ヒドイデ
ひどいで
基礎データ
他言語版の名称
英語 | Mareanie |
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イタリア語 | Mareanie |
スペイン語 | Mareanie |
フランス語 | Vorastérie |
ドイツ語 | Garstella |
中国語(簡体字/繁体字) | 好坏星/好壞星 |
韓国語 | 시마사리 |
概要
初登場は『ポケモンSM』。
オニヒトデをモチーフにしたポケモンで、ロングヘアーの子供のような姿だが、その正体は毒の棘を持った極太触手。戦闘時はそれらの棘を勢いよく相手に飛ばすが、反動が大きいのかのけぞってしまう。
かわいらしい顔には小さな牙が見え隠れしており、グロテスクな触手と愛嬌のある中身というギャップのある組み合わせから、後述のレア感もあってコアな人気があるポケモン。
サンゴを食い荒らす現実のオニヒトデよろしく、サニーゴの頭に生えるサンゴが大好物であり、バトル中の行動にもそれが反映されている。
具体的には研究所近くの「メレメレ海」に生息している野生のサニーゴが助けを呼んだ際にまれに現れ、なんとそのサニーゴを食おうと襲い掛かる!ひどい!
とはいえ、サニーゴの頭の珊瑚は折れても一晩~三日で生え換わるので、ヒドイデ単独ならそこまで害はないのかもしれない。だが進化後は……。
同様に蟻と蟻食い、石と石食い等、厳しい生存競争の一端が見える野生戦は他にも見ることが出来る。
何よりヒドイデはこの方法でしか入手できない為、サニーゴ自体の出現率が低い事もあり、その入手難易度は第7世代のポケモンの中でも屈指である。
なお、サニーゴと卵グループが同じ(水中1)であり、サニーゴにアクアブレイクを遺伝する場合はこいつも親対象だったりする。さらに色違いだとピンク色主体のサニーゴみたいなカラーになる。これをどう解釈するかはトレーナー次第。
第8世代のポケモン剣盾の舞台のガラル地方にもサニーゴと共に生息している。
だが、この地方に生息している個体はサニーゴの頭のサンゴの美味しさに気付いてないらしい。なぜかと言うと…。
2017年に展開されたグッズシリーズ「Look Upon the Stars」ではかんむり座を担当。
奇しくも2020年に冠をモチーフとしたバドレックスが登場が決定しており、今であれば彼がその担当だっただろう。
Newポケモンスナップにも登場し、海辺に生息している。
ポケモンの生態が何かとリアルに描写される本作においてもサニーゴに対して群れで追いかけ回す等関係は相変わらず…
…かと思いきや、個体によっては仲良くアシレーヌの歌声を聴いていたり、なんとパールルに飛びかかったりと独自の生態系が築かれている様子。
ゲーム上の特徴
タイプはどくとみずの複合。ドククラゲやハリーセンと同じ組み合わせだが、実はヒドイデ系統はどくタイプがメインである(他の2種はみずタイプがメイン)。
能力値的には守りに優れており、進化後は倍以上に強化される。ちなみに進化後とHPの種族値は変化がなく、素早さに至ってはたった10ではあるもののこちらが上。
固有特性「ひとでなし」は、毒状態の相手に与える攻撃が必ず急所に当たるというもの。まさに人でなしの所業である。
アニメのヒドイデ
『サン&ムーン』第12話で初登場。
最初はサニーゴを狙ってか群れで登場し、サトシとカキも巻き込まれそうになるも無事回避する。場面は変わり、新戦力を求めて海にやってきたロケット団が釣りや捕獲網でポケモンをゲットしようとするも、ことごとく失敗。
コジロウがサニーゴに変装した潜水服を着てポケモンをおびき寄せる作戦を実行した際、サニーゴの被り物を本物と間違えたヒドイデ(群れではなかったので上記のものとは恐らく別個体)に襲われてしまう。何とか岩場まで戻ったがコジロウへの攻撃は続き、毒を受けてコジロウは衰弱。
しかし、衰弱し緩んだコジロウの変顔を見たヒドイデが何と惚れてしまう(ニャース曰く「初恋相手に似ている、イケメン」とのこと)。
最初はヒドイデに追い回されることを嫌がっていたコジロウだが、自分を慕いバトルに加勢してくれたことに感謝し改めてモンスターボールでゲット、晴れてアローラ地方でのコジロウの手持ちとなった。
