概要
1950年4月5日生まれ、中国の大連生まれ。生前は青二プロダクションに所属していた。
6歳頃から子役として遊星仮面をはじめとするテレビドラマなどで活動しており、14歳のときにTBS版『トムとジェリー』のジェリー役で声優デビュー。
やや低めの声を生かして、数多くのアニメで主人公やメインキャラクターを担当し、少年役で知られた。
また、洋画の吹き替えにも多く声を当てており、吹き替えでは主に大人の女性役を演じている。
1960年代後半から70年代にかけては歌手としても活動し、『トムとジェリー』の日本版テーマソングや、初代『ムーミン』のテーマソングを歌ったこともある。また、自身の出演した作品でテーマソングなどを歌うことも多かった。
声優活動が本格化する前までは、女優として顔出しでドラマや映画に出演していた(ただし、声優としての顔出しは拒否する傾向にある)ほか、後年はナレーターとしての活動も多かった。
晩年は体調が悪化し、治療に専念するため、『ONEPIECE』のビッグ・マム(シャーロット・リンリン)役を最後に一部を除いてレギュラー及び過去に演じたキャラクターを全て降板し、体調が良くなる見込みが出るまで、大きな作品の出演は見合わせていた。
その間担当していた仕事はナレーションや一部ゲームの収録など、本人曰く「なるだけ(役者が)自分だけで完結する仕事」だった。そんな中でも劇場版『シティーハンター』でキャッツ・アイを復活させたいという話が来た時は、前向きに検討していたという。
しかし、懸命な治療も甲斐無く、病状が悪化し、2018年12月28日、癌(侵潤性乳癌)により、68歳で死去した。先の件(『シティーハンター』)も病状の悪化で収録の11月に間に合わない、という話になって無念の辞退となり、代役を務めた戸田恵子は藤田が大変に悔しがっていたことを語っている。
2019年2月14日に発売したジャンプフォースにおいて、ダイが登場するが、発売前は代役が立てられるのではと思われていた。
しかし、発売前のキャラクター紹介PVで(キャストは公開されなかったが)声優に変更がないようだと話題となり、発売後のスタッフロールにて、彼女が担当したことが明示された。
収録時期は不明だが、ライブラリ音声などではなく新規に収録したものと思われる。
その後の出演作は確認されておらず、これが事実上の遺作となっている。
主な出演作
ジェリー@トムとジェリー(TBS版) | 一休@一休さん | マライヒ@パタリロ! |
来生泪@キャッツ・アイ*1 | マミヤ@北斗の拳 | キテレツ(木手英一)@キテレツ大百科 |
ピア・マルコ@新ビックリマン | ダイ@ダイの大冒険/ジャンプフォース*2 | アルフレド@ロミオの青い空 |
立野広(画像右)@地獄先生ぬ~べ~ | 八神太一@デジモンアドベンチャー*3 | ゾフィス@金色のガッシュベル!! |
月影千草@ガラスの仮面(2005年版) | ぼのぼの@ぼのぼの(初代映画版) | 写楽保介@三つ目がとおる(単発アニメ版) |
シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ@銀河英雄伝説 | エリス@聖闘士星矢 邪神エリス(映画) | レディ@わんわん物語 |
鞍馬テン坊/鞍馬テン丸※@ベムベムハンターこてんぐテン丸 | ビッグ・マム(シャーロット・リンリン)〈初代〉@ONEPIECE*4 | ヘスター・ギャロップ〈初代〉@蒼穹のファフナー*5 |
ポリー・バケッツ@Dr.スランプ | ドリモグ@ドリモグだァ!! | |
宮内妙子@ちはやふる*5 | ラリー・シャイアン@サイレントメビウス | 堀口元気@がんばれ元気 |
ピエール@長靴をはいた猫
ミーム@ミームいろいろ夢の旅
沢渡緋沙子@ふたり鷹
ダイアン・ハーシー@銀河疾風サスライガー
麻紀絵@妖獣都市
マチルダ夫人@トラップ一家物語
金田春子@吾輩は猫である
セリーナ・カイル@『バットマンリターンズ』(※テレビ朝日版) *6
ドリゼラ・トレメイン@シンデレラシリーズ
※天狗一族は出世魚の様に襲名する制度の為に1度改名する。
*1 2019年公開の劇場版『シティーハンター』では戸田恵子が瞳と2役を担当。
*2 2020年版は種﨑敦美
*3 2020年放送の「デジモンアドベンチャー:」は三瓶由布子
*4 後任は小山茉美。
*5 後任は鳳芳野(病気療養に伴う活動休止時に放送された続編『蒼穹のファフナーEXODUS』と没後の放送になる『ちはやふる』第3期を担当)。
*6 未収録分の追加録音部分は山像かおりが代演。