概要
正式名称は「ガマ星雲第58番惑星 宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊」。ケロン軍が地球侵略のために派遣した小隊である。
ケロロ軍曹を隊長とし、タママ二等兵・ギロロ伍長・クルル曹長・ドロロ兵長の5人で構成されている。この他にオペレーター的な立ち位置としてアンゴル=モアがいるが、彼女は正式なメンバーではない。
通常の軍では階級が最も高いクルルが隊長であるのが普通だが、本隊はケロン軍でも希少な隊長の素質の持ち主で(これはより優秀な実績をあげているガルルさえ持ち合わせていない模様)単純な階級以上の意味があるとされるケロロが隊長を務めている。これがこの小隊だけなのかその他の隊もそうなっているのかは不明だが、原作第47話・アニメ第22話やアニメ第165話で、階級の影響で臨時にクルルやタママが隊長となることもあったため、隊長は階級が上なのが基本だが、軍の本部命令やその人の特殊な経歴のみ例外が発生することもあることが考えられる。
元々は、侵略の前に文化や社会・軍事・環境などを調べ、侵略をしやすくするための小隊であった。
しかし、日向家を始めとした地球人に存在を知られ準備前の衝突を危惧した本隊が撤退した事、各地で別行動していた隊員が集結に前後して接触した地球人と仲良くなってしまったこと(当のケロロは「捕虜」と言っている)をきっかけで、以降侵略を彼らに任せている。
彼らはそれぞれ優秀な性質をもったケロン人とされ、実際(フルに活かせさえすれば)皆非常に高い能力を持っている(経歴で言えば「希少な隊長素質及びあの頃伝説かつ超エリートの息子」「幼年訓練所のあこがれの的」「有数の上級軍人ガルル中尉の弟にして自身も成績優秀」「かつて幼くして前列のない早さで少佐に登りつめた有数のメカニシャン」「ケロン軍特殊精鋭部隊『アサシン』のトップ」である等)。
ただし「部隊を編成されて初の任務が地球でありほぼ地球に手を出せていない事」と「定期報告が質の悪い期限スレスレのものが多い事」(つまり達成した任務が皆無で功績が碌にない事)から、軍内での評価は「F級(つまり最下級)」とされている。
それでも彼らは地球の事・地球人達の把握で本隊より一歩リードしていること、代行にされそうだった基本レベルが上の筈の部隊が彼らに譲ったこと、本部が地球の厄介な要素に臆し気味な事などから、滅多に役割を取って代わられる恐れは生じない。
また、地球は発達が遅れているが他の宇宙人から優しく見守られている星であり、どんなにエリートであろうと"円満に"侵略するのは困難である事を本部も自覚しているのも大きい。
一方本星一般人には、難航している現状を隠すべくかなり捏造された活躍を送られている。そのためケロン星では知らないのはおかしいとされる程大人気であり、ファンレターを送られることも多い。その中にはケロロ小隊がもう地球の大半を侵略していると思い込んでいるものもおり、地球の領地をどう取り合うかで兄弟喧嘩するものもいるらしい。
基本的には侵略者のため悪役だが、地球人を抹殺したりと大それた非道行為を働けるようなタイプではない者ばかり。結果メンバー全員が地球人に味方するため、悪役としては中途半端だが、正義のヒーローとしては一流である。
メンバー
名前 | 階級 | ポジション | マーク | 無線でのコードネーム |
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ケロロ | 軍曹 | 隊長 | 星印マーク | ホワイトロック |
タママ | 二等兵 | 突撃兵 | 左右逆色の初心者マーク | ワカバ1 |
ギロロ | 伍長 | 機動歩兵 | ドクロマーク | スカル1 |
クルル | 曹長 | 作戦通信参謀 | 渦巻きマーク | ナルト1 |
ドロロ※ | 兵長 | 暗殺兵 | 十字手裏剣マーク | ダート1 |
※行方不明時に改名したもので正式な肩書きとは認められておらず本部では本名のゼロロ兵長のまま登録されている。
ケロロ・ギロロ・ドロロ(ゼロロ)は幼年訓練所からの幼馴染だが、タママ・クルルは地球侵攻決定・出軍に伴い編成されたメンバーでありそれ以前は直接の面識はなかった。また、アニメでは身体検査が時折行われるためにプルル看護長が一時加入もしていた。
ちなみにケロロ以外のコードネームはたびたび登場しているが、「ホワイトロック」はアニメ第122話のみ登場している。
呼び方
が/に | ケロロ | タママ | ギロロ | クルル | ドロロ |
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ケロロ | 吾輩 | タママ(二等) | ギロロ(伍長) | クルル(曹長) | ドロロ(兵長) |
タママ | 軍曹さん | ボク | 伍長さん | クルル先輩 | ドロロ先輩 |
ギロロ | ケロロ | タママ | 俺 | クルル | ドロロ |
