエッグ バトルアタッシュ 大怪獣セット」の一つとして販売された。
墓場の画廊限定品として昭和期に人気を誇った『ブルマァク』のソフビの造形を意識したソフビが販売されていたが、カラーリングは昭和感溢れるサイケデリックなものになっている。なお、通常キングジョーを黒く塗装したバージョンも見られるが、そちらは"キングジョーブラック"ではないので注意。
余談
『ウルトラマンギンガS』に登場するキングジョーカスタムは、カラーが通常のキングジョーと同じ点以外はキングジョーブラックと同じである。
恐らく、キングジョーブラックの着ぐるみをリペイントしたためと思われる。
『大怪獣バトルNEO』の大軍団の一部シーンにはバンダイから発売されていた超合金魂のキングジョーブラックが使用されている。
NDS『怪獣バスターズ』シリーズではキングジョーブラック自体は登場しないが、キングジョー系装備のバリエーションとして『KJBLK防具』『KJBLK防具Ⅱ』『KJブラックカスタム』『ジョーブラスターBLK』『ブラックジョーX』『KJブースターBLK』が作成可能。
無印ではパスワード入力で、POWEREDではミッション『戦友との鍛錬』をクリアすることでレシピが解放される。
デザイン画での名称は、「ブラック・キングジョー」というものもあった。黒くなったキングジョーに右腕を武装するというオーダーだったが、ただの黒では面白くないため、JPSロータスをヒントにゴールドのラインを黒地に入れたものが2つ製作され、その中の1つが決定稿となった。また、ペダニウムランチャーは、下の弾倉がリボルバー型の拳銃のように回転するイメージで、銃身部分は伸縮式として2パターン描かれていたが、いずれも採用されなかった。
ロボット怪獣である為、TCG『バトルスピリッツ』に登場した際の属性はカラーリングに反して白属性となっている。