概要
漫画版の正式名称は、『ケロロ軍曹 特別訓練☆ 戦国ラン星大バトル!』で、
映画版の正式名称は、『武者ケロ お披露目!戦国ラン星大バトル‼』である。
本編の「ケロロ軍曹」とは違い、舞台が「戦国時代風」になっている。
主なメディア展開
最初に展開されたのは漫画版だが、それ以降も四コマ漫画版と映画・アニメ版と様々なメディアで違った展開を見せている。
メディアミックスのため原作という概念はないが、アニメ版が最も認知度が高く一番人気である。
基本的なあらすじは
- 地球侵略報告書を提出しなかったケロロたちが、罰として「戦国ラン星」という特別訓練プログラムに送り込まれることになってしまう
という点。
それ以降はそれぞれで展開が異なる。
ケロプラ版
こちらはプラモデルである「ケロプラ」の組立表と一緒に付属されている。
「武者ケロ小隊」単体5人分とそれぞれの専用ロボ、DX版の武者ケロ小隊に計六六代将軍、そして武者ヴァイパーのロボで合計13個存在する。
物語の最後には「つづき」と書かれており、一応番号順で続くようになっている。
連載の順は「武者ケロロ→タママ足軽兵→クルル藪医→ギロロ浪人→ドロロ頭領→武者ケロロロボ→足軽タママロボ→藪医クルルロボ→浪人ギロロロボ→頭領ドロロロボ→武者ヴァイパーロボ→計六六代将軍」。武者ケロ小隊のものは番外編となっている。
実際にプラモデルを使って展開される見開き1ページ程の三次元的ショートストーリーが特徴的で、比較的ギャグが多い。ただし発売日の関係上、ドロロ頭領以前のストーリーは発売されていない小隊は二次元の絵になっている。実際武者ケロロのエピソードではケロロ以外が全員原作の二次元イラストになっている。
漫画版
こちらでは夏美と冬樹も一緒に「戦国ラン星」に送りこまれており、映画・アニメ版に比べるとギャグ要素やお色気要素が多めになっている。作画は夢唄氏。
ストーリーは大幅に簡略化され、また桃華や623、アリサなどの大部分の登場人物が削減されている(アリサは描き下ろしのイラストに登場し、当初は登場させる予定だったが、諸事情で出番なしに終わった旨のコメントが付記されている)。またキャラクターもやや偏ったような性格付けがなされており、小隊メンバーだとケロロ、タママ、クルルはお調子者・いい加減さ・トラブルメーカーぶりが強調された性格で、ドロロはやたらと影の薄さを強調されており、見せ場がかなり少なくなってしまっている。また、ストーリーや登場人物に関しても「やたらと女性の裸シーンを書きすぎ」と言う意見があったり、クルルのパートナーが623でもサブローではなくまさかの岩だったり、小雪に至っては最終盤で何の脈絡も無く登場し、ラストシーンもかなり唐突な終わり方になっており、賛否両論である。
四コマ版
こちらはケロロランド等漫画雑誌で連載されていた四コマ漫画。
連載時期はテレビアニメ版とほぼ同じだが、基本の設定は漫画版と同じ。
四コマ漫画のため他メディアより読みやすいのもこのバージョンの長所の1つ。
タママとケロロがそれぞれの衣装を変える回もこの漫画オリジナルのものである。
映画・アニメ版
こちらは映画が初。「超劇場版ケロロ軍曹3」の同時上映として作られた。
その後はアニメ版として5thシーズン内で不定期に放送され、設定を映画版から引き継いでいる。
ストーリー内容は当初「武者ヴァイパー七兄弟を全員倒す」というのが目標だったが、アニメ版で後に「伝説の古代兵器を集める」ことに変更されている。
こちらでは本編をそのまま持ち込んだ作風になっており、小隊メンバーや日向姉弟(厳密にはそっくりさんなので別人)も本編通りの性格で、特にドロロは元々忍者なこともあり見せ場が多くなっている。他にも漫画版で出番がなかった桃華や小雪、623にも本人ではないがスポットが当てられ、またストーリーもまとまったものになっており漫画版よりは評価が高い。
放送終了後、武者ケロのみのエピソードを収録した「ケロロ軍曹 武者ケロせれくしょん でござそうろう 」が上の巻・下の巻で発売された。
なおこのDVDには映画版は入っておらず、映画版は「超劇場版ケロロ軍曹 ショートストーリー けろケロ報告」にちびケロと一緒に収録されている。
DVDでアニメの武者ケロ回のみ視聴したい人は本編のDVDを買うよりもこれらを購入することをお勧めする。
登場人物
シリーズ共通
