SPRIGGAN
すぷりがん
概要
少年サンデー(週刊、月刊増刊の双方)および関連雑誌(GXなど)に読切や短期連載の扱いで、シリーズ掲載され、その連続によって継続していった作品。発表期間は1989年から1996年まで。
単行本
既刊の通常単行本は全11巻、My First BIG(コンビニコミック。MFB版。WIDE版ではない方)版は全14巻、保存版(完全版)・文庫版は全8巻。ちなみに単行本版(本編)完結後に描き下された2作品があり、これは両作ともMFB版・文庫版・完全版にて収録されている。
通常単行本の復刻版は3つに分けて4冊づつ収録され、Vol.3では完結後に書き下ろされた2編が「幻の12巻」として収録される。
現在、サンデー名作ミュージアムにて、第1話が試し読み可能。
あらすじ
背景
遠き過去の時代。とある海底の古代遺跡よりオーパーツたる一枚のプレートが発見された。
そのプレートは超古代において先進的文明を築いた者たちから、現代に生きる者たちに向けた希望への願いであり、同時に一種の警告であった。
心ある者たちよ。君たちには未来がある事を願う。
世界中にある我らの文面の断片を遺産として残そう。
だが、もしも君たちに遺産を受ける資格が無ければ
せめて悪しき目的に使う者から遺産を守ってほしい。
プレートに刻まれたメッセージを真摯に受け取った人物のひとりT・F・アーカムは、これを実現するためにひとつの財閥を設立させた。その名をアーカム財団。同財団にはメッセージに記された「強大な力を持つ古代遺産の破棄・封印」の実践を目的とした特殊部隊が存在する。
その名を、スプリガン(Spriggan )。コーンウォールの伝承に伝わる守護妖精の名を冠した彼らは今日も世界の裏で、国家軍・テロ組織・過激派宗教団体など多くの組織を相手取り、強大な古代遺産を巡る戦いを繰り広げている。
この物語は、世界中で活躍する「スプリガン」たちの中、最も年若い高校生スプリガン御神苗優の戦いを記録した物語である。
物語
東京郊外の私立高校に通う御神苗優は、そこそこギリギリの成績を持ちながらも「バイト」と称しては欠席を繰り返すために最悪の授業出席率を誇る、補習&追試常連の超劣等生である。
だが、そんな彼の「バイト」とは、他ならぬ自らが通う学校の資本母体でもある「アーカム財団」の特殊工作員「スプリガン」としての仕事であり、度重なる欠席はそれゆえのものであった。
アーカムのスプリガンとして古代遺跡を狙う者どもや遺跡そのものの脅威から人々を守り、その一方で高校生活を通して守り切ったものの価値を噛み締める優であったが、一方で彼には「特殊部隊《COSMOS》の戦闘機械的少年兵士《No.43》でありながら、そのCOSMOSに奪われていた過去と意志を取り戻して反旗を翻し、部隊とプロジェクトを崩壊に導いた張本人」という壮烈な過去があった。
スプリガンとしての使命を果たす中、時に顔を出し優に迫る「過去の亡霊」《COSMOS部隊》の残滓。だが、優はそんな過去に対しても自身と日常を生きる友人たちとの未来のために「人間として」古代遺跡を狙う組織を相手に戦っていく。
登場人物
CVは劇場版アニメ及びゲーム/Netflix版アニメ。一人表記は劇場版アニメ及びゲーム。
スプリガン
アーカム関係者・協力者
メディア展開
1998年劇場版
1998年に大友克洋総監督の元、川崎博嗣を監督として劇場アニメ映画化されている。制作はSTUDIO4℃。
脚本は川崎監督と伊藤康隆の共同脚本。キャラクターデザインは江口寿志(江口寿史ではないので要注意。ちなみにこれ、制作のSTUDIO4℃すら間違えた事があり、両名から苦情が出ている)。蓜島邦明が音楽を担当した。
キャッチコピーは「戦って、死ね。」
原作漫画のノアの方舟篇をメイン題材にとり、御神苗抹殺計画編や龍脈地図編の内容を加えた内容となっている。
総監督繋がりなのか、原作にはないAKIRAに登場した超能力者と同じ描写がある。
ちなみに大友映画として扱われる事が多いがAKIRA寄りの描写等は監督以下他のスタッフの影響が大きく、総監督として内容に深くかかわっているわけではない。
ゲーム版
1999年にはPS用ソフト『スプリガン ルナヴァース』としてゲーム化もされた。開発はフロム・ソフトウェア。
原作漫画終了後を舞台としており、ゲームオリジナルキャラクターが主であるが、原作キャラも登場し、条件を満たすことで使用も可能。
オリジナルキャラクターのデザインは当時連載中であったARMS寄りとなっている。
Webアニメ/テレビアニメ
2019年3月12日、ゲッサンにて、アニメ化決定が発表された。
媒体はNetflixでのWebアニメとなり、2022年6月18日より全世界配信されている。2023年7月よりTOKYO MX、BS11、メ~テレ、アニマックスにて地上波放送開始予定。
監督は小林寛、シリーズ構成は瀬古浩司、キャラクターデザインは半田修平。制作は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ、『はたらく細胞』で知られるdavid productionが務める。
原作終了後及び先述の劇場版より、実に20年以上ぶりの映像化である。
連載当時と情勢が異なる為か、携帯電話、銃火器、セリフを含め様々な部分が現在に合わせて変更が加えられている。
Netflix版では全6話、地上波版では枠内を収める為に前後編に別けられ全12話となっている。FIRST MISSION、炎蛇の章、ノアの方舟篇、狂戦士の章、帰らずの森篇、水晶の髑髏、忘却王国。
キャッチコピーはティザービジュアルでは「超文明の秘密は、この者達に託された」、地上波放送時は「戦え、人類の未来の為に」、「これは、人類への試練――」。
地上波版では人体の損壊や怪異による霊障といったゴア描写は黒塗りやシルエット化による修正がされている。
関連動画
劇場版予告
Netflix版ティザーPV
ティーザー予告編2 - Netflix
「スプリガン」本予告編 - Netflix