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いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!の編集履歴

2023-11-15 04:58:58 バージョン

いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!

いけいけぼくらのびくとりーがんだむ

『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』は、『ことぶきつかさ』によるパロディギャグ漫画作品である。

概要

『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』とは、ことぶきつかさ氏による『機動戦士Vガンダム』を題材としたパロディギャグ漫画作品である。

1993年~1994年にかけて『MEDIA COMIX DYNE』(バンダイ)および『MS SAGA』(メディアワークス)に掲載された。

『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』と云う名称は厳密には単行本のタイトルを指し、および同タイトルの単行本に収載された『機動戦士Vガンダム』を題材にした漫画作品全4篇に対して主に呼称されるものである。


登場人物

リガ・ミリティア


第1話と第2話では主人公扱いだった。

作者のことぶきつかさ氏のお気に入り。

感情の起伏が激しく自意識過剰で破天荒な性格をしており、他人への嫉妬から奇想天外な行動をとることが多い。

このマーベットさんは庵野秀明氏にも気に入られて、『トップをねらえ!』のCDドラマに出演する事になる。


機動戦士Vガンダム』アニメ本編での主人公。

アニメに比べて下心丸出しのドスケベとして描かれている一方、プリチィセブンの際どい水着姿を見て「恥ずかしい」と照れてしまうが、即座に「幻覚だ」と開き直りV2アサルトガンダム躊躇いなく虐殺している。


ヒロイン、の筈だがウッソと絡むことは皆無。

劇中では悲劇丸出しな扱いでマーベットに蹴られたり悲惨な目に遭わされる事が多いが、その分「主役になりたい」と野心を懐く腹黒い部分も目立ち、最終回ではカテジナの乗る「ワッパ」に時限爆弾を仕掛けて爆死に追いやった


リガ・ミリティアの孤児。

バイク戦艦に対して「ダムどかーん」したりと、役回りはアニメ本編とほぼ同じ。


シャクティの愛犬。

アニメに似せる気が無くほぼ落書き状態。


ウッソの相棒のペットロボ。

役回りはアニメ本編と同じだが、ウッソの母であるミューラが死亡した日の夜中に、ミューラの遺品である血塗れのヘルメットを被ってウッソを励ましに行くなど、読者がドン引きするスプラッタな行為を平気でする。


ウッソのお母さん。

お尻が大きくて怒りっぽく言動が荒々しい。

作者のやる気の無さからアニメに似せる気が全く無く顔が超適当なことに。

アニメと同様にバイク事故で首が飛んで死亡してしまう。



ザンスカール帝国


もう一人のヒロイン。

第1話でマーベットから、かの有名なカテ公の渾名を付けられた。

当初、リガ・ミリティアではカミオン隊からアイドル扱いされていたが、クロノクルに拐われてしまい第3話からはアニメ本編と同じくザンスカール帝国のパイロットとしてウッソと対峙。

ザンスカールに寝返ってからはアニメ本編とは似ても似つかぬ極悪非道で凶悪な面構えで描かれている。

最終話ではシャクティによってワッパのオートコンパス代わりに時限爆弾を仕掛けられて爆死に追いやられた


  • クロノクル・アシャー

ザンスカール帝国の軍人にしてパイロット。

役回りはアニメ本編とほぼ同じだが、第1話ではカミオン隊に紛れたスパイとしてこっそりと描かれており、第2話ではマーベットに蹴られているシャクティを助けに唐突に現れ、しかもマーベットから頭にハイキックを喰らわせられるなど散々な扱いを受けている。

第3話ではノリノリでバイク戦艦を乗り回し、ミューラの人質作戦に関してもノリノリだった。

最終決戦では全く登場せず


ザンスカール帝国近衛隊の隊長でカテジナの部下。

役回りはアニメ本編とほぼ同じだが、ネネカ自身を含めた小隊を『プリチィセブン』を名乗り際どい水着による「お色気攻撃」を図るも、ウッソに「恥ずかしい幻覚」だと見なされて全員もれなく虐殺された。