前述のニャースの通訳及びコジロウへのスキンシップの様子から、性別はメスであると分かる。
ボールから出てくるなり頭の触手でコジロウの頭を包み込んでおり、そのスキンシップの様子から『ベストウイッシュ』でストップしていた、DPのマスキッパ以来となる新たなウツボット枠のポケモンである。
けっこう協調性があり、前述のとおりミミッキュとのチームプレーを発揮してサトシを追い詰めたほか、16話ではコジロウと離れてニャースとふたりきりで行動することになった時もきちんと彼の意見を聞いて連携をとっている。
また、ニャビーの身の上話を聞いてニャースとソーナンスと共に涙するなど、彼らと同様ポケモンとしては根はまともなことがうかがえる。
ヌイコグマがミミッキュのオレンの実をつまみ食いしてしまい、怒ったミミッキュとケンカになりかけたときにすかさず『ダメでしょ、他人の木の実を勝手に食べちゃ!』とたしなめ、ヌイコグマに謝るように促す。ヌイコグマが『ごめんね』と謝るもミミッキュが『ふーんだ』と拗ねると、今度はミミッキュに『もー、許してあげなよ~』と仲直りを促し2匹は和解し、それを見ていたキテルグマに『ありがとうね』と褒められる。
ひとでなしポケモンと銘打ってる割には案外いい子である模様。
また、女の子らしい一面が強く出ており、ククイ博士とバーネット博士の結婚式を目撃した際はコジロウとの結婚を妄想したり、コジロウがメスのプルリルをゲットしようとした際は嫉妬のあまりわざを繰り出して追い返すなど、サトシのベイリーフに似ていて種族を越えたトレーナーとの愛を持っている。
ポケモンリーグにおいては1回戦にてムサシのソーナンスとバトルする事になり、白けた指示を出すコジロウに激励を送ってなんとか勝利した。
2回戦ではグラジオのルガルガンとぶつかり、激戦の末にブラックホールイクリプスを発動したが、ワールズエンドフォールでかき消された隙を突かれてストーンエッジを受けて敗北した。
習得技は「とげキャノン」「ヘドロばくだん」「はたきおとす」で、使用したことのあるZワザは「ブラックホールイクリプス」
最終回にてムサシのミミッキュと共にアローラに残った。
過去
58話でようやく過去の詳細が判明。
かつて恋に憧れる少女だった彼女は、ある日ドククラゲに襲われた際、密かに憧れていたオスの色違いヒドイデ(通称「センパイ」)に助けられた。
当時仲間たちの間では、形のいいサニーゴの角をコレクションする事が流行っており、自身もそれを探していた事を打ち明けると「俺がキミのために見つけてあげるよ」と、カッコよく引き受けられ初の恋に落ちたのだ。
しかし数日後約束の岩場に行ってみると、そこには他のメスにサニーゴの角を渡すセンパイの姿が。ヒドイデは他の女に乗り換えられたのだと酷いショックを受け、それ以降センパイに会おうとはしなかったのである(実際は誤解であり、たまたま落としたのを拾ってあげていただけだった)。
劇中で再会したセンパイから約束の角を渡されて和解するものの、今度はセンパイがコジロウに対してヒドイデをたぶらかしたと解釈し襲い掛かる。その過程でセンパイはドヒドイデに進化。より強力な毒でコジロウを昏倒させ、普段はヒドイデが手加減していたことも判明する。
この一連の行動にコジロウは「あいつの方がヒドイデのことを大事に想っている」と思ってムサシたちにヒドイデを手放すことを語るが、彼女はそれを偶然聞いてしまい、浜辺で独り黄昏ていた所をサトシらに保護される。
その夜様々な思い出を見つめ直した事で、センパイの代わりなどではなく、本当にコジロウの事を好きになっていたのだと自覚する。
翌日、迎えに来たコジロウにセンパイの元へ行くよう促がされるが、離れたくない為に泣き出してしまい、これを見たセンパイは「これ以上彼女を泣かす奴は許さない」と人間とポケモンの真剣勝負を吹っ掛け、毒を気合で吹っ飛ばしたコジロウと取っ組み合いになりながらも結果は引き分け。
お互いの気持ちが通じ合った矢先ドククラゲが襲来するも、コジロウは見事彼らを守り追い払った。
するとセンパイがコジロウをアニキと慕い始め、ヒドイデもその光景にやきもちを焼いて三つ巴で追いかけ回すトラブルもあったが、自らのハートに決着をつけた彼女はコジロウの元にいる事を選び、別れを告げるセンパイを見送ったのである。