概要
東京都荒川区西日暮里にあるJR山手線・京浜東北線・常磐線、京成本線(スカイライナー)、日暮里・舎人ライナーの駅。西部はわずかに台東区に面している。1905年に開業。2006年に大幅改装され、東口は多くの飲食店などで溢れ田端駅の北口よりも発展が目覚ましい。一方で西口の発展は控えめで閑散とした霊園が広がっているが、そのまま西に直進し分かれ道の右側を行くと谷中の商店街へと続く下り階段に行き着く。
JRの内いずれも停車駅の乗降りが激しい3本の線に加え他社2本という計5本もの線を抱えている。特に常磐線の無理矢理通した感はすごい。このため乗降客数こそ少ないが、成田空港直通のスカイライナー停車駅で足立区西部の唯一の交通手段日暮里・舎人ライナー始発駅でもあるため乗換客数では山手線停車駅内では第8位の約51万人という数字を出している。似たような乗り換えが可能な上野駅と違ってどの線路もそこまで距離が離れてない分乗り換えが楽な事からその乗換客数は5倍近い。
ただし、
- 日中山手線以外で停車するJR線は関東の新都心を一切通らず停車駅にこれといって何もない常磐線快速のみ
- 東京以北の快速線扱いの高崎線・宇都宮線は通過(ホームなし)
- 日中は京浜東北線快速通過
- 上野東京ラインは品川止まりの常磐線のみが停車し、他は通過
と重要路線がことごとく通過するため、結局東京外部の関東圏へのアクセスや快速の乗り換えは上野駅や田端駅に依存している。
なお、上野東京ライン開通以前は日暮里以南は上野止まりだったためもっとひどい有様であった。
停車路線や駅周辺の栄え方が中途半端なのは日暮里が崖に位置している立地の不便さも大きく影響しているが、最大の原因はJR東日本と京成電鉄の仲が非常に悪いためとも言われており(成田へのアクセスにはJRもまた成田エクスプレスというライバル特急を抱えている)、つい最近までJR側には京成方面にエスカレーターすら設けていなかった。
常磐線快速も東京以北から来た乗客は大多数は上野駅で乗り換えた方が効率が良く、実質京成線と日暮里・舎人ライナー利用者が「とりあえず」JRに乗り換えるための不便な駅になってしまっている。
とはいえ、上野東京ライン開通で上野始発が減り上野まで行っても座れるわけではなくなったため大宮・赤羽方面からは時間や乗り換えの手間の面から日暮里で乗り換える常磐線利用者も増えた。乗換案内サイトではかなりの頻度で日暮里乗り換えを提示される。
また駅の商業施設の設置も駅構内のecuteにとどまっており、駅周辺のビルの建設にJRや私鉄が携わっていないという珍しい駅でもある。そのためなのか周辺にそびえるステーションガーデンタワーも住居がメインでテナントの方はまばらに設置されている程度。
一応山手線の駅なので駅ナカの規模はそれなりで、以北の常磐線の駅のどこよりも充実している(それらの駅には駅ビルがあるという事情もある)のだが、次の駅が上野なので比べれば見劣りするのは仕方ない。そしてこのecuteや駅中枢施設、さらにトイレまでがすべて北口方面に集中しており、乗り換え客や美波改札利用者には存在さえ気付かれないことも多い。
かつては東京メトロ千代田線西日暮里駅の最寄駅でもありながらかなり距離が離れていて不便だったが、1971年に新たにJR西日暮里駅が開通した事でこの点は解消された。
駅番号は、京成とJRは通し番号である。
0~2番乗り場が京成、3・4番乗り場と9~12番乗り場がJRである。
5~8番線はJR宇都宮線と高崎線の線路が使用するが、停車しない。
東北新幹線はこの日暮里駅付近で地下、または地上へと出入りしている。
京成電鉄
3面2線のホームを持ち、1階の地上にある0番乗り場が上りホーム、2階がコンコース、3階は1~2番乗り場の下りホームで構成されている。
1番乗り場にてスカイライナーなど有料特急列車が乗降扱いを行う。
乗り場 | 路線 | 方向 | 方面 | 備考 |
---|---|---|---|---|
0 | 京成本線 | 上り | 上野方面 | |
1 | 成田スカイアクセス経由 | 下り | 成田空港方面 | スカイライナー乗り場 |
京成本線 | 下り | 青砥・船橋・佐倉・成田・成田空港方面 | イブニングライナー乗り場 | |