その他のガンダム漫画作品

単行本には以下のガンダム関連の漫画作品が収載されている。


12月31日の決意

一年戦争の末期、アナベル・ガトーの部隊に配属されたザクⅡに乗る新人パイロットのビスレィ二等兵による葛藤を描いた作品。

なお、本作に登場するヒロインであるジオン軍整備兵の少女ティナは、後にことぶきつかさ氏が執筆した『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』にて、ディジェの建造に関わるアナハイム・エレクトロニクスの技術者として再登場している。


ソロモンの悪夢

一年戦争の末期に『ソロモンの悪夢』として地球連邦軍のパイロット達から恐れられたアナベル・ガトーの戦いを描いた作品。

なお、本作にてドズル・ザビの置き土産であるガトー専用ゲルググの型式番号が先行量産型であるYMS-14であるという設定や、ソロモン戦で同機が用いた試作大型ビームライフルの設定は、2003年に発売されたガンプラ「マスターグレード ガトー専用ゲルググ」のインスト用の設定として採用されている。


ニュータイプ・ヒストリー

ブライト・ノアの手記という形式で、『機動戦士ガンダム』~『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』までの歴代ガンダム作品に登場する女性ヒロインについて描いた作品。

アーガマアムロ・レイが乗っていたり、ネェル・アーガマにブライト本人やエルピー・プルプルツーネオ・ジオン陣営のキャラ・スーンイリア・パゾム、果てには行方不明の筈のリィナ・アーシタまでが乗っていたりと色々設定がおかしい。

アムロとシャアの頭には怨霊としてララァ・スンが噛り付いている。


いけ!いけ!ぼくらのシャイニングアッガイ!!

単行本用の描き下ろし作品。

TVアニメ『機動武闘伝Gガンダム』のパロディ作品である。

ドモン・カッシュシュバルツ・ブルーダーより「お前にはガンダムファイトはまだ早い」として「格下げ」だと与えられたシャイニングアッガイで「ガンダムファイト」ならぬアッガイファイト」を行い、戦いの果てにスーパーモードを発動させるお話。

終いにドモンはシャイニングボールにまで格下げになった(ちなみにシャイニングボールにはスーパーモードが無かったりする…)。


KADOKAWA版の改訂版単行本では上記の作品に加え、以下の作品が収載されている。


  • 『カイレポ』連載予告漫画(?)

月刊ガンダムエース誌上に掲載された『カイレポ』のプロローグ漫画。

ア・バオア・クー戦の直後から、戦後大学を経てジャーナリストになるまでのカイ・シデンによる回想風の独白。

ラストではカイがティターンズに潜入するシーンまでが描かれている。


  • カイ・シデンのドリーム

新規描き下ろしを含む短編ネタ漫画を集めたもの。


  • いけ! いけ! 僕らのシェンロンアッガイ
  • いけ! いけ! 僕らのウイングアッガイ

上記2作品は『MS SAGA』vol.10、およびアンソロジーコミックス『電撃ガンダムW』に掲載された短編作品。

TVアニメ『新機動戦記ガンダムW』のパロディ作品である。


余談

単行本は1994年にメディアワークスより発売されており、2012年には改訂新装版の単行本がKADOKAWAより『ことぶきつかさ短編集・いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』と改題され発売した。

これにより巨乳化したマーベットさんが描かれていた表紙から『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』に寄ったデザインの大人しい表紙に差し替えとなった(ついでにオマケだった水着のカテジナさんとマーベットさんのピンナップも無くなった)。