クルル | 隊長 | タママ | ギロロ先輩 | 俺様 | ドロロ |
ドロロ | 隊長殿/ケロロ君 | タママ殿/タママ君 | ギロロ殿/ギロロ君 | クルル | 拙者/僕 |
地球人との関係性
当然地球人は宇宙人を見たことがないため、今の時代に宇宙人が地球人に見つかればどうなるのかは恐らくここにいる人たちなら知っているだろう。そのこともあり、地球を侵略する際は決して地球人に見つかってはいけないというのが軍の決まりである。しかし日向家の住人やその周辺の人たちには(上記の影響もあり)「友達」ということで特別に姿をバラしており、本部からも彼らだけは(ケロロ小隊の侵略のしやすさやガルル小隊の粋な計らいもあり)特別に許されている。
それ以外の人物(つまり、侵略をするためには無関係な地球人たち)には基本的にアンチバリアで姿を消したり、地球人スーツで地球人のフリをするようにしている。万が一バレてしまった場合は宇宙人を見てなかったかように対処するのが軍の決まりで、クルルのヘッドフォンなどで記憶を消す場面が作中でよく描かれる。そのため、本当にケロロ小隊の種族を知る地球人は(ただのモブやゲストキャラを含めても)かなり少ない。
またケロロ小隊が地球を侵略できなかった場合は、日向家やその周辺人たちもろとも記憶を消す(つまりケロロ小隊が地球に来たという痕跡自体をなくす)ことが義務付けられており、当然ケロロたちが使っていたものも全て処分・もしくは回収する必要がある。
ケロロ小隊の存在を知る人たち
以下はケロロ小隊の姿を知っているもの、もしくはそれに近い人物をまとめたものである。今後も増える可能性があるため、「明らかなモブキャラ」や「記憶が消されて今は覚えていないもの」は含めないものとする。
完全に正体を知っている
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ケロン人だということには気付かれていないが、名前や姿で半分バレている
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ケロロ小隊秘密基地
ケロロ小隊の秘密基地は日向家の地下にある「ケロロの部屋」の冷蔵庫に見せかけた「超空間ゲート」の先に存在する。元々は誰にも気付かれないように基地を作っていたが、今ではほぼすべての地球人(ケロロ小隊を知る人物たち)に知られてしまっている。
また、地球侵略のためにも作られたらしいが、完全に侵略とは無関係なものも設立されている。
そのほか詳細は「地下秘密基地」を参照。
技・必殺技
- ケロニカル・クラッシュ・チェイシング・クリスタル・スラム・ダンク
原作第56話で登場した必殺技。
クルルがエナジーボールを発生させ、タママがそのボールをダブルドリブルし、ギロロがトラベリングをし、ケロロがギロロと合わせてゴルフショットを放ち、最後にドロロがシュートをする技。
作中ではヴァイパーに放った。
名称が長いため、原作では「ケロニカル・C・C・C・S・ダンク」と略され、フラッシュアニメ版では尺の都合で必殺技を言うシーンが高速早送り、アニメ版では名前すら登場しないことになっている。
『超劇場版ケロロ軍曹 演習だヨ!全員集合』でもキルルとの最終決戦の際に使用している。
ニセケロロ小隊
アニメ第104話で初登場したケロロ小隊の偽物。その正体はコピーロボット(恐らくパーマンのパロディ)。
基本的な外見・性能はパーマンのものだが、こちらの場合は背中にあるレバーを回すことで自身の代わりに働いてくれるようになっている。
レバーには「侵略」「家事」「休憩」の三種類のモードがあり、侵略モードにすると暴走する。アニメ第130話では「休憩」の部分がそれぞれの趣味(ケロロの場合はガンプラ、タママの場合はお菓子など。通称「好きにしてる」)に変更されている。
コピーロボット自体もモードチェンジすることが可能なのは知っており、それが原因でケロロ小隊のコピーロボットが暴走してしまったこともある。
全員に共通する本物との違いは鋭い目と足の先端が尖っている上、共鳴する際の鳴き声がテンポがおかしく、不気味である事。
その見た目から明らかに別人なのは見てわかるはずなのだが、何故か周りの人たちはケロロたち本人と信じ込むようなところがあり、実際冬樹や夏美もこのコピーロボットが初登場した際には本気で見捨てられたのかと勘違いしたことがあり、ナレーターには「キャラ変したのか」と勘違されていた(その後、ケロロたち本人が登場したことによって誤解が解ける)。さらにガルル小隊に至っては最後まで偽物と気付かず、彼らがコピーロボットであるということにも(その場にケロロたちのマークが描かれた解除されたコピーロボットがあるにもかかわらず)気付いていなかった。
