概要
シャリタツが食べられている(若しくは食べるために調理されている)様子を現した作品に付けられるタグである。
大半はシャリ虐のタグが一緒に付いている上、R-18G作品もかなり多いため、検索する際は要注意。
設定など
当然ながら原作ではレーティングの都合上、主人公をはじめとする人間たちがポケモンを直接食べるような描写はない(一応、設定上食べられるとされるポケモンはそれなりに存在してはいるが)。このため、後述するように(ものによっては本編と矛盾するようなものも含めて)二次創作独自の設定が作られている。
味
原作では、シャリタツが食べられるかどうかは明言されていないのだが、創作内では見た目に違わず非常に美味という設定になっている。
味や食感も大体見た目通りで、そったすがたは海老のようなぷりぷりとした食感、たれたすがたは脂の乗ったマグロのような食感、のびたすがたは卵焼きのような甘くて濃厚な味わい、たれたすがたの色違いはもちもちとしたイカのような味わい&食感…といった具合。
「オ、オレウマクナイ…ヤダ、タベナイデェ…」
可食部
非常に多い。寧ろ捨てるところを探すのが難しいくらいで、本体丸ごと料理されることも。
例外として、擬態に用いられる喉袋だけは食用に適するか書き手によって見識が分かれている(ゴムのような食感で、食べても旨くないとする場合もあれば、独特の食感から珍味として人気があるという設定まで様々)。
どちらにしても、料理の際には火の通りや見栄えが悪くなったりするので、事前にむしり取られるのが大体のパターン。
「オノレ! オレノトラナイデェ!!」
寿司はもちろん、刺身、天ぷら、揚げ物、煮物、燻製、果ては出汁の素や加工食品の原料等ありとあらゆる料理・食品に利用できる万能ぶり。今日も様々な料理法が研究されていることだろう。
というか、実際にこんな万能食材があったら冗談抜きで世界中の食文化や食糧事情に革命を与えてくれそうである。
シャリタツの産むタマゴも食材としての需要がある。とくにのびたすがたの産むタマゴは絶品として有名らしい。シャリタツ本体と併せて、卵とじや(文字通りの)親子丼にして召し上がるのが王道の食べ方。
「アァ…オレノ…オレノ……」
ちなみに、隠れ特性(よびみず)の個体は、通常の個体と比べて吸水性が高いことから、漬けなど旨味を吸着させる必要のある料理で需要が高い。ただ、隠れ特性持ちの個体は希少でなかなか手に入らないため、漬け等「よびみず」持ちの個体を使った料理は高級な逸品とされる。
「ショッパイ…ヅケヤダァ……」
養殖物と天然物
シャリタツには、大きく分けて、人間の手で人工的に繁殖させられた「養殖物」と、自然界に生息している「天然物」とに大別される。
養殖物
専用の施設の中で人間の手で養殖されている個体。
品種改良の結果、野生の個体と比べると極端に体格が小さく(野生個体の半分の15cmから10cmと様々)、それこそ現実世界の寿司と殆ど同じくらいで、箸でつまむことも可能。
戦う必要がないので、レベルは1、ステータスはすべて最低値(所謂逆6V個体)で、技も業者や料理人への安全を考慮して「はねる」しか覚えさせられていない。
ただし書き手によっては鮮度を保つ為に「こらえる」も覚えさせられている個体もいる。
体も弱く、ちょっとした衝撃でも瀕死になったり骨折したりするので、管理には細心の注意が求められる(裏を返せば、それ故に万が一調理の際に暴れられても対処がしやすい)。なお、飼育中に怪我をしてしまった個体は“不良品”と見做され、出荷の対象外となる(もちろん廃棄されるわけではなく、養殖している会社の社員が社食として食べることで責任を以て処分しており、フードロスの発生を防止している)。
施設育ちであるが故に相方とも言えるヘイラッシャの事も知らない(※)。
一方で、種族特有の狡賢さは健在で、危機に陥ると仲間や家族を平然と売ろうとして人間から呆れられることも。
「オレウマクナイ! コイツノホウガウマイ! ダカラ タベナイデ!」
※ ただし、書き手によっては「ストレスを感じないよう極力本来の生息環境に近い状態で飼育されている」とされることがあり、この場合は施設にヘイラッシャをはじめとする他のポケモンが放し飼いにされているのでヘイラッシャの事を認知している。
天然物
野生の個体。
生息地自体が獰猛なポケモンが跳梁跋扈する危険地帯であることに加え、シャリタツ自身のレベルも高いので入手難易度は高め。こちらも安全面を考慮して、捕獲した段階で技は「はねる」のみにされる措置を施される。
養殖物と比べると遥かに大型で、身も締まっていてまた違った美味しさがあることから、天然物の愛好家も多いらしい。
なお、ヘイラッシャと共生していたことから、自分の身に危険が迫ると必死にヘイラッシャを呼ぼうとする習性があり、創作内における一種のお約束となっている。
「ラッシャ、ドコ……?」
「ラッシャ!キテ!タスケテ!!ラッシャアアア!!」
もちろん、ヘイラッシャが助けに来ることはない。現実は非情である。
また書き手により、主人公とヘイラッシャが結託して直接、生息地からシャリタツを調達するパターンもある(シャリタツに司令塔としての素質が欠如していた、増長したシャリタツにこき使われた等の理由で嫌気がさし、ヘイラッシャから見限られるという展開が多い)。この場合、逃げたシャリタツがヘイラッシャに命令しても助けるどころか見捨てられる(というか人間に売られる)オチとなっている