2 | 成田スカイアクセス経由 | 下り | 青砥・東松戸・新鎌ヶ谷・印旛日本医大・成田空港方面 | |
京成本線 | 下り | 青砥・船橋・佐倉・成田・成田空港方面 | 一般乗り場 |
JR東日本
島式3面10線の駅。
常磐線が3~4番乗り場、京浜東北線が9・12番乗り場、山手線が10・11番乗り場を使用する。
宇都宮線と高崎線は5~8番線を使用するが、ホームがないので停車しない。
乗り場 | 路線 | 方向 | 方面 | 備考 |
---|---|---|---|---|
3 | 常磐快速線 | 上り | 上野・品川方面 | |
4 | 常磐快速線 | 下り | 北千住・柏・取手・土浦・成田空港方面 | |
5・6 | 上り | 高崎線・宇都宮線通過線 | ||
7・8 | 下り | 高崎線・宇都宮線通過線 | ||
上り | 東北新幹線通過線 | |||
下り | 東北新幹線通過線 | |||
9 | 京浜東北線 | 南行き | 秋葉原・東京・川崎・横浜・大船方面 | |
10 | 山手線 | 外回り | 上野・東京・品川方面 | |
11 | 山手線 | 内回り | 池袋・新宿・渋谷方面 | |
12 | 京浜東北線 | 北行き | 赤羽・南浦和・大宮方面 |
日暮里・舎人ライナー(東京都交通局)
島式1面2線の高架駅。
乗り場 | 方面 | 備考 |
---|---|---|
1・2 | 見沼代親水公園方面 |
利用状況
近況
JR東日本
- 令和元年(2019年)度の1日平均乗車人員は114,420人である。
京成電鉄
東京都交通局
- 令和元年(2019年)度の1日平均乗降人員は54,253人である。
- 開業後利用者は増加傾向にあり、主に京浜東北線と東武伊勢崎線の乗客がこちらに移行している。
利用状況比較表
事業者名 | JR東日本 | 京成電鉄 | 東京都交通局 | |
---|---|---|---|---|
年度 | 乗車人員 | 乗降人員 | 乗降人員 | 乗降人員 |
2008年(平成20年)度 | 90,637人 | 181,274人 | 89,404人 | 29,568人 |
2009年(平成21年)度 | 94,429人 | 188,858人 | 90,211人 | 33,184人 |
2010年(平成22年)度 | 96,633人 | 193,266人 | 92,562人 | 35,756人 |
2011年(平成23年)度 | 96,747人 | 193,494人 | 92,006人 | 37,137人 |
2012年(平成24年)度 | 99,875人 | 199,750人 | 94,853人 | 38,347人 |
2013年(平成25年)度 | 102,817人 | 205,634人 | 96,428人 | 40,840人 |
2014年(平成26年)度 | 103,809人 | 207,618人 | 95,301人 | 42,710人 |
2015年(平成27年)度 | 107,399人 | 214,798人 | 98,125人 | 45,496人 |
2016年(平成28年)度 | 110,529人 | 221,058人 | 101,154人 | 48,091人 |
2017年(平成29年)度 | 113,468人 | 226,936人 | 103,528人 | 51,496人 |
2018年(平成30年)度 | 115,092人 | 230,184人 | 105,128人 | 53,093人 |
2019年(令和元年)度 | 114,420人 | 228,840人 | 103,670人 | 54,253人 |
停車駅
JR東日本
山手線・京浜東北線(各停)
常磐線快速
常磐線特別快速
京成本線
スカイライナー
快特・特急・アクセス特急・通勤特急
上野駅(京成上野駅)(始発) - 日暮里駅 - 青砥駅
快速
上野駅(京成上野駅)(始発) - 日暮里駅 - 千住大橋駅
普通
上野駅(京成上野駅)(始発) - 日暮里駅 - 新三河島駅
東京都交通局
日暮里・舎人ライナー
日暮里駅(始発) - 西日暮里駅