初登場では慰安旅行に出ていた彼らが留守番用に家事モードをONにして起動したつもりが、侵略モードにしてしまった為、冬樹たちを襲ってしまった(エピソードの元ネタはにせウルトラマン。ちなみに彼らが乗る『ケロロロボⅡ』の目のデザインはにせウルトラマンをベースにしつつ、色や覗き穴の配置は初代ウルトラマンのパロディとなっている)。その後もガルル小隊と激闘を繰り広げたり、タママがニセタママと対決したりとよく登場する。
以下、本物との違い↓
- ニセケロロ軍曹
- 笑い方が棒気味の「ケロケロリ」となっており、ガンプラも粗雑に扱い、冬樹に対しても容赦のない性格になっている。
- ニセギロロ伍長
- サブロー先輩に化けて夏美を陥れたり、武器を向けるのも躊躇わない卑劣漢になっている。オリジナルからして険しい目つきの為、見分けが付きにくい。
- ニセドロロ兵長
- 口調は本物よりもやや勇ましく、影が薄くない上、トラウマを刺激されてもスイッチが作動しない。加えて侵略にも乗り気。
- ニセクルル曹長
- 頭が尖っており、笑い方も本物とは異なる。性格はそこまで本物と変わっていない。
- ニセタママ二等兵
- 口癖が「デシ」になっており、軍曹への態度もでかい(これにはニセケロロもドン引き)。また、嫉妬心とも無縁でお菓子が好物ではないという違いもある。
なお第182話では冬樹・夏美・モアのコピーロボットも登場した。
- ニセ冬樹
- アホ毛が二本になっている。
- ニセ夏美
- ツインテールの形がぐるぐる状
- ニセモア
- 髪の毛の分け目が逆
アニメオリジナルのため、原作には一度も登場していない。
本編以外のケロロ小隊
武者ケロ小隊
『武者ケロ』におけるケロロ小隊の名称。
それぞれ「ケロロ=武者」「タママ=足軽兵」「ギロロ=浪人」「クルル=藪医」「ドロロ=頭領」となっている。
衣装を変えている理由は「この星の住人に怪しまれないようにするため」と説明しており、四コマ漫画版・漫画版では「マズハナリヨリミカケカラ(外装元素変換)銃」、アニメ版では「人生楽アリャ苦モアルサ銃」によって装備することになった。
ストーリー等はメディアごとに異なっているため、彼らが使用する技やその設定自体も基本はそのメディアオリジナルのものである。
漫画版では各メンバーがそれぞれパートナーとなる存在を見つけた際にロボに進化するという設定が加わっている。
- ケロロ→伝説の勇者
- タママ→スーパーカブトムシ
- クルル→石
- ギロロ→ダイギロー
- ドロロ→小雪のそっくりさん(名前不明)
アニメ版では各メンバーが自分と同じ色の水晶を手に入れることによって必殺技を入手できることになっている。
ゲーム作品のケロロ小隊
ケロロ小隊にそれぞれ得意分野があることもあり、ゲーム作品でもメンバーによって性能が異なっていることが多い。
キャラ | タイプ | 強み | 弱み |
---|---|---|---|
ケロロ | バランス型 | バランスの取れた性能 | なし |
タママ | パワー型 | 攻撃・コンボ数 | 防御 |
ギロロ | ディフェンス型 | 防御・素早さ・援護攻撃 | コンボ数・援護回復 |
クルル | サポート型 | 防御・援護 | 素早さ・コンボ数 |
ドロロ | スピード型 | 素早さ・コンボ数 | 防御 |
基本は上記の性能になっている。他作品とのコラボの際にもこの性能は付けられることが多く、基本はオールマイティであるケロロ単体もしくは3人以上の参戦が多く、偏りになりがちな2人での参戦・バトルは滅多にない。
ケロロ小隊としてのコラボ
アプリ版けものフレンズにおけるコラボイベントでは、小隊全員がフレンズ化して参戦。設定としては、ジャパリパークに不時着してしまったケロロがバラバラになってしまった他の小隊メンバーを探す為、サーバル達と活躍するというもの。また、フレンズ化により身も心も女の子になった為か、ゲーム内の担当声優はそれぞれアニメ版と異なる。ケロロ、タママ、クルルは普段と変わらない口調となっているが、ギロロとドロロはフレンズ化に伴い女の子口調になっている。
その他、各メンバーの詳細についてはケロン人(けものフレンズ)も参照。
「まじめにふまじめかいけつゾロリ なぞのお宝大さくせん」ではケロロ小隊がタイガーの主催するヘンテコ発明品大会にゲスト出演。このシーンではアッガイの真空断熱構造を施した水筒を披露しタイガーに追い出されることになるのだが、大会に参加した目的が明かされていなかった(まぁケロロのアニメを見ていれば、おそらく目的は侵略予算のためだろうとなんとなく予想はつくが…)。
公式イケメン化!?
『アニメイトガールズフェスティバル2019』では眉目秀麗砲(オトコハケッキョクヨユウトセイケツキャノン)というクルルの発明品でイケメン化した。
ケロロはフードを被ったラフな青年、ギロロは左目に傷がある赤いスーツ姿のイケメン、タママは水兵姿のショタ少年、クルルは白衣姿でヘッドホンを首に提げている眼鏡の科学者、ドロロは長髪を後ろに縛り忍者と特殊部隊員を折衷したような姿をしており、目は暗めな印象を受けるデザインとなっている。