※詳細はそれぞれの項目を参照。
本作の主人公。武者のような格好をしている。
足軽のような格好をしている。肉弾戦で戦えるが、槍も使える。
浪人のような格好をしている。銃だけでなく、剣も使う。
医者のような格好をしている。発明品も古代兵器のようなものが多い。
忍装束のような格好をしている。元々5人の中で一番和風っぽいので目立っており、いつもより影が濃くなっているのが特徴。
武士のような鎧を身にまとっている七人兄弟のヴァイパーで、戦国ラン星を支配している悪者。
漫画版のみ
日向家の長女。この世界でもパワード夏美に進化することができる。
日向家の長男。武者ヴァイパーの一人「ゴロー」に好かれている。
萌亜(もあ)
モアにそっくりな謎の少女。日向家の冷蔵庫の中身を勝手に開けて食べていた。
『自分探し』をしているらしいが…
映画、アニメ版のみ
おモア
モアにそっくりな少女で、茶屋の娘。オリジナルのモアに比べると快活だが口が悪く、ケロロを「おっさん」と呼ぶなど性格は天王寺麻美似。
冬吉
冬樹にそっくりな少年。オカルトマニアな点など、オリジナルの冬樹と相違はない。アホ毛のところにゴムを止めている。
お夏
夏美にそっくりな少女。オリジナルの夏美に比べると温和な性格で、ケロロからは「こっちの方が良い」と言われた。ギロロを「赤だるまさん」と呼ぶ。
桃姫
桃華にそっくりな桃城のお嬢様。こちらでは珍しく冬吉ではなく平吉に思いを寄せている。オリジナルの桃華とは違って、裏表のないお淑やかな性格。クルルに「ピーチ姫」と呼ばれている。
六ニ三(むつぞう)
623(アニメ版なので厳密にはサブロー)にそっくりな少年。浮世絵画家を目指しているが、画力は無い。オリジナルのサブローに比べると、少し弱気で卑屈になりやすい性格。
雪乃
小雪にそっくりなくノ一。小雪とは違い、冷酷な面がある。
平吉
吉岡平にそっくりな吉屋の花火師。クルルに「マリ吉」と呼ばれている。
五十六・おラビ
556とラビーにそっくりな二人。オリジナルの二人が兄妹なのに対してこちらは姉弟になっており、五十六は気弱な性格かつ病弱で、おラビは気が強い性格と、すべてがオリジナルと逆になっている。
各話サブタイトル
アニメ版
※()内は本編通算の話数
話数 | サブタイトル名 |
---|---|
映画 | お披露目!戦国ラン星大バトル‼ |
壱の巻(211) | 伝説の勇者 |
弐の巻(219) | 爆笑!戦国お笑い合戦 |
参の巻(231) | 大爆発!桃姫危機一髪 |
四の巻(237) | 武者ケロ小隊 西へ! |
伍の巻(249) | 隠し砦のケロン人 |
六の巻(250) | 蘇る勇者!! |
余談
- ケロケロエースでは本作のキャラクターがリアルな戦国時代について学習する『なぜなに戦国時代』(作画:森長もそ)が連載された。こちらでは「戦場で全身甲冑着て刀を振り回すバカはいない」「戦場の兵士の9割は農民や野武士で生粋のサムライなんて一握りだけ」「褌なんて着用していたのは裕福な武士くらいでノーパンフリチンは当たり前」「合戦はまず悪口から始まる」「便所なんて暗殺者が潜んでる可能性もあるので一番安心できない」「他国領から田畑を刈り取る、焼き払うのは常套手段」「戦傷にはウンコを擦り付けていた」など、読者の夢を完膚なきまでに粉砕する歴史学が学べる。
- 『戦乱のサムライキングダム(通称:サムキン)』とのコラボでは、武者ケロたちがボスになって出現しており、コラボキャラとしても登場している。
- DSゲーム『ケロロRPG 騎士と武者と伝説の海賊』では武者エリアのコスチュームとして、モア乃からプレゼントされる設定になっている。
- 『ケロロ軍曹』の5thシーズンのOPとEDに武者ケロたちが登場している。
- ちなみに本作の桃姫は、『かってに桃天使』の桃姫あるいは『三太郎シリーズ』の桃姫とは異なる。
関連イラスト
「ケロロRPG」タグで武者ケロを含めたイラストが使われているので、武者ケロ単体のイラストおよびタグはあまり使われない。
外部リンク
関連タグ
超劇場版ケロロ軍曹3…映画版の同時上映作品。
ケロロパイレーツ、ケロロクエスト…ケロロ軍曹のメディアミックス作品たち
SD戦国伝…同じく武者をモチーフにした作品。アニメ版ではサンライズ繋がりでもある。おそらく武者ケロロとロボのデザインはこれが元ネタ。