メディアワークスの旧単行本には1994年当時のことぶきつかさ氏が「当時、何の考えもなく書き殴っただけ」と云う「自分の漫画作品に関する裏話」と「ガンダム作品に対するコメント」のページが載っていたのだが、「関係者に喧嘩を売っていると誤解されてもおかしくなかった内容」だとKADOKAWAの編集者から指摘されており、「痛コメント」だと反省した本人の意向により改訂版の単行本では当時のコメントが載っていたページは「あとがき」を残して、全て新規描き下ろしのイラストに差し替えられている。

また、旧単行本の巻末に収録されていた、庵野秀明氏と鶴巻和哉氏を筆頭にうたたねひろゆき氏や園田健一氏といった数多の超豪華ゲスト陣が1994年当時に寄稿した祝辞ページは削除されることもなく、KADOKAWA版でもそのままである。

ちなみに、KADOKAWA版の単行本で削除されてしまったコメントページの内、『機動戦士Vガンダム』という作品に対して語っていた頁では「唯一気に入った『黒い女の人』がマーベットさんだったので彼女を主役にギャグ漫画を描くことにした。」「もう今更この作品に関して語ることは何もない。マーベットさんに始まりマーベットさんに終わったのである。ただそれだけ。」と辛辣に評していたが、KADOKAWA版の対談コメントでは「旧単行本が出た後にVガンダムを何度か観返してるんですが、当時解らなかった味が徐々に見えてくる訳ですよ。なのにその作品の良さに気付けなかった鈍感な頃の自分の言葉しか旧単行本には記録されていない。」と、ことぶきつかさ氏は過去の自分の若気の至りで書いたコメントをかなり後悔していた。

更に、KADOKAWA版の対談コメントによれば、当時のことぶきつかさ氏はバリバリのファースト原理主義者で「『0083でもギリOK』とか生意気言ってた頃」だったらしく、『機動戦士Vガンダム』という作品を視聴してはいたが1stガンダムから70年後と云うストーリーには全く興味が持てず、バンダイから『機動戦士Vガンダム』を題材にした漫画を依頼されても「ストーリー物から逃げたくてネタに困ってギャグに走るしかなかった」と述懐している。

しかもことぶきつかさ氏はそれまでギャグ漫画を描いたことがなく、どうすればいいのか分からず「ブラックな弄り方しか出来なかった」との事である。

その様な当時の状況を思い出して「そんな人間がコミックスのあとがきで『今後のガンダム作品でデザイン参加とかしたいなぁ』とか言ってる(笑)ナメとんのかと(笑)」と、ことぶきつかさ氏はかなり当時の行為を後悔していた。


ちなみに、メディアワークスの旧単行本にのみ載っていることぶきつかさ氏本人による作品解説ページによれば、この『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』最終回となる『これで終わりだ!Vガンダム』のコンテ締切日の翌週が『機動戦士Vガンダム』最終話の放送日だったそうで、さすがにアニメの最終話を観ない状態で漫画のラストを作るのは難しいとの事で「バンダイの担当者から渡されたシナリオ台本を読みながらコンテを切るというつまらない方法で最終話のストーリーを知ってしまった」と愚痴っており、台本では読み取りにくいビジュアル部分は最終話の放送をリアルタイムで観ながら下描きを入れると云う有り様だったらしい。

「この漫画は最後まで気持ち良く作業を進ませてくれることはありませんでした。つくづく初回のマーベットさん漫画でやめておけば良かったと思う…(笑)」と、漫画の執筆時はかなりの苦痛だったようだ。

しかも漫画中のキャラクターの台詞に関してバンダイサンライズ側からは何度もチェックが入り、過激な台詞に対して逐一訂正を喰らってはバンダイの担当者と「表現の自由」に関して揉めたいたせいで後半は漫画に対して完全にやる気が失せていたとの事である。

最終回を描いた時には「ようやく【ガンダムのギャグ漫画】という悪夢から解放される時が来た…」と思ったそうな。


関連タグ

ことぶきつかさ

機動戦士Vガンダム

カテ公

これ…母さんです…

アッガイ

ガンダムエース

メディアワークス

KADOKAWA

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