「ヤレー! ラッシャアァァァ!!」
「…? ラッシャ…ナンデ…?」
繁殖
書き手により様々な方法で養殖されている。
生息地を再現した広大な養殖施設からバスケットと扉付きの槽といった簡素な物まである。
母体であるメスは産卵しやすい様にストレスを与えない環境で丁重に飼育され(※)、お願いされれば育て手に生んだタマゴを差し出す(渡されたタマゴの行方はお察し下さい…)程の篤い信頼関係を築いている。
逆に、オスは生命の危険に晒されたオスは本能的に子孫を作ろうと必死になるため繁殖能力が上がるとの理由で、わざと調理現場を特等席で見せ続けてストレスを与える環境で飼育されているパターンもある(この時、専属のポケモンの『さいみんじゅつ』によって「逃げる」「ここは危ない」という思考を抹消され、未然に脱走を防いでいる)。
主に養殖業者によって飼育されているパターンが多いが、料理店や旅館が独自に飼育してたり、シャリ喰いを楽しむ為に一般人が個人的に養殖しているパターンもある。
その他
- 稚魚喰い
そのままの意味でシャリタツがまだ稚魚(赤ちゃん)の段階で食べる事で天然物や養殖物、関係なく食される(ちなみに、ゲーム中ではシャリタツも含め無進化ポケモンは生まれた時点で既に親と同じ体格になっているため、稚魚の状態にはお目にかかれない)。
体格は養殖物よりも小さく(およそ3cmか5cmくらい)デコピン一発で『ひんし』の状態になる程に貧弱である。
食べ方としては、踊り喰い、巻き寿司、アヒージョ(※)等と書き手により様々。
ちなみにまだ稚魚の段階でも拙いながらも喋ってる事が多い。
「ヤァ…」「ギッ」「ズシッ!」
通常、色違いの個体は滅多にお目にかかれない(※)が、創作内では多少珍しい程度の存在で、通常の個体と区別されずに料理されたり食べられたりしているという、色違い廃人が目にしたら卒倒すること間違いなしの光景が繰り広げられる。
※ 参考までに、第9世代現在は1/4096。ひかるおまもり・食事パワー・大量発生による遭遇率上昇等の補正込みでも1/512。
注意事項
タグ付けについて(必読!)
冒頭でも述べられているように、ものによっては残虐な描写も多分に含まれるうえ、そもそもポケモンを食品扱いする「ポケ食」自体がかなり人を選ぶジャンルで、本来は通常のファンアートと棲み分けて展開されるべきものであるため、安易にこのタグを付けることは望ましくない。
シャリタツ自体が明確に寿司という日本の伝統食品をモチーフにしてデザインされたキャラクターである以上、食品化ネタが横行することはある程度致し方ない面もあるが、無暗矢鱈と付けて良いものでもないということは胆に銘じておこう。
タグを付けてもいいかどうかは、冒頭でも書かれているように食べられているor食べるために調理されている様子がある程度明確に描写されていることが一つの判断基準となるだろう。
その他
生食のリスク
創作作品の中では、調理することなく天然物のシャリタツをそのまま生で食べている描写も少なくないが、現実世界では以下の点でこういった行為(魚介類の生食)は非常に高いリスクを伴うため、絶対に安易な考えで真似をしてはならない。
- 健康被害のリスク
人間も含め、すべての生物は体内に何かしらの細菌や寄生虫を保有している。特定の生物にとっては有用なこれらの微生物も、他の生物にとってはそうではないケースもあるし、最悪の場合食中毒を引き起こして死に至るケースもある。
また、その生物がこれまで人間が接触してこなかった未知のウイルスに感染しているという可能性もあるし、マイクロプラスチックなどの有害物質を体内にため込んでいる(生物濃縮という)という可能性も考えらえる。
そもそも、我々が料理店にて寿司や刺身といった、魚の生の身を安全に食べることができるのは、こうした細菌や寄生虫・病原体による害が起こらないよう、厳しい法的基準の下で管理されているからである。そのことをくれぐれもお忘れなきよう。
- 怪我をするリスク
単純に処理中に魚が暴れて怪我をする危険性がある。
これを防ぐために魚を調理する際は、事前に“活け締め”という特殊な措置が取られることが多い。
野生動物への餌付けのリスク
創作内では笑い話(?)で済まされているが、「肥育」の項目で述べられていることは、実は現実世界でも環境問題の1つとして世界中で実際に起きていることである。
こうした野生動物への餌付けで厄介なのは、人間から与えられた餌の味を覚えた結果、動物たちが人間からの餌に依存して自分で食料を確保しなくなって生存力が弱まるだけに留まらず、人間を恐れなくなった野生動物が餌を奪おうと人間の生活圏に侵入してたり(それだけに留まらず、人間が襲われ、中には命を奪われたケースもある)、栄養満点の食料を摂取したことで繁殖力が上がって個体数が急激に増え、植物や周辺地域の農作物が食い荒らされたりといった実害が起こることである。
つまるところ、野生動物に餌をやるという行為は、その地域の環境や生態系に壊滅的な被害を齎すのと等しい愚行であり、(たとえ本人に悪意がなかったり、善意のつもりで行ったものであったとしても)絶対にあってはならない行為なのである。